「う・・・うーん・・・あ・・・?」
「あ!起きました!」
ドギラゴンが目を覚ますと目に入ったのは心配そうに自分を見つめるホシノ達であった。
「ここは・・・?」
「アリウスの更に地下にある研究所だ・・・デモンカヅラが来てから私達はここで暮らしていたんだ」
「そういや・・・デモンカヅラがそんな話をしていたな」
「全く・・・何度も探しても見つからない訳だ・・・」
サオリの話にミラダンテは溜息を吐いた。
「最初は病院に連れて行こうと思ってたんですけど・・・クリーチャー関連の何かの可能性があるからこっちの方がいいって事でここにきたんです」
「検査した結果、二人とも単なる反動という事が分かった・・・命に別状は無い」
「そうだ!ユメは・・・!」
「あぁそうだ、ユメの事で大切な話が・・・」
「ドギラゴン君!!!!」
扉が勢いよく開くと、すっかり元気になり足にまた絆創膏を貼っている梔子ユメが飛び込んできた。
「よかった・・・目が覚めたんだね・・・」
「ユメ!お前も大丈夫だったのか!!それに・・・」
ユメに続く様に一人の少女が中へと入る。
その少女はデモンカヅラに傀儡にされていた白洲アズサだった。
「目が覚めたんだよ!アツコちゃんの方もまだ寝ているけど体も特に異常は無いんだって!」
「ありがとう・・・デモンカヅラを倒してくれて、お陰で私は彼女の種から逃れられた、そして・・・ごめん・・・」
アズサは頭を下げる。
「私がアイツに種を植え付けられたせいでサオリやヒフミ・・・皆に迷惑をかけてしまった」
「何を言っているんだ!!アズサは悪くない・・・悪いのはデモンカヅラの甘言に乗り、騙され皆を巻き込んでしまった私だ・・・」
「で、でも私だって騙されてました!!」
「サオリのせいじゃ無い・・・私達にも責任があるよ」
「だが私はそもそも・・・」
「ストップ!ストップ!ストォォォォォォォップ!!!!」
ドギラゴンは大声を出し会話を遮る。
「止めだぜそういうのは!気分が暗くなるだけだぜ!」
「だが・・・」
「あの時も言ったろ?自分のやった事が間違いだと思って反省したんなら大丈夫だって・・・それに、アズサを助ける為だったんだろ?だったら俺は別に気にしてねえよ!」
「・・・・・・」
「そうですよ!自分を責めるなんて駄目です!」
ヒフミはアズサに近づいて一枚のカードを渡す。
「これは・・・!」
「アズサちゃん、あの時の約束・・・今、やりませんか?」
それはアズサがあの時パックから引いたライオネル・・・次の日にヒフミがあのカードショップに行った時に地面に落ちているのを拾っていたのだった。
「・・・ありがとう・・・ヒフミ・・・!」
そうしてアズサは笑顔をみせた。
「そういや・・・これからアリウスの皆はどうするんだ?もうベアトリーチェは居ない、正真正銘の自由なんだぞ」
「・・・とりあえず蓄えがあるここで暮らして行こうと思う、だが・・・何をしたいかなんて、考えてきた事が無いから分からない・・・」
「・・・焦らなくていい、やりたい事なんてゆっくり見つけりゃいいんだ・・・探し続けてれば、いつかきっと見つかるさ」
「・・・ありがとう、ドギラゴン」
(・・・ここは行くのがめっちゃ複雑なアリウスの更に隠し通路の先だから見つかる事はねぇだろうが・・・とはいえ心配だな)
ドギラゴンは思考する、食糧調達はミラダンテとヒフミが入ればタイムストップで見つからずに運んで行けるだろう・・・ただベアトリーチェの禍根は大きい、アリウスはトリニティやゲヘナへと強い憎悪を抱く様に教育されており万が一ここがトリニティに発覚したり・・・サオリ達はともかく、逆に勝手な行動を取るアリウスも居るかもしれない。
だからこそ誰かが住み込みでここの様子を見つつ彼女達の生活のサポートするのが一番いいのだが・・・
「ドギラゴン君?どうしたの?」
ユメの自身を呼ぶ声によりドギラゴンは一旦思考を中断する。
「んー・・・いや、誰かアリウスに残って彼女達のサポートしてくれる奴は居ないかと思ってな・・・」
「それなら適任がおるで!!」
がらりと扉を開けながらハムカツが飛び込んで来た。
※※※
「それじゃあ頼んだぜ!トンカツ!エビカツ!ミシュラ!」
「承知した、団長殿」
俺達はミシュラ達をアリウスに残す事にした、アイツらなら料理も出来るし連絡も取れるしな。
アリウススクワッドが指名手配されたのはエデン条約でのゴタゴタが原因だ、今回はアリウスで事件が完結してるしそれにデモンカヅラがアリウスを裏切ったのは大半の奴らが見てるしベアトリーチェはどう見てもヤバかったしアリウスを追い出される事も無いだろ、今回は大丈夫なはず・・・
『うへぇ・・・』
歴史の修正力・・・
大丈夫・・・な、はずだよな・・・?