実力至上の学校に入学しました(いいタイトルが浮かばないので仮題)   作:シュンちゃん

37 / 37
36話

夕方まで暇になった俺は慣らしも兼ねて食料探しに出る事にした。同じタイミングで一之瀬さんも探しに出ると言うので、荷物持ちのつもりでついて行く事にした。なんか、神崎君と女子生徒から視線を感じたが気にしない。何か言いたいなら声くらいかけるだろうし。

 

「いやー大量大量」

「凄いんだね、飛鳥君は」

 

荷物持ちのつもりだったが、俺が発見、回収を繰り返していたらいつの間にか2人では持ちきれないほど果物や野菜をかき集めてしまったようだった。

 

「いや、運が良かったよ。この辺はまだほとんど人が来ていないみたいだったし、取り放題だ」

「これならカバン持ってくるんだったねぇ」

「仕方ない、ジャージを袋の代わりにしよう」

 

ジャージを脱ぎ、首周りを巻き込んで腕を結んでやれば簡易的な布袋の完成だ。

 

「強度もあるし、落ちる心配もない。これで運ぼう」

「わっすごーい」

 

ジャージに入れられるだけ食料を入れて持ち上げる。

 

「よいせっと」

 

重くなったジャージは流石に1人じゃ持ちにくいので2人で運ぶことにする。

 

「よいしょっと。...あれ?」

「ん?どうかした?」

「このジャージ、私のと生地が違くない?肌触りが全然違う...」

「ああ、このジャージは特別製なんだよ。一緒なのはデザインだけなんだ」

 

この島に上陸する直前に渡された超体操服と同じ素材で出来た、いわば超ジャージ。素材からして他の生徒の物と違う、完全な一張羅だ。燃えないし、切れない。保護色になるし、防水加工もされている。金額は...考えたくはない。

 

「どうしてそんなジャージを持っているの?」

「まぁ...うん、言えないよ。この件に関しては守秘義務があるからね」

「守秘義務...」

「ホントは他人に触らせてもいけないんだけど、まあいいかなって」

「私もう触っちゃったよ!?」

「だから黙っててね。バレなきゃセーフだし、一之瀬さんのこと信じてるから」

「...ちなみにバレたら?」

「さぁ...?多分めっちゃ怒られるかも?まあ殺されはしないだろうけど」

「...うん、黙っておくよ。これは普通のジャージ、普通のジャージ...」

 

自己暗示で普通のジャージと思い込むことにしようとしている。まあ触んなきゃ違いに気づけないほどだし、他の生徒らがこれを聞いて信じるかって話でもあるけど。

 

 

「...ぅぅ」

「?」

 

ベースキャンプに戻る途中、微かに呻くような声が耳に入ってくる。

 

「なあ一之瀬さん、声が聞こえないか」

「えっ?私は聞こえなかったけど...」

「ちょっとこっち、行ってみよう」

「う、うん....」

 

ベースキャンプに戻る道から逸れ、声がした方向に進んで行く。

 

「うぅ...」

 

進んですぐに男子生徒が突っ伏していた。周りには誰も居らず、彼1人だった。

 

「おい、大丈夫か?何があった?」

「た、すか、った...」

「お、おい!?」

 

彼が顔を上げて俺達2人を見た途端に気を失ってしまった。

 

「何があったの?」

「分からない。けど気を失ったなら、この腕時計が先生達に連絡が行くはず。少し待っていよう」

「うん」

 

常に生徒のチェックをしているらしい腕時計だし、割とすぐに来てくれるはず。しかし来る前に気になることを確認しよう、そうしよう。

 

バッ!

背中側から勢いよく彼の着ているジャージを捲る。うつ伏せで倒れているということはということは、後ろから転ばされたはず。その際の跡なり痣なりが残っている、は...ず...

 

「ど、どうしたのいきなり!?」

「嘘、だろ...」

 

これは運命か、必然か。そんなことは分からない。ただ今分かるのは...

 

「この辺りで信号を受け取ったが、何があった?」

 

やって来たのは真嶋先生だった。だが今はそれどころではない。彼は殴られたのでも、蹴られたのでも、転んで打ちどころが悪かった訳でもなく。

 

「真嶋先生、実は...」

 

太い、横一直線の跡が触手によるものだということ位だった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

ようこそモブが逝く、未知なる世界の教室へ(作者:雲ひとつない青空)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

 ある日、親友だと思っていた男とその取り巻きにぶち殺された主人公。目を覚ますと不思議な空間にいることに気がつく。まあなんやかんやあって、そこにいた幼女?女神?の手により、『ようこそ実力至上主義の教室へ』の世界へと転生させられてしまった!?▼ はたして主人公は、『ようこそ実力至上主義の教室へ』の世界で、いったいどんな波瀾万丈な学園生活を送ることになるのか。そし…


総合評価:1096/評価:8.36/連載:6話/更新日時:2026年05月09日(土) 00:00 小説情報

ようこそバカ派手モテ至上主義の教室へ(作者:綾(あや))(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

進学率、偏差値、将来?どうでもいいね、可愛い子がいるなら。そんな気持ちを持ってこの学校に入った男、神楽移の実力至上主義の教室です。▼ ※主人公イラスト ▼【挿絵表示】▼


総合評価:941/評価:7.61/連載:15話/更新日時:2026年05月24日(日) 17:12 小説情報

無口に愛を紡ぐ教室へようこそ(作者:Mr.♟️)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

地雷だと思った人はブラウザバックしてください。▼主人公全然喋ります。タイトル詐欺なのでご了承ください。▼オリ主物です▼タグは随時更新します。▼挿絵は全てAI絵になります。 ▼オリ主イメージ▼【挿絵表示】▼


総合評価:5815/評価:8.13/連載:31話/更新日時:2026年04月28日(火) 00:00 小説情報

ようこそ凡人がいく実力至上主義の教室へ(作者:神威 )(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

変人(天才)達に育てられた凡才の少年が実力至上主義の教室で学校生活を送る話 。


総合評価:1527/評価:7.37/連載:23話/更新日時:2026年05月12日(火) 18:24 小説情報

よう実×呪術廻戦(作者:青春 零)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

タイトル通り、『ようこそ実力至上主義の教室へ』と『呪術廻戦』の世界観クロス小説です。▼原作には存在しない、五条悟の弟が主人公。▼高度育成高等学校へと入学し、呪術を用いて問題を解決していくお話です。▼設定やキャラクターの話し方など、おかしなところがあれば、アドバイスを頂けたら幸いです(何卒お手柔らかに)。▼自分の好きな作品同士を組み合わせたいだけの妄想垂れ流し…


総合評価:17505/評価:8.87/連載:80話/更新日時:2026年05月18日(月) 00:04 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>