「貴方、何者なの?」
警戒をしつつ、ゆっくりと立ち上がる
「ふむ、その様子なら問題無いな」
「答えになって無いわ、貴方は魔法少女、、、なの?」
「戯け、俺はお前達の様な奇怪な格好をする趣味は無い」
「っ!!、私だって望んでこの姿になった訳じゃ……待って今貴方お前゛達゛って言った?どうして魔法少女が複数いる事を知って、、もしかして貴方がキュゥべえの言っていた゛切り裂き魔゛?」
「ハァア?何だそれは、低俗な殺人鬼を彷彿とさせる名なぞつけおって」
「違うの?僅かだけど魔法少女からの目撃証言があるのよ、魔女の結界に入っていったら既に切り刻まれた魔女が消える所だった、って言う話」
「それで切り裂き魔か、安直が過ぎる」
「どちらせよその姿を見た子は居なかった、魔女と敵対している以外何も分からない。誤解を解きたいのならもっと早くにキュゥべえや私達魔法少女とコンタクトを取るべきだったんじゃないかしら」
「いや、解く必要は無い。女、俺と縛り、、、契約をしないか?」
「契約ですって?」
宿儺が巴マミに契約を持ちかけたのには理由がある
以前から魔女や魔法少女についてはその存在を知った時から極力関わない範囲で調べていた。呪霊と魔女、使い魔の違い、呪いを突き詰め扱う呪術師と願いによって生まれる魔法少女、近い様で違う存在を遠巻きに観察していた。結果、魔女と魔法少女の因果関係を何と無しに知る事は出来た、しかしいくら宿儺であっても直接確かめねば分からぬ事柄は多くあった。だが肝心の魔法少女達は自身の知りたい知識を持っているように見えず、かと言ってあの白い獣は情報は持っているだろうが前世の知り合いを思い出す胡乱な気配を漂わせている、手詰まりであった。なら賭けに出る他にない、魔法少女そのものを徹底的に調べ上げる、自身の存在がバレない為に仲間の魔法少女や頼れる家族等が居ない者が望ましい。故に少し前から巴マミには目を付けていた、白い獣はある程度魔法少女が育つと離れて別の魔法少女を生み出しに行く、そこを狙っての行動であった
「そうだ、俺という個人を秘匿する代わりにお前の聞きたい事に答える。どうだ悪い話ではあるまい」
「貴方が守る保証は何処にあるの?嘘をつかれてもこちらは分からない」
「契約は絶対だ破れば俺も罰を受ける、と言った所で信用なぞすまいか」
「なら話は終わり?」
「そうはやるな、フム。よし我が家へと案内しようそこで俺の目的を話す」
「誰が不審者の家になんか行くと思うわけ?」
「そう思うのも無理はない、しかし俺は魔女は襲っても魔法少女には怪我の一つも負わせた事は無い」
「………良いわ、ついて行って上げる。でもその前に1個だけ契約を結びましょう」
「内容は?」
「私を決して害さない事、交渉が決裂しても容認する事よ」
「・・・分かった、その内容で契約とする」
「?」
金髪の魔法少女は不思議そうにこちら伺う
「何だ?」
「いえ、受け入れた事も不思議なのだけど契約って魔法か何かを使うんじゃないの?」
「もう既に契約は成されている、俺の力は魔法では無く呪術と呼ばれる代物だ」
「呪術、、何だか陰気臭そうね」
「悪いが事実だ」
「そう」
話し合いの場を設ける事に成功し、一行は宿儺の自宅へと向かう
「入れ」
「お邪魔します」
リビングへと案内し、宿儺は台所からお茶を用意する
そこでリビングに飾られている家族写真に釘付けになる巴マミに言葉を投げる
「座らないのか?」
「…あっ、えっと、御免なさいマジマジと見てしまって」
「構わん。其の為に飾っているのだ、それと茶だ。」
「ありがとう」
席に付き、宿儺は開口一番自身の目的を語る
「俺の目的は家族の幸せを守り抜き、平穏無事に過ごす事だ」
「そう…なのね」
「歯切れが悪いな、気になる事でもあるのか?」
「その何と言うか、貴方の外見からそんな言葉が飛び出して来るとは思わなくて」
「人相が悪いのは自覚している、だが長男として父母や妹そしてこれから産まれて来る家族を護りたいと願うのは普通ではないか?」
「えっ?貴方、居候じゃないの?」
「なに?」
「余りにも貫禄があると言うか、てっきり大人なのかと思ってて」
「まだ中学一年だ」
「へっ?嘘でしょ!1個上!?」
「年齢なんぞどうでも良いだろう、それより当初話した契約についてだ」
「『貴方の事秘密にする代わりに聞きたい事に答える』だったかしら?」
「そうだ」
「聞きたい事ねぇ………」
深く考え込む様な仕草をする巴マミ、その様子を観つついくつか来るであろう質問を予測する
「ねぇ、聞きたい事じゃないとダメかな?」
「うん?」
「あの…ね、友達になって欲しいとかってアリかなって」
「…はぁ??」
かつて呪いの王と呼ばれた男の予想を上回る質問を飛ばす巴マミに困惑を隠せない
「何故……そうなる?」
「だって、家族について話してる時の貴方同一人物とは思えない位温かい顔しているのよ」
「ソレとコレと何の関係がある」
「関係あるわ、私が貴方を信用出来るって事よ」
「‥よもやそんな簡単に絆されるとはな」
「失礼ね、貴方の目的は賛同出来るし、場合によっては共同戦線を張る事だってあり得る訳でしょ?」
「巫山戯た事を、互いに名すら知らぬ間であると言うのに」
「そう言えばそうね、私は巴マミ。貴方は?」
「……鹿目悠仁」
「これで知らない仲じゃ無くなったわね、悠仁君」
「いきなり下の名か、俺の方が一つ上だろう」
「友達になるならこっちの方が自然でしょ?」
「女とは熟くよく分からんな」
「それって理解する気が無いだけじゃないの」
「フゥ、兎も角それで良いのだな?」
「えぇ良いわ、あっ、一つだけいい?」
「今度は何だ」
「どうして私に話を持ち掛けたの?他の魔法少女やキュゥべえの事は知っていたのよね?」
「単に警戒していただけだ、下手に俺の力が知られて殺されそうになるのは面倒だからな」
「そっか…ありがとう悠仁君、もう大丈夫」
「では、契約成立だこれより俺と巴マミは友人となる」
こうして実に奇妙な友情?が誕生したのであった
神算鬼謀の宿儺様ってどうやれば書けるんです?
マミ様はまだ魔法少女になったばかりで、誰かしら繋がりを求めていた結果チョロインと化しました。