ドラゴンボール 転生したらベビーだった件   作:桂ヒナギク

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6.悟空、超サイヤ人4計画失敗? 超サイヤ人ゴッドへの道

「ブルマさんじゃないっすか。何しに来たんすか?」

「18号いる?」

「18号さんならマーロンと一緒に買い物に行ってるよ」

「そう」

「ん?」

 怪訝そうな顔をするクリリン。

「あなた、ブルマさんですか?」

「え?」

「何言ってるのよクリリンさん。この人は私のママよ」

「そ、そうだよな。気がダブってるように感じたからさ。そんなことあるわけないか。ハハハ」

「クリリン、18号はどこまで買い物に?」

「それはわからないなあ」

「あんた気配で居場所がわかるんでしょ?」

「18号さんは人造人間だし、マーロンは普通の人間レベルだからなあ」

「ふーん、そっか」

 俺は一呼吸置くと、クリリンの腹部に拳をねじ込んだ。

「ぐえ!」

 くの字に折れ曲がるクリリン。

「ぶ、ブルマさん、何を?」

 俺はブルマの体から飛び出すと、クリリンの体内へ飛び込もうとしたが、どこからともなく飛来した気功弾で体がバラバラになって辺りに飛び散ってしまった。

「大丈夫か、クリリン?」

「18号さん!」

 俺は破片と化した体の一部を、クリリンの前に降り立った18号の足元まで移動させた。

「嫌な気を感じたんでな。急いで戻ってきた」

「やっぱり18号さんも感じたんですね。マーロンは?」

「危険だから置いてきた」

 俺は話に夢中になる18号の隙を突いて体内に潜り込んだ。

「で、何なんだ、これは?」

「わかりませんよ」

「まさか、また地球の危機なんてことが起きようとしてるんじゃないだろうな?」

「だとしたら俺たちで敵うのか?」

 俺は18号の体内で体を復元させる。

「はっ!?」

 意識を失う18号。

「18号さん?」

 18号(おれ)は無言でクリリンに攻撃する。

「う!」

 よろめくクリリン。

「18号さん!?」

「お前、油断しすぎだ。平和ボケか?」

「誰だお前!?」

「誰って、ラズリだけど」

「ラズリ? 知らないな」

「そうか。お前には私がラズリという名であることは言ってなかったな。ちなみに弟の17号はラピスだ」

「お前、ブルマさんから出てきたやつか?」

「何を言ってるんだ。私は正真正銘、お前の愛する妻だぞ」

「騙されるもんか!」

 クリリンは気を開放し、18号(おれ)に攻撃をした。

 不意を突かれた俺は吹っ飛び、水中に落下した。

 俺は18号の体から抜け出す。

 18号は空中へ飛び出すと、クリリンに向かって気功弾を連射した。

 クリリンは気功弾を縫うように突破し、18号の頬に拳を叩き込む。

「君は一体、誰を攻撃しているんだい?」

 俺はそう言いながらクリリンの背後を取る。

「え?」

 振り返るクリリン。

「やれ、18号」

「はい、ベビー様」

「ベビー様?」

 18号がクリリンを襲う。

「18号さん、やめてください!」

「クリリンくん、君も俺の奴隷になるかい?」

「誰がお前なんかの!」

 クリリンは18号の攻撃をかわしながら、俺に襲い掛かってくる。

 俺はクリリンの攻撃をいなし、カウンターを浴びせる。

「うわああああ!」

 クリリンは水中へと落下していく。

「クリリン、あんたもベビー様のしもべになりな!」

「18号さん……!」

「隙あり!」

 俺は隙を突いてクリリンの体内に入り込んだ。

「うわ!」

 クリリンの意識を奪い取る。

 俺は水中から空中へと出た。

「18号、お前には弟がいたな。そいつは今どこにいる?」

「動物保護区で仕事してるはずです、ベビー様」

 それがどこにあるかはわからない。後で探してみるか。

 俺は亀ハウスの前に着地する。

「ブラ、ブルマを頼む」

「はい」

 ブラがブルマを抱えて飛び立った。

 俺はクリリンの体から離脱すると、パオズ山を目指す。

 飛行中、パンを見かけた。

「パン!」

 停止して振り返るパン。

 俺もパンの前で停止する。

「状況が変わった。お前の体を借りたい」

「わかりました。どうぞお使いください」

 俺はパンの体内に入り込むと、パオズ山へ急行した。

 パオズ山では、悟空がベジータ、悟天、トランクスの攻撃を受けていた。

 流石の悟空でも徒党を組まれると苦戦するようだ。

「そこまでよ!」

 三人が攻撃の手を止めた。

「パン、あぶねえから下がってろ。こいつらいかれちまったみてえだ」

 俺は無言で両手を組み悟空を地面に叩き落とした。

「ぱ、パン?」

「三人ともいかれてなんかいないわよ」

「じゃあなんでオラを攻撃すんだ?」

「それはおじいちゃんが私の言うことを聞かない悪い子だからよ」

 俺が言い放つとベジータと悟天が続ける。

「そういうことだ、カカロット」

「お父さん、可愛い孫の言うことは聞いてあげなきゃダメだよ」

「おめえたち、何者だ?」

 と、悟空が疑問に思ったことを問う。

「どこからどう見ても、俺はベジータ様だ」

「俺は孫 悟天だ」

「俺はトランクスです」

 と、三人がそれぞれ名乗る。

「おめえたち、偽物なんだろう?」

「何言ってるのおじいちゃん。私たちは正真正銘、本物よ」

