ドラゴンボール 転生したらベビーだった件   作:桂ヒナギク

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14.最強にして究極の敵、一星龍を倒せ

 悟空が発ち、パンが修理されて復活したギルを連れて追いかけてから、数日が経った。

 西の都から離れた某所では、悟空とパンがモグラの邪悪龍と戦っていた。

「ぎゃあああああ!」

 邪悪龍は自爆し、体を失ってドラゴンボールとなってパンの手に収まった。

「あれ? ヒビが直ってないわ」

 その時、ドラゴンボールが光り、パンを吸い込み始めた。

「え? なになに?」

「パン!?」

 パンの体が、ドラゴンボールの中に吸い込まれていく。

「きゃあああああ!」

 パンを吸い込んだドラゴンボールが、ドラゴンの姿をした邪悪龍に変身した。

「驚いたか。ドラゴンボールそのものが俺様の本体よ」

「パンに何をした?」

「俺がこの姿になるために乗っ取らせてもらった」

「おめえ、ずいぶん卑怯な真似すっじゃねえか!」

「フハハハハ。お前に可愛い孫娘を攻撃できるかな?」

 邪悪龍の中で、パンが俺を呼ぶ。

「助けてください、ベビー様」

「パン!?」

 俺はそこで夢から目覚めた。

「夢……?」

 俺はパンの気を探知する。

 パンの気が膨れ上がっており、悟空の気と対峙していた。

 夢ではないみたいだ。

 俺はパンの元へ急いだ。

 邪悪龍の前で、悟空が虫の息になって倒れている。

 アニメでは悟空が優勢だったが、こっちのパンは超サイヤ人化を会得していたからなのか、強さも倍増されており、展開が思いっきり変わっていた。

「おい、邪悪龍! 俺が来たからにはお前は終わりだ!」

「誰だ?」

 振り返る邪悪龍。

「うん?」

 邪悪龍が俺をまじまじと見つめる。

「な、何だよ?」

「べ、ベビー様?」

「はあ?」

 どういうことだ。状況が呑み込めない。

「ベビー……、たま……のえい……しれねえぞ」

 悟空の声にならない声を聴いた俺は一つの可能性に気づいた。

 パンを乗っ取った時に、俺の卵が影響して、邪悪龍を操ってしまったようだ。

 これは面白いことになってきた。

 こいつに他の邪悪龍どもを蹴散らさせ、最後にこ奴を倒せばいいのでは?

