【IS学園】
1組でのホームルーム後、千冬は険しい顔をしながら廊下を歩いていた。本来1組は自分と山田真耶で受け持つはずだった、しかし自分ともう1人の男伏井出ケイになった。突然の異動はよくあるものだが、今回のはほんの数時間前までそれで確定をしていたことが崩れたのだ違和感のある現実に顔も険しくなる…そして何よりも…
「おや、織村先生何かありますか?」
「いや、なんでもない。そちらも突然の異動戸惑われただろう。」
「はい、全くですよ。」
『ははは』と笑い困った困ったと言ったリアクションをとるケイ…しかしその口振りはどこか胡散臭くまさに演技のようだ…
「…まあ、貴女のクラスには男子が固まってますからね。同性の人がいたほうがいいということでしょう。」
そういうとケイは千冬の肩を『ポン』と叩き職員室に向かう。そんなケイの背中を千冬は見送るのだが…嫌な胸騒ぎが千冬を襲っていた。
【IS学園1ー1】
「はあ…疲れた…あっ、リッ…」
「ねえねえ!君!IS動かせるってほんと!?」
「はじめて動かした感想は!?」
「えっ…あっあっ…」
周りからの特別なものを見る視線そして担任が実の姉であることに普通の転校生が味わうであろう『転校初日疲れ』の5倍位のものを味わった一夏はそんな同士であるリクに声をかけようとしたのだが、そのリクは今クラスの女子から質問攻めにあい戸惑っている様子であった。
「一夏ちょっといいか?」
「…その声は!箒か!?」
「しっ!…とりあえず来い…」
女子の大軍に見つかる前に連れ出すように箒は一夏の手を取り教室から出ていくのだった。
「えっと…」
「貴方ちょっとよろしいですか?」
はじめてよ学校がまさかのそんなリクもある1人の少女に声をかけられたのだった…
【IS学園バルコニー】
「なあ!箒だろ?6年ぶりだよなぁ…」
「いや…その…」
一夏を呼び出した『篠ノ之箒』彼女は先ほどとは違いどこかどぎまぎとし何を言えばいいかと悩んでいる様子だった…
「えっと…」
(いったいどうしたんだよ…箒…)
一夏と箒2人の間に流れる微妙な空気…そんな空気を壊したのは一夏だった。
「あっ!剣道!優勝おめでとうな!やっぱりすごいよ箒は!」
「なっ!…見てたのか!?」
「生では見てないけどもな…見たかったなぁ~箒の勇姿ってやつをさ。」
手すりにもたれ掛かり春風と暖かい日差しを浴びながら言った一夏は目を閉じ、その場面に自分もいたらとちょっと想像をしてみた…おそらく箒の技に見惚れ目を輝かせていたにちがいない。
「でもほんとよかったよ…箒がいてくれてさ。誰も知り合いはいないかと思ってたからさぁ…」
「そうかそれは良かった…それでだな…一夏はその…」
おそらく自分の心を許せるであろう人物が2人いると思うと先ほどまでの気苦労がどこか軽くなった。
(といってもまだあいつと仲良くできるかぁなんてわかんないけど…)
「…聞いてるのか!?」
「ん?あーわりぃ…何か言ったか?」
「くぅぅ…もういい!」
そういうと箒は振り返り教室に戻っていった…先ほど『自分の心を許せる人』の1人が離れたかもと思い急いで追いかけるのだったが…
【IS学園1ー1教室】
「ぐぬぬ…」
「くぅぅ…」
一夏と箒が戻った時には教室には険悪な雰囲気が出ておりその中心にはリクと金髪の縦巻きロールが特徴の女性がにらみあっているのだった…
「…いったい何があったんだよ…」
その流れに付いていけてない一夏と箒は戸惑いを隠しきれずに立ち尽くすのだった。
次回は一夏と箒が話していた間にリクに起きたこととその次の部分を書き上げようと思ってます。