地球に帰ってくる。
「ん?」
人の気配を感じない。
「ここ、本当に地球か?」
「そのはずですがねえ」
俺たちは辺りを散策する。
街中で大勢の人々が倒れていた。
俺は近くの行倒れに声をかけた。
「おい、何があった」
返事がない。ただの
「いったい何が起こったのかしら」
と、パン。
俺は残留する気を探知する。
「何かが紛れ込んだみたいだな」
その正体はわからないが、悪いものであるのは確かだ。
そこへ、ボロボロのブラがやってくる。
「ベビー様」
「何があったんだ?」
「いきなり悟空さんが攻撃してきたんです」
「……?」
悟空はビルス星にいるはずだがな。
「お出ましのようだな」
と、上空から声。
見上げると、悟空そっくりのサイヤ人が浮いている。
「お、おじいちゃん!?」
違う。悟空じゃない。悟空にしては色黒だ。
「貴様、ターレスか!?」
「俺を知っているのか?」
どうやらターレスで正解のようだ。
「この惑星の住人は全て滅ぼした」
「な……んだと?」
「残ってるのはお前たちだけだ」
「貴様!」
俺はターレスに攻撃を仕掛ける。
「うわ!」
顔面に拳をくらったターレスが吹っ飛ぶ。
「ふん」
体勢を整えたターレスが神精樹の実を取り出してかじる。
ターレスの戦闘力が大幅にアップされた。
「かかってこい」
「破壊神に喧嘩を売ったこと、後悔するんだな」
「破壊神、だと?」
「ああ。さっき就任した」
「破壊神はビルスじゃないのか?」
「変わったんだよ」
「なら、その破壊神を倒し、俺が全宇宙の支配者になろう」
「やってみな」
「……!」
ターレスが襲いかかってくる。
俺は攻撃をかわし、カウンターのエルボーをターレスの後頭部に当てて吹っ飛ばす。
ターレスは勢いよく飛んでいき、パンの真上に落下。
「貴様、よくもパンを!」
俺はターレスの懐に潜り込む。
「ちょっと待て。今のはお前が」
「黙れ!」
俺はターレスの側頭部に回し蹴り。
勢いよく飛んで地面に転がるターレス。
俺は二本の指を額の前に気を溜める。
「魔貫光殺砲!」
気を放出し、ピッコロの技を立ち上がったターレスの腹部に目掛けて発射した。
しかし、すんでのところで攻撃をかわれ、不発に終わってしまった。
ターレスは高速で俺の懐に潜り込み、腹部に拳を
「ぐおえ!」
あまりの痛みに俺は腹部を手で押さえる。
更に追い討ちの回し蹴りがヒットし、俺は真横に吹っ飛んだ。
「ベビー様!」
地面に叩きつけられた俺の元にパンが飛んでくる。
あれ? ターレスのやつ強くないか?
パンがターレスの方を向く。
「誰だか知らないけど、私のベビー様になんてことしてくれてんの!?」
パンの言葉に、「パンちゃん、ベビー様は私のよ」と、離れたところでブラが言う。
「いや、誰のものでもないんだが……」
俺は立ち上がると、パンを横へ退けた。
「ベビー様?」
「こいつは俺が一人で倒す」
「私の体は使わないんですか?」
「いらない」
俺は猛スピードでターレスに接近する。
「遅い!」
ターレスは俺の攻撃をかわし、カウンターを浴びせてくる。
「ぐわ!」
俺は背中にエルボーを食らって地面に倒れる。
「お前、強いじゃねえか」
「お前が弱いんだ」
「破壊神を……なめるな!」
俺はターレスに不意打ちの気功弾を叩き付ける。
だがターレスは涼しい顔で微動だになしない。
「ベビー様!」
パンが超サイヤ人4に変身してターレスの懐に一瞬で潜り、顔面をぶん殴った。
「うわ!」
吹っ飛ぶターレス。
「な、なんだ貴様の姿は?」
「超サイヤ人4よ」
「超サイヤ人4? サイヤ人は大猿にしか変身しないはず」
「お前、サイヤ人なのに何も知らないみたいだな」
俺は思い出す。
たった一人の超決戦で、バーダックがフリーザに敗れた際、時空のゆがみが生じて過去の惑星ベジータもといプラント星へ飛ばされ、超サイヤ人に変身してフリーザの先祖であるチルドを倒したことを。
「サイヤ人はな、1000年に一度、超サイヤ人という戦士が生まれるんだよ」
「そんなのただの伝説だ!」
「ターレス、君も俺のしもべになるなら、超サイヤ人にしてやってもいいぜ?」
「誰が貴様の手下などになるか」
「そうか……」
俺は21号に変身する。
「ベビー様、そのお姿は?」
と、パンが疑問符を浮かべる。
「ターレス、あんたはどんな味がするのかしら?」
俺はターレスに接近すると、拳を乱打し、追い詰めていく。
「な、なんだ!? さっきより威力が増してるじゃないか!」
「ターレス、あんたの体、もらうわよ」
俺はターレスを渾身の一撃で吹っ飛ばし、不思議な光線を浴びせてチョコレートに変えた。
地面に落下するターレスチョコ。
俺はターレスチョコを拾い、口に放り込んだ。
「美味しいわね」
刹那、俺の体はターレスのものへと変わる。
「吸収は完了だ」
俺は元の姿に戻る。