星見雅(偽) 作:─────
正月特別編書くかな……?
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書ききれない内に時間が経ってボツ
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バレンタイン書こうとしたけど書ききれないうちに(以下略)
とかやってたらこんなに間が空いてました
暁雅が六課に復帰して早くも数週間が経過した。
「暁さん?……聞いていますか?」
「……あ、はい」
「ぼんやりとしていましたね。しっかりと休憩は取れていますか?」
「毎日が休暇のようなものですよ。……私がここに居続けているだけで奇跡のような幸福なのですから」
「またそのことを考えていたのですね」
あれから、暁雅は空を見上げる機会が増えた。
見上げる空は、
未だ彼女の中では、自分の存在が六課の中に有り続けることが納得できていなかった。
それでも、自分は求められてここにいるという実感と共に彼女は六課に身を置いていた。
「暁」
背後から彼女の名を呼んだのは星見雅だった。
「なんですか?」
「修行に付き合ってくれ」
星見雅は暁に木刀を差し出す。
「……は?」
「願ったり叶ったり、というやつだろう?一対一の勝負だ」
「……………は?」
暁はそれ以外に言葉が出なかった。
そして初めて、〝コイツは馬鹿なのか?〟と本気で考えた。
暁はあの様なことがあった直後に自分との一対一を望むとはどこまで考えなしなのか、とその場で蹲って頭を抱えたい衝動を無理やり収めながら星見雅に向き直る。
「えーっと、まず私は貴女に勝てることが証明されているし、貴女に殺意を抱いていると判明している人間です。そんな相手に一対一を頼むとか、普通しないでしょう」
「では、私は普通ではないと言うことだな」
「そう言う意味じゃなくて、殺されるかもとか考えないんです?」
「お前はそこまでしないだろうと考えている。……あと、敬語を外してくれると嬉しい」
「外しません。それに、貴女がそう考えても皆さんがどう考えるか……」
暁は周囲を見るが皆嫌そうな顔はしておらず、寧ろある程度の荷物をまとめている──観戦の準備をしている──様に見える。
「私は別に構いませんよ。本日の職務は終わっていますし、我々も観戦するわけですからいざとなったら止められます」
「……し、しかし」
暁は躊躇うような、拒絶するような様子を見せる。
しかしそんな時悠真が
「……やっぱりまぐれ勝ちだった?」
「……?」
「ドッペルゲンガーの課長に勝ったのはまぐれで、実力が伴ってないから躊躇ってるでしょ」
「─────っ!」
「そうじゃないんなら稽古場で軽く勝っちゃえば終わる話なのにね」
「……雅、中断は認めない」
「望むところだ」
悠真の焚き付けにまんまと嵌った暁はそうとも気が付かないまま星見雅から木刀をひったくる。
そのまま星見雅と暁は稽古場へ赴き、六課のメンバーも観戦目的でそれに続いた。
「……では、いざ尋常に─────」
柳の合図とともに二人ともが構える。
しかし、暁の構えは雅のものとは別の、ドッペルゲンガーとの戦闘で見せたものだった。
「勝負!!」
二人は足元の畳に窪みが残るほど強く踏み込んだ。
それと同時に木刀同士が力強く衝突し、凄まじい音を立てる。
「──力強いな」
「受け止めておいて──よく言えるッ!」
暁の一撃を受け止めた雅を、暁は無理やり木刀を振り抜いて吹き飛ばす。
壁に叩きつけられた雅にさらに肉薄する暁、雅は屈んでそれを躱すと逆袈裟に切り上げる。
星見雅のドッペルゲンガーは本物よりも弱かった、だが暁はそれを上回って打倒した、結論から言えば二人はほぼ完全な互角なのだ。
一進一退の攻防が約一時間ほど続いた頃……
「二人とも、そこまでです」
「「まだ決着は──」」
「周りを見てください」
柳の言葉に、二人はハッとして辺りを見回す。
勝負に専心していた二人は、この時やっと稽古場の大惨事に気がついた。
二人の戦いの余波で壁はひび割れ、畳は剥げている。
そしてそんな二人を、怒髪天を衝くといった様子の柳が見つめている。
「……二人とも、ここまでです。いいですね?」
「「…………はい」」
二人は勝負に費やしたのと同じくらいの時間の説教と始末書の山を経て、同じ名を持つ者として、そして良き好敵手としての絆をとりあえずは取り戻すことができたのだった。
ついでに、悠真は暁からの軽い逆恨みを受け、その後数週間仮病のアリバイを潰され、本当に必要な休暇以外が消し飛んだ。