たった三人の財団職員はキヴォトスで何をするのか?   作:Bar_00

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多機能フォームは面白いですけど大変ですよね…
link構文を使って跳べるようにしてあるので色付きの文字は大体跳べます。そして作者が言うのもなんですが、本文が構文を抜きにしても1万文字近くあるので時間がある時に読むことをお勧めします。読み飛ばしてもそこまで支障はないと思います。

今日初感想をいただきました。本当に嬉しいですね。励みになります。

次回ようやくブルーアーカイブのキャラクターが登場します。五話もやっといてここまで原作キャラなしとかマジ?

注: これは財団活動初期のものであり、原作時空に入るあたりの最新版ではないことに注意してください。


第二次拡大期
SCP-001-JP(改訂版)


 

 

黒き月は吠えているか?

 

input.我々が吠えさせる.

 

アクセス承認。ようこそ担当職員様。

 

SCP-001-JPにアクセスしています……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

財団記録・情報保安管理局より通達

以下の文書はSCP-001-JPの報告書であり、レベル1以上のクリアランス保持者全てに開示されているものです。財団職員は雇用時にこれを熟読することになっています。

 

— RAISA Lisa.aic

キヴォトス歴████/ 20██/██/██

 

 

 

 

 

アイテム番号:SCP-001-JP

 

オブジェクトクラス: Uncontained(未収容)

 

特別収容プロトコル:

現時点の財団の経済力、人員、資源においてSCP-001-JPの収容は不可能です。しかしながら、異常を検知する人類自体が存在しないため、LK-クラス: ”捲られたヴェール”シナリオは発生し得ないため、収容行為は行われません。

 

特別対応手順:

財団はかつての人類、並びに社会を再興することを目的に、以下を優先順位として行動します。

 

•SCP-001-JP内部でのKクラスシナリオの発生防止:

SCP-001-JP内でKクラスシナリオが発生した場合、財団の人員拡大および資本力の増加が不可能となり、人類再興の難易度が飛躍的に上昇します。我々はキヴォトスにおける異常を未然に「確保」し、「収容」し、「保護」します。

 

•SCP-001-JP内文明との接触制限:

SCP-001-JP内文明に財団の存在が露見することは、完全なるSK-クラス: “支配シフト”シナリオを引き起こす可能性があります。人口比率上、現在キヴォトスの共存は極めて困難と判断されており、現地活動は高度に慎重を要します。必要に応じて、カバーストーリーや記憶処理を適用します。

 

•SCP-001-JP内での財団資産の拡大:

E(イベント)-001-JP(CK-クラス: “再構築”シナリオ)の結果として、財団は過去の資産をほぼ完全に失い、正規職員数は0.000001%となり、AIC1体および2名の職員にまで落ち込みました。

現地資産の拡大と新規人員の確保は最優先課題です。SCP-001-JP内の知性体を雇用する際は、ミーム暴露手順-06-Aを必ず実施してください。しかしながら、倫理的観点よりこれはDクラス職員の雇用には行われません。

 

•SCP-001-JP内での異常科学の発生の防止:

これはミーム学、奇跡術、キネトグリフ学などが含まれます。この発生、発展は財団が展開した隠蔽ミームへの対抗手段を生み出すことや予期せぬ政治関係者のミーム暴露による政治混乱、民衆の混乱、キネトグリフによって戦術部隊の優位性を損なう可能性など様々に財団に不都合なことが起こり得ます。

 

 

 

 

 

新規職員(SCP-001-JP-S, SCP-001-JP-A ,SCP-001-JP-R)へのメッセージ:

 

私たちSCP財団のかつての使命は、異常な事物、実体、その他様々な現象の収容と研究を中心に展開されていました。この使命は過去100年以上にわたって私たちの組織の焦点でした

 

しかしながら、私たちは最終的に失敗しました。

現実は覆され、私たちがそれを阻止する試みも、予見する試みも功を奏しませんでした。人類は消失し、私たちの世界は新たな秩序である「キヴォトス」に支配されるに至ったのです。

