都市の鎖   作:エ・駄・死だな

6 / 8
今回は所謂閑話ってやつです!物語はあまり進みませんが、ご了承ください!
時系列としては地獄の半年間の間の出来事です!


追記
この頃からL社の特異点特許が外されており、FEGOから EGOへと名前が変わりました。


library of ruinaのネタバレが含まれます!まずはlibrary of ruinaを買ってプレイし終わってから読もう!







支援  ─アラス視点─

 

 

 

 

 

 

 

世の中は金で回ってる。幾らこの都市でも金を使えば大体のことは解決できるし、解決できないことも何とかなる。…優秀な人材はなにかと金を持ってることが多い。人間の価値を決めるものでもあるのだ。

ただ、金を持ってるってことは勿論だれかに狙われる可能性もある。実際狙われる側の巣の奴らは自分からは絶対に裏路地には行かないし、狙う側の組織やらネズミやらは、堕ちた翼の巣にすぐに集まって巣の奴から金や命を貪り取ろうとする。こういうのを対策するために巣の奴らはフィクサーを雇ったり、組織に金を出して保護を受けたりするんだ。

金を守るために金を使うなんて、馬鹿げた話だよな?まぁ、金のほかに自分の命も守るってのもあるけど。

 

……話がズレたな。まぁそんな人の人生や価値を決める金だが、金を得る方法は以外とある。

一つ目。仕事を受けて金を貰う。

当たり前のことだが、一番確実で安全だ(勿論死ぬ可能性も大いにあるが)。たがらこそ当たり前になったんだろうな。

二つ目。誰かから金を奪う。

誰かからって言っても、個人だけじゃない。時にはグループ。時には組織から金を奪うこともある。確実性は無いが、一番手っ取り早い。奪った奴らに復讐されたり、返り討ちに遭ったりしなければ、安全とも言えるだろう(それが安全とは言い難いが)。盗るやつを見分けろって事だな。復讐されるのが怖いなら気絶もしくは殺して裏路地の夜の時に外にほっぽり出せばいいし。

三つ目。誰かから金を借りる。

……俺的にはあまりおすすめしないな。返せなければ大体殺されるし、しかも殆どの金貸ししてくれる奴は利子を信じられない程高くする。それでもやるやつがいるってのが都市だけど。

他にも詐欺やら臓物売りやらギャンブルやら…色々な方法で金は増やせる。それの対価も色々だ。

 

 

ここで本題なんだが、その手に入れた金をどう使うかってのが重要だな。

大抵のやつは食品だとか水代だとか、「生きるため」に使ってる。あ、フィクサーだと武器や装備の新調や整備もだな?

ただ、金を沢山持ってる奴は「生きるため以外」に使うことがある。例えば、水でいいのに食事ではワインを飲んだり、結局目的地にはつけるのに通常席じゃなくて一等席に乗ったりなど。所謂余裕があるってことだ。

もし、「生きるため」のことと「生きるため以外」が同じ奴がいたら、人によっては幸せそうに見えるし、可哀想にも見えるだろう。

 

 

ただ……世の中には、金を持ってても使えない奴もいる。それは他の人にとっては羨ましく見えるだろう。なぜなら金が大量にあるのだから。だが、当の本人にとっては、それは大分辛いことなのだ。

 

 

 

 

 

 

 

…………………そう、俺みたいに。

 

 

 

 

 

 

「今日は級なしが2件、都市疾病級が2件、都市悪夢級が3件、都市の星級が1件…都市疾病はそれぞれ裏路地11区で発生した名無しのねじれ、同じく11区で発生した「ネジの亡き声」、20区で発生した「溶け鮫」……都市悪夢は9区で発生した「霧妖精」、12区で発生した「煙の臓物」、23区で発生した名無しのねじれ……都市の星は同じく23区で発生した「時の亡者」……級なしはどちらも解決済みで、一つはEGO関係でした……まだ残っているのが23区のふたつ、これから出向きます……」

 

「…はい、わかりました。残りのふたつ、ご武運をお祈りします…」

 

 

「…激励、感謝します…それでは…」

 

 

ガチャッ。

 

 

 

 

 

 

K社の血清……R社の血清も打っとくか…

 

 

 

 

こちら白い波紋…ただいま73連勤中で〜す…今から23区に向かいま〜す…

 

 

