羅刹は今日も夜に舞う   作:槙 秀人

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さて、今回は!!
 ・目玉発見!!
 ・首脳会談?
 ・決戦!!
です

どうぞ!!







耀哉と無惨

「(あ~…ダメだァ。踏ん切りがつかねェ!富岡(あいつ)が義弟になるってのがどうもシックリこねェんだよなァ!!つか、あいつの方が年上だし、年齢的に言やァカナエと同い年かァ…)」

 水柱との稽古を終えて自分の館に向かう途中、実弥は頭を搔きながらそんな事を考えていた。

 

 カサッ

 

「!!?」

 

 グシャ

 

 不信な音が聞こえ、実弥は咄嗟に反応して動く何かを握りつぶす

 

「なんだァァこりゃァ?」

 

 それは肆と書かれた目玉だった。

 

 

 

 


 

「緊急招集―ッ!!緊急招集―ッ!!産屋敷邸襲撃ッ…産屋敷邸襲撃ィ!!」

 

「姉さん、後はお願い!!」

 上弦の壱から逃げのびた、隊士達の怪我の治療をカナエに任せ、しのぶは屋敷を飛び出した。

 ― まさか、産屋敷が襲撃されるなんて!! ―

 

「カナエさん!私も師匠を追いかけます!!」

 カナヲがそう言って飛び出そうとすると、別の鎹鴉が飛び込んで来た。

 

「相談役ノ館ガ爆発シタァ!カァアァ!!」

「「「!!?」」」

 

「炎上シテル!誰モ脱出デキテナイ!!」

 

「確か、今日は飛鳥さんが来てるんじゃ?」

「まさか、襲撃は同時多発!!?」

 アオイとカナヲが顔を青くしている。恐らく私もそうだと思う。

 

「カナエさん?」

「お館様に鎹鴉を飛ばしましょう!!カナヲはしのぶに伝えて頂戴。飛鳥さんが…」

「えっ!?」

 

 

 

 


 

 遠くで琵琶が鳴った気がした。

 

「…やあ、来たのかい?」

 庭に風が吹いたと思ったら、いつの間にかそこに彼が居た。

 

「初めまして…だね。鬼舞辻無惨」

「ずいぶんと元気そうじゃないか産屋敷」

 

「フフ…そうかい?これでも1年程前は余命数年と言われていたんだよ?彼女(・・)が居なければココに座っていたのはもしかして、私ではなく息子だったかもしれないね…」

 原作ではこの場面、お館様は床に伏せっていた。医者からは既に余命を過ぎていると言われるほどに憔悴しきった状態で…

 

「ついに私の元へ来てくれたね。我が一族が…鬼殺隊が…千年もの間追い続けて来た鬼…」

「…」

 

「君はココに来ると思っていた。必ず…」

「…」

 

「なぜなら君は私に…産屋敷一族に酷く腹を立てていただろうから…。だから私だけは君が直接殺しに来ると思っていた。」

 

 

 

 数日前… ~ ~ ~

 

 産屋敷家の一室に、相談役だけ(・・)が呼び出されていた。

 

「鬼舞辻無惨が死んだなら、鬼は全て居なくなると思うかい?」

 耀哉が飛鳥にそう聞いた。

 あまねは何故に耀哉が飛鳥に聞くのか疑問顔

 

「恐らくそれはないかと思います。」

「なぜ、そう思うんだい?」

 

「その昔…緑壱さんが無惨を追い詰めた時、無惨は爆散してなんとか逃げ延びました。」

「…」

 

「その際、多くの鬼が無惨の呪縛(・・)から解き放たれ(・・・・・)れました。」

「!!?」

 

「珠世さんがいい例です。緑壱さんが無惨の顎を斬った時、彼女は無惨の死を強く望んだ挙句、無惨の名を叫んだそうです。その名を言っても死なない事に彼女は驚いた。無惨が弱ると無惨の細胞が鬼の中から消えるのです。鬼でなくなるのではなく、無惨の呪縛が消えるだけ…」

「…つまり!」

 

