都市の鎖   作:エ・駄・死だな

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友人「図書館からリンバスまでって大体半年ぐらいだった筈やで」
ミー「やっべ」

ということで時間軸をいくつか調整しました。もし異様に長い時間経過してたりしたら(修正し忘れたんだな…)って思ってください…


library of ruinaとlimbus companyのネタバレが含まれます!まずは作品をプレイし終わってから読もう!


U社

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日から一ヶ月程度経った。

毎日それなりの量の依頼に、L社の特異点の特許が切れた事による変化への対応の日々で、あの日のことは頭から消えかかっていた。

 

ただ…あの日から、妙な依頼が来る事がある。「写真のD社にあるレストランに赴け」とか、「写真のF社にあるバーに行け」だとか…依頼ってよりかは、人差し指の指令に近い。まぁ、指令と違って失敗しても代行者は来ないが。

 

そんなある日、紫の涙にねじれの情報を伝えている所で、気になる事を言ってきた。

 

 

「L社の財宝?また変な事を…」

「まあまあ、とりあえず聞いてみな?」

 

 

「L社が崩壊して、特許も解除された。本部は跡形もなくなったが、支部はまだあちこちに残されている。その奥深くに、財宝があるなんて噂があるんだ」

「財宝、ですか…確かに、折れた翼や遺跡にはよく金になる物がありますけど…」

「違う。それも財宝の一つだけど、そんな金がどうこうの物じゃ無くてね…組織、もしかしたら翼や指ですら狙っている代物が眠っているらしいよ?」

 

翼や指が狙う物………

 

「……特異点?」

「半分正解。…L社の特異点は特許が切れたこそしたが、未だにその技術は見つかっていない。特異点がありそうなL社本部は崩壊したし、支部にあるんじゃないかと躍起になっている組織もいるね。でも、翼や指はそれよりも手に入れたい物がある…」

 

 

「…幻想体ですか?」

 

「へぇ?まさか知っているとは思わなかったよ?…だが、残念ながら不正解だ」

「…消去法でこれかと思ったんですけど…違いますか。じゃあ、自分が知らないまた別の何かって事になりますね」

 

一応特色だから情報は集まってくる筈なんだけど…それでも知らないとなると余程重要な情報っぽいな。

 

「私から伝えてもいいが…やめとくよ」

 

「…聞きますけど、何で?」

 

「どうせ、翼から嫌ってなるほど聞くだろうし?」

「そんなんを自分に伝えてどうするんですか…」

 

 

「ははは……まぁ、そんなに重要なものだ。翼や指が血眼で取り合うだろうね……そこで提案なんだ「嫌です」が…」

 

「…嫌です。自分はあなたとは違って忙しいんですよ?たまたま仕事や依頼が少ない言わば僅かな休日の日に?形や形すらわからない物のために?幻想体とかいう化物どもがいる危険な場所に行く?………冗談じゃありません…!」

 

「ははは………確かにこんな提案、裏路地のネズミですらやらないね、最初から了承してくれるなんて思っていないよ」

 

「はぁ…いい加減にしてくださいよ…」

 

「そもそも、そんな物手に入れて何に使うつもりなんですか?本当に売るために自分をパシらせようと考えたわけでは無いでしょう?」

 

「お前に話してもいいんだが、それはお前がこの提案を飲んだら、だね」

 

 

 

 

 

 

「……一応、自分にメリットは?」

 

 

そう言うと、紫の涙…イオリはしばし考え込み、

 

 

「……ある。デメリット以上にね」

 

 

 

「詳しいメリットを教えてもら「それはお前が提案を飲んだら、だ」………」

 

 

「………」

 

「………」

 

少しの間、沈黙が流れた。そして…

 

 

「はぁ……わかりましたよ。提案は一応飲みます。ですけど、その財宝で何をするのか、それで自分がこれからあなたに付くかを見極めさせていただきます」

 

まただ。またこうやってあれのペースに乗せられて面倒で危険な仕事をやらされる。それで死にかけて…

 

自分の甘さに自責しながら、ふとイオリを見てみると…

 

 

彼女は、滅多に……いや、もしかしたら初めての、真剣な面持ちをしていた。

 

イオリの初めて見る顔に硬直していると、考えがついたのか、こちらを見てきた。

 

 

 

 

彼女は真剣な眼差しで、話し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

 

「…小僧、この計画はあくまで私の個人的な我儘だ。この計画はハイリスクハイリターン。そもそもこの計画を話したのは、お前に邪魔されないために話しただけのことさ」

 

 

彼女はそう言い席を立ったその時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…その計画、乗りました」

 

「……!」

 

イオリは驚きを隠せない様子でこちらを見てくる。

 

 

 