「本物がこんなことするはずがねえ」

 そこへ悟飯がやってくる。

「お父さん、そいつらは本物です! ですが、何者かに操られてるんです!」

「なんだって?」

「ビーデルさんが本体です!」

「ビーデルが?」

 悟空はビーデルの気を捕捉すると、猛スピードで飛んで行った。

 これは好都合。

 この隙に悟飯にとどめを刺しておくか。

 三人が悟飯に襲い掛かる。

 悟飯程度、三人で十分だな。

 俺は悟空の後を追う。

 流石は小さくなっても悟空は悟空。パンより速い。

 悟空に追いつくと、すでにビーデルと戦っていた。

「やめろー!」

 俺は悟空を蹴り飛ばす。

「助かったわ、パン」

「パン……!」

 と、悟空がパン(おれ)を睨む。

「お義父さん、私が何かしましたか?」

「おめえがビーデルじゃねえのは知ってる。悟飯から聞いた」

「なにを言ってるんですか? おかしいですよ、お義父さん」

「そうよ、おじいちゃん。ママはママよ」

「パン、お前もさっきオラを攻撃したな。お前も操られてんじゃねえか?」

「え? 私は正気よ」

「安心しろ、パン。オラがそいつ倒して、お前やみんなを戻してやっからな」

「そんなこと、させるかあ!」

 俺は高速移動で悟空の懐に潜ると、悟空を殴り飛ばした。

「パン?」

 悟空が頭に疑問符を浮かべている。

「もしかして本体はパンか?」

「……………………」

「おめえ、いつパンと入れ替わったんだ?」

「入れ替わったわけではない」

「え?」

「これはパンが俺にくれたパン自身の体だ」

「おめえ、パンの体を乗っ取ったのか?」

「ご名答」

「なら、他のみんなはどういうことだ?」

「俺自身はこの俺一人だけだ。だが、俺は一度入り込んだ生物には必ず卵を産み落としているんだ。その卵が孵化し、細胞が脳まで行きわたれば、そいつは俺の意思で動くようになる」

「なん、だと?」

「孫 悟空。お前も俺に体を明け渡せ」

「そんなこと、死んでもごめんだ」

「何を言ってるんだ。お前の体は俺のものになるって決まってるんだよ。だがな、まだいただくことはしないさ。お前には超サイヤ人4にってもらわなきゃいけないんでね」

「超サイヤ人4?」

「覚醒してくれよ、超サイヤ人4にな」

「おめえなんかこのままやっつけてやるよ」

「悟空、お前に大事な孫娘の体に傷をつけることができるのかな?」

「パンは自分の体で悪さされてるなら容赦なく吹っ飛ばしてくれって言うはずだ」

「ほおう。なんと野蛮な発言」

「おめえ、名は?」

「教えると思うか?」

 そこへ、ベジータ、悟天、トランクス、ブラがやってくる。

「悟飯は?」

「もちろん、とどめを刺しました」

 と、ベジータが言う。

「ベジータ、おめえ悟飯を殺したのか?」

「当然だ、ご主人様の命令だからな」

「赦さねえ……!」

 悟空が超サイヤ人3に変身してパン(おれ)に襲い掛かってくる。

 俺は悟空の連撃をかわす。

「攻撃は当てなきゃ意味がないわよ、おじいちゃん?」

 俺はそう言って、悟空を叩き落した。

「うわああああ!」

 地面に墜落する悟空。

 悟空は立ち上がり、俺に接近しようとして、動きが止まった。

 超サイヤ人3が解けてしまう。

「あれ? そうか! 体が小せえ分、超サイヤ人3のパワーが持たねえんだ」

「フハハハハ!」

「さて、お前を超サイヤ人4に覚醒させるとしようか」

 四人のサイヤ人が手をつなぎ、輪になって俺を囲んだ。

「ご主人様、俺たちのパワーをお使いください」

「うむ」

 俺は四人のサイヤパワーを吸収し、超ベビーへと変貌を遂げた。

「ベジータ、出し惜しみするな! お前のパワーまだこんなものじゃないだろう!」

 ベジータ以外は既にエネルギー切れだった。

「申し訳ありません!」

 ベジータが全てのパワーを俺に送り込んでくる。

 極限まで集めたサイヤ人のパワーで、俺は超ベビー2へと変身が完了した。

「すげえ気だ。今のオラじゃ勝てそうもねえってのに、ワクワクしてきたぞ」

 と、悟空が言った。

 俺は両手を頭上に掲げる。

 悟空の元気玉の真似をして、真っ黒な球体を作り上げる。

「リベンジ……デスボール!」

 俺は黒い大きな球体を悟空に向けて投げ飛ばす。

 さあ、来い。キビト界王神。

 だが、予想とは裏腹に、キビト界王神は現れず、リベンジデスボールは悟空に接近していく。

「どういうことだよ!?」

 ま、まさか……俺が時間軸を捻じ曲げたんで、未来が大幅に変わってしまったのだろうか?

「や、やべえ! 悟空が死ぬ!」

 ベジータが猛スピードで悟空の前に躍り出てリベンジデスボールを受け止める。

「ベジータ?」

「貴様に死なれては、あのお方の野望が潰えるんでな」

 ベジータは残りの力を振り絞って、リベンジデスボールを上空へと放り投げた。

「はあ……はあ……」

 もういい。超サイヤ人4計画はやめだ。代わりに超サイヤ人ゴッドにする。

 俺は天界へと向かった。

「待て! どこへ行くんだ!?」

「計画は変更だ! 今からお前を超サイヤ人ゴッドにする!」

「超サイヤ人ゴッド!? なんだよそれ?」

 悟空が追いかけてくる。

 どうやら話に食いついたらしい。

 

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