実力至上の学校に入学しました(いいタイトルが浮かばないので仮題)   作:シュンちゃん

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29話

ベースキャンプに戻ると、綾小路君が俺の居ない間の事を教えてくれた。Dクラスのリーダーは推薦もあって堀北さんということになった。責任感が強く、他クラスに認知されていないだろうということらしい。食料に関しても島で見つけたもの以外に栄養食や飲料水を購入するという。確かに野菜や果物ばかりじゃ飽きるだろう。飲水についても一悶着あって、川の水を飲むという危険行為をかまし、飲んでみろと言った女子はドン引きしたそうな。なんという理不尽。だが川の水には微生物が過分に含まれており、中には人を殺せる程危険な微生物もいるので、引くより心配した方がいいと思う。さらにはCクラスから伊吹さんという、龍園君に反発した結果殴られて追い出された女子を保護したので、ここで面倒を見ると。絶対リーダー当てるためのスパイだよ。殴れたのも信憑性をあげるためか。まあ状況が状況だし放ってはおけないか...。そして最後、なんとAクラスのリーダーを見つけたと。早過ぎない?まだ1日目よ?流石にザルすぎる。やる気あるんだろうかAクラスは。まあいい、突ける隙は突いていこう。ザシュザシュ。

なんてザックリ話を聞いてため息が出そうだった。島に降りてわずか数時間、あまりにも密度の濃い出来事の連続にはてさて1週間もここで過ごせるのか心配になる。まぁ別に鷹岡探しを終えたら船に戻るでもいいんだが。

 

2日目。本日も晴天なり。今日も今日とてせっせと島の探索に出る。焚き火の枝を集めたり食料を集めたりついでに鷹岡も探したり。最後のは見つからない方がいいんですケド。

集めた物資をキャンプに置いて行き、昨日見つけた滝の上を目指す。滝ということは崖を登る必要があるが、崖くらい何度も登っているし、余裕で登れるだろう。なんて考えながら歩いていると、前方に我らがイリーナを発見した。

 

「残念な知らせよ。他の島には鷹岡は居なかった。この島にいる可能性が高くなったわ」

「触手持ってるって考えたらその方が良かったかもしれない。対処を間違うと危険だし」

「そっちはどう?何か見つかった?」

「まだ何も。気になる場所はあったくらい、川の上流の滝の上」

「確かにあそこなら普通の学生は近づかない...隠れるにはうってつけだわ」

「これから登って見るけど、来る?」

「いいえ、下で待ってるわ。鷹岡を発見したら気づかれないように戻りなさい、応援を呼ぶわ。今いる戦力じゃ取り押さえられないかもしれない」

「わかった、じゃ行ってくる」

 

「これ、持っていきなさい」

イリーナからロープを渡される。これを上の木とかに結んでおけば昇り降りはだいぶ楽になる。ありがたく貰っていく。滝に着くと早速崖をよじ登って行く。大きな突起が多く、手足を引っ掛けても崩れないのでスイスイ登る事が出来た。崖近くに木が生えているので、探す前にロープを結び、下に投げる。これで大丈夫だろう。さあ探索探索ぅ。

 

...とは言ってもあるのは水が湧いている水源と人1人は余裕で通れる穴があるだけ。多分川の水を調整する施設か何かに繋がっているのだろう。後は奥に進むとまた森が広がっている。後でそっちも探すが隠れる場所が無ければいるとすればこの穴の中しかない。穴を覗くとハシゴがかけられて簡単に降りられた。恐らく別の特別試験で使うのか、これといった機械や器具は無く、ただの空洞となっていた。

 

ハシゴを上り森の方へ進んでいく。ベースキャンプ周辺なんかと同じように手入れがされており、まっすぐ進むように道が作られていた。森を抜けると眼下に青い海が広がっている。ここは俺たちが島に上陸した場所と反対の位置だろう。滝のあった崖よりは低くなっているようだが、こちらも海に出るには崖を降りる必要があるくらい高さはある。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「?何か聞こえる?」

「・・・・・、・・・・・・・・」

 

波の音にかき消されて聞き取りづらいが、誰かがいるのは間違い無さそうだ。崖の上からなら見つかりにくいだろうし、このままここで観察してみよう。

 

 

数分後...

 

 

 

崖の影から人影が現れた。この崖の下に洞窟でもあるのだろう。そこを根城にして脱獄生活を満喫してるみたいだった。

 

「...見つけた、鷹岡」

 

かつて俺たちE組生徒を鍛え、『英雄を鍛えた英雄』となろうとし、また俺の仲間たちを危険な殺人ウイルスに感染させて人質にしたり脱獄したりと、俺たちE組にとって反面教師という言葉が良く似合う、『鷹岡明』。その当人がそこに姿を現した。

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