ロモスの王子になったので錬金しまくる   作:ダンパラムーチョ(芸人)

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途中で1人称から3人称に切り替わります。
ご注意を。


4話 魔弾銃

 修行30日目(最終日)。

 

「『まじん斬り』!」

 

「ギシャー!」

 

 自慢の鉄の斧でじんめんじゅを切断する。3回放ってようやく命中した。『まじん斬り』は威力が高くていいが命中率がネックだな。

 斧のスキルもそれなりに習熟してきた。今の私は薪割り名人を超えてスーパーきこりくらいはあるだろう。

 海波斬?たった30日で習得できるわけないだろ。むしろ3日で習得できるダイくんがおかしい。流石は竜の騎士なだけはある。まさに化け物だ。

 なお武闘家としての修行ボチボチだ。私は魔法が使えないので『ホイミ』系統の力を使う『閃華裂光拳』は使えないが他の技なら多少は使える。例えば『土竜昇破拳』とかは使える。

 しかしだな………二つ名の中に王という文字が入っていて格闘もできる斧使い、何というか順調にクロコダインに近づいてきているな。まあ毒を以て毒を制すというし似てきているの良い証拠だと考えよう。

 

「君たちはそれなりに強くなったね」

 

「ええ、老師のおかげです」

 

「もしかして…ワシって師匠の才能がある?」

 

「かもしれませんね」

 

 確かに私達はそれなりに強くなった。だが私は才能が、マァムには「パーティの為に強くなる」という心意気が足りてない。故に「それなりに強くなった」なのだ。具体的にはクロコダイン相手にタイマンで敵わないくらいだろう。とはいえ『大地斬』が使えるし初期キギロくらいの強さはあると思う。ぶっちゃけ微妙な強さだ。まあ原作よりは強くなってるし十分か。

 チウ?まあアイツはアイツなりに頑張っているよ。

 そして約束の1か月が経ったので老師との修行は終わりだ。というわけでロモス城に戻る。私も色々とやることがあるからな。

 

「じゃあここでお別れだな。マァムもネイル村に戻っていいぞ」

 

「そんなぁ!マァムさん!いかないでぇ!」

 

「ごめんなさい、チウ。私は村を守らないといけないから」

 

 チウは泣きべそをかきながらマァムの胸に飛び込む。なんて羨ま…いやけしからん。

 あと私もお別れなんだけど、それに対しての反応はなし?

 

「チウ、真の漢ならこういう時は黙って送り出すものだぜ。それに割と近いんだからすぐに会いにいけるだろ」

 

「そうだけど………」

 

「それと、老師。もしロモスが危機に陥ったら助けに来てくれますか?」

 

 この1か月、斧をポケットマネーで買ったり、毎晩マッサージをしたりして老師の好感度は稼いだ。故にもしもの時は助けてくれるかもしれない。それを期待して質問してみる。

 

「ワシは「くるぶしつやつや病」で老い先短いから確約はできないね」

 

 老師は咳をしながらそう言う。

 なんか病名が変わってないか?まあいいか。老骨に無理させるのは可哀そうだ。彼はクロコダイン戦には呼ばないようにしよう。

 

「じゃあマァム、キメラの翼でネイル村に送ってやる」

 

「あ、ありがとう」

 

 そうして私達は老師とチウに握手をしてからキメラの翼を各自で使ってネイル村の入口に向かう。ちなみに、この世界のキメラの翼は1人用だ。ドラクエ本編とは違うのだよ。

 

「あっ!マァムお姉ちゃんだ」

 

「ミーナ!」

 

 マァムはミーナなる幼女を抱っこする。思えば彼女(マァム)にも悪いことをした。女の子をいきなり故郷から引き離して1か月も修行させるなんて鬼畜の所業だ。

 

「マァム、これは今まで私と共に修行してくれた礼だ」

 

「え!ゴールド!?こんなに!ありがとう!」

 

 私は彼女に残ったポケットマネー全額、4000ゴールドを渡す。せめてもの償いだ。

 むしろこちらが感謝したい。彼女という競争相手がいたことで高みへと至れた。

 