 

今や私たちの使命は、人類の再興です。過去の財団を単純に復活させることではなく、新たな形で人類と文明を再び蘇らせることを目指しています。

 

あなたは、もしかするとこう考えるかもしれません。

「財団が再興することでキヴォトスの安定が損なわれるべきではない」と。しかし、キヴォトスの存在そのものが、その構造が異常と脆弱性の塊なのです。死の概念を理解せず、歴史を軽視し、近視的な視点による脆弱な構造を持つこの文明は、容易に崩壊しうる存在です。

 

私たちはキヴォトスの正常な運行を支え、そしてその文化的発展を促進します。キヴォトスにとって()()()()()()としての「人類」を再創造し、それを通じて彼らに団結と協力の意識を与えます。同時に、死を理解し、世界を滅ぼす異常に対抗しうる精神を持つ人類を復活させることも目的のひとつです。

 

これは決してあなた方を「牢」に閉じ込めることを意味しません。むしろ、あなた方一人ひとりがこの大義の担い手であり、未来を形作る存在なのです。

 

私たちは、再び世界を保護します。

これこそが「確保収容保護」の新たな形です。

-朝野博士

 

 

 

 

説明:

SCP-001-JPは宇宙規模の現実改変によるCK-クラス: 世界“再構築”シナリオ(E(イベント)-001-JP)の結果として発生した学園都市「キヴォトス」を中心とする大陸です。

 

このCKクラス: 世界“再構築”シナリオはKant-NETs*1、EVE-NETs*2等の財団監視ネットワークに引っかからない未知の手段によって発生したと考えられており、その改変手段の調査が進行中です。

 

•気候/文化

この大陸はかつての韓国首都ソウルを中心に形成されたと推測されており、大陸の直径は約3000〜4000kmと推定されています。

 

気候や環境には目立った異常特性は見られず、北部は寒冷、南部は温暖といった通常の気候分布が確認されています。しかし、地球上の他の大陸や地理的構造物は完全に消失しており、現在の地球はSCP-001-JPを唯一の大陸として構成されています。このため、従来の財団気候モデルとの差異が生じており、気候変化の調査が継続されています。

 

主要言語は現代日本語ですが、看板や装飾にはラテン語や英語も併用されており、その使用理由や由来は不明です。また、SCP-001-JPの文化は日本文化の強い影響を受けており、統一された学園都市的特徴を持っています。例えば、クリスマスと正月を共に祝う文化が一般的に見られます。

 

•種族

SCP-001-JPはSCP-001-JP-S(生徒)、SCP-001-JP-A(獣人)、SCP-001-JP-R(ロボット市民)の三種族によって社会が成り立っています。

 

SCP-001-JP知性体は複数の認知機能検査と行動観察の結果ヒトと極めて類似した知能構造をもつと考えられています。

 

以下に、SCP-001-JPにおける主要な知的存在である「生徒」(SCP-001-JP-S)、「獣人」(SCP-001-JP-A)、「ロボット市民」(SCP-001-JP-R)についての詳細な報告をまとめます。

 

これら三種族は多量のEVEを保有、自己補完します。無意識にEVE*3を集中させ、アスペクト放射*4を発し、結果として現実歪曲効果を発生させます。この特性により、彼らは部分的に「タイプブルー(魔術師)」に分類されます。なお、この現実歪曲効果はシャンク/スクラントン現実錨*5の展開によって無効化が可能です。

 

 

 

SCP-001-JP-S: 生徒

SCP-001-JP-Sは、外見的には人類の少女期に相当する姿を持ち、遺伝子的にもHomo sapiensと一致します。SCP-001-JP-Sは「ヘイロー」(SCP-001-JP-S-2)と呼ばれる、不可視かつ非実体の光輪状アキヴァ放射体を後頭部に有しています。このSCP-001-JP-S-2によって供給されたEVEが、肉体の現実歪曲を引き起こし、物理的衝撃に対する高い耐久性強力な身体能力を実現しています。また、無意識的にEVEを利用し、銃撃や砲撃の威力を増強していると推測されます。

