グラメウス大陸
イギリス領グラメウス上空
第18飛行隊P1哨戒機
「此方、第18飛行隊。魔獣レッドオーガ並びにブルーオーガがトーパ王国世界の扉に向かっていることを視認した。此方の装備では殲滅は困難。迎撃に当たられたし」
トーパ王国北東部城塞都市トルメス
世界の扉
「魔獣レッドオーガとブルーオーガ・・・か。いよいよ伝説の魔獣までもがコイツらの餌食になりにお出でなすった訳か!!」
「お前ら!! 砲撃準備は出来ているな? 訓練通りやれば我々は負けない!!」
哨戒飛行中のイギリス空軍のP1哨戒機より、トーパ王国側に連絡が入る。直ちに全ての兵士が戦闘配置につき、弾薬や大砲の移動を開始する。何時もならゴブリンやオークが来るばかりの世界の扉。日英との国交樹立により多数の近代兵器がもたさられたことにより、城塞都市トルメスの防御力は大幅に上昇。既存の魔導砲に代えて日本から輸入した155mm榴弾砲が配備されており、圧倒的遠距離からの砲撃を可能としていた。
「戦車部隊、対空戦車部隊も準備完了です!!」
伝令兵は地上部隊の準備完了を報告する。日本から輸入された74式戦車から編成される戦車部隊と26式自走高射機関砲から編成される対空戦車部隊。トーパ王国陸軍では最強の戦力であり、レッドオーガやブルーオーガ相手には過剰戦力とも言えた。
「イギリス空軍より入電!! 戦闘機をスクランブル発進させ、事前の爆撃を実施するとのこと!!」
「おおありがたい!! 皆の者!! 同盟国軍の勇姿を見逃すな!!」
空軍戦力を持たないトーパ王国では、イギリスからユーロファイタータイフーンを購入することが決まっていたが、竜騎士すらいなかったトーパ王国において空軍戦力構築には多大な費用と膨大な時間がかかる。そこでイギリス側は空軍戦力が構築されるまでの間はイギリス、カナダ、オーストラリアが空軍部隊をローテーション配備することを提案。基地の建設費はトーパ王国持ちではあるものの、背に腹はかえられぬとして国王が即決したという。
「イギリス空軍の爆撃が始まりました!!」
トルメス上空に飛来したイギリス空軍のユーロファイタータイフーン5機が後方のレッドオーガ、ブルーオーガの陣に空爆を実施する。対空戦闘能力を持たないレッドオーガとブルーオーガはイギリス空軍の爆撃を防ぐことは出来ず、一方的に攻撃を受けるばかりである。
「・・・・やはり5機だけでは倒せぬか」
「だが酷く負傷している。あと一押しで倒せるぞ!!」
イギリス空軍の爆撃を何とかレッドオーガとブルーオーガは耐えきる。だが致命傷を喰らっており、一矢報いようと此方に迫りつつある。
「先頭のゴブリン、射程圏内!!」
「まだ撃つな!! ゴブリン如きに榴弾砲は要らぬ!! もっと引き付ける!!」
離脱するイギリス空軍と入れ替わるようにオーストラリア空軍のF35Aが飛来する。爆弾倉の外にも多数の爆弾を搭載するビーストモードで運用されており、殺意マシマシの状態である。
「オーストラリア空軍がゴブリン、オーク軍団を爆撃!! ゴブリンやオークの足が鈍りました!!」
「レッドオーガならびにブルーオーガ、射程圏内!!」
「よし! うてー!!」
配備された155mm榴弾砲が一斉に砲撃を開始する。鉄の嵐に巻き込まれたレッドオーガやブルーオーガは自身の眼前に広がるゴブリンやオークの群れが一瞬にして肉塊に変わる姿を目撃した後に自身も多数被弾。その場で命を落とした。
「レッドオーガにブルーオーガを撃破!!」
「凄い!! 俺たちが倒したんだ!!」
「やったああ!!」
喜びに沸く城塞都市の兵士達。
「これより掃討戦に移行する!! 戦車、前へ!!」
城門が開かれ、戦車部隊と対空戦車部隊が前進を開始する。
「なお指揮しているオークを確認!!」
「狙えるか?」
「無論です!!」
「砲撃の用意は出来てます!!」
「照準合わせ!!」
「・・・・うて!!」
74式戦車と26式自走対空高射機関砲による追撃戦は熾烈を極めた。参加した魔王軍は戦力の8割を喪失。惨敗中の大惨敗を喫し、トルメス攻略戦に失敗した。