Warp列車は…乗らない方がいいな…絶対寝るし、爆睡するし……翼の特異点の中で寝たりしたらどうなるかわかったもんじゃない…

 

 

 

 

 

 

 

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「っっふぅ〜……終わったぁぁぁ〜」

 

「時の亡者」……随分面倒だったな…T社の「加速」なかったら逃げられたかもしれない……

 

「……帰ろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…最近、敵を殲滅することしかやってない気がする…そりゃねじれ関係やってんだから殺すのは当たり前なんだが、正直都市悪夢級まではJ社&F社&P社&U社のとんでもビームで大体死ぬか致命傷なんだよな…最近は範囲も調整できるようになったから前の「白錠縄」みたいに被害拡大することないし、そもそも下に打てばそこが焦土と化す以外はそこまでどうもならないし………

何というか、同じ景色を見させられてる気分になる……唯一とんでもビームを結構余裕持って耐える都市の星級も二ヶ月に一回出るかぐらいだし…

 

 

 

 

そんなことを考えていると、人にぶつかってしまった。やべ。

 

「あっ…すまんな、考え事しててな…」

「……こんにちは。リウ協会から支援に参りました、リウ協会南部3課副部長ハカンです。」

「……え?」

「あの……ハナ協会所属特色フィクサー「白い波紋」様であってます…よね…?」

「えぇあ…まぁ…はい…」

 

支援…?ま、まさか来るとは思ってなかった…しかもリウの3課!

 

「や、やはりそうでしたか!(あ、危ない危ない…間違えてたらやばかった…)ハナ協会から、リウ協会南部3課に向けて白い波紋様のサポートをするようにと依頼が来ました!今回一ヶ月半ほどの短い時間ですが、その分全力でサポートさせていただきます!」

 

 

ほ、本当に短い…一ヶ月半って……しょうがない、高位のフィクサーがきてくれるのはありがたいし、しかもリウだ。有効活用していこう。

 

「一ヶ月半ですが、宜しくお願いします!」

「…はい。よろしくお願いします。」

 

「早速なのですが、私たち三課は何をすれば良いのでしょうか…?」

 

「あ〜〜…えっと、まず貴方達が何級ぐらいかを教えてください…」

 

三課なら都市悪夢を解決できるぐらいにはあると期待したいよな……まぁ、級が低くてもリウの連携で補えるだろう…

 

「今回サポートに加わる人員の大半は5級か4級で、一応私が2級となっております。…すみません、1級が一人もいないのは不安かもしれません…」

 

「いや…大丈夫です。基本的に貴方達は私と一緒に行動しますから……私がヘイトを買ってる隙に貴方達が一斉攻撃を仕掛けるって感じでいきましょう…」

 

「わ…かりました。私達としてはサポート先、しかも特色様にあまり負担をかけたくないのですが…?」

 

「ヘイトを買うって言っても、何も敵の攻撃を一歩的に受けるだけじゃありません。ちゃんと反撃もしますし、私には即時の回復手段がありますから…」

 

そう言って、腰の袋にかけてある緑色の注射器を取り出す。注射器にはK社のロゴが入っている。

 

「そ、そうですか!すみません、配慮が足りていなく…!」

 

「伝えていない私の責任なので大丈夫ですよ。……っと、そういえばまだ依頼が残っているので、今から向かいましょう…すぐ近くです」

 

 

 

そう言って俺は歩き出す、相手……ハカンは追いつきながら隣にいた二人に指示を出している。恐らく出動命令を伝えるようにと指示したのだろう。実際、俺がねじれと遭遇する頃には数十人は集まっていた。

ただ…都市悪夢程度なら俺一人で余裕も余裕なんで、そこまで出番は無さそうだった。殆どの人員は驚いて固まっているし、残りは目を輝かせているばかりだ。ハカンが一喝すると全員構えるが、結局本格的に仕掛ける時にはねじれは死にかけだった。多分、ちゃんと活躍するのは都市の星からだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ガチャ……

 

 

「おはようござ……って誰もいないな……お〜い!誰かいますか〜?」

 

あの日から結構経ち、依頼完了まで残り6日となるまでになった。たかが一ヶ月半とはいえ毎日大量の依頼を連携して受け続けるとどちらの緊張もほぐれるらしく、ある程度の他愛ない雑談ならできるぐらいには仲良くなった。元々ハカンの人付き合いが上手いってのもあるけど…

 

「お〜〜い!」

……返事がないな…寝てるのか?