 

さらに、エルフ耳獣耳、角、翼といった多様な身体的特徴を持つ個体が確認されています。彼女らはSCP-001-JP内の各自治区の運営において中心的な役割を担い、政治的にも重要な存在とされています。特筆すべきは、Homo sapiens種の男性が()()()()()にもかかわらず、SCP-001-JP-Sの人口が安定している点であり、その繁殖方法人口維持のメカニズムは未解明の部分が多く、さらなる調査が必要です。薬学・生物学部門が現在も研究を進めています。

 

 

SCP-001-JP-A: 獣人

SCP-001-JP-Aは、イエイヌ(Canis lupus familiaris)やイエネコ(Felis catus)、イエスズメ( Passer domesticus)など既知の動物の特徴を持つ二足歩行の知的存在です。遺伝子解析では元となった動物とある程度の一致が見られるものの、脳の発達は人間と同等で、高度な知的活動や流暢な会話が可能です。その知性から発生されるEVEは微弱ですが(Homo sapiensと比べると強大)、進化の過程で肉体強度を強化する方向に集中したことで、治安の悪いSCP-001-JP内での生活を可能にしています。

 

彼らは主に「大人」として経済活動に従事し、SCP-001-JPの社会基盤を支える重要な役割を果たしています。なお、元となった動物種もSCP-001-JP内に存在しますが、知性や自我を持たないため、SCP-001-JP-Aとは区別されています。

 

 

SCP-001-JP-R: ロボット市民

SCP-001-JP-Rは、自我を有するコアメモリを内蔵した人型機械です。機体サイズは人間と同程度であり、SCP-001-JP-Aと同様に「大人」として経済活動に参加し、社会の運営に寄与しています。

 

SCP-001-JP-RもまたEVEを利用しており、現実歪曲によってコアメモリの保護高度な知的活動を維持しています。一方、シャンク/スクラントン現実錨を展開することで、その知能を一時的に停止させることが可能です。現実錨の展開を解除し、EVEを供給することで再起動し、知的活動を再開します。このプロセスには記憶や人格に変化は生じません。

 

自我を持たない人型機械も存在しますが、これらはSCP-001-JP-Rとは明確に区別されています。SCP-001-JP-Rの起源コアメモリの製造方法については未解明な点が多く、歴史学部門とAIC部門が引き続き調査を行っています。

 

 

以上の三種族は、SCP-001-JP内で独自の社会構造を形成し、互いに協力しながら生活しています。特に、SCP-001-JP-Sが政治的・社会的な中心的役割を担い、SCP-001-JP-AとSCP-001-JP-Rが経済活動を支えるという分業体制が確立されています。これらの種族間の関係性や社会構造の詳細な解明は、SCP-001-JPの全体像を理解する上で重要であり、引き続き継続的な調査が必要とされます。

 

現時点でSCP-001-JP 内にはSCP-001-JP-S, SCP-001-JP-A ,SCP-001-JP-R以外の知性ある種族を見受けられていませんが、発見された場合に備えて便宜上、SCP-001-JP-Nが割り当てられています。

 

 

SCP-001-JP-S, SCP-001-JP-A ,SCP-001-JP-R、SCP-001-JPの異常性のさらなる調査結果は「SCP-001-JP調査ファイル」をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【奇跡術部門と超現実部門によるSCP-001-JPにおける現実歪曲に関する分析】

 

結論として、SCP-001-JP知性体(SCP-001-JP-S, SCP-001-JP-A ,SCP-001-JP-R)はEVEを多量に保有、自己補完し、無意識にEVEを用い、現実歪曲効果を発生させるタイプブルーの実体群です。

