Alterna Story   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

プシットはマンタローを倒し、ついにペンダントを取り戻す。
セピアはプシットを労い、すりみ連合の企みを警戒する。
すると突然、行方不明のアタリメから無線が入り、クマサンに捕らわれている事が判明する。
プシットたちはアタリメ救出のため、
オタカラを使ってケバインクを除去し、ロケットに乗り込むのだった。


第17話 冷たい方程式

「さあ、行きましょう!」

 ロケットの入り口に辿り着いたプシットは、急いでアオリ、ホタル、セピアを追いかけた。

 ある程度歩くと、足を挫いたセピアと、セピアを心配するアオリとホタルの姿があった。

「し、司令! ダイジョーブですかっ!?」

「……命に別状はない。久しぶりに動いたら足を挫いてしまった。

 ここは任せて、キミ達は先に向かってくれ」

「分かりました! 司令の覚悟、無駄にはしません!!」

「アタリメ……どうか、無事で……!」

 恐らくアタリメは無事ではないかもしれない。

 しかし、出任せでも、気休め程度なら絶望を乗り越えられるかもしれない。

 プシットが真剣な表情でロケットに向かおうとすると……。

 

「ちょっと待つんじゃあーーー!!」

 また、後ろから女性の声が聞こえてきた。

 プシットが振り返ると、そこにはすっかり元気を取り戻したすりみ連合の姿があった。

 ペンダントを盗まれると思ったプシットは、ヒーローシューターを構える。

「……すりみ連合、また邪魔しに……」

「ノンノン! 今回はそんな用で来たのではない! ワシらの目的は、そのオタカラじゃ!」

「あんさんも、勘が鋭くなったなぁ。ペンダントやない事、分かったやろ?」

「エイ!(もう、疑わないでよ)」

 どうやらすりみ連合は、ペンダントではなくあの装置を欲しがっていたようだ。

 プシットは彼らに敵意がない事を知ると、ヒーローシューターを下ろした。

 

「あ、もう使わんし、お好きにどうぞ~」

 しかしプシット達にとって装置は用済みなので、あっさりと装置をすりみ連合に渡した。

「ええっ? オタカラ……いらへんの!?」

「どーぞどーぞ!」

「ほんまに? ええっ……」

 New!カラストンビ部隊の態度に驚くすりみ連合。

 オタカラを探してプシットと戦ったのだが、それを馬鹿らしいと思ってしまった。

「ゆ、譲ってくれるんか? 何度も喧嘩吹っかけて、ペンダントも盗ったワシらに……」

「僕の目的はペンダント、アタリメ、そしてオオデンチナマズですからね」

「なんと、なんと懐の深いお方じゃ……!」

 プシット達の優しさを見たすりみ連合は、胡坐をかき、プシット達に跪いた。

「え、ど、どうしたんですか、すりみ連合?」

「ならば……アネゴ! アネゴと呼ばせてほしいのじゃ!

 そして……オタカラを盗ってすまんかった!」

「ア……アネゴ! ごめん!」

「エイーッ!(アネゴーッ! ごめーん!)」

 困惑するプシットを前に、ウツホがホタルを「アネゴ」と慕う。

 さらにペンダントを盗んだプシットに謝って、プシットは頭に?マークを浮かべている。

 同時に、すりみ連合も根は悪い存在ではない、という事がプシットに分かった。

 

「わーっ! 凄いよ、ホタルちゃん! 舎弟ができちゃったね!

 それに、すりみ連合が謝るなんて!」

「めんどくさい事になった……」

 頭を抱えるホタルだったが、慕われるのも悪くはないなと思った。

 

「何はともあれ、これでアタリメを助けられますね」

 そう言ってプシットはインクレールを起動し、イカの姿に戻ってインクレールを潜る。

 アタリメは上空にいるだろうと読み、やがてプシットは一番上に辿り着く。

 開け放された扉に、こちらの言語で書かれた文字。

 オルタナの心臓部となる宇宙センターに、プシット達は「正面から」入っていった。

 

