異世界サモナー、神話の怪物達と現代で無双する~俺と契約した最強召喚獣たちの愛が重すぎる~   作:鬼怒藍落

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第127話:夏休み開始ー!

「はいこれで一学期最後の授業を終わります。皆は羽目を外しすぎない様にしてくださいねー」

 

 七月下旬の月曜日。

 終業式が終わった後で担任の先生からそう告げられて、俺達の夏休みが始まった。まぁ正確に言えば、明日からなんだが補習もなく課題も少なかった俺からするともう始まってるも同然。

 

 少し広い教室を見渡せば、クラスメイト達は仲のいいグループ同士で集まって夏休みの予定を立てている。

 

「おう親友……お前夏休みはどうするんだ?」

「……ダンジョン?」

「はぁ、なんか予想してたとおりでつまんねぇぞ」

 

 少し考えてそう答えれば、呆れられたのか溜息つかれてそう言われた。

 俺としては、夏休みという期間は本腰入れてダンジョンに潜って帰る手段や霊真の魂の手がかりを探すつもりでいたからの案なのだが……駄目なのだろうか?

 

「考えてることは分かるが、たまには休め。いつまでも気張ってても仕方ないだろ」

「いやさ――新しいミソロジーダンジョン出来ただろ? ちょっと気になってて」

「少し前に海に出来たやつだろ確か? はぁ、なんでどっちの親友もダンジョン馬鹿なんだろうな、ほんと」

「…………黙秘で」

 

 こっちの俺は、真面目なダンジョン馬鹿だと思うので……否定しようと思ったが、やってること自体はあんまり変わらない気がしたので、逃げの選択を取った。

 

「はぁぁぁぁ、まじでこの親友は」

「なんだよ式、逆に何してほしいんだ?」

「そりゃあ、息抜きで一緒に遊ぶぐらいだな――ダンジョンで稼ぎまくったのと、焼き鳥屋のバイトで金は十分。だからこそ、ぱーっと使うために遊ばせてくれよ」

「…………それなら、いいけど」

「ちなみにだ、お前が断りそうだったから、皆で夏休み前半の予定は立てといたぞ」

 

 いや、それはなんでだよ。

 サムズアップする親友に言葉は出さなかったが、心の中でツッコんだ。

 迷窟高校の夏休みは、七月終わりから九月中旬までの結構長めの期間。

 その半分の予定となると……結構な期間を遊びに使うことになるのだが、どうしてもう決まってるんだろうか?

 

「そんなチベスナ顔されてもな。それに、お前働き過ぎだろ? いい加減休め」

「……そうか?」

「そうだ。対抗戦やった後でもあるだろ、それにお前が行きたいそのミソロジーだって、今は大和さんが調査中――どうせしばらくは許可でねぇし、遊ぼうぜ」

「まぁ、それなら」

「っし言質取った――聞いただろ、綾音?」

 

 なんでここで綾音の名前が?

 急に出てきた幼馴染みの名前に頭に疑問符を浮かべれば、急に視界に白い髪が入り込む。ソレを認識して顔を上げればそこには、にっこりと笑顔を浮かべた幼馴染み様の姿が……。

 

「うん、録音もバッチリ」

「なぁ、いつからいた?」

「式が話し始めたぐらい?」

「……まじで気付かなかった」

 

 隠密特化のリコリス並みの精度……この世界の幼馴染は何処を目指しているんだろうと、心底思いながらも――俺は溜息を吐いて了承した。

 

「はぁ、分かったよ――で、どこに行くんだ?」

「夏祭り、山、海、遊園地にお前の家」

「それに並ばされる俺の家に謝れよ、荷が重いわ」

「実質テーマパークだろ?」

「……そりゃあ趣味の物ばっかりだろうしな」

 

 そもそも何人来るか分からないし、今の知り合い状況的に家は狭くないか? 

 というツッコミが口から出かかるが、楽しそうに予定を立てる幼馴染と親友を見て何も言えなくなる。

 

「じゃあ頼むんだが、夏祭りは行きたいな。暫く行ってねぇし」

「それは行くつもりだからいいぞ。他には何かあるか?」

「特にないな、皆と一緒に遊べればいいわ」

「お前らしいが……まぁそれならいいか、綾音も良いだろ?」

「うん、ばっちり――計画は任せてー」

「肝試しは止めろな」

「……わん」

 

 何故犬の鳴き真似を? そしてそれは了承なのか?

 なにかを悩んだよう顔をして、渋々といった様子で返事? を綾音にされる。嫌な予感を感じ不安だったから見つめてみれば、顔を逸らされてしまった。

 

「ねぇ霊真……恥ずかしいよ」

「おい待て綾音? その幽霊がデフォルメされたパンフなんで隠した?」

「恥ずかしいなー?」

「絶対阻止するから渡せそれ!」

「ふっふふー私から盗れるかな?」

 

 そういった瞬間に逃げ出す綾音。すぐに人混みを器用に避けて窓から外に飛び出しやがった。そんな彼女の危ない行動に頭痛を覚えながらも、奪わないと逃げ場がなくなると思った俺は、すぐに魔法を使って追いかけ始めた。

 

「待て綾音、本当にホラーは無理だから!」

「知ってるよーとびっきり怖いのが好きなんだよねー」

「本当に待て、マジでおまっ――お前!」

 

 元の世界にいたときから苦手だったホラー。

 異世界でも幽霊に遭遇したりと現実で体験できる以上のホラーを体験しまくった俺、そのせいか耐性が上がるどころか下がりに下がり――今は幽霊or怖いのがマジで無理な魂になっている。

 

「――絶対逃がさない」

 

 この世界の霊真のホラー耐性より格段に下がった今の俺が、そんな肝試しなんて参加したら――確実に叫ぶので、俺は死に物狂いで綾音との鬼ごっこを頑張った。

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