実力至上の学校に入学しました(いいタイトルが浮かばないので仮題) 作:シュンちゃん
「ヌルフフフ」
職員室で相変わらず触手が蠢いていた。
「では飛鳥君、進路は高度育成高校でよろしいのですね?」
今はセンセーと進路についての面談中だ。
「はい。そこなら色んなモデルを見つけられるかと」
「相変わらず絵の事ばかりですねぇ。それ程夢中になれることがあるのはいい事だと思いますが、学生の本分は勉強...も飛鳥君は問題ありませんでしたね」
「褒め言葉として受け取っておきますよ」
「しかし、進学するにもセンセーを殺さないといけませんね。まぁ殺されるつもりはありませんが」
俺たちは中学3年生であり、暗殺者。ターゲットは目の前の触手生物。3月には地球を爆破するらしい。国の要請で【椚ヶ丘中学校3年E組の担任なら引き受ける】という超生物を殺す機会が1番多い俺たちに暗殺の依頼が舞い込んだ。
「いやいや、卒業までにはちゃんと殺しますよ。じゃないとあの世で色んな人に怒られちゃうじゃん」
「先生、実は死後の世界とか信じてないんです。怖いですから」
「星諸共全てを道連れにしようとしてる奴の発言じゃないね」
「3月以降も地球が存続出来るよう学生とアサシンの2足のわらじ、頑張って下さい」
「センセー、2足じゃなくて3足ね」
「おっとそうでした。飛鳥君はそうでしたね」
俺の顔は学生とアサシン。それにあともう1個ある。俺がE組に入った理由でもある第3の顔。
この私立椚ヶ丘中学校は成績不振や素行不良なんかで最低クラスのE組に強制編入させられる。理事長先生曰く『強い人間』とやらを育てるための施策だとか何とか。全員『強い人間』に育てればいいのに。
俺の第3の顔は収入が発生するれっきとした仕事なのだが、バイト禁止の校則に抵触するそうで、理事長先生直々にE組送りを言い渡された。まあ俺自身日本で高校まで卒業出来れば何でもいいので従う事にした。その結果、触手生物が担任のヤベー教室に巻き込まれたわけなんだが。
「では面談を終わります。気をつけて帰って下さい」
「ありがとうございました」
「しかし驚きました。飛鳥君なら渡米すればすぐ就職出来るでしょうに」
「んー?あー、まぁ出来るでしょうね。あっちではもう大学まで卒業してますからね」
実はこの俺、飛鳥巡は飛び級を繰り返し13歳でアメリカの大学を卒業している。この事は家族と、理事長先生、あと担任と副担くらいしか知らない、はず。なら何故日本で中学生してるかって?高校に進学しようとしてるかって?
「人生1回きりですから、やりたい事やるんです。それにまだ学生という気楽な身分でいたいんですよ。それに10代で社畜は嫌ですから」
「ヌルフフフ、社会に出ればしがらみとか責任とか、色々付きまとってきます。自由を満喫出来るのは学生の間くらいですからね。思う存分満喫して社会に貢献してください」
「たまにはセンセーも絵描きに来てくださいね。思い出は積み重ねですから」
「そうですね。愛する生徒との交流も先生の役目です」
この1年間で色んな事があった。修学旅行で暗殺。南の島で暗殺。A組との幾度もの対決。ヤベー奴との対決。クラスメイトの暴走。E組内での意見の対立。果ては宇宙にまで行ってと、およそ異世界転生したんじゃないかってくらい濃い1年だった。こんな濃い1年を乗り越え、恩師の暗殺を達成し、俺たちは未来を手にした。
俺たちは暗殺教室を卒業した。
俺たちは椚ヶ丘中学校を卒業した。
俺は、高度育成高校に入学した。
飛鳥 巡
あすか めぐる (おとこ)
身長 低め
E組→?クラス
アメリカからの帰国子女。頭が良すぎて大学まで飛び級で卒業。頭は良いが心は歳相応。尊敬してる人は殺せんせーと両親。両親の理解もあり、割と思いのまま生きている。暗殺の成績は平均以上。得意はナイフとハンドガンの連携。人間相手には有効打になりやすい不意打ち。身体能力は中の上。背が低いので身軽。