日本国茨城県つくば市
筑波宇宙センター
「ん? なんだこれ?」
陸域観測技術衛星「だいち4号」を運用するJAXAの職員が観測中のグラメウス大陸に不審な物体があることに気付く。
「所長! イギリス領グラメウスに不審な構造物があります!!」
「なんだと? 拡大出来るか?」
「やっています」
その後日本側が掴んだ情報は速やかにイギリス側に通報された。日本が掴んだ情報は魔王ノスグーラの本陣であった。イギリス領グラメウスで復活した魔王は日英がパーパルディア皇国にかかりきりの隙をついて準備を整えていたのである(偶然だが)。ただし、自国領に魔王がいると聞いたイギリス側の対応は速かった。
イギリス領グラメウス南方100キロ海上
イギリス海軍空母「クイーン・エリザベス」
「艦載機を上げろ!! 全機発艦!!」
「これは演習ではない!! 繰り返す!! これは演習ではない!!」
パーパルディア皇国戦中はドック入りしていた為参戦出来なかった空母「クイーン・エリザベス」はこの日、艦載機の発着に問題がないかの訓練を実施する予定であった。しかし、突然の魔王復活を受けて完全武装したF35Bを発艦させることに決定。空から魔王を爆撃することに決まった。また、トーパ王国の基地からも戦闘機をスクランブル発進。空中給油機を伴いながら前進しており、魔王を空から殲滅する構えである。
「しかし、魔王ですか・・・・異世界であることを再認識させられますなあ・・・・」
「全くだ」
その後魔王はイギリス海軍、イギリス空軍、オーストラリア空軍による徹底的な空爆を受けた。魔王ノスグーラは使える限りの魔力を消費して耐えに耐えたものの、中々倒せないことに業を煮やしたイギリス海軍が「クイーン・エリザベス」護衛の為に展開させていた原子力潜水艦「アートフル」よりトマホークを発射。魔力を使いきっていたノスグーラはトマホークの直撃により消滅した。
「おのれぇぇぇぇぇ、太陽神の使いめぇぇぇぇ!!! 1度ならず、2度までも我の野望を打ち砕きおってぇぇぇ!!! 良く聞け!! 下種どもよ!!! 近いうちに魔帝様の国が復活なさる!!!おまえら下種の世界も間もなく終わるぞ!!! 圧倒的な魔帝国軍によって、お前らは奴隷と化すだろう。はーっはっは・・・・」
なお、日英陣営にノスグーラの断末魔を聞いている者は誰一人いなかったのは言うまでもない。また現地を視察していた神聖ミリシアル帝国やムーの諜報員は日英の装備品にただただ驚愕していたという。
「・・・・っ!! 今頃我が国の使節団が日本に向かっているところじゃないか!! 直ぐに連絡を!!」
神聖ミリシアル帝国の諜報員は直ちに本国に報告。経由地であるアルタラス王国にて、魔王ノスグーラ殲滅の報せを受けることになるのだが、彼らは自国より圧倒的に近代化されたアルタラス王国の玄関口アルタラス国際空港の様子に圧倒されており、せっかくの通報もまともに耳に入らなかったとも言われる。
アルタラス王国王都ル・ブリアス郊外
アルタラス国際空港
「馬鹿な! 馬鹿な馬鹿な馬鹿な!! 我が国は世界一だぞ!? 何故辺境の国、アルタラス王国が我が国より巨大な飛行機を保有しているのだ!?」
中継地であるアルタラス国際空港に降り立った神聖ミリシアル帝国の使節団一行は、日英の企業により近代化されたアルタラス国際空港の設備に驚愕する。日本本土やイギリス領ニュー・ホンコン、ロデニウス大陸を結ぶ国際線が多数就航しており、日英の民間航空会社の旅客機が多数駐機している。しかも全ての旅客機から魔法の痕跡がなく、機械で作られている。
「しかし、まさかイギリス空軍のエリアに案内されるとは・・・・」
神聖ミリシアル帝国の政府専用機「天の浮舟35型」は独自規格を採用し、燃料には魔石を使用しており、日英の民間航空会社の設備を使用することが出来ない。故に専用の保管庫が必要となった為、ムーの協力によりイギリス空軍の管理区域に仮設の保管庫を設置。同時に軍隊に囲まれたエリアに置いておくことで、警備の手間も減らしていた。
