音響士   作:かげかげ

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「お社の狛犬」編 「狛犬」支部との出会い

 響音は期間限定のデザート「黄金プリン」を探してる中、お酒屋で正座させられ、彼女の仲間である眼鏡の男性が叱っていた。

 そんな彼女らを響音は怪しんで見ていた。

 

 (あれ?あの人どっかで見た事あるな?)

 と響音は謎の既視感を覚え思い出す。

 

 あの薄青色の髪色に犬耳、そして和風の際どいと思える服装…

 

 「…あっ!!」

 

 思い出した!!

 確か音響士認定試験なのに酒を呑んで酔っていた人だ!!

 確か名前は天犬(あまいぬ)おうかさんだったけど、まさかここで合うとは…

 

 響音はしっかりと思い出せたが、まさかこんな場面に出会うとは思わず、ここは知らないふりして通り過ぎようとした。

 

 だがその時…

 

 響音達の近くに何かが降ってきて、大地を揺らし、砂煙を上げる。

 町の楽しかった空気が途切れ、町の人達は降ってきた物にざわざわと警戒し始める。

 

 段々と砂煙が収まると、そこには2メートル程の大型の狼のノイザーが1体、大人と同じ大きさの狼人間のノイザー2体がそこにいた。

 まさかノイザーが空から現れた事に町の人達は悲鳴を上げ、その場から逃げ出し始める。

 

 ノイザー3体は早速逃げていく人達を見つけると、■■■!!と動物の鳴き声と思えないノイズ音の咆哮をし、3体は襲い掛かろうとしていた。

 

 「なんでここにノイザーが!?とりあえず倒さないと…」

 と響音は戦闘を始めようと、いつも背に持っている槍を取り出そうとした時、誰かがもうスピードで駆け出し、大型の狼ノイザー殴り飛ばした!

 あまりの速さに響音は驚き、その大型の狼ノイザーを殴り飛ばした人物に目を向ける。

 「一体誰がやったんだ…?」

 

 あの巨体なノイザーを素手で殴り飛ばしたのは…

 

 「なぁ!!おうか一人でがこのノイザー達倒したら許してくれぇ!!」

 

 天犬おうかであった。

 おうかはこのノイザー達を倒したら許して欲しいと言い、それに対し眼鏡の男性、文月 桜(ふづき さくら)は「まぁ、いいだろう」と許した。

 桜からOKを貰い、よっしゃ!とおうかは気合いを入れた。

 

 響音はまさかおうか一人だけであの巨大含めたノイザー3体を相手するのに驚き、「いや!?助けないと!!」と駆け出そうしたが、

 

 「まぁ待て待て~スーパールーキー君」

 とおうかの仲間である一人で、イヌ族である男、獅狼 劉(ししろう りゅう)に止められた。

 響音は急に止められた事になんで!?と言い返そうとした時、後ろから見た目は現代人であるが、何処か威圧感を感じる男性、覇前 銀次(はぜん ぎんじ)が話し始める。

 

 「酒に対して滅法弱いおうかだけどさ、こう見えてうちのリーダーであり、エリートだ。あんなノイザー3体ならおうか1人でやれる」

 と言い、銀次のその目は不安そうでなく、おうかが勝つという事を信じていた。

 銀次だけでなく、桜、劉、その他の仲間達も銀次と同じような目をしていた。

 彼らの目を見た響音は不安そうな気持ちを抱えているが、少し信じてみようと思い、このままおうかさんの戦いを見守る事にした。

 

 まさか親分である大型狼ノイザーが殴り飛ばされた事に、2匹の狼人間ノイザーは少し警戒したが、その1体が右手の鉤爪でおうかに攻撃する。

 それに対しおうかは防御も何もしないでそのまま立っていた。

 何もしないおうかへ迫る鉤爪攻撃に響音は「危ないっ!!」と声荒げてしまう。

 

 狼人間ノイザーはこれは当たると確信し、黒いドット集まりである身体なのに、口元を開けて笑っていた。

 

 だがその鉤爪攻撃は空を切った。

 

 攻撃を放った狼人間ノイザーは驚いたが、それを見ていた響音も驚いていた。

 おうかの戦い方を知っている桜達は、まるで自分の事のように胸を張っていた。

 

 (え!?消えた!?速すぎるという訳でなく、本当に消えた!!一体何処に行った!?)