 

いくらサポートと言ってもあの量を毎日やるのはキツいらしく、依頼開始からしばらくすると協会に寝泊まりする人が増えてきた。それでも俺が来る頃には毎回起きてるんだが…

 

しばらくしても音や気配すら感じない…

 

「…俺も寝ようかな…」

今日は珍しく天気も良いし、依頼の数も少ない。ちょっとぐらい寝ててもいいよな…?

 

そう言ってうとうとしていると、後ろの扉がゆっくりと開かれた。

ハカンだった。

 

「おはようござ……い………」

「おはようございます、ハカンさん?」

 

ハカンはこちらを見ると、さっきまで閉じかけてた目が急に見開き、手が震えていた。

 

「ああああアアアラスさん!??!ななな何故ここに!?」

「自分が協会に直接出向くのはこれまでも結構あったでしょう?それに、この天気です。誰も責めたりしませんよ?」

 

俺がそう言うとハカンは窓を見つめ、この地域ではとても珍しい快晴を目にした。

 

「それに、今日は依頼も少ないです。今日ぐらい少し寝てても…………あ、行っちゃった…」

 

俺が言い切る前にハカンは協会内に戻って行き、しばらくすると大きな声が聞こえて来た。またしばらくすると、ハカン以外の人達がゾロゾロとこちらに向かって来て、そして全員が俺を見て「終わった……」みたいな顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

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「…………」

「………(暗い…)…」

あの後部長にこっ酷くやられたらしく、全員が暗い顔をしていた。

 

 

 

「………今日の依頼を確認しますけど……いいでしょうか…?」

「え!?あっ!はい!ぜひお願いします!」

 

「……今日の依頼は、旧L社の巣跡に発生した都市の星級のねじれと、21区の裏路地で発生した同じく都市悪夢級のねじれです。珍しく依頼が少ないですが、一つ一つが強力なねじれです。警戒して行きましょう。」

 

「……はい!」

 

…返事はいいけど、やっぱり空元気感があるな……サポートされてる側としてこれちょっとやばいか…?

 

 

 

「………部長さんには、自分が何とか言っときますよ……大丈夫です…」

 

「……!?い、いえ!アラスさん!気を遣わなくても大丈夫です!私たちが悪いですか「ありがとうございます!」…っえ?」

 

「ありがとうございます!白い波紋様!」

「やったぁ…!これで助かる…!」

「やっぱり特色様は器が違うなぁ!」

「これで明日も…生きてられる…!」

 

「み、皆さん…!?何を言って…!?」

 

「ハカン副部長も喜びましょうよ!!」

「俺達クビにならずに済むんですよ!?」

 

「…ハカンさん?部下の皆さんもこう言ってるんです、大人しくしといてください………それに、気になる事があったら依頼に集中出来ないでしょう?」

 

「え…あ…は、は……い…?」

 

よし。折角特色っていう立場にあるんだから、乱用しないと損だよな…言ってる事も間違ってないしな!

 

「それじゃ、移動しますよ!」

 

 

 

 

 

 

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「全員、一回下がってください!体制を立て直します!アラスさん!すみませんがもう少し耐えてください!遠距離部隊は射撃止め!民間人を避難させるように!」

 

都市の星…そう簡単には行かないか!

 

 

ドンッ!バァン!

 

「こっちだ馬鹿野郎!」

 

「ウゥ………ア゛ア゛アア゛!?」

 

言語をある程度理解してんのか?それでも、知能はダダ下がりだな!

 

「シ…ロイ…ハァ゛ァァ゛!!!」

 

 

 

「……!」

 

 

 

奴はそう喚くと、白い鞭のようなものを体中から針のように出してきた。

 

 

 

 

 

ザシュッッッッ!!!

 

 

「うくッッッッ!?!?ああアアァァ!?」

 

「ハカンさん!?…危っっ!!…大丈夫ですか!?」

 

向こう側でハカンの叫び声が聞こえた。向こう側に行きたいが、鞭が邪魔すぎる!

どうする!?無理矢理突っ切るか!?いやアレに当たったらどうなるかわからない!このままヘイトを買う?指揮官がいなくなった今三課はどこまでできる!?こちら側で何か出来ることは……!

 

……!

 

 

「………最終手段だ…!大人数に見せたくないが…そんなこと言ってる場合じゃないよな…!」

 

 

 

 

 

 

  T社「加速」「遅延」W社「空間切断」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……切断。」

 

 

 

ビリリッッ!バキンッッッッ!