 我ながらいい考えだ。

七星龍(チーシンロン)、邪悪龍どもを根絶やしにしてこい」

「かしこまりました、ベビー様」

 七星龍はそう言って、邪悪龍殲滅作戦を決行するべく飛び立った。

 おかげで、ほとんどの邪悪龍を倒し、残るは四星龍(スーシンロン)と一星龍のみが残っているだけだった。

 四星龍に関しては悟空でなきゃ戦わないと言ってきて、とりあえず除外しておいた。

「七星龍、まさかそんな雑魚に寝返るとはな」

「お言葉だが一星龍、このお方はとても偉いんだぞ。逆らうことは赦されねえ」

「裏切者が何を言うかと思えば」

 一星龍が烈風真空斬を放ってきた。

 六星龍の技だ。

 やつめ、ドラゴンボールを吸収したな。

 俺と七星龍は攻撃をかわした。

「一星龍、お前もベビー様の部下になれ」

「断る!」

 気功弾を放ってくる一星龍。

「ベビー、貴様が仲間だったら、いろいろ話も合っただろうにな。残念だ」

 一星龍が体に埋め込まれたドラゴンボールを七星龍に向かって吹き飛ばした。

「うわ!」

「貴様の体、いただくぞ」

「七星龍!」

 七星龍の体にドラゴンボールが入り込み、一星龍の体が爆散する。

「す、すみません、ベビー様……」

 七星龍の体が小さくなると、パンの姿となって、一星龍の手でその頭を掴まれていた。

「返してやる」

 一星龍がパンを放り投げ、気功弾を撃った。

 気功弾はパンにヒットし、その体を地面に叩きつけた。

「貴様、よくもパンを!」

「パン!」

 悟空がおぼつかない足取りでやってくる。

「悟空、仙豆だ!」

 俺は悟空に仙豆を一粒投げ飛ばした。

「サンキュー、ベビー!」

 悟空が仙豆を食べた。

 傷が治り、体力も回復する。

「な、何が起こったんだ?」

 戸惑う一星龍。

「悟空、四星龍の相手をしてやれ」

「ああ、わかった」

 悟空は超サイヤ人4に変身して四星龍の元へ飛び立った。

「一星龍、本気の勝負をしようじゃねえか」

「よかろう。だが本気を出すには四星球が足りん」

「ふん。なら向こうの勝負が着くまで待ってやる」

 悟空と四星龍の勝負は互角だった。

「おめえやるなあ。勝負つかねえよ」

「ここは一時休戦して、一星龍を一緒に倒すか?」

「いいんか?」

 驚き戸惑う一星龍。

「正気か四星龍!」

 悟空が四星龍とタッグを組んで一星龍と戦い始める。

「ベビー……様……」

 パンが意識を取り戻した。

 俺はパンの元へ降り立って仙豆を食べさせた。

「パン、超サイヤ人ゴッドにはなれるか?」

 パンは立ち上がり様に超サイヤ人ゴッドへの変身を試みる。

「すみません、ダメです」

 失敗に終わった。

 今のあいつらでは一星龍には勝てないだろう。

「ベビー様、私の体を貸しますので、あいつをやっつけてください」

「ボロボロにしてしまうかもしれないが、それでもいいのか?」

「おじいちゃんもボロボロだし、あいつに勝てるのはベビー様しかいないと思います」

「……わかった」

 俺はパンの体内へと入り込む。

「はあああああ!」

 俺が気を上昇させると、パン(おれ)の体は超サイヤ人ゴッドへと変貌を遂げた。

「な、何だこのでたらめな気は?」

 一星龍が俺を見て、驚き戸惑っている。

「どうやら貴様には俺のパワーがわかるみたいだな」

「あの小娘にここまでの力があるとは……」

 俺は一星龍の背後を取り、回し蹴りの直後にもう一撃を叩き込んだ。

「うお!」

 吹っ飛ぶ一星龍。

「いつの間に!?」

「俺の攻撃を二発も食らってその程度で済むとはな」

「二発? 何を言って?」

「見えなかったか? 次は貴様にも見えるようにゆっくりやってやる」

 俺は右手のひらを上に向け、挑発するかのうように手招きをする。

「くそったれが!」

 一星龍が接近するが、俺は乱打を浴びせて吹っ飛ばした。

 鼻血を垂らす一星龍。

「鼻血だけかよ、タフだなあ」

「烈風真空斬!」

 斬撃が飛んでくる。

 俺は気合で斬撃を消し飛ばした。

「なに!?」

 一星龍は四星龍を見下ろす。

「四星球があれば勝てるのか?」

「当然だ」

 俺は四星龍に言った。

「四星龍、悪いが四星球をくれてやってくれ。全て終わったら神龍に頼んで悟空と戦わせてやっからよ」

「お前にそいつが倒せるのか?」

「余裕だ」

「四星龍、あいつを信じてやってくれ。あいつならきっと、いや絶対大丈夫だ」

「そうか」

 四星龍が球だけになり、一星龍の体に埋め込まれる。

 一星龍の気が一気に膨れ上がる。

「こいつは思ってたよりやべえな」

「ふっふっふ、俺の本気にビビッて手も足もでまい」

「そうかな? とも限らないぜ」

「ベビー様ー!」

 ブラがすっ飛んできた。

「誰だかわからないけど、これを預かってきました」

 ブラが見覚えのあるイヤリングを出した。

 ポタラじゃねえか。

「だがベジータがいねえとゴジータが作れねえ」

「私とパンちゃんとベビー様の三人で」

「え?」

「何をごちゃごちゃ喋っている?」

 俺とブラは一星龍を無視して会話を続ける。

「いけるのか?」

「いけると思います」

「おい!」

 眉間に青筋を立てる一星龍。

「すまんな。とっておきを見せてやるよ」

「とっておきだと?」

 俺はゴッドを解きながらポタラを受け取り、ブラと反対の耳に装着した。

 パン(おれ)とブラの体が合体して究極の戦士が誕生した。

「「「ブラとパンの合体のプラスアルファで、ブランベビーだ!」」」

 三人の声が重なり合う。

「こしゃくな!」

 一星龍が俺に襲い掛かる。

 俺は攻撃を回避すると、一星龍の後頭部にエルボーを放つ。

「ぐわ!」

「「「は!」」」

 渾身の回し蹴りが一星龍を吹っ飛ばす。

「うあわあああああ!」

「「「とどめだ!」」」

 俺は両手を腰の横に構える。

「「「かー」」」

 一星龍が気功弾を飛ばしてくるが、俺は涼しい顔で受けて微動だにしない。

「「「めー」」」

「烈風真空斬!」

 俺は一星龍の攻撃を残像拳でかわし、背後に回り込んだ。

「何!?」

「「「はー」」」

 一星龍が振り返る。

「いつの間に!?」

「「「めー」」」

「か、勝てない。俺は……俺は、けた違いの怪物を、敵に回してしまったのか……」

「これで最後だ!」

 俺は全身全霊をかけた、超特大のかめはめ波を一星龍めがけて放つ。

「「「(ふうぁ)ー!」」」

「だが、ここで負けては、全宇宙の破壊作戦が潰える……!」

 一星龍は超特大かめはめ波を受け止めようとするが、徐々に押し飛ばされ始める。

「くっ……こんな、こんなもの……!」

 一星龍は渾身の力を両手に注ぎ込む。

 だが。

「ぐっ……うわああああああ!」

 一星龍は超特大かめはめ波に巻き込まれ、悲鳴を上げながら粉々に飛び散ってしまった。

 超特大かめはめ波が、宇宙空間に飛び出したところで、超新星爆発のように綺麗な花火を打ち上げた。

 気を全て使い果たし、俺、パン、ブラの三人の体が分裂した。

「やりましたね、ベビー様」

「私たち勝ったんですよ」

 パンとブラがハイタッチをする。

 ようやくこれで、大団円になれる。

 そう思ったのは束の間、俺たちの戦いはまだまだ続くのであった。

 

 

To be continued...

 

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