「それとだな勇者ダイが来たら協力してあげてくれ。彼は良い子だ」

 

「勇者ダイね。覚えとくわ」

 

 マァムを強化したことで原作は完全にぶち壊された。なので少しでも元の流れに戻すべくダイに協力するように頼んでおいた。さっきの4000ゴールドの効果もあり言うことは聞いてくれるだろう。

 

「じゃあ私はロモス城に帰る。言いたいことはあるか?」

 

「あの………その………」

 

「どうした?」

 

「さよならは言わないで」

 

「ああ、またな」

 

「………うん!」

 

 具体的にはクロコダイン戦で会うことになるだろう。その時までお互いに腕を磨いておこう。これがいわゆる2年後にシャボンディ諸島にって奴だ。

 そうして私はキメラの翼を使って王都に戻る。久しぶり王都だ、防壁の建築はどこまで進んでいるかな?

 

「あ、貴方は!」

 

「よっす!帰って来たぞ」

 

「王様にすぐに報告だ!カマエル王子が戻って来たぞ!」

 

 その後は色々と大変だった。兵士に拘束されたり、父上から泣きながら叱られたり、事情聴取を受けたり、黙秘したり、溜まっていたキメラの翼の『錬金』ノルマをこなしたり。そして気づけば翌日になっていた。

 

「おい、そこのメイドよ」

 

「なんでしょう馬鹿王子」

 

「いま馬鹿って言った!不敬だぞ!」

 

「いきなり1か月も家出する人間にはその程度の扱いが妥当かと。シナナ王がどれほど悲しまれたかご存じで?」

 

 それはそうね。

 反論できんわ 君の負けや すまんかった。

 

「えっと防壁の建築状況はどうなっている?」

 

「王都の建築は完了しました。ソフィアなどの主要都市にも防壁を建築中です」

 

 よし!いいぞ!私がいなくても計画はちゃんと進んでいるようだ。

 後はギラタイルのような魔法のトラップでもあればいいが。そしてこの世界でそれを作るには魔法力を貯める性質のある聖石が必要だ。いわゆる魔弾銃の材料の1つだな。

 

「聖石の確保は進んでいるか?」

 

「少ししか確保できてませんね。なにぶん、希少な素材なので」

 

 そう上手くはいかないか。まあ仕方ないね。

 だが策はたくさんある。どれかがダメでも他で補えるようにしてある。

 

「じゃあ勇者アバンの招待は進んでいるか?」

 

「20日後に来る予定です」

 

「デルムリン島に向かい始める日は?」

 

「21日後です」

 

 なるほど、なるほど。

 余りにも予定が詰まりすぎじゃないか?もうちょっとなんとかならんかったのか。

 

「待てよ………聖石は少しだけだが確保できてるんだな」

 

「だからそう言ってんだろ馬鹿王子」

 

「すんごい不敬!」

 

 まあそれ(不敬)はいいとして。

 マァムの持っている魔弾銃はアバンが聖石を加工することで製造している。そして私の手にアバンも聖石もある。つまり2つ目の魔弾銃が作れるということだな。更にアバンが習得している魔法を考えると………

 これは凄いぞ!ロマンしかない。これは国防計画入りだな。足りない私の実力を補える。

 ロモス国防計画Ⅴ:魔弾銃を作ってもらおうだ!

 

「よし!ブツを用意しろ!ありったけだ!『錬金』を行って兵士の装備を更新するぞ!」

 

「既に用意されてます。武器庫に行ってください」

 

 そうして私はロモス王国武器庫へと向かった。そこにはたくさんの武器がひしめき合っている。さあこれらを錬金しまくって兵士の装備を強化してやるからなぁ。

 

 まずはアクセサリーだ。

 祈りの指輪と力の種で力の指輪。力の指輪と皮の腰巻で「パワーベルト」の完成だ。コイツの効果は攻撃力の上昇だ。

 なお豪傑の腕輪は作らない。なぜなら兵士1人1人に渡すにはコストがかかりすぎる。よってダイくんやマァムみたいな強者に装備させる予定だ。

 