 

 

 

 

 

道は開いた。

すぐさま走り出す。奴はまだ切られたことすら気付いてないだろう。

 

「……いた!」

 

ハカンが見えた。右膝と左肩が貫かれており、気絶しかけている。幸い腹や頭は貫かれていなく、すぐ治療すれば助かりそうだ。

 

 

「大丈夫かハカ……ッッッツゥゥ!

 

マズい。最近特異点を使っていなかったのと、身体部分に何も特異点強化をしていなかったせいで反動か思ったよりデカい。

……足が動かせねぇ!

奴の鞭はもう再生してるし、T社の特異点はもう切れてる!

 

動かない足をR社の身体強化で無理矢理動かし、何とかハカンの所まで辿り着く。

……来る!!

 

 

 

 

 

 P社「箱」J社「施錠」W社「現象回復」

 

 

 

 

 

ガキンッッッッ!

 

 

 

 

 

 

 

…紫の涙から貰った翼の共同開発品、「持ち運び可能なP社の箱」。起動すると自分の周り2㎥が「箱」に包まれる。もし攻撃を受けても「施錠」で塞ぎ、最悪中に入られても「現象回復」で無かったことにする……文字通り、「世界で一番安全な場所」だ。

 

 

 

 

ガキンッ!ガキッッ!ガキィィィン!

 

奴が鞭でこちらを叩いてくる。

 

「シィ゛ィロォォ゛ォ゛ォ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

…そろそろ出力が切れる。壊れる…

 

 

 

 

「10……9……8……」

 

 

 

ガキッン!ガキン!

 

 

「ハァ゛ァモォ゛ォォ゛ォン゛ン!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……3……2……1…!」

 

 

 

 

 

 

パリィィィィン!!!

 

 

 

 

 

「最大出力。」

 

 

 

 

 

 

ピキピキッッ!!

 

 

ドドドドカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンンンン!!!

 

 

 

 

 

 

 

まさに敵を消す為だけの兵器。

 

 

F社の「妖精」とJ社の「施錠」。

反発する二つの特異点をU社の「共鳴又」で組み合わせる。

そこから生まれるエネルギーを、P社の「空間拡張」で抑えつけ、発射。

 

 

 

かの「伝説」でさえ、これをまともに受けたらタダでは済まないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

十秒。十秒のインターバルを無防備に待ち、相手が油断しているからこそ出せた最大出力。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「斜め上に撃っといてよかったな……」

危うく大惨事だ。……………そんなこと考えてる場合じゃない、急げ。

 

 

「ハカンさん!大丈夫ですか!?」

 

返事はない。

 

「K社の注射器は……あった!」

あくまでも疲労回復用だが、足しにはなるだろう!あとは、「施錠」で傷口を塞ぎながら……。

持っている知識と特異点をフル活用して処置を行う。

T社の「遅延」で出血を抑

「ぐぅぅぅぅ!??!」

 

体中に痛みが走る。それもそのはず、あれだけの出力を出した後に特異点をフル活用するなど、体に限界が来ないはずないのだ。

 

「ぐっっ……あっっっ…?」

 

意識が遠のいて行く。目の前が暗闇に満ちてゆく。音がまるで水の中で聞いてるような感覚に陥る。手足の感覚がなくなっていく。

 

「うぁ……ぁ……」

 

「大丈夫ですか!?白い波紋様!」

「ハカン副部長!目を覚ましてください!」

「今すぐ支部に向かうぞ!急げ!」

 

 

意識が落ちる最後、何かが聞こえたような気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何か揺られるような感じがする。

 

「ぅぁ………………………あ?」

 

「……!!目覚めましたか!白い波紋様!」

「……ぇ?……………あっ!」

 

何処かで見たことあるような顔と服装だった。

確かハカンと初めて会った時に隣にいた奴だったような気がする。

 

 

「あぁっ!あまり動かないでください!悪化しますよ!」

「…大丈夫ですよ……ピンピンしてます。」

 

これは本当。目立った外傷は受けてないし、意識が落ちたのも特異点の反動だし。

 

「……ハカンさんは?」

「副部長は今三課支部で治療中です。幸い、命に関わるような怪我ではないそうで…」

「…そうですか、ありがとうございます。」

 

また揺れる。どうやら、車の中みたいだ。

 

