『と、とりあえず・・・何とか逃げ切ったな・・・』
そう言いながらボルシャック・ドギラゴンは息を整えた。
「そうですね・・・外からじゃ見失ったんでしょうか」
『ああ、だがとりあえずこれで一息は・・・』
ズシン!!
「・・・今、何か凄い音しませんでした?」
『き、気のせいじゃねぇか・・・?』
ズシン!!
「・・・いや気のせいじゃないですって!!」
『どうやら・・・一息ついている暇はねぇみたいだな・・・!!』
ズシン!!
「バ・・・」
「まず・・・!!」
「横に跳ぶぞ!!!!」
「ゴォォォォォォン!!!!!」
風が吹き荒れ、木がへし折れながら舞い上がる。
ズドドドドドドドドッ!!!
射線の先に立っていた山は粉々に消し飛び、辺りが土煙に包まれる。
「・・・うん?とりあえずぶっ飛ばそうと思ったが・・・外したか」
茶色の毛皮に包まれた剛腕を振るうと煙は晴れ、その下手人の姿が明らかになった。
「な・・・何ですかこのクリーチャー・・・!?」
『こいつも確かどっかで見た事ある様な・・・確かサンマッドってクリーチャーだ!』
「いち・・・にぃ・・・俺がやればいいのはコイツらか!!」
頭部にヘイローが骨の仮面の三つ付けた猿人のクリーチャー・・・サンマッドは力強く骨棍棒を握りしめ再び力強く振り回そうと・・・
『させるか!!』
咄嗟にボルシャック・ドギラゴンはサンマッドが骨棍棒を振り下ろすより前に接近し拳を顔面に向かって放つ。
「おっと!危ない危ない・・・なっ!」
だがサンマッドは身を反って拳を躱すとボルシャック・ドギラゴンの頭部に持ち手を振り落とす。
『チィ・・・!!』
咄嗟にボルシャック・ドギラゴンは身をよじってその攻撃を回避して距離を取った。
当たり先が無くなり地面に振り下ろされた持ち手は地面を貫き大きな穴を開ける。
『あのパワーで小回りも効くって訳かよ!』
(マズイ・・・!!ただでさえユメ先輩の方が大変になってるのに・・・!!!何とかしてコイツを倒さないと・・・っ!!)
ホシノはふとあの場面が脳裏に思い浮かんだ。
そう・・・
阿慈谷ヒフミが完全顕現したミラダンテXIIと契約していた所を
「・・・ボルシャック・ドギラゴン!!ヒフミちゃんが契約してた時みたいに私と契約できますか!?」
『そうか!!今なら俺も完全顕現してるからお前にマナを流し込める!!だけどお前デッキは・・・!?』
「持ってます!!ファイアーバードを!!だから早く!!」
『よっしゃぁ!!任せろ!!!』
そう言うとホシノにボルシャック・ドギラゴンの火のマナが流れ込んでいく。
「何をごちゃごちゃ話してるんだ?来ないならとっとと俺から・・・」
「貴方に・・・真のデュエルを申し込みます!!」
ホシノがそう叫ぶと、その場にいる三人の姿は無くなっていたのだった。