「しかし、あれがイギリス空軍の戦闘機ですか!!」
「我が国の戦闘機と同じくプロペラがない!!」
技官ベルーノと武官アルパナは機内より、滑走路で離陸待ちをしているイギリス空軍の戦闘機ユーロファイタータイフーンを見つけると直ぐに反応した。
「あ! ベルーノ殿! イギリスの戦闘機が離陸するみたいだ!!」
「天の浮舟35型」と入れ替わるようにして、イギリス空軍の戦闘機が哨戒任務の為に飛び立っていく。
「しかし、なんて速さだ!! 離陸の時点で制空型の天の浮舟より速い!!」
「あの翼型は・・・なんと!! 後退角が付いている!! 速度が音速を超えた場合に翼端が超音速流に触れないために考えられた翼型!! 我が国ではまだ研究・・・というか、理論の段階だが、実物がまさか見られるとは!! アルパナ殿、あの戦闘機は少なくとも音速を超えますぞ!!」
この後点検と整備の為に機内より降りる彼らはアルタラス王国国王主催の晩餐会に招待されている。
「・・・・なんて統率のとれた軍隊なのか・・・」
機内から出るとアルタラス王国の儀仗隊が待機しており、捧げ銃で彼らを出迎える。広場にはアルタラス王国旗、英国国旗、神聖ミリシアル帝国旗が掲揚されている。
「話によると、空港や港をアルタラス王国はイギリスに租借しているみたいです」
「・・・・そ、そうか・・・」
ナンバーワンというプライドが地の底に落ちたフィアームはライドルカの言葉をまともに聞くことが出来ない。その後イギリス空軍基地まで出迎えたアルタラス王国の外務卿やイギリスの駐アルタラス王国大使の歓迎を受ける。ちなみにイギリスの大使はハルト前大使から数日前に後任の者に交代している。
「この乗り物からも魔力は探知出来ない。これもムーのように機械で出来ているみたいですな」
「情報局の報告通りだ!! しかし、アルタラス王国でこれなら、日本はもっと凄いのではないですか?!」
盛り上がる技官と武官を他所に、外交官の表情は暗い。
(・・・・そういえば、日英からはアルタラス王国ないし、ニュー・ホンコンで乗り換えを提案してきていたな・・・我々神聖ミリシアル帝国がムーの御下がりなんぞに乗れるか! と政府が拒否した訳だが、彼らから見れば我々が蛮族なのかもしれぬ・・・)
使節団一行を乗せたバスは空港から滞在先のホテルへと向かう。日本企業系列のホテルに宿泊した彼らは、本国よりレベルの高い客室に驚くと共に、未だ辿り着かぬ日本の都市や技術を思案するのである。その後晩餐会に参加し、アルタラス王国の要人やイギリスの大使と軽く懇談した。晩餐会終了後にホテルに戻り、フィアームは日記を書き記した。
使節団随行員フィアームの日記
私は今日、人生で最も衝撃を受け、最も疲れた一日であった。我が国、神聖ミリシアル帝国は古の魔法帝国の遺産を研究する事により、高度な魔法を柱とした文明を築いてきた。その文明レベルは、古の魔法帝国を除くと歴史上最大であり、最も栄えていると言って差し支えない。魔法をいかに活用するかが文明レベルを決め、繁栄の度合いを決める。機械文明ムーがいかに優れているとはいえ、各種乗り物等の性能は、我が魔導文明には遠く及ばなかった。しかし、私は今日、我が国よりも少なくとも1分野において、進んだ文明を目にした。それが信じられない事に、文明圏外の国家が成しえ、しかも魔法をほとんど知らない国が成しえたという事実に、私は衝撃を受けずにはいられない。科学文明も極めればこれほどになるのかと。しかもこれは日本やイギリスからすれば当たり前のことであり、アルタラス王国国王によれば、ル・ブリアスで我々が体験した内容はまだまだ序の口だという。日本国や英連邦王国の規模がどの程度なのかは、これから調べていくところではあるが、少なくとも質においては、悔しいが我が国を凌駕している。日本国並びに英連邦王国は、パーパルディア皇国に代わり、第3文明圏、いや、東方の大陸国家群の代表となる存在になっていくだろう。