■■■ッ!!
ハシモの攻撃でその正体を現したカメレオンのノイザーは怒りに震えている。
響音達はしっかりと自身の「楽武」を持ち、カメレオンのノイザーを警戒するが、「水面」支部のハシモとレイは余裕そうだった。
そんな余裕そうな2人にカメレオンのノイザーは次の攻撃を放つ為に口を大きく開け、あの黒い塊を生成し始める。
その攻撃を止めようと響音達は動くが、ハシモに「まぁ待て」と止められる。
「どうして止める!?」
フィメルが怒りながら言い、響音達はハシモの方へ振り向くが、ハシモはまたニヤッと笑い、
「これから凄い事が起きるぞ」
と言った。
何故ハシモがそう言ったのか気にしたが、何かが森の中で風を切りながら飛んできて、それがカメレオンのノイザーへ突き刺さり、■■ッ!!と痛そうに鳴いた。
ノイザーの痛そうな鳴き声を聞いて振り向く響音達、ノイザーへ向けて刺さったのは…
1本の矢だった。
それは見事にノイザーの喉元へ突き刺さっている。
1本突き刺さると次の矢がノイザーの顔へ突き刺さり、カメレオンのノイザーはあまりの痛みで倒れてしまう。
響音達は矢が何処からか飛んできたか分からず困惑し、ハシモとレイは分かっていたのか驚いて無く、「やっぱり凄いな、卯沫の弓の技術は」とハシモはそう呟いた。
ハシモの呟きに響音は驚く。
「え!?まさか卯沫近くにいるの!?」
とまさか近くに卯沫がいるのかと響音は思った。
だが、響音が思った事とは違った。
「いや、卯沫はあの湖からここまで射抜いてるぞ」
とハシモが言い、響音はより驚く。
ここから湖までの距離は約3メートルと長く、しかも木々が多い森の中なのに的確にノイザーへ命中させている事実に驚愕していた。
響音の他に、リトともかは口を開けて驚き、フィメルと白崎は何処からか射抜いてるか探していた。
「どうしてここまで射抜く事できるんですか…?」
と響音は恐れながらハシモへ聞いてみると、
「それは言った通り、卯沫は俺達よりも聞き取る能力が優れているんだ。だから卯沫にはこんな芸当が出来るんだ」
と答えた。
その答えに響音は卯沫に対して、かなりの実力がある事を再認識した。
カメレオンのノイザーは遠くから射抜く卯沫が厄介だと判断し、立ち上がった後、卯沫がいる湖へ向かって走り出した。
急に走り出したノイザーを追いかけようと響音達はその後を追う。
「重い足音が段々聞こえてくるのはこっちに来ることにしたんだ〜」
卯沫は次の矢を構えようとしたが、自慢のウサ耳を立て、いち早く近づいてくるノイザーの足音を聞き取ってノイザーがやってくる方向に意識を集中する。
するとカメレオンのノイザーが木々を倒しながら現れ、その勢いのまま卯沫へ飛びかかろうとする。
だが卯沫はそれを華麗に後ろへ飛んで回避する。飛びかかりを躱されたカメレオンのノイザーは次は鋭い鉤爪を振り下ろすが、それも卯沫は飛んで躱し、そのまんまカメレオンのノイザーの顔へ蹴りをお見舞いする。
その卯沫の蹴りは凄まじく、一蹴りで巨大なノイザーを後ろへ倒れさせる。
ノイザーは負けじと黒い塊や鉤爪、噛みつきで攻撃をするが、卯沫に全て軽々と躱されてしまう。
躱している時の卯沫はなんだか踊っているように見えていた。
その光景は響音達が着いた時にやっていて、その卯沫の動きにもか、リト、フィメル、白崎の4人は驚愕するが、響音だけは違っていた。
響音は卯沫の動きをよく見て、何かを感じ取ろうとしていた。
……凄い
あんなふうに綺麗に跳ねて戦うなんて
なんか音楽に合わせて踊ってるみたいに感じる
……自分もやってみたい
あのハープの綺麗で優しい音を
リズミカルに叩く太鼓のような音を
自分もやりたい!!
響音の中で何かが生まれ、響音は自身の楽武を構え、目を閉じる。
様子が変わった響音にハシモとレイは怪しみ、もか達はもしやと感じ始める。
響音は意識の中で卯沫の持つ「音」を何度も覚えようとし、やがて完成する。
「…音弾装填っ!!」
響音は新たな音弾を完成させる。