【完結】僕のピアノよCEに響け。逆行したニコルが絶望と悲しみの世界をやりなおします。   作:屠龍

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この作品を書きたくなったのはキラとニコルの親友会話です。
ぜっったいにキラとニコルは仲良くなれると思いますね。
劇場版のアスランみたいに殴りはしないけど、あそこまでキラが曇る前にフォローしてくれそう。
でもキラが曇らないとSEEDにならないのも事実なんですよね。


第3話 アスランの幼馴染

 第3話 アスランの幼馴染

 

 ニコルとアスランは勉強机に置いた端末を操作して、最新の時限爆弾を3D化した物体を触る。

 3Dは本物のように直接触る事ができるのでまるで本当に作業しているみたいだ。

 今回の課題は地球連合の時限爆弾を解除する事で爆弾解除はニコルの得意科目だ。

 爆弾はいくつものコードの抜き差しと要所に配置されたパスワードキーによって構成されている。

 超小型解除端末を使ってパスワードを入力していく。

 連合のパスワードには特徴があってそれを暗記すれば簡単に解けるので、ニコルとアスランにとっては簡単だけど普通は時間がかかる。

 前世でも爆弾関係はニコルのほうが得意で珍しく教える側になっている。

 

 

 「B125の回路をC136に繋いでそのコードキーは」

 

 「このX703ZEQ~に続くコードキーですね。この爆弾のコードキーを知るときは端末をつないでX703ZEQと設定すると出てきます」

 

 「コードキーが100個くらい表示されたぞ?」

 

 「このXZを全て取り除いてください」

 

 「一気に30個にまで絞れたな」

 

 「過去の解除パターンに使われた部分を全て消去してください」

 

 「なるほど。これがコードキーか」

 

 「アスラン安心するのは早いですよ。こういう場合はトラップが仕掛けられています。コードキーを入力したらフェイズ2に移行しますからすぐ別の解除キーを解析しないといけません」

 

 「解析できなかったら?」

 

 「ラクスさんが悲しむ事になります」

 

 あの喧嘩の後、元々仲が良かったニコルとアスランは更にお互い仲良くなり今は爆発物処置のテスト前勉強だ。

 二人でディスプレイに映し出された図を見て爆弾処理の練習をしている。

 ザフトはモビルスーツに乗って戦闘をしているイメージがあるけどそれは一部だけ。

 任務によって何でも出来るように訓練されている。

 ザフトには階級というのが無いが能力によって配属場所は違う。

 例えばアスランならMS操縦が得意なので宇宙艦に乗ってMS戦闘を行う一番華々しい部署。

 ニコルはアスランとの自主訓練でMS戦闘も出来るようになった。

 MS操縦未経験なのに動かし方が良かったのがアスランには意外らしくお互い切磋琢磨する有意義な時間を過ごす。

 実は前世でガンダムを動かしたことがあるなんて言っても信じて貰えないだろうから素直に1から指南してもらえた。

 アスランは言葉足らずなのが欠点だけど間違えた事は言わないし生真面目だ。

 アスランのそういう一面をよく知るニコルは大体アスランの隣にいるのでアスランが言いたい事の翻訳をしていた。

 そのお礼で更にMS操縦を指南する手にアスランは力が入るようだ。

 前世ではアスラン、イザーク、ディアッカの壁は越えれなかったけど今ならイザークと互角に戦える気がする。

 代わりという訳ではないけど、ニコルは爆発物とプログラム関係でアスランを指南している。

 前世でクルーゼ隊に配属されヘリオポリスに潜入して破壊工作を行いガンダム強奪に参加したのは適材適所だと思う。

 

 「ニコルは覚えが速いな。それに教えるのも上手い。それに比べてあいつは」

 

 「またキラの話ですか?」

 

 ニコルは微笑みながらアスランが口癖のように話すキラという人物について考える。

 前世でアスランはキラの話をあまりしなかったので、アスランと仲良くなる第一段階は上手くいったと思う。

 ニコルはアスランと仲良くなってからお互いの事を話す機会が多くなった。

 ニコルはピアノの事とかの話をよくする。

 アスランは月で別れた幼馴染のキラ君の話をよく話してくれた。

 

 アスランのお母さんが育てたキャベツをキラのお母さんがロールキャベツにしてくれて、それがアスランの好物だった。

 アスランのお母さんとキラのお母さんは友達で、アスランとキラの二人は兄弟のように育てられた親友だ。 

 

 「あいつは出来る癖にやらない怠け者で泣き虫で甘ったれでプログラムだけしかしようとしない」

 

 「アスランは本当にキラの事が好きなんですね」

 

 アスランにお茶を淹れながらニコルは微笑む。

 キラの話をする時、アスランは年相応の顔を見せてくれた。

 キラに少し妬けるけどそれは仕方がない。

 一緒に過ごした時間の差は埋められないし幼馴染は大切だ。 

 ニコルの生まれたマイウス市はプラント最大の科学工業と製造工場を持ち理系の人が多く住む。

 ニコルは発明家で設計者で製造管理者をしている父親の関係で、技術系の大人によくMSとかの事を教わった。

 ニコルがプログラムもMS関係も得意なのはその経験が大きい。

 父親のユーリ・アマルフィはニコルに科学者か技術者の道を歩ませたかったのだろうか。

 ユーリはアスランのお父さん、パトリック・ザラと同じプラント最高評議会議員で政治家としても有能な人物だ。

 ザフトのMSジンをニコルの故郷であるマイウス市で独自に開発、量産した功績もあったのだろう。

 ユーリはマイウス市選出の評議会議員に選ばれた凄い人でニコルは尊敬している。

 

 「あいつそそっかしいし流される奴だから戦争に巻き込まれてなければいいけど」

 

 「今は月にいるんですよね。多分疎開してるんじゃないですか?」

 

 月面でも激しい攻防戦があったので大多数の民間人は地球やプラントに疎開した。

 ただキラはコーディネイターでご両親はナチュラルだから微妙な立場になる。

 両親は地球に降りられるが、キラ本人はプラントに行くしかない。

 地球にあるオーブという国ならナチュラルもコーディネイターも受け入れているからそこに疎開した可能性もあるけれど。

 普段無口なアスランもキラの事になると饒舌になる。

 ニコルもキラに会ってみたいと思っている。

 早く戦争が終わればいいのに。

 

 「僕もキラに会いたいな。今度紹介してください」

 

 「いいけどあいつは怠け者だから失望するかもしれないぞ?」

 

 「アスランがここまで語るくらいですから、多分僕もキラと友達になれると思います」

 

 「そうだなニコルならキラと友達になれるだろう」

 

 アスランの話を聞くとキラは内向的で大人しく優しい穏やかな人らしい。

 プログラムが得意でそこも細かい作業が得意なアスランと相性がいいのだろう。

 機械の話とか好きだろうか。

 軍機に当たるから詳しくは話せないけど父さんの話とかしたいな。 

 でも何故か嫌な予感もする。

 この感覚は何だろう。

 とても不吉な。

 前世で自分はキラに会っているのだろうかとニコルは思う。

 一緒に課題を済ませたニコルとアスランは休憩をする。

 

 「ニコルのお陰で助かったよ」

 

 「いつもアスランに教わってばかりですからこれくらいさせてください」

 

 「ありがとう」

 

 そしてニコルとアスランは笑顔を見せあう。

 ヘリオポリス襲撃までにアスランからどれだけ指南して貰えるかが運命を分けるとニコルは知っている。

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