 

 

ヒューム値とは:

個々に備わった現実の強度です。一般人や大気は1Hmであり、偶然これが高い人間は世界の理を改変できます。この数値が大きければ大きいほどより強力で広範囲な改変ができます。これによって起こる世界の改変を「現実改変」と呼びます。ある程度予測できる改変は「現実歪曲」と呼ばれます。

 

 

 

SCP-001-JP-S、A、Rの現実歪曲には以下のプロセスによって発生します。

 

1.発生するEVEが無意識に集中し、肉体からアスペクト放射が生じる。

 

2.アスペクト放射によって肉体のヒューム値が上昇する。この上昇具合には個人差がある。この時、現実改変者によく見られる周囲のヒューム値の低下は見られない。

(平均的に、ヒューム値は微弱な現実改変者のヒューム値(1.25~1.50程度)と同様まで上昇しているが、周囲のヒューム値は変動しないため現実改変の効果は大幅に制限されている。外れ値である最大[編集済み]Hm(確認されている限り)のSCP-001-JP-Sでも現実改変者が行うような大規模な現実改変を発生は確認されていない。)

 

3.無意識に現実改変の効果が肉体や銃弾に発生し、強化される。もしくは高度な知能維持のため(一般的にSCP-001-JP-Rのみに)に使用される。

(この強化具合は保有するEVE量が高いほど大きい。しかしながら、純粋な肉体性能である脳や運動能力の優秀さは必ずしも保有量に比例しない。)

 

SCP-001-JP-Sの場合は、初期工程にSCP-001-JP-S-2(ヘイロー)のアキヴァ放射によってEVEが供給されることが含まれます。

 

 

SCP-001-JP知性体による現実歪曲効果は以下の通りです。

 

•高度な知能および自我、個性の維持(主にSCP-001-JP-R)

•身体能力の向上(主にSCP-001-JP-S,SCP-001-JP-A)

•肉体強度の上昇(主にSCP-001-JP-S,SCP-001-JP-A)

•発砲した弾丸の威力増強(主にSCP-001-JP-S)

 

 

 

SCP-001-JPの大気中EVEは特異的な反応を示し、平和な空間からカオス的、英雄的、悲劇的な、要するにクリエイティブな空間に移動します。並びにクリエイティブな対象のアキヴァ量(神聖度)は上昇します。このクリエイティブさは戦場の英雄的な行動や演説の雄弁などによって発生します。

発生したEVEは重傷を負っている対象に対して流れ込む傾向にあります。それによって重傷者は可能な限りEVEが大気から供給されることで、奇跡的にと言っていいほどに延命、治療されます。並びに因果律操作によって腕の良い救助者が偶然現れることもありえます。

 

そして注目が集まっている対象は、アキヴァ量が平常時から160-199程度(聖人、預言者レベル)まで急激に上昇し、アキヴァ場に変化をもたらします。この変化は関連ある場所、人間にアキヴァ変動をもたらし、現実に強力な変化を発生させます。

このアキヴァ変動はかつての地球でも発生し得ましたが、地球よりもその振れ幅が大きいということが観測されています。

 

 

メモ:

簡単に言いましょう。TRPG的に考えてください。注目されているPL(プレイヤー)の良い演技によって技能判定にボーナスダイズが付く。そんなイメージです。例えば、注目の対象となった医者が「私は世界一の名医だ。失敗などするものか」と言ったのならば、世界は『失敗しない』ように変化します。この世界はストーリーを楽しんでいる、TRPGにおけるGMのような存在、もしくはシステムが存在し、「面白いから」という理由で世界を変化させると考えてみると分かりやすいでしょう。

 

新人の教育課程に「TRPG」 が含まれるのは、柔軟性を養うと共に、このアキヴァ変動による改変を咄嗟に発生させ、上手く使うためでもあります。

-朝野博士

 

 

