もかさん達とノイザー達の激闘から数年が経った。
ある施設がある。
その施設の大きさはかなり広く、例えるなら東京ドーム並の大きさで、そこは何かの機関の本拠地でもあった。
そこへ向かって大勢の人が歩いており、それぞれの手には試験番号の書かれた紙を持ち、皆が真剣な顔をしている。
そして、その施設の前に目立つように看板が立っており、その看板に書かれているのは
『音響士試験会場』であった。
「いよいよ今日なんだ…」
と弱々しく呟いた青年と
「よし、一緒に音響士になるぞ」
と強気に臨む青年の2人いた。
「俺、昔の時、音響士になりたいって言ったけど、慣れるか不安になってきたぞ黒狼…」
と弱々しく呟いた青年は隣にいる青年、黒狼へ声をかけ、それを黒狼と呼ばれた青年は
「俺達なろうって決めたんだろう白崎?やろうぜ」
と不安勝手いた青年、白崎へ2人で音響士になるという夢を叶える為に励ます。
「そ…そうだよな」
と励まされた白崎は少しやる気が出たが、それでも緊張は凄い感じていた。
「しかし…やっぱり他の種族もいるから凄いよな」
と会場を見回した黒狼はそう呟く。
会場の周りには黒狼達の普通の人間の他に、狐耳や猫耳などの生えた人間もいたり、まるで近未来から来たような服の人間や、頭に魔法使いの帽子の被った人間もいる。
何故彼ら他種族がその世界に集まる事が出来るのかは、神の悪戯でもしたかのように、ある時、色んな世界が一つに繋がった。
それは人間1人が入れる小さな渦、『ゲート』がそれぞれの世界を干渉する。
その渦に入った人間はお互い初めて見た人間であり、生命体で、世界事に様々な技術を発展していた。
だが、ある日、そんな互いの技術を危険視をし、世界規模の戦争が起きた。
黒狼達の人間は戦車や銃器の兵器で、生き物の耳を生えた人間は持っている妖力、近未来から来たような人間は見たことない兵器、魔法使いの帽子の被った人間は魔法で、それぞれ争い、それぞれの世界に大規模のダメージを与えていた。
そんな激しい戦争の中、産まれてはいけない生物、『ノイザー』が現れる。
『ノイザー』はそんな戦争の中に急に現れた生物であるが、生物らしい臓器がない、その体にはノイズ音が聴こえるだけで、それは生き物だろうかと思ってしまう。
だが、彼らは動き、見つけた生物に襲い、何処か口か分からない部分で生物を食い始めるのだ。
そんな『ノイザー』がかなり脅威となり、さっきまで争っていた人間達は一時共闘をし、共に戦い始めるが、彼らにそれぞれの武器は効かない。
まるでノイズ音に全て消されるように効果がないのだ。
『ノイザー』にそれぞれの武器が効かない事に恐怖し、人間達は追い詰められる。
だが、ある日、そんな『ノイザー』に勝てる方法が見つかる。
それは危険な中捕まえた『ノイザー』の身体に音楽を流してみると何故か苦しみ始める。
それには音楽が弱点なのか?と思われたが、太鼓を一回叩き、その音を『ノイザー』の中へ伝えると、同じく苦しみ始める。
これにより彼ら『ノイザー』の身体のノイズを掻き消す「音」が弱点だと分かった。
だが、どうやって『ノイザー』の身体へ音を伝えるのか?という新たな疑問が出来る。
その時、一時共闘してた彼らは、これから一緒に戦おうと約束を契り、互いの技術力を総動員にして出来た武器『楽武』が誕生する。
『楽武』の誕生で形勢は逆転し、今の世界が出来た。
最初は中々共存する事に難しかったが、互いを助け合い、時には喧嘩みたいに悪くなったりもしたが、こうして今は仲良く共存出来ている。
そんな他種族な世界で、ただいま音響士になろうと集まり、ただいまその会場には60人程いる。
音響士はやはり英雄みたいな職業であるが、それになるには様々な力も必要で、こうして集まった人は選ばれた人でもあった。
試験会場の人達を黒狼と白崎は見ていたが、試験の審査員の怒号が急に聞こえた。
それに2人は顔を向ける。
「いいからそのヘッドホンを外しなさいっ!!」
と審査員は起こりながら手を伸ばして、青年の耳に付いてるヘッドホンを外してこちらへ渡しなさいと催促をし、
「いや!無理!」
とヘッドホンを渡す事に嫌々としている青年の姿があった。
その光景を見た人は大笑いしている。
それには黒狼は「何やってんだあいつ?」と唖然としていた。
一向にヘッドホンを渡してこない受験者へ我慢の限界が来た審査員は
「…いい加減にしろぉ!!」
とその青年のヘッドホンを無理やり取った。
無理やり取られた青年は「あっ!」と驚き、途端耳を塞ぎ苦しみ始める。
「ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”!!!」
それは凄い苦しんでいるような声で、急に苦しみ始めたので、その場にいた審査員や受験生は驚いてその青年を見ている。
両手で両耳を塞ぎ、まるで聞きたくない物を耳に入れないように青年は苦しむ。
