この暴れ鬼に祝福を! 作:シュシュッ イヨォー!
パーラパラッパラパーンパン!
「あるよ、物を送る方法」
「ダイイチノシレン チカラノシレンヲカイシシマス」
「アバターチェンジ!」
「11色の虹がかかる…」
「川…?」
「さて、何を送ろうか?」
テーンテテテテン!
「…えっと」
「さっきのドロドロの2人は、あなたの仲間だろう?一体何があったらあんな目に…!!」
「ああいや、ジャイアントトードに捕食されて粘液…」
「…!!想像以上だ…」
どうもカズマです。俺は今、美女の女騎士に迫られています。
…と言ってもパーティに入りたがってるだけだけど
にしても、なんだろうこの女騎士…
「ああ違う!あんな年端もいかない少女たちがそんな目に会うだなんて、騎士として見過ごせない…!」
目がヤバい…!コイツにはアクアやめぐみん、はるかに通じる何かがある…!ここは…
「いやーお勧めしないですよ、一人は何の役に立つのかわからないし、もう一人は1日一発しか魔法を撃てないし、終いには最後の一人は詳細不明の謎職業だし…そして俺は最弱職。ポンコツパーティなんで、他のところをお勧め…」
その瞬間、掴まれていた俺の腕が強く握られる。
痛い痛い痛いと思うのもつかの間、とんでもない発言が飛び出した。
「なら尚更都合がいい!…いや、ちょっと言いづらかったのだが、私は力と耐久力には自身があるのだが、不器用で…その…攻撃が全く当たらないのだ…」
やはり俺のセンサーは正しかったらしい。
そう思っていると、思いっきり近づいてくる。
「…そんなわけで、前線に置いて盾替わりにこき使ってほしい…!」
顔が近い…!こんな所でも長期の引きこもりによる弊害か、いや思春期には刺激が強すぎるだけか、心臓の音が速く感じられる。落ち着け…色香に惑わされるな…コイツは攻撃が当たらないんだぞ…!
「…いや、女性が盾代わりなんて…」
「望むところだ。」
「それこそ、毎回モンスターに捕食されて…」
「むしろ望むところだ!!」
「あ?」
あーわかった、コイツも性能だけではなく、中身までダメな系だ。
〜次の日〜
〜視点チェンジ!カズマ→はるか〜
今日も今日とてギルドにやってきた。周りではアクアが新しく習得したらしい宴会芸スキルを使いはしゃいだり、カズマとめぐみんがご飯食べたりしている。
私は何をやろうか、マスター達も連絡が来ないし…
『はるかちゃん、いい知らせと悪い知らせがあるよ』
「うわびっくりした!」
『すいません、ちょっとこっちの方で色々準備が…』
「準備…?」
『…はるか、聞こえるか』
…!この声は間違いない、絶対王者とも言うべきドンブラザーズのリーダー…
「タロウ!」
『仕事中にお前が異世界に飛ばされたと聞いて、すぐに仕事を終わらせて来た。その様子だと心配はなさそうだが…』
「うん、まあ、いい人たちには会えたよ」
『そうか、いい縁が出来たのなら良かったが』
『まず1つ目の準備がこれ、タロウを呼んできた。』
彼は桃井タロウ、ドンブラザーズのリーダーだ。普段は配送業をやっているから、来るにしてもあっちの世界が夜になってからだと思ったんだけど…まさか私のために仕事をすぐに終わらせてきてくれるとは思わなかった、正直嬉しい。
「…というか、1つ目?ってことは他にも何か?」
『それはこれ、転送装置の準備だよ。これがあればそっちに物を送れるんだ。』
えっ、それは嬉しい。生活用品とかたくさん送ってもらえれば生活がずっと楽になる。
『…まあ、送ったものは一定時間でこっちに戻ってくるけど』
「ズコー!」
『それでもはるかちゃんの助けにはなるはずだよ、有効に使ってね』
「…まあ、食べ物とか送ってもらったらすぐ食べればいいだけだし…いやでもなあ…」
…あれ?というか、悪いニュースがあるって言ってなかっただろうか。一体何が…
『それともう1つ、そっちの世界でもヒトツ鬼の存在が確認された。』
「…は?」
「はぁぁぁぁぁ!?!?」
『マスター曰く、はるかがこっちの世界に来た影響らしい…』
…最悪だ、ただでさえ大変なのにヒトツ鬼まで湧いてくるとは思ってなかった。この世界なら何人かでかかれば変な能力のないヒトツ鬼は撃破できるかもしれないけど…
『はるか、お前のやることは変わらん。異世界でも誰かを助けてやれ。』
「…まあ、ヒーローだしなあ…よーし、やってやるぞー!」
『…あ、そうそう。それと…ヒトツ鬼の反応がすぐ近くにあるよ』
「…えっ?」
