カメレオンのノイザーを倒した「夜空」支部のもか、リト、フィメル、白崎、響音の五人は戦闘で傷ついた所を癒す為に、卯沫達「水面」支部へ休んでいた。
特に響音だけは酷く、「ラビット・ステップ」が解除した時に、あまりの疲労と激痛で響音はその場へ倒れ込んだ。
その時の響音な身体を診たハシモは、一旦休ませた方がいいという事で「夜空」支部の皆を「水面」支部へ案内した。
「水面」支部を知らないもか達4人は、最初目の前の湖の中にあると知らなく、一体何処にあるんだと周りを探していたが、ハシモは兎と水面が描かれているエンブレムを掲げると、なんと湖から人が入れる空気の泡が現れ、その中に卯沫、レイ、響音を担いだハシモが入った。
もか達は最初警戒していたが、とりあえずその巨大な泡の中に入る事にした。
全員が泡の中へ入ると、巨大な泡は段々と沈んでいき、全員を「水面」支部へと連れていく。
まるで竜宮城の作りの「水面」支部にもか達はあまりの幻想的な作りに驚き、そこでゆっくり休むことになった。
「水面」支部にいる水の精霊ウト達も、もか達をお出迎えしてくれた。
任務の森の遭難者はレイが一人で探しだし、救助し終えた。
今回の任務はノイザーも絡んでいた為、「水面」支部と「夜空」支部の2つの支部が評価された。
その日の夜、もか、リト、フィメル、白崎は外で「水面」支部から見える三日月を見つめていた。
湖から見える三日月は揺れていて、湖に住んでいる魚達はまるで空を飛んでいるように泳いでいた。
そんな幻想的な光景に4人はゆっくりと見ていた。
「…強くなったら響音」
とフィメルは感傷的に呟いた。
響音が強くなった事にもか、リトは話し始める。
「だね…あっという間に強くなったよね」
「まさかあんなに早く強くなるなんてね」
もかとリトも感傷的に言い、揺らいでいる三日月を眺めていた、
しかし、そんな中、白崎は悔しそうにしていた。
「響音は強くなったけど…俺、全然だ…全然響音に追い付けねぇ」
と白崎は悔しがる。
その悔しい気持ちは白崎だけでなく、もか、リト、フィメルも持っていた。
「僕…もっと強くなりたい」
リト、フィメル、白崎の3人が精神的に弱くなっていた時、もかはそう決心する。
3人はもかへ視線を向けると、真っ直ぐに三日月へ向けて見つめており、そのもかの姿にリト達3人もそうだなともう一度心を震え上がらせた。
一方、寝室から三日月を見つめていた響音と響音の様子を見に来たハシモと卯沫がいた。
「響音、身体の様子はどうだ?」
とハシモが聞くと、響音は「はい!もう大丈夫!」と言って身体を動かしたら、まだ完治しておらず、あまりの激痛に前へ倒れ込む。
ほら無理するなとハシモは直ぐに支え、響音を布団へ寝かせる。
「今さら思ったことなんだけど、そのヘッドホンしてて周りの音聞こえるの?」
と卯沫は思ったことを響音へ聞いた。
「あ、このヘッドホンはただの周りの音を少し聴こえにくくするためで、これを取ると周りの音が敏感に聞き取れて苦しくなるんだ…」
響音はその卯沫の問いに答え、自身の両耳へ着けているヘッドホンへ手を伸ばして触っていた。
その理由を聞いたハシモは考え、ある説を唱える。
「もしかしてそれは精神的なのが関係あるかもしれない」
精神的な事が関係あると聞いた響音の頭にはハテナが浮かんでおり、そんな精神的に関わる事があったんだろうかと考える。
「もし何も思い付かないのは、無意識で周りの音を過敏に聞き取ってしまうんだね。だからそのヘッドホンを着けないと生活するのが大変なんだね。その理由を見つければ、きっとヘッドホンをしなくても生きられるはずなんだ」
とハシモは考えながら答えた。
そのハシモの答えに、響音の中で
(…何故周りの音を過敏に聞き取ってしまう理由か…)
と思い、自身の両耳に着けているヘッドホンを触っていた。
「響音君、今回あのノイザーを倒すの手伝ってくれてありがとう。もしあの時助けれてくれなかったら私終わっていた」
と卯沫はあの時響音がノイザーへ飛び蹴りし、助けてくれた時のお礼を言う。
お礼を言われた響音はいえいえ!と答えたが、ふとあることを思い出し、卯沫へ頼み事をする。
「卯沫さん、実はお願いしたい事があるんだけどいい?」
と言うと、卯沫は「いいよ!何でも言って!」と答え、響音のお願い事を叶えようとする。
何かな?ここのご飯もっと食べたいのかな?と卯沫が思っていたが、響音は予想外のお願い事をした。
「自分に足技を教えてほしい!」
響音は真っ直ぐに答えた。
~「水面の卯」編 完~