吹っ飛ばされて気を失っていた俺は、意識を取り戻すと砂をどかして立ち上がった。
「ひでえめにあった……」
俺はパンを気を探る。
気が移動をしている。
運ばれてるのか。
俺はパンの気を追う。
「あれか」
救援部隊の巨大なヘリが見えてきた。
俺は彼らに気づかれぬよう、ヘリの後を追う。
ヘリは城のような巨大な建物の屋上に着陸する。
パンが巨人に掴まれながら、城内へと運ばれていく。
背後から後を追うと、パンは虫籠のようなケージの中へ放り込まれた。
パンはケージのガラスを叩くがびくともしない。
かめはめ波を撃ってみるが、跳ね返ってきて自分に当たって倒れる。
「その小さきものは?」
「王様、こいつは見回りをしていた者を襲った賊です」
王様。やつが長か。
「そうか。……そういえば、ビルス様から客人が来ると伺ったが?」
「このような野蛮な者が客人なわけないじゃないですか」
「確かにそうじゃな」
「あと、もう一人、仲間がいましたが、どこかへ行ってしまいました」
「ほう。では、その仲間を探すんじゃ」
「かしこまりました」
衛兵たちが俺を捜すため、散り散りになる。
俺は21号に変身をすると、長の足元に移動した。
「うん、なんじゃお主は?」
気づいてくれたか。
「地球という星から来ました」
「ほう。それじゃ、お主がビルス様の使いのものか」
「そちらの女の子、私に預からせてもらえないでしょうか? ビルス星で審判いたしますわ」
「ビルス様の使いのものでもそれはできない相談じゃよ」
「そうか。それじゃ、この星を破壊して帰るかね」
「なんじゃと?」
眉を
俺がビルスに使わされたのは、この星の長の粛清だった。
「ビルスの命ってのは、お前を消すことなんだ。星ごとお前を消してやるよ」
「引っ捕えるんじゃ!」
残りの衛兵たちが、俺を捕まえようと動き出す。
俺はジェル状になると、長に飛びかかった。
長は俺を払おうとするが、俺はその手首に巻きつき、体内へと潜り込んだ。
「ぐ!?」
苦痛に顔を歪める長。
「大丈夫ですか、王様!」
長を介助しようとする衛兵を俺は殴り飛ばした。
「ぎゃああああ!」
吹っ飛んで壁にめり込む衛兵。
「王様!?」
突然のことに衛兵たちが戸惑っている。
俺はケージの蓋を開ける。
パンがケージから飛び出し、衛兵たちを次々に薙ぎ倒していく。
痛快痛快。
俺は長の体から飛び出した。
意識を失って倒れる長。
「破壊だ」
長の体が足元から崩れていく。
「行くよ、パン」
「はい」
俺とパンはビルス星へと瞬間移動をした。
「お帰りなさいませ、コソット様。どうでしたか?」
「ちゃんと長は消してきたぜ」
俺はウイスの後ろであくびをしてるビルスの前に歩く。
「おい、ビルス。あの星遠すぎるじゃないか」
「そんなの僕に言われても困る」
「なんでお前が行かねえんだよ?」
「だって僕、もう破壊神じゃないもん」
「じゃあ破壊神としてお前に命ず。次からはお前がやれ」
「なにい!?」
驚くビルス。
「ビルス様、コソット様はお忙しい身であられるゆえ、破壊神代理ということでよろしいんじゃありませんか?」
「うーん、まあ、しょうがないなあ」
ビルスはそう言うと、木の上に登って横たわった。
「とりあえず僕は眠いから寝る。起こすんじゃないぞ」
俺はパンの方を見る。
「帰るぞ」
「はい」
俺はパンを連れて地球へ瞬間移動をするのだった。