第七宇宙の地球に帰還する俺とパン、そしてピーチ。
その地球には異変が起こっていた。
辺りは不穏な空気に包み込まれている。
気を探ると、下僕どもは弱っていた。
「なんだろうね? これは……」
俺たち三人は弱っている手下どものいる天界へと移動した。
すると、傷だらけになった悟空や悟天たちが、ガーリックJr.とその配下たちに追い詰められていた。
「厄介なやつが現れたな……」
ガーリックJr.は不老不死だった。
いくら攻撃をしても、首をかっ切っても、たちまち回復して何事もなかったかのように振る舞う。
そんな厄介な相手を正史では子どもだった悟飯が魔凶星に封じ込めたのである。
「ふん。アクアミストが効かぬのなら、せめて俺たちの手で葬ってやろう」
ほおう。
俺の卵が功を奏したのか、彼らにアクアミストの効果が現れなかった。
正史ではアクアミストという毒霧を吸ったものは、魔族となりて凶暴化して見境なく暴れるのだが、どうやら俺の卵がそれを防いでいたらしい。
「貴様、俺の庭で何をしている?」
と、俺はガーリックJr.の背後に立つ。
ガーリックJr.は驚いて振り返った。
「なんだお前は!?」
「通りすがりの魔人だ。覚えなくていい」
「魔人……だと?」
「破壊神、でもあるがな」
「な、なに!? 破壊神だと!? ではお前がビルスとかいうやつなのか!?」
「ビルスは一代前の破壊神だな。おれはコソットだ」
パンが横に降り立った。
「コソット様はとーっても強いのよ。あんたなんか、指一本で倒せるんだから」
俺を持ち上げすぎだ。
「ガーリックJr.よ、今すぐこの星から出ていけ。さもなくば、貴様を破壊する」
「ふん。ほざいてろ。俺様は不老不死だ」
そもそも不老不死相手に”破壊“は有効なのだろうか。
「コソットとか言ったか? どうだ、貴様。アクアミストを吸って俺のシモベにならぬか?」
「遠慮しとくよ」
「そうか。ならば俺が直々に貴様を殺し、破壊神の椅子に座ってやろう」
「できるものならやってみな?」
ガーリックJr.が額に青筋を立てる。
「だけどな。その前に貴様はあそこでおねんねするんだよ!」
俺はガーリックJr.を捕まえて、地球付近を通りかかった魔凶星に向かって放り投げた。
「なに!?」
ガーリックJr.は焦っているが、時すでに遅し。魔凶星の重力に引っ張られ、あっという間に吸い込まれていってしまった。
「コソット様、流石です!」
と、パンが俺に感動の眼差しを向ける。
「ガーリックJr.様!?」
ガーリックJr.の配下どもが、魔凶星を見つめている。
「さて、家臣どもよ。貴様らはどうしてくれようね?」
配下どもがこちらを見て怯えた。
「もうガーリックJr.はいない。お前らも俺の卵漬けにしてやろうか?」
「卵漬け? どう言う意味だ?」
「こういうことだよ」
俺はガーリックJr.の配下たちの体内に入り込み、卵を産み落とした。
「さてお前たち、この新たな下僕たちが木偶の坊を買って出るそうだ。ボコボコにされた恨み、晴らしてやりな」
悟空たちは一斉に、ガーリックJr.の配下だったものたちに襲いかかり、彼らはみるみるうちにボロボロになっていく。
「コソット様、お助けええええ!」
元配下どもが、断末魔の叫び声を上げて沈んでいった。