…それから私は走った。もうそれはとにかく全速力で走った。そして見つけた…
「俺が…俺が1番強いんだぁぁぁぁぁ!!」
そこに居たのは人型の怪物、その姿は複数の騎士の兜を無理やり鎧として身につけたようで、頭部の兜は恐竜の頭部にも見える。私達が例外を除いて最初に戦った戦隊モデルのヒトツ鬼、騎士竜鬼がそこにいた。ちなみに名前とかはマスターから聞いた。
「ど、どうなってるんだ!?」
「あっそこの人…ダストだったっけ!?あの人どうしたの!?」
私は近くに走ってきた冒険者、ダストから話を聞く。
「…アイツは確かクルセイダーで…もっと強いやつが見つかったからって自分の居たパーティから追放されたんだとよ。酒場で聞いたぜ。それからやけ酒ばっかしてたから、遠目に見てたんだが…なんか元パーティメンバーを見た瞬間自分が一番強いんだって言い出して…それでこうだ。」
「何それ!?酷くない!?」
「…つってもこうはならないだろ!?」
「でもそっか…じゃああの人の欲望は自分が強いと証明することか…」
ヒトツ鬼は強い欲望がトリガーとなって生まれるもの、そこまで追放されたのがショックだったか…
「…よし、ここは任せて逃げて!」
「はぁ!?本気かあんなヤバそうなの相手に!」
「大丈夫、だって私…戦隊でヒーローだから!アバターチェンジ!」
『ドン!ブラスター!』
私はドンブラスターのギアテーブルにアバタロウギアをセット、スクラッチギアを回転させる。
『いよぉ〜!』『ドン!』『ドン!』『ドン!』『どんぶらこ〜!』
『アバタロウ!』
『福はウチ!鬼もウチ!福はウチ!鬼もウチ!』
そして、私はドンブラスターのトリガーを引く!
『オニシスター!よっ、鬼に金棒!』
「…おいおいどうなってんだよ!?」
「うおおおお!!でりゃぁぁー!」
私は専用武装フルコンボウを取り出し、騎士竜鬼へ殴りかかる!
「グヌウウウウ!?」
片腕で防がれるけど、それを気にせず力をさらに込める!すると…
「グオオオ!?」
「どうよ!」
騎士竜鬼は思いっきり吹っ飛ぶ!そしたら今度は…
「オニキック!からのてりゃあ!この!この!この!」
「痛イ痛イ痛イ!?」
「ついでにこれも喰らえー!」
まず蹴り飛ばして倒れたところに跨ってフルコンボウで数発入れて、ゼロ距離のドンブラスターを連射!これにはたまらずボロボロに!
「ウオオオ!イイ加減ニシロー!」
「ぐえー!?」
「コレデモクラエー!」
「うええ!?ちょっ…うわー!?」
私は火事場の馬鹿力を発揮した騎士竜鬼に投げ飛ばされる。そしてなんとその騎士竜鬼は持っている武器、鬼険棒で斬撃を飛ばしてきたではないか。か、回避しかできない…!
『…あのヒトツ鬼があんな技をしているのは見たことがないな。』
「え…?…あっこれ冒険者としての力も乗ってるんだ!」
この世界に実際に来たからわかる、冒険者のスキルや魔法といった力はすさまじいものだ。物によっては使いにくかったり戦闘で使えないものもあるとはいえ、それがヒトツ鬼の力で出されるとなれば相当なものになるらしい。
『…はるか、よく相手を見ろ。』
「えっ?」
…よく、相手を…はっ!剣の振り方でどこに飛んでくるかが予測できる!これなら…!
私は斬撃を掻い潜り、接近する。
「…てりゃー!!」
「グオオオオオ!?」
そして思いっきりエネルギーを込めたフルコンボウで一発!騎士竜鬼は爆散した。
…どうやらヒトツ鬼ング…巨大形態になることはないらしく、そのまま鎧を着たおじさんが出てきた。今はドンオニタイジンが使えないから助かった…
「…マジでやりやがった…」
「ふぅー…あ、この人運ぶの手伝って!」
「おっ、おう…」
とりあえずアバターチェンジを解除して、この人を運ぼう。もうボロボロになっちゃってる。
というわけで運んだ帰り、何かの叫びが聞こえた。
まさかまたヒトツ鬼かと思い、走ってみたら…
「いやぁ〜!パンツ返して〜!!」
「ひーやっはぁぁぁ!いやっはぁぁぁ!!」
「…何これ?」
どうやら私の仲間は、とんだ変態だったらしい。
教授は今、何をしていますか?
こちらの世界はキャベツが飛んだり、サンマが畑で採れたりと教授が見たら卒倒しそうなものがたくさんあります。
それでも私は頑張って生きていくので、教授も頑張ってください。
それと知ってると思うけどこっちでもヒトツ鬼が出ました。ドンオニタイジンが欲しいです。
第5話
この美味しきキャベツに収穫を!
ダストのエミュわかんない…これで合ってるのだろうか…