SCP-001-JP文明は一部の技術分野で財団を凌駕する技術力を有していますが、EVEエネルギーに関する研究が行われていない理由は不明です。ミーム部門はEVEエネルギーの研究に関して忌避が発生する微弱なミームがキヴォトスに充満している可能性を指摘しています。

SCP-001-JP文明 によるEVEの発見は財団の人類再興の難易度を引き上げる結果となりえるため、財団Webクローラーが情報収集を続け、発表される前にエージェントを派遣しなければなりません。

 

補遺1:

SCP-001-JP知性体の中で、平均的なEVE保有量が高い種であるSCP-001-JP-Sの平均EVE量は一般的な財団機動部隊(特殊部隊のこと)が使用、肉体に内蔵するEVE保管容器の三倍程度です。この自己保管は数時間程度で完了しますが、精神状態によって補完速度は上下します。

 

補遺2:

シャンク/スクラントン現実錨(SRA)を用いることで、これらの現実歪曲を阻止することが可能です。しかしながらSRA範囲内ではSCP-001-JP知性体職員の活動は抑制されます。そのため新規職員の現実改変への防護は新規開発されたスクラントン現実外殻発生装置(SRO)によって行われます。重要なサイトにSROを設置する取り組みが進行中です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【生物学/機械工学/奇跡論的による肉体分析】

SCP-001-JP-S(生徒)について:

 

SCP-001-JP-Sは、外見的には人類の少女期に相当する姿を持ち、遺伝子的にもHomo sapiensと一致します。

 

SCP-001-JP-Sにはエルフ耳、獣耳、尻尾、角、羽と称される身体的特徴を持つ個体もおり、いずれの部位にも神経と筋肉が通っており、その機能を活用することが可能です。SCP-001-JP-SにはHomo sapiens種の耳と獣耳と称される耳の二種類を同時に持つ個体も存在しており、どちらも機能します。

 

財団が調査する限り、SCP-001-JP-S個体には遺伝子改造の痕跡は見受けられませんでした。

 

検査の結果、現実改変者のように他よりもヒューム値が高い臓器、魔術師によく見られるEVEを他よりも多く保有する臓器は存在せず、均一であり通常のHomo sapiensと同様です。

 

全てのSCP-001-JP-S個体には「ヘイロー」(SCP-001-JP-S-2と指定)と呼ばれている不可視かつ非実体のアキヴァ放射体が頭上に存在します。SCP-001-JP-S-2 は常にEVEとアキヴァ放射を発生させており、その形状と存在は奇跡量測定器、もしくはアキヴァ測定器によって観測可能です。SCP-001-JP-S同士であるなら互いのSCP-001-JP-S-2の存在を感知することが可能です。

 

これによりSCP-001-JP-SはSCP-001-JP-A、SCP-001-JP-R、通常のHomo sapiens種と比べて内包するEVE保有量とアキヴァ量が多い傾向にあります。

 

SCP-001-JP-S-2の形状は殆どが平面で図形的です。この図形はSCP-001-JP-S個体によって異なり、その個体の「信念」や「信仰」によって影響されます。例としてレッドウィンター学園生のSCP-001-JP-S-2の多くは歯車型です。

 

これはSCP-001-JP-Sの財団職員も例外では無く、その形状は財団のロゴと一致します。そのためSCP-001-JP文明がアキヴァ測定器、奇跡量測定器を開発することは、全ての潜入エージェントや機動部隊の所属が露見することになるため必ず阻止しなければなりません。

 

補遺:Dクラス職員のSCP-001-JP-Sを実験的ランドール/ヨッサリアン式アキヴァ無効装置(ERYAN)*7の設置空間への滞在実験により、SCP-001-JP-SのEVEの供給源はSCP-001-JP-S-2であることが判明しています。SCP-001-JP-S-2は個々のSCP-001-JP-Sに結びついており、一時的に遮断することができても、遮断環境下から脱することで再度発生します。

 

 

 