明日はアルタラス王国を飛び立ち、いよいよ日本に向かう。アルタラス王国の領空まではイギリス空軍の戦闘機が護衛するという。明らかに我が国に対して無言の圧力だ。心して仕事を成し遂げよう。しかし、我が国の他の外交官に、日本国や英連邦王国に対しては高圧的態度をとらないように、今後釘を刺さなければならない。しかし、私がそうであったように、日本や英連邦王国を体感しなければ、高圧的態度は是正出来ないかもしれない。長い間、すべてにおいて世界の頂点に君臨してきた国の外交官には、魂まで自国の優位性が刷り込まれている。これを是正する事は、大変な事だと私は思う。
「明日から、日本の外交官との交流か・・・しかし、イギリスの大使の発言は何だったのだろうか?」
外交官フィアームは先ほどまでの晩餐会におけるイギリスの大使との会話を思い出す。
「貴方が神聖ミリシアル帝国使節団の代表、フィアーム殿ですか?」
「ん? 貴方は・・・?」
「これは失礼。自分は大英帝国の駐アルタラス王国大使を勤めております、フローリアンと申します。以後お見知りおきを」
「? 私が知る限りはイギリスの大使は別の者だったような気がするのだが?」
「ハルト殿のことですか? 彼でしたら、人事異動でパーパルディア皇国大使になることが決まりました。貴国で開催される講和会議に参加するので、前段階としてロンドンで会うことになると思いますが・・・・」
ハルトの後任であるフローリアン大使は顔をしかめる。
「彼は貴族ですから血筋がよく、能力も申し分ないのですが、意図せずに他人を挑発してしまうのです。決して悪い人ではないですし、我々は理解しているので問題ないのですが・・・・」
「は、はあ・・・」
「その・・・下手に自国の国力を見せ付けようと献上品を渡そうとしない方が得策かと思われます。あの人なら確実に貴殿方の気持ちを逆撫でしてしまいますので・・・・」
「でしたら、何故左遷したりはしないので?」
「左遷しようにも、別に懲戒になるような不祥事は絶対に起こさないんですよ。更に彼以上に異世界の報道陣に顔が売れている外交官もいないので、我が国と対立しそうな国に送り付けて砲艦外交に使う鉄砲玉には丁度よいんですよ・・・・貴族だし・・・・でも左遷出来るなら我々も左遷したいんですよ・・・・オーストラリアに送り付けられないかと思う程です・・・」
「は、はあ・・・」
「窓際ではない何かとイギリスでは会うのか・・・うーん・・・まあ、それよりまずは日本だ」
様々な不安をもってフィアームは眠りについた。
駐アルタラス王国イギリス大使館
「後任の大使は礼儀正しいけど、中身はポンコツだな」
「前任の大使は発言はアレだったけど、仕事はメチャクチャ出来たもんな」
「やっぱり身内に総督がいると違うんだな」
「そもそもケンブリッジ大学卒業だしなあ」
「あとはハルト前大使はなんか、付いていきたくなるんだよなあ・・・・わからんけど」
前任の大使により完全に毒された大使館職員らに無能扱いされたフローリアン大使(別に無能ではなく、前任の手際が良すぎただけ)は彼らの扱いに苦労することになる。
「・・・・コイツら完全にハルト・スカーレット・アーサー・ハミルトンに毒されてる・・・・」
日本国東京都市ヶ谷防衛省
「しかし、政府も研究にこれだけ予算をつけてくれるなんでねえ・・・・」
防衛省では戦後の自衛隊に必要な装備品の研究費や装備品の購入を来年度の予算に多数計上していた。主な内容は、
・陸上発射型の大陸間弾道ミサイル開発
・新型の核弾頭開発
・イージス艦6隻発注(こんごう型の代替艦・イージスシステム搭載艦)
・原子力空母建造に向けた次世代原子炉研究
・空母艦載機の開発
・国産化最終段階のハープーン、トマホークの量産化
・新型ステルス戦闘機開発(F2の代替機)
・レールガンの研究継続
・監視衛星の追加打ち上げ
・海上自衛隊、航空自衛隊向けの20式5.56mm小銃調達
