呪いの王人になる   作:カリカリベーコン蒼海

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第四話

そして現在に戻る

「あの時は本当に助かったわ悠仁」

「いつの間にか君付けすら無くなったがな」

「あら、私だって相手が嫌がっていればしないわ」

「……そうか」

「そうよ、あっそう言えば悠仁、どうやってあんなドンピシャなタイミングで登場出来たの?それも呪術?」

「そうだ」

「聞いても大丈夫なやつ?」

「問題無い、俺が使ったのは所謂式神というものだ」

「式神?ってあの小説とか漫画で観るような?」

「あぁ、家族にも話していないが全員に付けている」 

「ふ~ん、何ていうか、良く言えば過保護、悪く言うとストーカーぽいわね」

「・・・マミ

「分かってるわ、幾ら悠仁でも常日頃から側に居続けるなんて無理があるのは理解出来るし、その対応も納得出来るわ(もし一つ付け加えるとするならもっと早くに貴方と出会いたかった、そうすれば、きっと……いえタラレバなんて考えた所で無意味ね)」

「なら良い」

 

宿儺の用いた式神術は符を媒介にしたもの、生得術式の有無関わらず呪術師ならば誰でも習得可能な技術であるが、残念ながら生得術式には全く及ばない

先ずこの式神術は十月十日の間肌身離さず持ち、符に自身の呪力を流し込んで符が一定の呪力を放つ様にする

そしてそこから式神の形を創り出してようやく完成する代物なのだ、それだけ時間を掛けても式神が術師本人の実力を上回る事は決して無いし、式神自身に生得術式が生まれる訳でも無い

ハッキリ言って時間の無駄である、足止めが関の山であり、戦闘に使うならそこらの呪霊を捕まえて調伏した方が余程戦力になる

 

だが宿儺は規格外の化け物である、宿儺が生み出す式神なら例え術式を持っておらずとも魔女とタイマンを張れる

そこに三つの縛りを設ける事で式神のグレードを底上げした

 

 一つ目が式神を創っている間は、自身の呪力量、呪力出力量を1/4とする代わりに創作者は全ての式神と視覚と聴覚の共有、思念伝達を可能とする

 

 二つ目に創作者本人と式神は同じ場所で共闘する事が出来ない代わりに式神の戦闘能力を上昇

 

 三つ目は式神を創っている間は、自身の生得術式の使用を不可能とする代わりに宿儺に対し従順な自我を持つ式神を作成

 

以上の条件の元、同時に複数の式神を6年に渡る歳月を費やし作成した

同時に作成出来たのは宿儺が化け物過ぎる故に可能な事、前世で式神を作成しなかったのは、平安の頃は弱体化した瞬間殺されるし、現代では伏黒恵という器を発見した為そもそも必要が無かったからである

 

結果として宿儺は24体の式神を作成、内12体を戦闘能力を一切持たせない代わりに索敵、監視特化とする事で一つの都市位の範囲なら直ぐに発見等が可能

残り12体の内10体は戦闘用にし、最後の2体は特殊な条件下で作成した事で反転術式を使用出来る式神である

反転術式を使用可能な式神を創るには十月十日間、負の呪力では無く、正の呪力を流さなくてはならない

幾ら宿儺とは言え十月十日の間常に正の呪力を生成し続ける事は困難である、先の縛りの二つ目を戦闘力上昇では無く、式神自身で正の呪力を生み出せる様になるとし

更にもう一つ縛りを追加

 

この2体を作成している間、自身に対して反転術式を使用不可とし、プラスして毎日一回以上怪物達と戦う代わりに他者に反転術式をかけられる様になる

 

こうした経緯があったのもあり、魔法少女達との接触を控えていたのである

 

「それで?今日この後はどうするの?」

「式神が発見した魔女共を狩りに行く」

「なら私もついて行くわ、見滝原市は私の担当だし」

「…精々足を引っ張るなよ」

「誰に向かって物を言ってるのかしら?」

 

下らない談笑をしつつ、共に魔女を討ちに行く

 

 

 

 

入道雲の様な不定形の身体で顔と思わしき部分は幼児が描いたとしか言えぬ怪物が2本ある両腕らしきものを振り上げ宿儺達に牙を剥く

 

「【解】」

 

振り上げた筈の腕は二の腕から先が綺麗に切断された、余りにも一瞬の出来事に怪物……魔女は理解が追いつていないようだった

 

「マミ」

「えぇ、準備オーケーよ!」

 

地面にまるで剣のように突き立てられた無数の銃を撃っては捨て、撃っては捨て、と見事な早撃ちで休む事無く魔女へと撃ち込む

銃弾の雨に耐えきれなくなった魔女は己の形を保つ事が出来ず、グリーフシードを落としてこの世から消える

 

「今の奴が最後だ」 

「そう、ありがとうお疲れ様。悠仁のお陰で魔女を見つける手間が省けて本当に有り難いわ」

「礼なぞ不要だ」

「もう、素直に受け取ってくれれば良いのに……」

「それよりもだ、マミ、前々から思っていたのだが他に道具や技は無いのか?」

「え?、無いわよ私の魔法はこの単発式の銃を召喚して撃つ、それだけよ」

「ならばもっと己の力の解釈を広げろ」

「解釈?」

「そうだ、一発づつしか撃てないなら銃身を増やす、もしくは銃身そのもの大砲の様に巨大化させ火力を上げる等、出来る事はあるだろう」

「それってアリなの?」

「アリもナシもあるか、限られた手札を増やすのは当たり前だ」

「そっか…分かったわ、私なり色々やってみる」

 

そんな会話を繰り広げ、宿儺と巴マミはそのままは帰路へとついた

 

「へぇ~、アレが最近この街の担当になった魔法少女ね、とっても愛らしいわ〜、隣に居る男は何者かしら?彼氏?魔法で男に変身でもしてるのかしら?」

 

2人の戦いを観ていたらしい女が言葉零す

腰まで届く夜空のような黒髪、大小2本の刀をぶら下げ、武将の装束に酷似したドレスを着た10代後半であろう女が佇んでいた

 

「まぁ、どうでも良いわ!家族やお友達は居るのかしら?目の前で生首になった大切な人を見た時あの子達はどんな反応をしてくれるかしら!はぁ~ゾクゾクしちゃう」

 

ドス黒い悪意を身に纏う女の口角は悍ましい位に引きつれていた

 

 

 




索敵用の式神は町に溶け込ませる為に、全て鴉型の式神となっています
最後出てきた女性はオリキャラです、余り宜しく無いと思いましたが本編に出て来られたマミ様は年齢に沿わない雰囲気を出している為かなりの修羅場を潜り抜けた結果だと感じ、出す事にしました
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