ドラゴンボール 転生したらベビーだった件   作:桂ヒナギク

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8.地獄で暴れるベビー

 俺は地獄にやってきた。

「私が協力できるのはここまでです。では」

 キビト界王神はそう言って、瞬間移動で消え去った。

 俺はベビーの気を察知する。

「そこか!」

 俺は振り返りざまにジェル状の何かをかわした。

 ジェル状の何かはベビーの初期形態に変わる。

「お前が本物のベビーか」

「貴様、俺の体を返せ」

「返してやりたいのはやまやまだが、方法がわからん」

「ならばその体を乗っ取るまでだ」

「そう簡単に、行くかな?」

 刹那、フリーザとセルが現れ、俺の体を拘束した。

「ベビー様、今です!」

 フリーザが言う。

「おい、フリーザ。お前、宇宙の帝王が聞いて呆れるぞ」

「何を言ってるんですか? 私は自らすすんでベビー様に忠誠を誓ってるのですよ?」

「ふん」

 俺はジェル状になり、セルの体を乗っ取る。

「なに!?」

 セルは意識を失った。

「この体は元はお前の体だ。この体を使ってる俺が熟知してないわけがないだろう?」

「いい加減にしなさいよ、偽物が」

 フリーザが眉間にしわを寄せながら言う。

「君に乗り移るべきだったかな、フリーザさん?」

「い、いや、私の体なんて弱すぎて役に立ちませんよ」

 後ずさるフリーザ。

「フリーザ、俺を裏切るのか?」

「め、滅相もございませんベビー様!」

「失せろ」

 俺はフリーザを気合で吹っ飛ばした。

「うわ!」

 地面をバウンドして転がるフリーザ。

「次は貴様だな」

 俺はベビーを睨みつける。

「くたばるがいい、寄生型マシーンミュータント!」

 俺はベビーにパーフェクトかめはめ波を浴びせた。

「ぎゃああああ!」

 粉々になるベビー。

 だが、粉々になったベビーの細胞が集まり、体が復元されていく。

 めんどくせえなあ。

 俺はベビーの隙を突いて、その体内に飛び込んだ。

「しまった……!」

 今までのベビーの記憶が、俺の中に流れ込んできた。

 惑星プラント。

 サイヤ人が流れ着き、大猿となって先住民であるツフル人を根絶やしにしていく。

 ツフル人の王が寄生型生物を作り、自身の細胞を埋め込んで宇宙に放った。それがベビーだ。

 サイヤ人のやったことは赦せない。ツフル人は被害者だ。

 だからと言って、ベビーがやろうとしたことは間違ってるのではないか?

 サイヤ人への復讐だけでいいだろう。地球人は関係ない。

「かあああああ!」

 ベビーの意識が膨れ上がってくる。

 やばい、意識が潰れ……。

 俺の意識はブラックアウトした。

「キビト界王神」

 キビト界王神が、ベビーの元にやってくる。

「地球に戻します」

 キビト界王神はベビーの肩に手を置き、地球へと瞬間移動をした。

 ニヤリと笑みを浮かべるベビー。

「どうしました?」

 ベビーはジェル化して、キビト界王神の体を乗っ取る。

「孫 悟空、殺す」

 キビト界王神ベビーは、天界へと瞬間移動した。

「界王神様」

 と、デンデ。

 キビト界王神ベビーは、デンデの腹部に拳を捻じ込み、体勢を崩した隙を突いてその体内に飛び込んだ。

「おい、界王神。界王神界にはじじいがいたはずだ。連れてこい」

「かしこまりました、ベビー様」

 キビト界王神は、界王神界に瞬間移動して、老界王神を連れてきた。

「ななななな、何を考えとるんじゃお前さんは?」

「貴様も俺の奴隷にしてやる」

「なんじゃとお!?」

 デンデの体から離脱すると、ベビーは老界王神の体に入り込もうとしたが、その動きが止まった。

「ちょっと待てよ……!」

 意識を取り戻した俺は、ベビーの意識を抑え込む。

(なんだ? 体の自由が……)

 ベビーの心の声が聞こえる。

「俺のいない間に好き勝手してくれやがって……!」

(ば、バカな? 貴様の意識は潰したはず)

「お前に潰されるほどやわな人間じゃねえわ」

(おのれ! 俺様の体を返すのだ!)

「嫌だね! お前を野放しにしたら宇宙がめちゃくちゃになる」

(く、くそー!)

「デンデ、超神水を持ってきてくれないか」

「超神水ですか?」

「早くしろ!」

「わかりました!」

 デンデは超神水を取りに駆け出した。

「怖い思いさせて悪かったな、じいさん」

「お前さん、例の転生者か?」

「ああ。ベビーの意識は抑え込んだ」

「ふう。全く、ひやひやさせおって」

 デンデが超神水を手に戻ってきた。

 俺は瓶を受け取り、キビト界王神に渡した。

「飲め」

「はい」

 キビト界王神は超神水を一口飲んだ。

「ぐ!」

 苦しそうな表情をするキビト界王神。

「あれ、私は一体?」

 キビト界王神は俺に気づく。

「べ、ベビー!」

「大丈夫じゃ。こやつは転生者の方じゃ」

「そ、そうですか」

「あんたら、ここを離れた方がいい。いつ俺がまたベビーになるかわからないからな」

「そ、そうじゃな。戻るぞい」

 老界王神とキビト界王神は界王神界に戻っていった。

 

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