《この先は、危険物持ち込み禁止です》

「しまった……!!」

 オルタナ宇宙センター・エントランスに入ると、イルカにヒーロー装備を没収されてしまった。

「入る時は正面から入るなと言ったはずだ……」

「しかも、中には毛が生えたタコがいそうです。僕ではどうしようもありません」

「いや、キミのブキはそれだけではないだろう?」

 セピアがそう言うと、プシットの背中のラクスが飛び跳ねて、タンクの中から出る。

 その姿を見たプシットは、真剣な表情で頷く。

 ブキがなくても、プシットにはラクスという相棒がいるのだ。

 

「頼みますよ、ラクス。僕に力を貸してください」

 プシットとラクスは二つのスイッチを同時に押し、エントランスの入り口を開ける。

 中には予想通り、毛が生えたタコと、盾を装備した毛が生えたタコがいた。

「出迎えどす? ご苦労な事やなぁ」

「あの風船に当てれば、一網打尽にできるかも」

 プシットは狙いを定めて、ボム風船目掛けてラクスを投げつける。

 風船は膨らんで大爆発を起こしタコ達を一掃した。

 すると、目の前の扉が音を立てながら上がった。

 プシットとラクスがそこを通ると、タコドーザーの姿があった。

 見たものを追跡し、一撃で倒してしまう兵器だ。

「ラクス、足止めをお願いします」

 プシットはタコドーザーにラクスを投げ、タコドーザーの動きを止めた隙に先に進む。

 スイッチを押して床を上げた後、ラクスを呼び戻してタコドーザーを誘導し、

 タコドーザーの上に載って先に進む。

 そうしてプシットは二つのドアがある部屋に着く。

 まず、プシットは分かれ道の左側を進み、プロペラリフトをラクスで次々と動かす。

 上の金網をイカの姿に戻って潜り、プシットは迷路を進んで鍵を回収した。

 

「もう一つの鍵も探しましょう」

 金網を通った先にあるのは、タコドーザーとヌリホイール。

 だが、タコドーザーは常に巡回していて、同じ手は二度使えなさそうだ。

「あのインクをどうにかすればいいのですが……」

 タコドーザーとヌリホイールを交互に見る。

 両方を利用すれば、先に進めそうだ。

 しばらく考えた後、プシットはまず、ヌリホイールをラクスで動かし、

 タコドーザーをラクスで動けなくした。

 ヌリホイールが転がり続けると爆発し道ができた。

「よくできました。次はこっちです」

 プシットはプロペラリフトをラクスで動かし、

 タコドーザーを誘導して上に載り、鍵とイクラを回収してドアを開けた。

 ドアの中にはヌリホイールとスイッチがあった。

(このヌリホイールをラクスが動かして、スイッチを僕が動かせば……)

 プシットとラクスは仕掛けを動かし、道を作る。

 正面には毛が生えたタココマンダーが二体いる。

 プシットはタココマンダーに見つからないように、ヌリホイールをラクスで動かし、

 タココマンダーを倒していく。

「あちらさんも気合いが入っておるな……」

「ダイジョーブ、プシット達は負けないよ!」

(みんなが応援してくれるから、僕は負けません)

 応援を貰いながらプシットはエントランスを進む。

 ヒーロー装備は、もう少しで取り戻せそうだ。

「ん? 怪しい気配が……」

「ラクス」

うわわ、罠だったー!!

 プシットが身構えると、背後にタコスナイパーの姿があった。

 ギリギリでプシットはタコスナイパーの攻撃をかわし、タコスナイパーにラクスを投げて倒す。

 すると、タコスナイパーは鍵を残していった。

 この鍵を使いプシットはドアを開け、エントランスを見事攻略してヒーロー装備を取り戻した。

 

「この先も罠があるかもしれない。気を付けろ」

「……はい」

 一度罠にかかってしまったなら、なおさら気を付けなければならない。

 プシットとラクスは気を引き締めて、今度は金網を潜っていくのだった。

 

(クマサンは何を考えているのか分かりません。

 しかし、アタリメに何かしようとするから、きっと碌な事ではないはずです。

 絶対に、クマサンは阻止します……!)




昨日は投稿できずに申し訳ありませんでした。
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