ドラゴンボール 転生したらベビーだった件   作:桂ヒナギク

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5.進行するツフル化

 俺はトランクスの前に立ちふさがった。

「ビーデルさん」

「トランクスくん、私と組手してくれない?」

「僕とビーデルさんが? やめておいた方がいいと思いますよ」

 ぴょこんとパンが俺の後ろから顔を出した。

「ママね、さっきパパと喧嘩して、ボコボコにしちゃったんだよ」

「へえ。あの悟飯さんがビーデルさんに?」

「ママがダメなら私は?」

「パンちゃん、俺、宇宙船の操縦で疲れてるんだ」

 トランクスは、「そういうことだから」と、立ち去ろうとする。

「トランクスくん」

 俺は去り際のトランクスの手首を掴み、後方へ放り投げた。

 弧を描いて床に伏すトランクス。

「いきなり攻撃するなんて、よっぽど組手をしたいんですね?」

 すっくと立ちあがるトランクス。

 俺は力を失ったかのように、体を前かがみに折り曲げた。

「ビーデルさん?」

 ビーデルの背中から、にゅるっと体を離脱させる俺。

「お、お前は!?」

「久しぶりだな、トランクス」

「パンちゃん!」

 パンはニヤリと笑みを浮かべ、トランクスに襲い掛かった。

 トランクスはパンの攻撃をかわして背後に回り、首筋にチョップをして気絶させた。

「役立たず」

「お前は誰だ?」

「忘れたのか、ピタルへ運んだ少年のことを」

「……!」

「思い出したみたいだな。俺はあの時、パンの体に入り込んでてな。最初にパンを下僕にさせてもらったというわけだ」

「なんだって?」

「トランクス、君も俺の奴隷になれ」

 俺はトランクスに接近しながら体をジェル状に広げた。

「は!?」

 トランクスに覆いかぶさり、その体内に入り込んだ。

「呆気なかったな」

 俺はパンを見る。

「おい、いつまで寝てるんだ雌ザルが」

 パンは目を開けて起き上がった。

「役立たずで申し訳ありません、ベビー様」

「聞こえていたのか」

「私ではトランクスに力及ばないので気絶したふりをしてました」

「そうか」

「ところで、パパはどうするんですか?」

「悟飯か。俺は舐めプをするあいつが嫌いでな。捨て置け」

 ポンッと音を立てながら、俺はトランクスの体を飛び出した。

 トランクスの体が力を失って倒れた。

 パンは確か、悟空が黄金の大猿から超サイヤ人4になるきっかけだったな。

「パン、頼みがある」

「はい?」

「悟空の覚醒に一躍買ってくれないか?」

「おじいちゃんの覚醒?」

「その時になればわかる」

 となると、ベジータの体を借りることになるな。

 俺はベジータの気を探る。

 しかし、ベジータは気を極限まで落としているのか、見つけることができなかった。

「お兄ちゃん、帰ってきたの?」

 と、そこにブラが現れる。

「お、お兄ちゃん!」

 ブラが倒れているトランクスに駆け寄った。

「あんたがやったの?」

 ブラが俺を見て言う。

 そういえば、こいつもサイヤ人の端くれか。

「ブラってのは君だね?」

「そうだけど、何?」

「俺はトランクスのお友達でね。倒れてたから運んできたんだ」

「それはどうもありがとう」

 超サイヤ人4のパワーを抑え込むにはもっと力が必要だな。こいつのサイヤパワーもわけてもらうか。

 パンがブラを羽交い絞めにする。

「な、なにするのよ!?」

 俺は身動きの取れなくなったブラの体に入り込んだ。

「うっ!」

 パンがブラ(おれ)を放す。

「うるさいわね。一体、なんの騒ぎよ?」

 ブルマがやってくる。

「あ、ママ」

「なに?」

「お兄ちゃん、倒れちゃってたんだって」

「そうなの?」

 トランクスを見るブルマ。

「起きなさい、トランクス」

「う……。ああ、母さん」

「トランクス、あんた大丈夫? 長旅で疲れてるんじゃない? 少し休みなさい」

「はい」

 トランクスがブルマに介抱されながら寝室へと向かう。

 さて、悟空を覚醒させるためにひと暴れするか。

「おい、ビーデル。いつまで寝てる?」

 俺が離脱して倒れていたビーデルが起き上がる。

「うん? ああ、ブラちゃん……」

「寝ぼけているのか?」

「え? あ、ベビー様ですか」

「ママ」

 と、パン。

「あら、パンじゃない。いつの間にか帰ってきてたのね」

「すまんな、ビーデル。俺が君の体を借りている間に帰ってきたんだ」

「そうなんですね」

「二人は先に帰れ」

 俺はそう言い残して、ブルマの元へ移動した。

「ねえ、ママ」

「なに、ブラ?」

「パパはどこにいるの?」

「あの人の行く先なんて知らないわよ」

「そう。じゃあ、ママの体もらうわね」

「え? もらう?」

 俺はブラの体から飛び出すと、驚き戸惑うブルマの体内へ飛び込んだ。

「呆気なかったですね、ベビー様」

 と、ブラが言う。

「普通の地球人だからな。ブルマは」

 そこに、パンがやってくる。

「なんだ、パン。帰れと言ったはずだろう」

「パパがおじいちゃんと接触しました」

 悟飯と悟空以外は俺の支配下だ。問題なかろう。

「構わん」

 しかし徒党を組まれたら面倒だ。

 それに、クリリン、ヤムチャ、天津飯たちが残ってる。

 18号も無限エネルギーだからな。敵対したら厄介だ。

「ブラ、俺を亀ハウスに運んでくれ」

「かしこまりました」

 俺はブラと共に亀ハウスに移動した。

「やっほー!」

「あん?」

 クリリンが出てくる。

 

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