悟空とパンが天界の精神と時の部屋から出てきた。
「もういいのか?」
「ああ、ばっちりだ」
「成果を見せてくれ」
パンが気を上昇させる。
「はあああああ!」
パンの黒髪が黄金色に染まっていく。
「ほおう」
「それで、おめえは何してたんだ?」
「俺は地獄でベビーの魂を抑え込んでた」
「どういうことだ?」
「ああ。俺がベビーになったことで、ベビーの魂があの世へ送られたんだ。それで地獄で暴れてたから、その体を乗っ取ってみたんだが、危なかった。一時、意識を失ってな。界王神たちが洗脳されるとこだった」
「そうか。おめえも大変だったんだな」
パンが超サイヤ人を解く。
「さて、次は超サイヤ人ゴッドだが……」
「超サイヤ人ゴッド?」
パンが疑問符を浮かべた。
「神の領域に踏み込んだサイヤ人のことだ」
と、悟空が答える。
「ふーん、よくわかんないわ」
「パン、その大役は君だ」
「え、私がですか?」
「何か文句でも?」
「いいえ」
その時、床がぐらついた。
「地震?」
「ここは空の上だぞ」
「ほお、ここが天界ですか」
表から声が聞こえた。
俺たちは表に出た。
そこにはウイスの姿があった。
「ウイスさん、こっちの世界にもいたんだ? てことは、あいつも……」
「あいつって、僕のことか?」
眠そうな表情のビルスが宙に浮かびながら口を開いた。
「ビルスか」
「なんだ、貴様? 破壊神に向かってその口の利き方は? 破壊しちゃうぞ?」
「逮捕しちゃうぞ、みたいに言うな」
「うん?」
ビルスが俺をまじまじと見つめる。
「君、異世界から来たのか?」
「わかる?」
「ああ。転生者だろう?」
「その通りだよ、ビルス」
「ビルス様と呼べ!」
「いやだね!」
「なんだとお!?」
怒り狂って詰め寄ってくるビルス。
「おめえがビルスか。おめえ、強いんだってな」
「誰だい、君は?」
ビルスが悟空を見る。
「オラ、孫 悟空。サイヤ人だ」
「サイヤ人? お前、超サイヤ人ゴッドを知らないか?」
「知ってる」
ビルスは俺の方を見た。
「本当かそれは? どこにいる?」
「今はいないがこれから作り出してやるよ」
「本当だろうね? 僕は嘘が嫌いなんだ。もし、嘘だったら……?」
「その前にお前の体に入るわ」
「神様である僕を
「俺も手練れだぞ」
「まあ、いい。作れるなら早く出したまえ」
ベジータ、悟天、トランクス、ブラがやってくる。
「ひーふーみーよー……なんだ、四人しか来てねえじゃん」
「悟空も数えるんだよ」
「あ、そっか」
「パン、準備はいいか?」
「はい」
五人のサイヤ人が、パンにエネルギーを注ぎ込む。
するとパンは赤いオーラを身にまとい、黒髪が
「これが、超サイヤ人ゴッド?」
パンは自分のパワーを不思議に思っているようだった。
確かに、パンからは気を感じることができなくなっている。
「さあ、超サイヤ人ゴッドよ、僕と戦え」
パンとビルスが向き合う。
「ビルス……様でしたっけ? 私より強いんじゃないですか?」
「なんだ、おじけづいたのか?」
「いくら神の領域に踏み込んだからと言って、私が勝てる保証はないわけですし」
ビルスは考え込む。
「転生者、お前、ゴッドに力を貸してやれ」
「俺が?」
「そうだ。一つ言っておいてやろう。転生者の魂にはその体の能力をグンと引き延ばす効果があるんだ」
「なんだかよくわからないけど、俺がやってもいいか?」
俺はパンの目を見て聞く。
「お願いします、ベビー様」
俺は光の粒子になってパンの体に入り込む。
「やるぞ、ビルス」
俺はビルスと共に宙に浮きあがった。
「なかなか楽しめそうだな」
俺とビルスの一騎打ちが始まった。
結果は、まあ、引き分けだった。
「まあ、転生者さん。あなた、とてもお強いんですねえ」
と、ウイスが感動している。
「転生者さん、あなた、次の破壊神になりませんか?」
「天使は誰がやるんだ?」
「わたくしでしょうかね?」
「まあ、考えといてやる」
「そうですか」
傷だらけのビルスが口を開く。
「くっ、この僕が、本気でやって勝てないなんて」
「本気だったの? 俺はまだ本気を出してないぞ」
「なにい!?」
驚き戸惑うビルス。
俺は天界の床に着地すると、パンの体から離脱した。
「私の体、ベビー様が一緒だとあそこまで戦えるんですね!」
パンが感嘆の表情を浮かべている。
「ビルス、君も俺の奴隷になるかい?」
「え、遠慮しとくよ」
「そうか。残念だな。破壊神を使役したかったのに」
「お前、消すぞ?」
「やってみろ」
「破壊だ……!」
ビルスは俺に何かの力を使うが大したことはなかった。
「僕の破壊の能力が効かないなんて!」
ベビーじゃなくて俺がチートなのか?
「ゴッドと戦えて満足か? 満足したんなら帰ってくれ」
ビルスはウイスに向かって言う。
「仕方ない。行くよ、ウイス」
「はい」
二人は一瞬でどこかへ飛び立った。