「恐らく今回の最終決戦で、無惨は鬼を集めるでしょう。けれどそれは無惨の呪縛の中に居る鬼のみです。」

「そうか!460年前、無惨の呪縛を逃れた鬼は今回の最終戦には集まらない!!」

 

「そして、無惨を討伐したならば、生き残った鬼たちもまた…」

「無惨の呪縛から解き放たれる!!では、鬼殺隊は…隊士達(こどもたち)の戦いに終わりはないのか…」

 

「なので…!羅刹たち(・・)もこの戦いに参戦します!!集まった鬼(・・・・・)は全員、狩るか人に戻すか保護します!!」

「「!!?」」

 

 ~ ~ ~ ~ ~

 

 

「私は心底呆れ果てたよ、産屋敷。身の程も弁えず千年にも渡り私の邪魔ばかりして来た一族の長が、何の変哲もない…どこにでもいるような人間と同じとは…」

「見た目は普通になったけれど、君を倒す意思は全く変わらない。」

「その儚い夢も今宵潰える。私はこれからお前を殺す」

「実は僕たちは同じ血筋なんだ。君が生まれたのは千年以上も前の事だろうから、私と君の血はもう近くないけれど…」

「それがどうした?お前は何が言いたいのだ?」

「君のような怪物を一族から出してしまったせいで、私の一族は呪われていた…。生まれてくる子供たちは皆病弱ですぐ死んでしまう。一族がいよいよ絶えかけた時、神主から助言を受けた。」

「…」

「同じ血筋から鬼が生じた。その者を討ち滅ぼすことが、一族の宿命だと神は告げた。そうすれば一族は絶えない…。代々神職の一族から妻をもらい…子供も死にずらくなったがそれでも我が一族の誰も…30年と生きられない。」

「迷言もここに極まれりだな、辟易する。その呪いとやらは頭にまで回るのか?そんな事柄には何の因果関係もない。なぜなら、私には何の天罰も下っていない。何百何千という人間を殺しても私は許されている。この千年、神も仏も見たことがない。」

「でもね。私も最近知ったんだけど、君の血族で生き残っている一族は産屋敷家だけなんだ。」

「なんだと!!?」

 

「他の一族はことごとく、産屋敷家と同じような病に苦しみ滅んでいるんだ。これをどう説明する?」

「それは…」

「『それは恐らく血鬼術!』」

「!!?」

 

「君が一族の(健康な)男子を呪った事が全ての始まりなのではないか?彼女は仮設を語ってくれた。」

「くだらない…!血鬼術で貴様を呪ったと言うならば…もっと早くに産屋敷家は滅んでしかるべきだろう!」

 

「この屋敷には、君の記憶のどこかを揺さぶるものがないかい?」

「…(確かに…奇妙な懐かしさ、安堵感はある…が、気色が悪い)」

 

「この屋敷は大半が京都から移設された物だったんだ。君が知ってる屋敷かも知れないね。」

「確かに…私は親族男子を呪っていた。鬼になってからも…。つまり、私の無意識の呪詛(血鬼術)が親族男子に奇病をもたらし滅ぼした…という事か。なるほど、あながち的外れな考えではないか。」

「つまり…産屋敷家は、君に恨みがあるんだよ」

「…」

 

「だからね無惨。君の夢…永遠・不滅を今宵、終わらせる!」

「無理だな。禰豆子を手に入れさえすれば私の夢は叶うのだ!」

 

「君の夢は叶わないよ無惨。そもそも君は思い違いをしている。」

「何を言っている、産屋敷…?」

「永遠とは、人の思いそのものだ。人の思いこそが永遠であり不滅なんだよ」

「下らんな…」

 

「この千年もの間、鬼殺隊は無くならなかった。子供たちは大勢死んだが決して無くならなかった。その事実は今君が…下らないと言った人の思いが不滅であることを証明している。大切な人の命を理不尽に奪った者を許さないという思いは永遠だ。君は誰にも許されていない。この千年間一度も…。そして無惨、君はね!何度も何度も虎の尾を踏み龍の逆鱗に触れている。本来ならば一生眠っていたはずの虎や龍を起こした。彼らはずっと君を睨んでいるよ。絶対に逃がすまいと!私を殺したところで鬼殺隊は痛くも痒くもない。私自身はそれほど重要じゃないんだ。この人の思いと繋がりが君には理解できないだろうね。なぜなら君は…ずっと(千年間)一人(孤独)だったのだろう?」

