ドギラゴンと青き世界   作:アオドラ

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今回はちょっと難産




「・・・・・・」

 

とある寂れたカードショップの外で銀髪の少女が光が無い虚な目で手にボックスを持ち、首に巻いたマフラーをたなびかせていた。

彼女の名前は白洲アズサ、本来であれば彼女はこの時はまだアリウスにおりそれ以外の場所には居ないはずである。

 

「はぁ・・・はぁ・・・って・・・もしかしてもうパックを・・・?」

 

そしてそんな彼女に息切れしながら臆せずに話しかける少女が居た。

彼女の名前は阿慈谷ヒフミ、普段は普通の少女だがペロロという鳥の化け物が関わった瞬間頭と倫理観が狂いだす女の子である

 

「パ・・・?」

 

「最近始まったデュエル・マスターズってカードゲームがモモフレンズとコラボしたんです!それを持ってるって事はコラボカードが収録されているパックを買いに来たんじゃ・・・」

 

「・・・もしかしたら、そうなのかもしれない」

 

「そ、そうなんですか・・・それなら仕方ないですね・・・」

 

ヒフミはしょんぼりと落ち込みながらアズサに背を向ける。

 

「・・・・・・・・・」

 

だがそんなヒフミを見たからかアズサはそっと手に持っているボックスをヒフミに差し出した。

 

「えっ・・・?いいんですか?」

 

「あぁ・・・」

 

「あ・・・ありがとうございます!!ペロロ様のカードを四枚コンプリートする為にキヴォトスの全ての店を回ってきたのに中々買えなくて・・・で、でも流石に全部は頂けないですし・・・は、半分で・・・」

 

ヒフミはアズサの持っているボックスからパックを半分手に取る。

 

「お・・・お願いします・・・出てください・・・!!」

 

そしてパックを震える手で開封し中のカードを確認した。

 

「や・・・やったぁ!!メタト・ペロロンです!これで全種類四枚揃いました!!」

 

「・・・・・・」

 

その横でアズサは光のない目でもう半分のパックを剥く。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

そして中から出てきたライオネルのカードをじっと眺めていた。

 

「ありがとうございます!!貴方のお陰でコンプリート四枚揃える事が出来ました!」

 

ヒフミはアズサの手を握ってブンブンと振る。

 

「その・・・よければ名前を教えてもらっても・・・」

 

「・・・白洲・・・アズサ・・・」

 

「アズサちゃんって言うんですね!あの・・・折角ですしよろしければ対戦しませんか?」

 

「・・・分かった」

 

 

 

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

 

 

 

「楽しい試合でした!・・・その、よければまた明日遊んでもいいでしょうか?」

 

「・・・あぁ」

 

「ありがとうございます!それじゃあ・・・また明日!

 

そう言ったヒフミはペロロカードを眺めながら笑顔で帰っていった。

 

「・・・・・・・・・」

 

帰っていくヒフミを見送ったアズサは再びライオネルのカードを眺める。

 

「何故・・・私はここに・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ようやく見つけましたわ」

 

鞭のような植物がどこかからアズサの全身に絡みつく。

 

「ーーーーー!!」

 

「本当に凄まじい精神力ですわ・・・何故まだ(わたくし)の種を植え付けられて僅かでも自分の意思が残ってますの?」

 

首に巻いたマフラーがハラリと落ちる・・・

 

 

 

ーーアズサの首筋には花のような物が生えていた。

 

(わたくし)に対抗する為にカードを無意識に集めていたのですか?全く・・・貴方の様な人間は気づいたら盤面をひっくり返しますの、無力化させておいて本当に正解でしたわ」

 

ガクリとアズサの全身から力が抜け、手からライオネルのカードが落ちる。

 

「・・・今度は逃しませんわ」

 

そして黒い植物のような小さいドラゴンはアズサを抱えてどこかへと消えるのだった・・・

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