「ただ、何故この計画を自分に伝えたのか、あなたがさっき言っていたこの計画による自分へのメリット、この二つをはっきりさせてください。それは最小限話す義務はあるでしょう」

 

 

イオリはまだ信じられないのか目を見開いていたが、すぐさま真剣な顔に戻り、口を開き始めた。

 

「お前に話した理由……私の時空間移動については知ってるね?」

 

「えぇ…まぁ…ある程度」

 

 

 

「私はその技術で数多の世界を巡り回ってきた。だが………

未だに、お前を()()()()()()()()()()()()…いや、詳しく言えば()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「……はぁ」

 

「…ここからは私の持論になるんだが…私が良く行く世界は、基本的に私達の世界と近い世界になっているんだ。それも一見どこが違うかわからない程に。でも、私が知らない世界に行く事もある。これらの世界はそれぞれ細かな違いこそあるが、共通点がある。それは…」

 

 

 

 

「自分がいない、って事ですか…」

 

 

「そう。だけど、資料には載っているんだ。お前の存在が。だけど、その資料にはお前は…」

 

「自分が、なんだと…いうんでっ!?」

 

 

 

彼女は俺の首に妙な形をしたナイフを掛ける。

 

「今は言わない。まだ言う時では無いから。また前の様にはなりたくないだろ?」

 

……俺は、黙る他無かった。

 

「これがお前がこの計画によるお前へのメリットさ。自分が何者なのかが知りたい…ずっとそう言っていただろう?」

 

彼女は俺の手にさっきまで首に掛けられていたナイフと、こちらも妙な形をした小型のピアスを渡す。

 

「…これは?」

 

 

「そいつは外郭にいる便利屋から、そっちは遺跡から。いろいろ便利な機能がある。試してみるといいよ」

 

 

 

そう言われ、早速机に置いていたコップに向かって刺してみる。

 

 

コップはいとも簡単に貫通し、そのまま抜くと少し大きな穴ができた。

ここだけならそこらへんの工房に売ってある唯のナイフだが、抜いた直後、違和感が起きた。

 

「腐って…いや、違う…?」

 

貫いた所からコップは白くなって行き、やがてヒビが入ると割れて破片になってしまった。

 

「遺跡にあった、切った所の周辺の時間を急激に加速させるナイフ。大体一突きで約十年程度。人や物関係なく全てを脆くしていくとんだ代物さ」

 

「……こっちは?」

 

どうせ碌でも無い物なんだろうなと思いながら耳に付けたピアスについて問う。

 

「それは、お前のそれに良く関係あるんじゃないか?」

 

彼女は俺の腰に掛けてある空間切断用のエネルギー刃を指差す。

 

「これと…って事は…」

 

エネルギー刃を起動し、ピアスに近づけてみる。

 

 

ビリッッ。バチチチ…

 

 

エネルギー刃の充電がピアスに吸い込まれてゆく。やがて満タンになったのか吸収をやめ、青白く光り始めた。

 

「……何の意味があるんですか?」

 

「今のお前にはピッタリのもんさ。良く考えて使うといい」

 

彼女は意味深な事を言った。

 

 

今の俺に、ピッタリ…?

 

 

 

「……!これ、マジで言ってますか…!」

 

 

これなら不可能と思っていたアレが…!

 

 

 

「興奮してるところ申し訳ないが、話を進ませて貰うよ?もうすぐで夜が明けるからね」

 

興奮していたところにイオリが話し始め、熱が冷まる。

 

 

 

「お前には、各地にあるL社支部跡の財宝、いや…黄金の枝。そいつがあるかどうか確認をしてもらいたい」

 

 

「……確認?回収じゃなく?」

 

「枝は、今回収したとしてもどうにもならない。それに、大体の枝は今少し面倒なことになっているからね」

 

 

「確認だけなら、あなただけでもできるんじゃ?」

 

「…それはまた、別の理由がある。行ってみたらわかるさ」

 

「また何か隠してる…協力してるんですから全部教えてくださいよ…」

 

「まぁまぁ、質問コーナーは後で受け付けるよ?」

 

 

 

「全ての枝を確認できたら次に……

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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死とは救済である。ただ、苦痛を与えない様に……もし自分の正体がとても…とても苦し……過去を断ち切れ…哀悼を捧げ…あなたはどうするの?…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……っ!?」

 

 

 

度々、夢を見る。

夢の中身は覚えてはいないが、いつも頭の中には「夢を見た」という感覚が残る。大事なものだったんだろうか。思い出そうとして毎回苦しむんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「アラスさん!おはようございます!!」

「少し天気が良くない様ですけど、大丈夫ですか?」

 

 

「……どうも、おはよう。エマ、ノア。…大丈夫だ。傘ぐらい持ってる」

 