 次に鎧防具だ。

 祈りの指輪と守りの種で守りのルビー。鋼の鎧と祈りの指輪と守りのルビーで魔法の鎧。魔法の鎧とやいばのブーメランで「やいばの鎧」の完成だ!コイツの効果はダメージの一部を反射する。

 

 最後に武器だ。これはあまり良いものが作れない。

 鉄の槍とヒノキの棒×2で「ロングスピア」の完成だ。これは普通の槍だ。

 後は遠距離武器に………力の指輪とヒノキの棒×2でクロスボウ。クロスボウとガーターベルトで「エロスの弓」の完成だ。コイツの効果は攻撃した相手を確率で混乱させる能力がある。

 

 これらのアイテムと特薬草と超万能薬などの回復アイテムを量産する。財源はキメラの翼で担保されているので材料はたくさんある。故に量産してしまくる。

 流石にこれには時間がかかってしまった。あっという間に時間が溶ける。気づいたら1日が経っていた。

 

「流石に疲れたな」

 

「お疲れ様です馬鹿王子」

 

「本当に労わるつもりなら馬鹿呼ばわりは辞めてよ」

 

「少なくとも家出した期間は呼び続けてもよいとシナナ王から許可を貰ってますので。それとも間抜け王子の方がいいですか?」

 

「あー、馬鹿王子でいいや」

 

 父上から許可を貰ってたんかい。どうりで容赦なく王子に不敬なことをするわけだ。

 でも仕方ないじゃん、護国の為なんだし。この世界はジャンプ時空だから圧倒的な個には圧倒的な個をぶつけるしかないんだ。

 

「次は自分の装備を『錬金』するか」

 

 アクセサリーは1か月前に作った星降る腕輪が、防具は老師から貰った武闘着を使う。

 だが武器は別だ。クロコダインの分厚い皮膚を切り裂くだけの攻撃力が必要なのだ。だから錬金を行う。

 取り出したるは金塊、それを愛用している鉄の斧と『錬金』!

 すると金の斧が出来る。

 

 金の斧、それは素材となる鉄の斧よりも攻撃力が下がるというクソ武器。いわゆる地雷錬金だ。だがそれで構わない。

 なぜなら私には()()()()()がある。まあその前にやることはたくさんあるのでそれは先の話になるだろうが。

 例えば勇者アバンとの交渉とかな。

 

 ・・・

 ・・

 ・(side三人称)

 

 ロモス王国の謁見の間で1人の男がロモス王シナナに跪く。

 それはまるで聖騎士(パラディン)のような見事な姿勢であった。

 

「アバンと申します」

 

 男はアバンと名乗った。それは魔王ハドラーを倒した勇者だ。3か月ほど前にロモスにいた贋作とは違う………本物だ。

 そんな彼はカマエルの要請でロモスに来ている。だが今回は勇者として呼んだのではない。技術者として呼んだのだ。

 

「アバン殿、貴方を呼んだのは我が息子がどうしても会いたいと言ってな。すまんが息子の我儘につきあってくれぬか?」

 

「いえいえ、錬金王子カマエルの名は諸国に広まっております。私としてもお会いできて嬉しい次第です」

 

 アバンが言っていることは決してお世辞ではない。現にカマエルによるキメラの翼量産化は各国を激震させた。

 曰く錬金王子、量産王子、キメラ王子、大錬金術師、ルーラ使いを廃業させた男、たった1人でキメラの翼の価値を下げた男、偉人、物流革命の申し子、アバン以来の英雄、キメラの翼のヤベー奴、ドラキーキラー、ドラキー最大の敵、ドラキーが今一番殺したい人間ランキング1位、キメラの翼の名称変更議論を巻き起こした男など多くの2つ名がつくほどである。

 

「では紹介しよう。カマエルや………」

 

「はい父上」

 

 シナナが合図をすると白髪で緑目の男が謁見の間にやってきた。

 彼こそが錬金王子カマエルだ。

 

(これが噂の錬金王子ですか………どのように錬金を行っているのでしょうね)

 

 アバンは興味深そうな目でカマエルを見る。彼も魔弾銃を作る技術者としてキメラの翼量産化の秘密は気になるのだろう。

 一方のカマエルはというと………

 

(やべぇ!生アバンだ!勇者すげぇ!)

