大蜘蛛を新たな音弾『狼爪脚』を得て倒した響音、しかし、自身の持つ音弾を全て使いすぎたのか、その場から倒れて意識を失う。
急に倒れた響音に「狛犬」支部の皆が駆け寄り、一旦響音を休ませるべきだと判断し、自分達の支部へ帰ることにした。
それと同時に路地裏へと場面が移る……
路地裏では、回りの建物に刀の斬撃の後が力強く残っていた。
それは2人の人物が激しい戦闘をした後に付けられたものであった。
その2人の対決は今終わっていた。
らんまは倒れていて、蓮司に刀の先を向けられているという危機的な状況となっていた。
「く……くそ……」
らんまは立ち上がろうとするが、身体には幾つか斬られた後があり、そこから血が流れていた事で力が抜け立ち上がれず、蓮司はそんならんまを見下ろしていた。
そんな時、知らない青年がこの2人へ前に現れる。
「6(シックス)~なんか楽しい事してるね~!」
急に現れた青年はそんな陽気に話し始め、「……3(スリー)」と蓮司は今来て欲しくなかったと思うような嫌な顔をしていた。
どうやらこの青年と蓮司は知り合いのようであった。
らんまはその青年へ何とか顔を向ける。
3と呼ばれた青年は白髪ショートボブ、瞳も白く、来てる服装は蓮司と同じ黒いフードであったが、らんまはこの青年から只者でない雰囲気を感じ取っていた。
それは普通の人間ではなく、まるでノイザーと対峙しているかのように、無意識に身体から警戒と微かな恐怖を引き出していた。
「おまえは……何者……なんだ……?」
それでもらんまは問い詰めていた。
だが、3はそんならんまの質問に興味が無いのか答えない。
「てかさ6、なんで殺さないのそいつ?殺さなかったら……
僕が殺していいのかな?」
と3は自身の真っ白な右腕を伸ばすと、驚きの光景がらんまの目の前に起きる。
3の右腕は段々と黒いドットに覆われ、右腕の形が変形し始め、なんと黒い剣の刃となった。
そんな普通の人間では出来ない事にらんまは目を見開いて驚いてしまう。
3はアハハハッ!!と狂った笑いをしながら、その右腕の刃で倒れているらんまに向けて突き刺そうとした!
らんまはこれから来る痛みに目をギュッと閉じるが、その攻撃を蓮司が自身の刀で防ぐ。
まさか蓮司が自身を守ってくれた事にらんまは驚く。対して3も驚いたが、それよりも折角の良いところを妨害された事に苛立ちを覚える。
「何邪魔してんだよ6!!折角の楽しみが!!」
「……黙れ、これは俺の問題だから手を出すなと言ったはずだ」
「もし、手を出すなら……」
お前から叩き斬るぞ
そう蓮司は殺意を3へと向ける。
その殺意はこの場の空気を重くし、呼吸がするのが難しい程緊張感が走っていた。
その殺意に負けたのか3はため息を吐き、変形した右腕を元に戻す。
「ハァ……もういいよ、ちぇっ、やりたかったのにな」
と3は残念そうにしていた。
「てか6、今回ダメだったじゃん!確かにこの街全体へノイザーを放つ事出来たけど、倒されてんじゃん!!」
と3は驚きの事を話した。
それは蓮司の事だと分かり、らんまは怒り、倒れていながらも蓮司へ鋭く睨み付ける。
その時思った事は、まさかここまで落ちぶれたとはと、怒りが溢れだしていた。
「……ッお前なんか親父じゃねぇ!!」
「一体お前達は何者だ!?どうやってノイザーを放った!?どうしてこんな事をしたんだ!?」
らんまはもう蓮司の事をを父親じゃないと否定し、3達が一体何者か問い詰める。
身体はもうボロボロなのにそんな大声を出した事で、目がふらつき始めていた。
「お?聞いちゃう?」と狂気的な笑みを浮かべた3はそのらんまの問に答える。
「多分感じ取ってると思うけど、僕たちは人間じゃない、ノイザーと近い存在。だがノイザーよりも成長した存在が僕たちで、そんな僕たちの集まりが『無音卿』(むおんきょう)さ」
「そして、僕たち『無音卿』の目的は、音の無い世界の誕生……つまり、心を無くした世界を創る事さ」
3は自身の存在とその驚くべき目的を話した。
『無音卿』……音の無い世界の誕生……
それらはこの世界の表に知らされてない言葉達で、それを知ったらんまは驚愕していた。
こんな恐ろしい存在が影で隠れて活動していたという事に。
「だけど今回いい感じに人類減らしたのにな~まさか親玉倒されたとは思わなかったよ。僕たちはここで帰らせてもらうよ~」
と3は言うと、自身の右手を黒くさせてから鉤爪のようにすると目の前の空間を切り裂いた。
すると、切り裂かれた空間は黒い夜のような世界が広がっており、その世界から小さな黒いドットが溢れてくる。
その黒さは夜よりも真っ黒で不気味な雰囲気をらんまは感じ取っていた。
「待て……」と必死に手を伸ばすらんま、それを気に留めずその世界へと3と蓮司は帰っていくが、空間が閉じる瞬間に蓮司はらんまに向けて語り出す。
「……らんま、伝えるべき事があるから待っているぞ」
と話した後に切り裂かれた空間は閉じられ、何もなかったようにいつもの路地裏へと元に戻った。
そんな路地裏に一人の音響士が倒れており、悔しそうに唇を強く噛み締め、そこから血が流れていた。
「新たな存在の紹介」
・『無音卿』
急に現れた存在、彼らはノイザーと近い存在でそれよりも成長した存在であることを話した。
見た目は他の人達と同じであるが、何故かノイザーから溢れだしている黒いドットを使って、身体を変えることが出来るみたいだ。
彼らの目的の音の無い世界とは一体なんだろうか?
「登場人物紹介」
・3(スリー) ???
路地裏へ急に現れた青年、弱っていたらんまへトドメを刺そうとし、自身の右腕を黒い剣へ変形させた。
姿は白髪で瞳も白くなっている。
何故番号で呼ばれているのかは未だ不明である。