「……どこに行くつもりですか?」

「三課支部です。白い波紋様も治療を受けてもらおうと……」

「…何度もいいますが、大丈夫ですよ。」

「大丈夫でも診察ぐらいは受けてください、これで何かあったら申し訳が立ちません。」

 

 

本当に大丈夫なんだけど……はぁ………

 

 

 

 

 

 

 

「着きました、本来なら後ろにある担架で運ぶつもりだったんですが……必要ですか?」

「間に合ってます、歩けますよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ……

 

 

 

「……あ。」

 

「…もう目覚めてたんですね?ハカンさん?」

「副部長、回復が早いですね。」

 

 

 

 

ハカンは、こちらに寄ってくると……

 

「すみません…でしたぁ!!」

土下座してきた。

 

「ハカンさん、大丈夫ですか!?」

「副部長!謝罪は後です!まずは体を休めてください!」

 

二人で急いでハカンを立たせると、そのまま寝て貰った。

 

「わ、私は大丈夫です!だから起こしてください!謝らせてください!」

「謝らなくても大丈夫ですよ…」

 

 

しばらく攻防が続き、最終的に座りながら話すことにした。納得いかない…

 

 

 

「本当に、すみませんでした…!」

「それについてはもう何度も聞いてます。それに、自分は怪我してないですし…」

 

 

 

ハカンは話してる最中ずっと涙目だし、二分毎に謝ってくる。どうしたものか……

 

 

「それに、特色に間接的に被害を加えたなんて知られたら、クビ確定ですし……」

「特色どうのこうのは関係ないと部長には話した筈なんですが…」

「それは大丈夫だとしても、結局サポート先に被害を出したっていう事実は変わらないですよ……」

「あぁ……」

 

 

どうしようか………自分のせいでクビとか後味が悪いし……それに、今回のクビで今後支援が減るかもしれない…

 

 

 

 

 

 

「………あ、ハカンさん…!」

「はっはい!どうしましたか!?」

 

 

「自分と何かしらの友好関係になれば、クビを回避できますよ…!」

 

 

「………え?…な、何故…?…いやまぁ嬉しいですけど……」

「これならクビにならずに済みますよ。」

これなら、というかこれしか手段は残されていない。

 

「友好関係になれば「サポート先に被害を出した」から「私的に友人を守った」ということになります。」

 

 

「あ……確かに……でも!それだけじゃ「そこに特色の権威を立てばいけます。」……はい…」

 

 

 

 

 

 

 

これでなんとかなるな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの……」

 

「…?どうしました?」

 

「私の為にここまでしてくれるのは嬉しいんですが…何故ここまでしてくれるんですか…?」

 

 

 

 

 

 

………ッ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…頭が痛くなる……吐き気が…してくる……

理由なんて忘れたい。

記憶から消し去ってしまいたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………いえ…ただ単純に、あなたみたいな人を見殺しにはできないってだけです……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

違う。これはただの偽善。ただ自分を正当化させるための罪滅ぼし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう、ですか…ありがとうございます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな人は何度も見殺しにして、時には自分で手に掛けた。数えられないほど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの…もし良ければ…本当に友達になってくれませんか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今でも、そうだった筈だった……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいですよ…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの日」から…………誰かを手にかける事、誰かを見殺しにすることが怖くなってしまった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当ですか!?ま、まさか本当に友達になれるなんて……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死にたいなら早く死ねればいいのに、なんで自殺がいつまで経ってもできないんだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ………!そうと決まれば、部長に報告しに行きますか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   自分自身が崩れないために。

     理解できないこと

 届かないことは許されないがゆえに…








段々一話一話の文字数が多くなってきてる気がする…
今回登場したハカンくんちゃん。性別不明なので、ご自由にお読みください。(アラスさんも性別不明)




ちなみに「持ち運び可能なP社の箱」の「施錠」と「現象回復」はアラスさん自前だったりします。勝手に製品改造してんじゃねぇよ!!


アラスさんが今人殺しても大丈夫な理由は特異点で無理矢理記憶に出さないようにしてるからです。それでもたまに思い出しちゃうらしい。



ところで何故アラスさんはあんなに特異点が使えるんでしょうね?しかも色んな種類の特異点を。

EGO発現するオリキャラは……

  • たくさんいた方が良い!
  • 少人数で良いかな…
  • そもそも居なくて良い。
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