「用意周到ですね!」

「翼からの仕事、って言ってましたよね…どこに行くんですか?」

 

「21区、U社だ。」

 

「21区ですかぁ…あ!巣のビーチはとても綺麗で、観光スポットとしても有名ですよ!僕も何回も行って、都市とは思えない美しさでした!!」

 

 

翼直々の依頼だ。まさか遊んでいる暇はないとは思うが…

 

 

「…余裕ができたら、行ってみるよ」

 

エマの輝く眼差しに負け、嘘をついてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待ちしておりました、白い波紋様。上の階にて皆様が待っております」

 

「ありがとうございます。お待たせしてしまい申し訳ありません」

 

 

 

社交辞令のお手本の様な会話をし、エレベーターに乗る。本部に直接来るのは久しぶりだが、相変わらず翼特有の不気味な感じは変わらない。

 

 

 

 

 

 

ガチャ…

 

「お待たせしました…」

 

 

扉を開けると、見たことある奴から知らん奴まで全員が席に座っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「全員揃ったな。それでは早速、作戦について話していこう」

 

席についていた偉そうな人が話し始める

 

 

「先週、五大災害の一つである、蒼白の鯨が特色フィクサー藍色の老人とその協力者によって討伐された」

「これで、五大災害のうち二つが消えた訳だ。しかし…その白鯨の死体から、L社支部にいたであろう幻想体が出てきた」

「調査によると、廃墟になったL社支部は…

 

 

 

 

 

 

 

そうやって作戦会議は進んでいく。内容としては、

「幻想体は不死身で何度鎮圧してもどうしようもないから、元々のL社支部に移動させる」という簡潔なもの。

 

 

どうやらリウ協会以外にも、事務所単体として参加するところもあるらしく、なかなか大規模な作戦になる様だ。……一つ、懸念点があるなら…

 

 

「そして、この作戦においての代表者もとい指揮官を、南部ハナ協会2課部長と、特色フィクサー白い波紋様とする」

 

 

俺が指揮官…あまり突っ走った行動は出来ないってことだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

当日。集合場には、リウとハナ協会の面々、事務所のフィクサー達が集まっていた。

 

 

 

 

「あの白い波紋に会えるとは、フィクサー様様ですね」

 

「…どうも」

 

 

「あちらで今回の作戦について説明されます。あなたは特攻チーム隊長としてフィクサーを纏める立場。慣れないことだと思いますが、頑張ってください」

 

「貴方は、鎮圧チームの方ですか?」

 

「ああ、いや…自己紹介が遅れましたね。U社外交部門部長、アベーレと申します」

 

「U社側の人…移動チームですか」

 

「はい。前線で戦ってくれる貴方達フィクサーには頭が上がりませんね………そろそろ作戦の説明が行われます。貴方が隊長と知れば、士気も上がるでしょう。向かいますよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今回の作戦の流れとしては、まず誘導チームがそれぞれ幻想体に攻撃を仕掛け、幻想体がこの地点に集まるよう誘導させる。幻想体を誘導させられたら、鎮圧チームが合流して誘導チームと共に鎮圧を行う。その後、行動不能となった幻想体を我々移動チームがL社支部に返す。これが一連の流れだ。そして、この三つのチームにはそれぞれ隊長がつく。鎮圧チームは東部リウ協会1課部長カラ様、移動チームはこの私アベーレ、そして誘導チームは特色フィクサー白い波紋のアラス様がそれぞれの隊長となる」

 

周りからとてつもない視線を感じる…

 

 

 

「…質問のある者は?」

 

 

あちらこちらから手が挙がる。

 

「まずそちらから」

 

「幻想体というモノが何なのかを教えてくれないか?場合によっては、我々はこの作戦から手を引く可能性がある」

 

 

あの上品な格好とそれに見合う武器は…北部の連中か。わざわざ南部まで来るなんてご苦労様だな。

 

「私達U社側も詳しくはわからないが…ねじれ、というかは外郭の化物に近い存在だと思われる」

 

「そうですか、ありがとうございました」

 

「それでは、あちらは…」

 

「…もし幻想体を誘導している最中鎮圧が出来そうなら、そのまま鎮圧しても?」

 

あんなガチガチとした装備なら…西部か。マジで言葉通り都市中から来てるんだな…

 

 

「鎮圧しても問題はないが……幻想体は未知の化物。油断はしない様に」

 

「勿論、分かっています」

 

 

 

「それでは、誘導チームはそれぞれの幻想体がいる場所に向かってほしい。具体的な配置はアラス様が指示してくれるだろう。ただし、作戦が開始するまでは最低でも5kmは幻想体と離れてくれ。我々移動チームと鎮圧チームは誘導場所に集合して待機し、誘導を待つ」

