異世界サモナー、神話の怪物達と現代で無双する~俺と契約した最強召喚獣たちの愛が重すぎる~   作:鬼怒藍落

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第23話:探索開始

「霊真、その厨二病がうるさかったらいつでもこっちの班に合流していいからね」

 

 そう言いながらも自分の班の方に不機嫌そうに向かう綾音を見送った後、俺は今回ダンジョンに潜るメンバーと顔合わせも兼ねて自己紹介を始める。

 

「えっと改めて俺は狩谷霊真だ。一日だけだが、精一杯サポートさせて貰うぞ」

 

「あぁ我の方こそよろしくだ。我はカイザー・ドラゴニア……龍を統べ、龍の力を受け継ぐ求道者――気軽にカイザーと呼べ!」

 

「了解よろしくなカイザー」

 

「…………素直に呼んでくれるのだな」

 

「そりゃあそう名乗ってるわけだし」

 

「貴様――いい奴だな!」

 

 なんか五郎と呼ばれていたが、本人的にはカイザーと名乗ってるらしいので、そっちで呼んだ方がコミュニケーション取りやすいだろう。それにちょっとカイザーって格好いいし。

 

「次は、僕だよね……えっとエンチャンターの夕霧朝日だよ。得意なのは筋力と速力へのバフで……乱戦が苦手です。二人に比べたら全然弱いけど、足ひっぱらないように頑張るね!」

 

 朝日の奴もそうやって自分の得意不得意を伝え自己紹介を俺達は終えた。

 その後はダンジョンに潜るまで自由時間となっていたので、もうちょっと交流をと思ったんだが、そういえば銃に魔力を籠めてなかった事を思い出しバレないようにすぐ魔力を入れた。

 

「……む、霊真よ。その武器は何だ?」

 

「あー専用武装? 他者からの魔力込めれる銃で、色々な魔法を込めてるんだよ……それで支援する感じだ――俺、魔力ないし」

 

「――魔力がない? それはどういう」

 

「って時間だぞ、皆移動してる――えっと確か配信するんだよな? それってどうやるんだっけ?」

 

 今回の課外授業は一年生の各々の班で配信をするっていう体験授業に近い何か。

 ダンジョン攻略に関する迷窟高校での初めての試みであるこれなんだが、俺はダンジョン配信のやり方を一切覚えてなかったので始まったのにも関わらずすぐに戸惑ってしまった。

 

「まあそこは我に任せろ――持ってきたデバイスを起動して、よし映っているな――さぁ刮目せよ我が臣下よ、今日の配信を始めるぞ!」

 

 カイザーが起動するのはカメラがついた機械の龍。

 それの目が光り、俺達の周りを飛び始めるとその龍のから文字が浮き出てくる。

 

〔あ、配信おつー〕

〔やっほカイザー〕

〔おは田中〕

〔よっす五郎〕

〔その二人が企画の班メンバー?〕

〔カイザーが女子と組む……だと?〕

〔……あれ、もう一人の方見たことある?〕

 

 流れ始めるコメントらしき何か。

 かなりの速度で流れるそれを見ながらも、慣れない俺はカイザーに喋りを任せることにした。

 

「そうだな、今回我と共にダンジョンに潜る霊真とエンチャンターの朝日だ! 二人は迷窟高校のサポート科に所属してるのだぞ!」

 

〔え、あの阿呆みたいな倍率の?〕

〔いや迷窟とのコラボだから分かるけど、サポート科は凄いな〕

〔勉強面では冒険科よりきついって聞くしね〕

〔というかこの三人のビジュ強いな〕

〔顔の暴力で笑う〕

 

 ……流れ続けるコメント欄を見ると頭痛くなってるが、もしやカイザーはこれをちゃんと見ているのだろうか? 俺も視覚を強化すれば全部見れるだろうが、魔力は大々的に使えないので追えそうにない。

 

「でだ……一応今回の企画について説明するが、今回は我カイザーとカグラが迷窟の生徒に交じってダンジョン配信を行うというものだ。迷窟の生徒視点の配信は概要欄の迷窟公式チャンネルの方から見れるのでな、将来有望な冒険者や新たな推しを見つけるが良い!」

 

 そこまでを完璧に伝えたカイザー、そんな彼に先導されながらも入るときにカイザーは何やら魔力の籠もった石を取り出した。

 

「なぁ、カイザーそれは?」

 

「あぁこのダンジョンの転移石だ。我の実力では他の生徒と被れば見せ場を奪ってしまうだろう? だから用意しておいたのだ。階層型であるこのダンジョンの十五階層に飛べる代物で結構レアだぞ?」

 

 そういえば、霊真のノートに転移石なるものが書かれていたが、これがそうなのだろう。確かダンジョンで極々まれに取れる貴重なアイテムらしく、難易度によっては家すら建つ程の物らしい。

 

 そのことを考えると、それだけダンジョンの奥に一気に進めるというのは価値のある事のようだ。

 

「……では飛ぶぞ? 準備せい!」

 

 カイザーがその石を手で砕けば、そのまま俺等は光に包まれ――気づいたときにはダンジョンの中、洞窟……というよりでかい洞穴が広がっていた。

 ……妙に静かで不気味な雰囲気を感じるこの場所、周りを見渡せばこのダンジョンに生息してるだろう蝙蝠のような魔物が飛んでいた。

 

「この階層から中層となっていてな、今回の我等の目標であるサイクロプスが湧いてくる場所でもある――基本は我がメインで戦うが、我の配信を見る者達はよければ霊真達の動きに注目してくれ!」

 

〔了解だ我が王!〕

〔カイザーと組まされるって相当だもんな気になるわ〕

〔サポーターって言ってもカイザーの動きに合わせられるか?〕

〔エンチャンターはまだ分かるけど、霊真って奴は何するんだ?〕

〔銃持ってるけどそれでサポートって〕

 

「確かにそれは我も気になっていたな。さっき軽く伝えてくれたが、その格好いい武器はどういうことが出来るのだ?」

 

「……えっと黒い方がノワールって言う拳銃で、デバフ特化……白い方のブランには支援特化の魔法が籠めてあってそれを状況に合わせて打ち込む感じだ。射程距離は四十メートルほど、その範囲だったら自在にサポート出来るな」

 

〔え、強くね?〕

〔……聞いただけだと分からないけど、強そう〕

〔デバフも支援も出来るってどんなジョブなんだろう?〕

〔マジックガンナーじゃね?〕

 

「まぁ実際見せた方が早いわけだろうから――って丁度魔物来たな。朝日、カイザーにバフ頼む、俺はデバフかけるから」

 

 現れたのは悪魔を模したような空飛ぶ石像とオークの群。

 俺等に向かうその大群に、俺は先制攻撃として防御低下の魔力弾を撃ち込んだのだが――。

 

〔は?〕

〔オークが爆散したんだが〕

〔デバフ特化さん!?〕

〔草〕

 

 なんか魔力調整をミスったのか、防御力を下げるためだけの攻撃は……オークの体を消し飛ばした。

 

「……え?」

 

 それはやった本人である俺が一番驚いたことで、だだっ広いこの場所にはそんな間抜けな声が木霊した。

 

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