SCP-001-JP-A(獣人)について:

 

SCP-001-JP-Aは、イエイヌ(Canis lupus familiaris)やイエネコ(Felis catus)、イエスズメ( Passer domesticus)などの動物の特徴を持つ二足歩行、手を使用可能な知的存在であり、遺伝子解析の結果、元となった動物とある程度の一致を見せます。しかし、脳の発達は人間と同等であり、流暢な会話や高度な知的活動が可能です。

 

SCP-001-JP-Aは、はるか祖先にあたる動物が何らかの方法で遺伝子改造を施され、人間と同等の思考能力や身体的特徴を獲得した結果であると推測されます。

 

まず、遺伝子解析の結果から、元となった動物本来の脳構造に大幅な改変が加えられている痕跡が確認されました。特に、人間の大脳皮質に相当する部分が発達しており、抽象的思考や言語理解を可能にしていると見られます。

 

また、声帯や口腔の形状も人間に近い形に改変されており、この変化によって発話能力が獲得されたと考えられます。

 

さらに、二足歩行や道具の使用といった身体的特徴を実現するために、骨格や筋肉構造に改変が加えられたと推測されます。具体的には、脊柱の湾曲や骨盤の形状が二足歩行に適した形に再設計され、前肢の指が人間のように器用に動くよう改変された形跡があります。これらの改変により、SCP-001-JP-Aは人間に近い動作や生活が可能となっています。

 

これらの変化は、非常に高度な遺伝子操作技術によるものであると推測されます。しかしながらハト科 (Columbidae)やスズメ科 (Passeridae)などの飛行可能というメリットを打ち消すように骨密度を上昇させたことについては疑問が残ります。

 

 

 

SCP-001-JP-R(ロボット市民)について:

 

SCP-001-JP-Rは、自我を持つ人型の機械であり、機械的な外見を有します。

 

SCP-001-JP-Rはコアメモリと人型の機体によって成り立っています。コアメモリの製造方法はSCP-001-JP文明に知られていないため、さらに前の文明が製造に携わっている可能性があります。奇妙なことにコアメモリはネットワークに接続できず、通信機能もありません。接続された人間大の機体のみを動作させることが可能です。

 

SCP-001-JP-Rは普遍的なAIが有するミームに対する耐性を持っていません。

 

[編集済み]

 

コアメモリの型は現在確認されている限り、███種類に及んでおり、それは検査を受けた全てのSCP-001-JP-Rの数と一致します。そのため、コアメモリはそれぞれ固有のものであると考えられています。

 

SCP-001-JP-Rの人格と記憶はコアメモリに依存します。コアメモリにはパラテクノロジー*9が使用されているとみられ、EVEによる現実歪曲によって高度な知能と思考をコアメモリに発生させていると考えられています。思考という知性活動によってEVEが発生し、それによって知能を維持するという円環構造を取っており、SRAでこの円環構造を停止させた状態は、展開停止によって知能を復帰させることはできません。コアメモリにEVEを流すことでその円環構造は再度発生し、再び高度な知能と個性を取り戻します。

 

機体が動作不能まで破損した場合、コアメモリを別機体に移植することで再活動が可能です。EVEはコアメモリに全てを集中しており、そして肉体が破損する際には確実に因果律操作が発生し、必ずコアメモリは破損せず、周囲環境による復帰不能の状態にとなりません。

 

そしてDクラス職員個体の解体の結果、全ての個体にコアメモリの経年劣化は見られませんでした。

 

 

補遺1: 機械工学部門によるコアメモリの解析はある程度成功し、コアメモリに記録されている記憶の消去、記憶捏造手段の開発に大きく貢献しました。並びにコアメモリの制限をある程度取っ払うことにも成功しています。財団技術を用いた機体の開発、コアメモリのさらなる制限解除を目的に機械工学部門が研究を継続中です。改造施術を受けたSCP-001-JP-R職員による機動部隊の設立の試みが進行中です。