先程怒鳴っていた審査員もこれには驚いて、「だ、大丈夫か!?」と焦りながら言う。
それに青年は取られたヘッドホンを急いで取り戻したく手を伸ばしている。
ヘッドホンに向けて手を伸ばしてる事を分かった審査員は持っていたヘッドホンを急いで返す。
青年は返されたヘッドホンをすぐに両耳にはめると、先程苦しんでいた姿から段々と落ち着いていき、呼吸も安定してくる。
「ハァハァ…すいません、これには深い訳があるんです」
と呼吸を整えながら青年はそう言う。
だがその時、そこへ違う審査員が来る。
「何してるんだ!?」
と何かトラブルがあったのかと急いで来たようで、かなり声を荒げている。
「この青年のヘッドホンを取ってもらおうとしたんですが」
と青年に対応してる審査員は答える。
だが今来た審査員はその青年の事情を知っていて、それを話す。
「たしか君は受験番号50番だよね?君の事情は知っていて、過去に『ノイザー』の被害を受けた街の子だね。その被害の影響で周りから聴こえる音が怖くなったのは知っているよ」
と優しく話した。
それを聞いた人達は驚き、ヘッドホンを取り上げようとした審査員は(え、やってしまった)と自分を責めてしまいそうになる。
事情を知っている審査員は続けて話す。
「だから、そのヘッドホンは周りの音を緩和させて君が聴こえやすい音にしてるんだね。君の事を知っている人達から聞いてるよ」
と知っている人達から聞いたと話した。
それにはヘッドホンの青年は
(う〜ん、ありがたいけど、心配し過ぎてないかな?もかさん達)
と思っていた。
そうこの青年はもか達と仲間になったあの時の子供であった。
髪の毛は爽やかなベリーショートで、左頬には『ノイザー』の被害を受けた時に出来た傷か残っており、両耳にはヘッドホンを着け、瞳は純粋そうな瞳をしている。
青年になった彼は今、音響士の試験を受けに来ていた。
ヘッドホンを着けていた理由を今知った事で、先程そのヘッドホンを取り上げようとした審査員はすぐに謝り、自身の持ち場へと戻る。
それに青年の事情を知った審査員も青年に「頑張れよ」と声を掛けて持ち場へ戻った。
その青年の重い事情を聞いた周りの人は、
「え、あの子音響士で大丈夫なの?」
「あんま関わらないようにしよ」
「夢見ちゃった人か、可哀想に」
と冷たい視線をその青年へ向けていた。
それに青年は
(…確かにそう思うよね)
と自身でもこうなるのは分かっていたが、こう冷たい視線を浴びるのは嫌だなと感じていた。
それでも僕はもかさん達の音に惹かれて、こうして音響士になりたいんだ。
だからならないと。
と青年は両耳に着いているヘッドホンへ手を伸ばし、
(このヘッドホンを作ってくれてありがとう。睦月さん)
とそのヘッドホンを作ってくれた人へ感謝の言葉を心の中へ言っていた。
そうすると、マイクから音響士になる受験者へ向けて話される。
『これより音響士試験を始める。受験者の方はこちらへ来て下さい』
とこれから試験が始まるのを伝え、受験者を迎える審査員達が出てきた。
これから音響士になる為の試験が始まるんだなと緊張しているが、何処かワクワクしているヘッドホンの青年、響音はそう思っていた。
「登場人物紹介」
奇楽 響音(きがく きょうね)現代人
彼は小さい子の時、『ノイザー』に襲われた。
だがもか達に助けられ、その時にもか達の持つ「音」を聞いた事で音響士に凄く惹かれた。
しかし、その被害の影響で周りの音を聴く事が困難になり、睦月というもかの仲間へオリジナルのヘッドホンを作ってもらい、今音響士になろうとしている。
その人の持つ「音」を分かるという不思議な力を備わっている。
黒狼 蓮(こくろう れん)現代人
白崎珀斗と共に一緒に音響士になるという夢を叶える為に音響士認定試験へ受けた青年。
彼はこの日の為に努力をしてきた為、自信は身についており、その努力は音響士としての実力がある程、家庭は剣道の道場をやっており、もし使う楽武は刀にしたいと思っている。
白崎 珀斗(しろさき はくと)現代人
黒狼蓮と一緒に音響士になるという夢を叶える為に来た青年。
黒狼蓮とは学校の同級生であり、長い友達である。
彼は少し自信がない青年だが、英雄として見える音響士になれば少し自信が付くかなと思い、音響士になりたいと強く願っている。
この日の為に黒狼蓮の道場へ通い続け、鍛えてきた。
睦月 刀夜(むつき とうや)現代人
「夜空」支部のメカニック担当の男性。
彼はモノ作りが好きで、「夜空」支部の皆の楽武をメンテナンスとかもやっている。
もし楽武を良く壊されてしまった時、その楽武の使用者にブチギレ説教をする。
だがそんな彼がもし疲労で疲れてしまった時は、誤った危険な発明をするため、らんまや誰かが睦月を気絶させる光景が見かけたりする。
そんな彼も自身の楽武を持っており、戦えるメカニックとなっている。