新生紀日本国召喚   作:空気の破壊者

7 / 16

今回からロウリアとの戦争に入っていきます。


第四話『動乱』

◆◆◆

中央暦1639年3月22日

ロウリア王国 王都 ジン・ハーク ハーク城 御前会議

 

 

 

「陛下、クワ・トイネとクイラに対する『ロデニウス統一戦争』の準備が整いました。」

 

「ついにか…パタジン将軍、今戦争の作戦を説明せよ」

 

「はっ!説明致します。今回の作戦用総兵力は50万人、本作戦ではクワ・トイネ公国に差し向ける兵力は40万、残りは本土防衛用兵力となります。

 兵站についてクワ・トイネはどこもかしこも畑でありますので現地調達いたします。

 まずはギムとエジェイを制圧し、そこから250kmの位置にある首都クワ・トイネまで一気に目指して進軍します。彼らは我が国のような町ごと覆うような城壁はなく、せいぜい町の中に建てられた城程度です。籠城されたとしても包囲するだけで干上がります。彼らの航空兵力はワイバーンですが我が方のワイバーンは数的に優勢です。

 それと同時に海からは4400隻の大艦隊を北方向を迂回、経済都市であるマイハークに北岸から上陸して制圧します。食料を輸入に頼っているクイラはクワ・トイネからの輸出を止めるだけで干上がります。」

 

 パタジンからの説明を聞いたロウリア王は満面の笑みを浮かべた。

 

「そうか!パタジン!ついにこのロデニウス大陸が統一されると思うと余は嬉しいぞ!ゆけ!我が国の勇敢な兵士たちよ!亜人どもを根絶やしにするのだ!」

 

うぉぉぉぉぉーーーーー!

 

 ロウリア軍が叫びながら行進、鼓舞し、王都は彼らの喧噪に包まれた。

 

◆◆◆

中央暦1639年3月22日

クワ・トイネ公国 城塞都市エジェイ

 

「今日は天気が良いな。」

 

 クワ・トイネの西部方面軍将軍であるノウは窓の外を眺めながらそう、言った。たしかに天気は快晴であるがロウリア軍の件もあり、軍人であるノウはあまり能天気ではいられない。

 

「ノウ将軍!報告を申し上げます!」

「どうしたんだ?そんなに慌てて。」

 

 将軍ノウが和んでいると、部屋に彼の部下が何やら急いだ様子で入ってきた。

 

「ろ、ロウリア軍が攻めてきました!その数、40万!ギムは既に陥落し、こちらに迫ってきております!」

「なんだと?!すぐに公都へ早馬を送り、援軍を要請しろ!あと予備を含めて全兵力を招集しろ!」

「ハッ!」

 

 部下が部屋から出て行った後、ノウが城の窓から外を眺めると、ロウリア方面の山の裾野の向こうからロウリアの総勢40万の大軍の先遣隊であろう騎馬隊が行軍しているのが見えた。

 

「ロウリア軍……遂に来たか。頼みの綱は…新興国のニホン国か。」

 

 常備兵力である正規軍は約3万、予備兵力の招集をしても4万程度、戦力比は10:1、要塞に立て篭もって防衛戦に徹したところでロウリア軍相手にどの程度持つかたかが知れていた。

 

 まさに絶望的であるが、噂通りの艦船や鉄龍を持つ日本国なら…と将軍ノウは一縷の望みに賭けた。

 

◆◆◆

日本国 首都松本 第ニ新東京市 国連本部ビル国際会議場

 

 この国際会議場には現在、日本政府、国連軍、ネルフJPNの代表者が集まっている。その中の1人、日本国国防大臣の守谷が挙手して話し始める。

 

「クワ・トイネ公国からの情報によるとロウリア王国がクワ・トイネとクイラに宣戦布告したようです。」

 

 それを聞いた国連事務総長と冬月はそれぞれの反応を示しながらも話を聞く。

 

「それは本当か?!」

「なるほどな…それが会議の理由か…」

 

「ええ、そうです。ロウリア王国はロデニウス大陸の中で最も強く、クワ・トイネとクイラの連合軍でも敵わないほどの強さらしいです。」

 

 察しの良い国連事務総長と冬月は日本政府の狙いを予想する。

 

「で、あなた方は我々に援軍を出せと…」

「この世界の文明は中世ヨーロッパ程度の文明だと聞いている。国連軍はともかく……エヴァは過剰戦力ではないのかね?」

 

 冬月は当然の指摘をした。いくら相手が未知の国家、文明だとしても中世レベルの文明相手に戦自と国連軍でもオーバーキル気味、それに加えて戦自や国連軍ですら太刀打ちできないエヴァを戦力として投入するのは流石にやりすぎだからだ。

 

「どうやらこの新世界には『魔法』と呼ばれる技術や『ワイバーン』などの航空戦力がいるようなので万全を期すためです。あと作戦に参加すれば政府のネルフに対する予算を少し増やすそうですよ。」

 

 …日本国民にエヴァが無用の長物でない事を示すためのプロパガンダ的な側面もあるのか。

「なるほどな…まあいいだろう。」

 

 結局は冬月も承諾した。異世界に転移してから財政をやりくりしている(書類と睨めっこする)のはこの老人の目には少々辛いのだ。

 

「…それで、派遣する部隊は何にする?」

 

 冬月がそう、国連事務総長に問うと思わぬ答えが返ってきた。

 

「我々国連からは第七師団と西太平洋艦隊で良いか?どちらも一部ではあるが。」

「かの重VTOL連隊で有名な第七師団ですか?!」

 

 守谷国防大臣がなぜここまで驚いているのか。それは転移前なら仲の悪い戦自に国連軍が西太平洋艦隊はもとより、虎の子である第七師団を援軍として出すなど考えられなかったからだ。

 

「エヴァは…ちょうど派遣している0・0エヴァでいいだろう。」

 

 こうして、戦略自衛隊、国連軍、エヴァンゲリオンの援軍がクワ・トイネ公国に派遣されることが決まった。





冬月さんにはいつまでも働いてもらいます。

次回は4月13日に投稿します。

…アンケート、最終号機が圧倒的ですなぁ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。