「!!」

 

「空気が揺らいだね。当たりかな?」

「黙れ」

「うん。もういいよ。ずっと君に言いたかったことは言えた。最後にひとつだけいいかい?私自身はそれほど重要ではないと言ったけど、私の死が無意味なわけではない。私は幸運なことに鬼殺隊…特に柱の子たちから慕ってもらっている。つまり私が死ねば今まで以上に鬼殺隊の士気が上がる。」

「話は終わりだな?」

「ああ…こんなに話を聞いてもらえるとは正直思わなかった。ありがとう無惨。」

 

 

 

「緊急招集―ッ!!緊急招集―ッ!!産屋敷邸襲撃ッ…産屋敷邸襲撃ィ!!」

 柱達が産屋敷邸へとひた走る!!

 

 

 

 


 

 柱稽古が始まって数日経ったある日…

 柱達が相談役の館に集まっていた。

 

「飛鳥さんだけでも産屋敷邸に駐在してもらうべきだぜェ!何とかできねェのか悲鳴嶼さんよォ!!」

「無理だな…私も十九で柱となり八年間、柱を護衛にと言い続けているが聞き入れてはくださらぬ…」

「私も言ってるんだけど健康体になってからこっち、産屋敷邸に行っても長居できなくってね。隊士たちを鍛える事に時間を割いてくれの一点張りなんだもの…」

「困ったものだ…」

 

「産屋敷家の歴代当主は誰一人、護衛をつけなかったそうですね」

 

「私はあまねさんのお茶友なんだけどなァ…」

「それでもダメなら柱を護衛につけるのは無理ですね」

 

 ・

 

 ・

 

 ・

 

 ― お館様 ―

 

 ― お館様 ―

 

 見えた!!屋敷だ!!

 

 大丈夫!!まだ間に合う!間に合っ…

 

 ― ド ォ ン ―

 

「「「!!?」」」

 

 

 

 

<<天元視点>>

 

 あの打合せはなんだったんだよ!!

 あの爆発の規模じゃ、派手に誰も助からねぇだろがっ!!

 

「宇随さん!!」

「おいおい!なんだって継子のお前がココに居んだよ!?」

師匠(しのぶさん)を追っていたんですけど置いて行かれてしまって…」

 そりゃな。速度に関しちゃあいつは鬼殺隊随一だからな…

 

「何で追って来た!この先にいるのは恐らくは、鬼の首領!!」

「それよりも、しのぶさんに伝えなくちゃならないんです!飛鳥さんが…」

 

「…マジかよ。それが事実なら派手にやべーんじゃねぇか?」

「…」

 

「事情は分かった。しのぶには俺から伝えとく。お前は一旦蝶屋敷に戻れ!」

「でも…」

 

「これは上官命令だ!!」

「…わかりました」

 

 

 今日は鬼舞辻無惨と鬼殺隊との決戦の日になるのだろう。

 裏切るのであればまさしく絶好の日と言える。

 

 だとするならば、飛鳥の望むのは鬼と鬼殺隊の崩壊だろう。

 いや…殲滅かもしれねぇ!!

 

 

 

 

<<炭治郎視点>>

 

 爆発した…!!? 館が炎に包まれている…

 爆薬…!! 大量の…!!

 血と肉の焼けつく匂い…!!

 

 立ち尽くす義勇さんから動揺してる匂いがする…

 当たり前だ。だって、お館様は禰豆子の血鬼術で元気になったって…

 

「義勇さん!とにかく屋敷に向かいましょう!!」

 それにこの匂い…間違いない!!

 

 鬼舞辻無惨だ!!

 

 お館様はあいつを倒す為に!!

 ならばあいつを討たないと!!お館様の行為が無駄になる!!

 

 

 

 

<<無惨視点>>

 

「ぐっ…産ッ屋敷ィィツ!!」

 あの男の顔!!仏のような笑みを張りつけたまま、己と妻と子供諸共爆薬で消し飛ばすとは…!!