・隊員向け官舎の新築・リニューアル
・隊員の給料20%アップ
・戦艦導入の検討
・26式地対空誘導弾(PAC-3の国産化仕様)の調達
・国営の弾薬・ミサイル製造工場新設
等である。一部については満額とはならなかったものの、ほとんどの要求が承認され、防衛省の幹部は皆驚いたという。
「流石には戦艦には予算は付かないか」
「半分それは大臣の遊び心ですから。でも、見てみたかった気はしますけどね」
「しかし、核弾頭にICBM、SLBMには満額か。やはり核武装するつもりなのだな」
「まあ、既に日英合同ではありますが、やまと型原子力潜水艦の建造が進んでいますし、核武装はイギリス側の要請でもありますから」
「そういえば、核実験をグラメウス大陸で実施予定だったな」
「予算は昨年度に承認されていますが、新型の核弾頭開発と合わせたいとイギリス側から要請があり、暫くは核実験は出来ないと」
「まあ、核実験しても潜水艦もミサイルもないから致し方なしか」
「幸いにもプルトニウムはたんまりとありますからね」
日本はイギリスと協力して軍備増強を推し進める。後に日英は、ひゅうが型の代替艦として、「しょうかく型」原子力空母を建造することになる。しょうかく型はフランスのシャルル・ド・ゴール級を参考に、イギリスのクイーン・エリザベス級のデータを有効活用して建造。日本は2隻、イギリスは1隻を配備し、常にローテーション運用が可能となるように配慮されることになる。
「ちなみに、国営の弾薬、ミサイル製造工場はミカドアイHDが人材を提供するらしいな」
「人材を出してくれるのは有り難いな。しかも格安で提供だろ? どうやって利益出すんだろな?」
ミカドアイHD本社ビル
「・・・・という訳で、我が社は防衛省から国営の弾薬、ミサイル製造工場に人材を提供することになった。能登川さん、エストシラントのイギリス軍の命綱となった貴女の手腕には期待していますよ!!」
会長直々から辞令を受けた能登川は、クズ中のクズをかき集めて強制労働させるべく、動き出す。後に反省の欠片もない頂き女子や女性割判決を出しまくる裁判官、任意賠償保険に加入していない暴走族、不法滞在の外国人、若い女性を狙って性犯罪を繰り返すクズ男、カルト宗教の教祖や信者、神奈川県警や埼玉県警、北海道警や大阪府警の一部の警察官等が行方不明になるが、日本政府は知らぬ存ぜぬである。
「これでもかなり絞ったんだがな・・・・」
「法では裁けないクズに借金を返さないクズは多いみたいですね、能登川先生」
「奴らは一生現実を理解出来ないからな・・・・この頂き女子RiRiとかな。有罪を食らってこの態度だ。はっきり言ってクズ!! クズの中のクズ。死ぬまで地下帝国からは出られんだろうな」
ちなみにこの頂き女子はミカドアイHDから借金をして、全ての賠償金を支払っており、1919年間地下行きである。
「でも、能登川先生はそんなクズに最期のチャンスを与えられると?」
「ああ。まあ、勝ったところで意味等ないのだがな!」
後にクズ中のクズはミカドアイHD傘下の海運会社が保有する客船「デスポワール」号で醜い争いを繰り広げ、社長である会長の弟の遊戯に活用されることになる。
「焼き土下座は・・・もうしないですよね?」
「前会長の時代にやったなあ・・・」
ちなみに能登川は前会長の時代に債務者に敗北し、焼き土下座をさせられ、僻地に左遷されたことがある。
「だが、今の会長に拾って頂けた。奇跡的にな」
「今の会長は能登川先生を高く評価していますからね」
ちなみに現在デスポワール号では、最期のチャンスで勝利した債務者が借金から解放されると共に海に放出されており、この世からも解放された模様である。なお、日英の主権が及ばない公海上で放出されている。
「能登川先生ー!! 助けて下さい!!」
「フン! ぶち殺すぞ! ゴミめが!!」
その後デスポワール号は横浜港に帰還。敗北した債務者やクズは地下帝国や国営の武器弾薬ミサイル製造工場へと送られるのである。
(続く)