ドラゴンボール 転生したらベビーだった件   作:桂ヒナギク

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9.破壊神の降臨

 悟空とパンが天界の精神と時の部屋から出てきた。

「もういいのか?」

「ああ、ばっちりだ」

「成果を見せてくれ」

 パンが気を上昇させる。

「はあああああ!」

 パンの黒髪が黄金色に染まっていく。

「ほおう」

「それで、おめえは何してたんだ?」

「俺は地獄でベビーの魂を抑え込んでた」

「どういうことだ?」

「ああ。俺がベビーになったことで、ベビーの魂があの世へ送られたんだ。それで地獄で暴れてたから、その体を乗っ取ってみたんだが、危なかった。一時、意識を失ってな。界王神たちが洗脳されるとこだった」

「そうか。おめえも大変だったんだな」

 パンが超サイヤ人を解く。

「さて、次は超サイヤ人ゴッドだが……」

「超サイヤ人ゴッド?」

 パンが疑問符を浮かべた。

「神の領域に踏み込んだサイヤ人のことだ」

 と、悟空が答える。

「ふーん、よくわかんないわ」

「パン、その大役は君だ」

「え、私がですか?」

「何か文句でも?」

「いいえ」

 その時、床がぐらついた。

「地震?」

「ここは空の上だぞ」

「ほお、ここが天界ですか」

 表から声が聞こえた。

 俺たちは表に出た。

 そこにはウイスの姿があった。

「ウイスさん、こっちの世界にもいたんだ? てことは、あいつも……」

「あいつって、僕のことか?」

 眠そうな表情のビルスが宙に浮かびながら口を開いた。

「ビルスか」

「なんだ、貴様? 破壊神に向かってその口の利き方は? 破壊しちゃうぞ?」

「逮捕しちゃうぞ、みたいに言うな」

「うん?」

 ビルスが俺をまじまじと見つめる。

「君、異世界から来たのか?」

「わかる?」

「ああ。転生者だろう?」

「その通りだよ、ビルス」

「ビルス様と呼べ!」

「いやだね!」

「なんだとお!?」

 怒り狂って詰め寄ってくるビルス。

「おめえがビルスか。おめえ、強いんだってな」

「誰だい、君は?」

 ビルスが悟空を見る。

「オラ、孫 悟空。サイヤ人だ」

「サイヤ人? お前、超サイヤ人ゴッドを知らないか?」

「知ってる」

 ビルスは俺の方を見た。

「本当かそれは? どこにいる?」

「今はいないがこれから作り出してやるよ」

「本当だろうね? 僕は嘘が嫌いなんだ。もし、嘘だったら……?」

「その前にお前の体に入るわ」

「神様である僕を(あなど)るなよ」

「俺も手練れだぞ」

「まあ、いい。作れるなら早く出したまえ」

 ベジータ、悟天、トランクス、ブラがやってくる。

「ひーふーみーよー……なんだ、四人しか来てねえじゃん」

「悟空も数えるんだよ」

「あ、そっか」

「パン、準備はいいか?」

「はい」

 五人のサイヤ人が、パンにエネルギーを注ぎ込む。

 するとパンは赤いオーラを身にまとい、黒髪が赤色(せきしょく)に変わった。

「これが、超サイヤ人ゴッド?」

 パンは自分のパワーを不思議に思っているようだった。

 確かに、パンからは気を感じることができなくなっている。

「さあ、超サイヤ人ゴッドよ、僕と戦え」

 パンとビルスが向き合う。

「ビルス……様でしたっけ? 私より強いんじゃないですか?」

「なんだ、おじけづいたのか?」

「いくら神の領域に踏み込んだからと言って、私が勝てる保証はないわけですし」

 ビルスは考え込む。

「転生者、お前、ゴッドに力を貸してやれ」

「俺が?」

「そうだ。一つ言っておいてやろう。転生者の魂にはその体の能力をグンと引き延ばす効果があるんだ」

「なんだかよくわからないけど、俺がやってもいいか?」

 俺はパンの目を見て聞く。

「お願いします、ベビー様」

 俺は光の粒子になってパンの体に入り込む。

「やるぞ、ビルス」

 俺はビルスと共に宙に浮きあがった。

「なかなか楽しめそうだな」

 俺とビルスの一騎打ちが始まった。

 結果は、まあ、引き分けだった。

「まあ、転生者さん。あなた、とてもお強いんですねえ」

 と、ウイスが感動している。

「転生者さん、あなた、次の破壊神になりませんか?」

「天使は誰がやるんだ?」

「わたくしでしょうかね?」

「まあ、考えといてやる」

「そうですか」

 傷だらけのビルスが口を開く。

「くっ、この僕が、本気でやって勝てないなんて」

「本気だったの? 俺はまだ本気を出してないぞ」

「なにい!?」

 驚き戸惑うビルス。

 俺は天界の床に着地すると、パンの体から離脱した。

「私の体、ベビー様が一緒だとあそこまで戦えるんですね!」

 パンが感嘆の表情を浮かべている。

「ビルス、君も俺の奴隷になるかい?」

「え、遠慮しとくよ」

「そうか。残念だな。破壊神を使役したかったのに」

「お前、消すぞ?」

「やってみろ」

「破壊だ……!」

 ビルスは俺に何かの力を使うが大したことはなかった。

「僕の破壊の能力が効かないなんて!」

 ベビーじゃなくて俺がチートなのか?

「ゴッドと戦えて満足か? 満足したんなら帰ってくれ」

 ビルスはウイスに向かって言う。

「仕方ない。行くよ、ウイス」

「はい」

 二人は一瞬でどこかへ飛び立った。

 

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