 

 小学生並の感想を抱いていたそうな。

 所詮は詳しい仕組みを理解しようとすらせず『錬金』しているだけの馬鹿王子である。

 

「ではワシは失礼しよう。カマエルや、アバン殿をオヌシの自室に案内せい」

 

「「はっ!」」

 

 そうしてアバンはカマエルの自室へと案内される。

 その中は獣臭と薬品が混ざったような嫌な匂いが漂っていた。敏感な人なら一呼吸で混乱状態になってしまいそうだ。シナナはよくもまぁこの部屋に勇者を案内せよと言ったものだ。

 

「ウッ!」

 

「すみませんねアバン殿。私の自室はキメラの翼や薬の『錬金』で使っているので匂いが酷いんです。何度も掃除したんですが匂いという匂いが染みついてしまって」

 

 カマエルは平気な顔でアバンに謝罪をする。彼はこの匂いに慣れてしまってなんともないようだ。

 だがアバンは慣れてないので顔を歪める。

 

「この部屋は臭いですし、手短にいきましょう。まずはギラタイルについてです」

 

 そう言ってカマエルはギラタイルの設計図を渡す。ちなみにこれは彼が作成した物ではない、ロモスの技術者が原案を聞いて作成したものだ。

 

「………ふむ、設置型の兵器ですか、面白いですね。ですが聖石の量が大量に必要になりますねぇ。現実的な案ではありません」

 

「やはり貴方が開発した魔弾銃の方が現実的ですよね」

 

「………なぜそれを!?」

 

「貴方の弟子のマァムちゃんとは友達でして。その縁で知りました」

 

 これは嘘だ。真っ赤な嘘だ。マァムからそんなことを聞いたことすらない。

 ただの原作知識だ。

 

「本当ですか!彼女は元気でしたか?」

 

「ええ元気でしたよ。それで次の提案としては私に魔弾銃を作ってほしいのです。そして、とある魔法を弾に詰めて欲しい。もちろん素材はこちらが出します」

 

「魔弾銃をですか………」

 

 アバンは警戒感を露わにする。ノリに乗っている国の王子が兵器を欲しがる。明らかに碌な使い方がされなさそうだ。

 本人(カマエル)としては純粋に護国の為だが、アバンからすれば「魔弾銃の技術を使って侵略に乗り出そうとしているのでは?」という疑念が生じる。

 

「残念ですがそれはお受けできません」

 

 返答はまさかの拒否であった。

 

 ・・・

 ・・

 ・

 

※薪割り名人・スーパーきこりについて

 ドラクエ8にある称号ですね。スーパーきこりになると『まじん斬り』が使えるようになります。

 

※錬金のルール

 素材となる装備はドラクエ1~3(リメイクも含む)に出演したもののみ。こうした理由はダイ大が書かれたのがドラクエ4発売以前だったため。

 錬金の法則は8、成長すれば他作品のクラフト能力も使えるようになる。

 くだらない自分ルールです。

 

※カマエルの習得呪文・特技

『錬金』『ダ????とり』『おおごえ』『大地斬』『土竜昇破拳』『かぶとわり』『まじんぎり』

 ちなみ彼の強さのイメージは初期キギロくらいです。装備なしの状態だと『海波斬』が使えないのでクロコダインはもちろんオトギリ姫にも及ばない。

 

※カマエルの装備

E:金の斧(攻撃力が低い)

E:武闘着(ブロキーナから貰った)

E:星降る腕輪(素早さが2倍になる)

 

※カマエルの2つ名一覧

 ドラキー関連の2つ名は、キメラの翼の『錬金』には蝙蝠の羽が必要→蝙蝠の羽はドラキー系統が落とす→ドラキー系統のモンスターが乱獲されるという感じでつけられました。




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ヒロインは誰がいい?

  • マァム
  • オトギリ姫
  • くらやみハーピー(実質オリキャラ)
  • ヒロインいらない
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