 私は思い違いをしていた。産屋敷という男を人間の物差しで測っていたが、あの男は完全に常軌を逸している。

 何か仕掛けてくるとは思っていた。しかしこれほどとは…

 爆薬の中には撒菱のような細かいものが混じっており、その殺傷力はさらに高められている。一秒でも私の再生を遅らせる為に…

 つまり、まだ何かある!産屋敷はこの後、何かを企んでいるに違いない!!

 人の気配が集まりつつある。おそらく柱。しかしこれではない。もっと別の何か…

 自分自身を囮に使ったのだ!あの腹黒な男は!!

 

 私への怒りと憎しみが渦を巻いていた。まるで蝮が真っ黒な腹の中でとぐろを巻くかのように…

 あの若さであれほどの殺意を隠し通したことには驚嘆すべきものがある。妻と子供は承知の上だったのだろうか?

 いや、今はそんなことを考えるべき時ではない。動揺するな。まもなく体は再生する

 

 !!

 

 何だ!?何かが浮遊している…

 肉の種子…血鬼術!!

 

 ― ビシィッ!! ―

 

 固定された!!?

 誰の血鬼術だこれは!体の中でも棘が細かく枝分かれして抜けない!

 いや、問題ない!大した量じゃない。吸収すればいい!!

 

 ― パシッ! ―

 

 何だ?一瞬頬に傷みが走ったぞ!!?

 

 

「南無阿弥陀仏!!」

 念仏が聞こえたかと思うと突然近くに大きな男が現れた。そいつが投擲した鉄球が、私の頭を破壊した!!

 

 

 

 


 

飛鳥:オリ主(転生者)

 行冥と一緒にお館様に呼ばれてとんでもねー事言われた。

 やっぱりかー!!という顔をしてた。

 天元に相談して、いろんな爆弾作ってもらってた。

 なぜかそれが相談役の館で爆発した!?

 とんでもねータイミングで鬼殺隊を裏切った?

 

産屋敷耀哉:産屋敷家九十七代目当主

 鬼殺隊の最高責任者。お館様と呼ばれている。

 行冥と飛鳥を呼んで、自分が囮になって

 無惨を屠る最初の一手(人間に戻す薬の注入)の一助になる事を決めたと伝える。

 元気になった私が死ねば柱達はメッチャ怒るよね?それが狙いだよ!!

 輝利哉に引き継ぎは済ませてるから大丈夫!!

 (行冥と飛鳥は盛大に溜息を吐いていた。)

 

あまね:耀哉の妻

 お館様と一緒に行く事を決意する。

 子供2人も一緒に行くと言ってくれた。

 飛鳥に酷なお願いをして申し訳なく思う。

 

カナエ:元花柱

 しのぶには、飛鳥が私を恨んでいるかも知れないと告げている。

 私を恨むならいいんだけど、鬼殺隊を恨んでいたとしたら…

 と不安を口にしていた。

 飛鳥が敵対したら鬼殺隊は勝てないと口にしており、

 だから(・・・)飛鳥を信じるしかない。とも言っていた。

 

しのぶ:蟲柱

 産屋敷の爆発で呆然としているところに天元が追い付き、

 飛鳥が裏切ったかも知れないと伝えられる。

 しのぶは天元の言葉に首を振る。

 姉とは違い彼女は飛鳥を信じていた。

 彼女が裏切る事は有り得ない!!彼女は私たちの味方だと!!

 二人で考えて作り上げた新たな蟲の呼吸が彼女にそう告げていた。

 

無惨:鬼の首領

 原作では薬を撃ち込まれた事を珠世に教えてもらったが、

 ココ(この物語)では教えてもらっていません。

 上弦の弐と禰豆子と飛鳥の血から、薬の精度は原作よりも高いので、

 毒だと感知して分解できるかが1つ目の鍵!!

 分解したらしたで、別の毒に化けるんだけどね?

 

珠世:無惨に恨みを持つ鬼の医師

 原作では無惨に己が手を取り込ませましたが、人間に戻す薬は棘に仕込みました。

 ※実は無惨の近くに居たんです。

 一発ビンタを入れてやりました!!

 ちょっとスッキリ!!

 

 

 

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