 と響音はかなり驚いており、おうかを探していた。

 2体の狼人間ノイザーもおうかを探しており、キョロキョロとしていた。

 

 「ほら、下ががら空きじゃぞ」

 急におうかの声が聞こえ、2体の狼人間ノイザーは下からのおうかの攻撃に対応出来ず、宙に飛ばされた。

 消えていたおうかが急に狼人間ノイザーの懐に現れ、その拳で殴り飛ばした光景に響音は、

 「現れた!?しかもあんな懐に潜り込んでいたなんて!?」

 とまた驚愕していた。

 

 おうかは右腕に付いてる錫杖(しゃくじょう)のキーホルダーの音を鳴らすと、おうかの前に可愛らしい小さな犬が現れる。

 この錫杖のアクセサリーがおうかの楽武であった。

 

 「行け!もちまる!」

 とおうかはその小さな犬に指示すると、もちまると呼ばれた小さな犬は力を込めると、なんと空から雷を落とし、狼人間ノイザー2体へ命中させる。

 その圧倒的な雷の力に2体の狼人間ノイザーは消滅する。

 

 見事に狼人間ノイザー2体を倒せたおうか

 しかし、殴り飛ばされた大型の狼ノイザーはまだ消滅してなく、気を抜けている筈のおうかへその大きな口で噛み砕こうと飛び付く。

 

 だが、おうかは大型狼ノイザーの存在を忘れなかった。

 迫ってくる大型狼ノイザーに合わせて呼吸を整え、右手の拳に捻りを加えていた。

 ハァァとおうかは深く呼吸し、迫ってくる大型狼ノイザーの鼻先へ向けてその拳を放った!

 

 「『牙閃(がせん)』ッ」

 

 そう言い放ったおうかの拳は、見事に大型狼ノイザーの鼻先へ命中させる。

 その拳に溜まられた力はまるで狼の牙が貫いたように、大型狼ノイザーの身体を貫き消滅させる。

 

 「ふぅ、これでも狛犬であるから舐めるんじゃない」

 とおうかは言い、もちまるは胸を張っていた。

 

 そんなおうかの圧倒的な戦いに響音は驚愕しており、「す…すごい…」と声を漏らしていた。




 「登場人物紹介」
 天犬 おうか(あまいぬ おうか) 神族(しんぞく)
  「狛犬」支部のエースでありリーダーの狛犬の女性。
  音響士としてかなりの実力はあるが、酒の誘惑に滅法弱く、よくお酒を買ってしまう酒好きである。
  あまりの酒好きで身体を悪くする事があるため、「狛犬」支部の医師である文月 桜(ふづき さくら)に良く叱られている。
 
 文月 桜(ふづき さくら) 現代人
  「狛犬」支部の医師であり、音響士として戦える眼鏡の男性。
  「狛犬」支部の皆の体調を良く診ているが、おうかのあまりに酒を呑むので、おうかの体調の心配をしており、良くおうかを叱っている。
  彼の使う楽武はピッケルである。
  石を砕くために使われるピッケルであるが、彼の使うピッケルは特殊で、突き刺した所をなんと突き上げるのだ。
  地面を砕いたりも出来るので、地面を突き上げるか砕くかという使い方をする。

 獅狼 劉(ししろう りゅう) 動物種
  動物種の犬族である男性、見た目はスーツを着た雄々しい犬族の男性であるが、かなりのツッコミ系である。
  おうかと出会う前は違う支部のメンバーであったが、おうかの事を気に入り、そのまま「狛犬」支部の音響士となった。
  彼の使う楽武は戦闘靴であり、自身の足技で戦う。

 覇前 銀次(はぜん ぎんじ) 現代人?
  「狛犬」支部のメンバーである男性。
  見た目は何も変わらない普通の現代人であるが、何故は彼の放つ威圧感はとても強い。
  彼が言うには自身は魔王の息子だと主張しているが、一体…?
  彼の使う楽武は大鎌、その一振はノイザーの首を容易く断ち切ってしまう。そして、銀次が大鎌に自身の音を送り込むと、大鎌の刃を大きくする事が出来る。
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