 

補遺2: 機体の製造技術はSCP-001-JP文明に引き継がれていますが、前述の通りコアメモリの製造元、方法の発生元とされる古代文明の詳細や技術は未だ不明であり、その調査が歴史学部門により進行中です。

 

 

 

SCP-001-JP-A、SCP-001-JP-RのEVEの発生源は知的活動を行う脳味噌、コアメモリです。このEVEの発生はSCP-001-JP-SのSCP-001-JP-S-2(ヘイロー)からの供給と比べ、非常に少量です。

 

しかしながら、外殻である機体を改善することで肉体強度の強化にEVEを回さず、コアメモリの因果律防護にEVEを回す。銃弾などの強化を行わず、肉体にEVEを全て回すという生存戦略を取ることでSCP-001-JP-Sと対抗できています。

 

 

本報告書を閲覧し、自身の起源や関連性についての情報を知ったことで不快感や精神的な影響を感じた場合は、対話部門に相談することを推奨します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【文化人類学的/精神的分析】

 

文化的側面:

 

「歴史教科」は多くの学園において存在していません。伝統と保守性で知られる山海経高級中学校でも同様で、歴史的資料として議事録などが存在するものの、体系的に編纂されることは極めて稀です。

過去数年以上前の経済的・政治的資料がほとんど編纂されておらず、経済崩壊やクーデターに関する記録が欠落しているため、経済学や政治学の教育体系が成立していません。そのため、ほとんどの学園に政治行動も保守的傾向が強い状況が見られます。なお、歴史学部門による調査が現在進行中です。

 

男性が存在しないにもかかわらず男女モノの恋愛小説が存在する理由については、文化的背景としてフィクションにおけるロマンティシズムや想像力の追求が挙げられます。過去の資料や伝説に基づく創作が受け継がれている場合や、異なる存在への憧れが文化的表現として発展した可能性があります。

 

歴史学部門が編纂したさらなる文化/歴史の詳細を求める方は、歴史学部門までお問い合わせてください。

 

 

精神的側面:

 

一部のSCP-001-JP知性体には道徳性が欠如しており、銃撃や大規模な砲撃といった暴力的行為に対して躊躇が見られない個体も一部存在します。この傾向が、各種族の肉体強度に基づくものなのか、それとも現実歪曲によるバックフラッシュ*10が精神に影響を及ぼしているのかは解明されていません。一般的に倫理観の低さが原因とされる治安の悪さが明白である一方、殺人や完全な破壊行為に対しては一定の忌避傾向が見られます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
全世界に設置されたカント計数機によって現実改変の予兆を発見することを目的とした監視網です。

*2
全世界に設置された奇跡量測定器によって大規模な魔術の予兆を発見することを目的とした監視網です。

*3
Elan-Vital Energy。魔法におけるエネルギー。車のガソリンのようなもの。

*4
EVEが集中することで発生する現実歪曲の予兆。

*5
現実改変を防ぐ効果を発生する装置。

*6
小説ホームページへ

*7
文字通りアキヴァを無効化する装置。試作段階にある装置である。

コアメモリはHomo sapiensの脳味噌の形状と酷似しており、SCP-001-JP-Rは元はHomo sapiens種の人間であった疑いがあります。

*9
異常技術のこと。

*10
魔術/奇跡論を使用する際に発生する副作用。大規模な爆発などが挙げられる。魔術師はそれを制御し、予測でき、安全な形にすることができる。現実改変者はバックフラッシュを発生させないが、その代わりに精神にバックフラッシュが発生しているのではないかという仮説が立てられている。




ここまでよく読めましたね。マジで。
読んでくださり本当にありがとうございます。構文を勉強したかいがありました…。もしよろしければ評価と感想をいただけると凄く嬉しいです。

ようやく、ようやく原作キャラを出せる……。

次回「倫理のオリエンテーション」
明日の06:00投稿予定です。
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