『見て見てミドリ!なんかドラゴンみたいな凄いロボット拾ったよ!!』
『ど、どこから拾ってきたのこれ・・・?』
『道端で拾ったんだー!それにしても動かないのかな・・・』
『お、お姉ちゃん・・・!な、なんかそのロボット光ってるよ・・・!』
『えっ?・・・う、うわぁ!?』
※※※
『ねーねークエスチョン、次はこのゲームを・・・』
『・・・モモイ』
竜の様な姿の水色の機械から、無機質な機械音が鳴る。
『謎だ、何故君は僕をこのまま家に置いている?僕がここの住人じゃない事も、正真正銘の人間じゃない事も、君は分かっているだろう・・・そんな存在を家に置いておいて、何故君は平然としていられる』
『えっ、どうしたの急に真面目な事聞いて?そうだなぁ・・・』
ガラリ、とモモイの座っている椅子が周り、視線がクエスチョンへと向く。
『・・・クエスチョンが人間だとか人間じゃないとか・・・そんなの関係ないよ、自分が誰なのかとか、そんなのクエスチョン自身が決めるものなんだから』
『・・・・・・・・・・・・・・・』
『ふ・・・君は不思議な人間だな、モモイ』
『えっ・・・褒められてるのそれ・・・?』
※※※
点滅するモニターを三人は覗き込んだ。
『・・・なぁモモイ、もう彼とは縁を切った方がいい』
『・・・しつこいよクエスチョン』
「あれ、モモイとクエスチョンか?何でこんな時間に社長室に居るんだ?」
「お姉ちゃん、今日寝落ちしちゃったから・・・」
「どれだけ寝てるんだよ・・・もう深夜だぞ・・・」
三人は視線をモニターの方へと戻す。
『ジンさんはそんな人じゃないって言ってるじゃん!なんでそんなに疑うのさ!』
『モモイ!あの男は何を考えているのか分からない!馬鹿な君には分からないんかもしれないが第一初対面から・・・!』
『馬鹿って何・・・!!』
「ど、どうしよう!?喧嘩になってるよ!?」
「二人とも感情的になってやがるんだ!」
「お姉ちゃん・・・クエスチョン・・・」
二人の言い合いは見るからにヒートアップしており止まる気配を見せない。
(にしても・・・水文明のクエスチョンがこんなに感情的になるのって珍しいな・・・)
『あーもう・・・クエスチョンなんて大っ嫌い!!!』
そう叫んだモモイは机からボタンを取り出し・・・
ポチッ
『・・・!!待てモモ・・・!』
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!!!
ーーすると、天井が開きモモイの立っていた床がバネの様に吹っ飛んだ。
『・・・・・・』
クエスチョンは、飛んで行ったモモイをただ眺めるしか出来なかった。
※※※
(あれって・・・このトラップハウスの脱出用に使うやつだったのか・・・)
「どうしよう・・・二人とも喧嘩しちゃったけど・・・」
「まぁ・・・感情が昂って思いもよらない事を言っちまうなんて子供ならよくある事だ、きっと明日には仲直りしてるさ・・・とはいえこんな時間に出歩くってのは心配だな・・・」
「あっ!それなら・・・」
ユメはデッキから一枚のカードを取り出し・・・
「風の一号 ハムカツマンを召喚!」
そのカードが光り輝き、ハムカツマンの姿になる。
「か、カードが実体化した!?」
「ユメはカードを実体化させる事ができるんだ!それじゃあハムカツ!」
「ワイがモモイを見とけばいいんやな!お安い御用やで!」
四つ足でハムカツマンは会社の入口に向かって駆けていった。
「よっしゃ!それじゃあ印刷機に改めて行こうぜ!」
※※※
「ここがこの会社の印刷機か?」
「はい、カード等は全てこれで印刷してるんです」
「・・・あれ?」
ふと、梔子ユメは足元に落ちている物を手に取る。
「何だろうこれ・・・カード・・・?」
「ん?どれどれ見せてみ・・・ろ・・・」
ーーそのカードが視界に入った瞬間、ドギラゴンはそのカードをユメから奪い取り、じっと眺める。
「ひぃん!?」
「ど、どうしたんですか・・・?」
そして・・・
「ドギラゴン・・・
「えっ!?ど、ドギラゴン君・・・!?」
「な・・・何して・・・!?」
ファイアー!!!!!!!!」
ーー口から放射された炎は、手に持っていたカードごと印刷機を焼き払う。
激しい爆発音に辺りが包まれた。
「い・・・印刷機が・・・」
「な・・・何やってるのドギラゴン君!?」
「・・・すまねぇ」
焼け焦げ散り散りにらなった手に持っていたカードの残骸を、ドギラゴンは投げ捨てた。
「確かにこれにあの悍ましい力は感じねえ・・・ただの遊ぶ用のカードだ、だけど・・・万が一の事を考えるとこれは焼き払わなきゃならねぇんだよ・・・
禁断の・・・ドキンダムのカードは・・・!!!」
※※※
「酷い事言っちゃったな・・・」
部屋から文字通り飛び出し、頭を冷やしたモモイは先程の言動を後悔していた。
「流石に言いすぎたし・・・クエスチョンに謝らないと・・・!」
そう思い、再び会社に向かうとした時。
「・・・おや、こんな時間に何をしているのかね?」
「あっジンさん!」
モモイの背後から、白衣を纏い、青い機械を装備している老人が話しかける。
「それが・・・クエスチョンと喧嘩しちゃって・・・今から謝りに行く所なんだ・・・」
「そうか・・・何、君は凄い人間だ、君なら必ず仲直りできるとも」
「そっか!ありがとうジンさん!」
そうしてモモイは改めて会社に行こうとジンに背中を向け・・・
ーーその首筋に、意識を刈り取る手刀が振り下ろされた。
「あぁ・・・才羽モモイ、そして才羽ミドリ、君達は凄い人間だよ」
ジンは意識を失ったモモイを手に抱える。
「君を懐かせれば間接的にクエスチョンを手駒に出来ると思ったが・・・まさかたった二人で企業を立ち上げ、クエスチョンの助けもあるとはいえ数ヶ月で頂点にまで上り詰めるとは・・・君達は間違いなくこちら側の人間だ」
そのシルエットが徐々に巨大化し、生身の姿が機械の姿へと変わっていく。
「我ながら中々雑な隠れ蓑だったが・・・短時間ならこれぐらいで充分だろう、それでは・・・やらせて貰うとするか・・・私なりのささやかな
IT's SHOWTIMEだ!!!!!!」