 

 

 

 

アベーレがそう言うと、ぞろぞろとフィクサー共はテントから出て行く。

 

「…私も、行ってきますね」

「作戦内容は覚えている様ですが、こちらを」

 

隣にいるU社職員から数枚の紙を渡される。

 

「誘導チームの配置と、作戦に参加する個人フィクサーもとい事務所の簡易的なプロフィールです。ぜひご活用ください」

 

 

「ありがとうございます。それでは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「作戦開始の連絡が来た。全員、今から伝える場所に幻想体がいる。順に伝えていくぞ」

 

 

「A班、その周辺で一番高いビルのすぐ下。B班、目の前に見えるであろう海鮮レストランを軸に北東に進め。C班、海に幻想体がいる。そちらに寄ってくるまで待機、もしくは渡しておいた誘導用の蛍光を突き刺しておく様に。間違っても海には入るな。D班、そちらもひとまず待機。今幻想体がそちらに向かっている。出迎える準備をしていてくれ。E班、待機場所の道をそのまま直進だ。それぞれ住民は避難させている」

 

 

 

「全班何か問題が起きたら連絡してくれ、そちらに向かおう」

 

 

ひとまず移動開始。このままだとB班が一番早く幻想体に接敵するな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「B班、幻想体と接敵しました!事前情報にあった「藍王兵」だと思われます!」

 

「わかった。渡しておいた旗を振りかざしながら誘導場所まで誘導してくれ」

 

「はい!」

 

「E班、幻想体と接敵。…だが、室内かつ明かりもないため外見から幻想体を特定できない」

 

「一度E班は鎮圧チームと合流し、鎮圧に参加してくれ。その幻想体は無視だ!」

 

「了解」

 

 

「A班幻想体と接敵!外見から「冬への終曲」だと思われます!」

 

ああほんと忙しねぇな…!

 

「幻想体へできる限り接近しろ!ただ、情報にあったとおり絶対にそいつには触れるな!誘導方法はわかっているな?」

 

「はい!わかりました!」

 

 

とりあえずまだ比較的安全な奴らは確認、誘導が出来そうだ…後の二つが問題なんだが。

 

 

 

「D班!幻想体は?」

 

「確認できました!情報通り「歩く真珠」かと思われます」

 

「再三言うが、そいつの毒は当たるとほぼ確実に死ぬ。幻想体がそちらを認識したら、説明した道をずっと回って行ってくれ!」

 

「了解です!」

 

 

 

「C班!幻想体は確認できたか?」

 

「………」

 

 

「C班?…応答できるか!?」

 

 

……マズイな。

 

「アベーレさん、カラさん。C班からの連絡が無くなりました。今から安否を確認していきます。今「藍王兵」、「冬への終曲」が向かっています。注意してください!」

 

 

「「了解しました」」

 

 

 

 

連絡は済んだ。ここからC班の待機場所まで……大体50km程度か。それなら多少無理すれば…

 

 

 

 

 

「早速、活用してみるか」

 

 

 

G社「軽量化」

 

 

 

 

空だと少し抵抗と負担が大きいが…何とかなるだろ。

 

 

 

 

 

 

T社「加速」U社「共鳴又」

P社「空間変化」旧I社「慣性」

旧R社「屈折」

そこにR社の身体強化とL社のエンケファリンをぶち込む。

 

本来なら特異点の負荷で体が限界を迎え、四肢が爆発する……だが、今はコレがあるからな。

 

耳にあるピアスがキラリと青白く光る。

 

 

 

 

 

 

 

…5分、いや、3分でぶっ飛ばしてやる。

 

 

3…2…1…

 

 

 

 

 

ピュンという光の様な音を出したと感じた時には、俺の体は飛び出していた。

 

 

速っ……!?

想定したよりも速すぎる!?これなら、2分…いや、もしかしたら1分以下で…!?

 

 

目的地がもう見えてきた。もうちょっとこの速さを堪能したい気持ちもあるが。

 

 

 

このまま地面に落ちるとまず間違いなくここ周辺は更地だ。なら…

 

 

 

バッシャァァァァンという音を出して海に突っ込む。流石に水の中だと減速が効くのか、段々と速度は落ちていく。

 

 

…コレはもうちょっと調整が必要だな。減速が効かないのは流石に不味い。

 

 

呑気な事を考えながら水面へ上がって……

 

 

いくはずだった。

 

 

(あんだけ音出したらそりゃ気づくよな…)

 

もうその鯨とも言い難い幻想体は、口を開けながら突進してくる。

 

(ちっ……!)

 

ここだとあのビームや銃は使えない。何とか地上に引き摺り出したいが。

それに、いくら強化してるとは言え呼吸が持たない。早いとこ行動に移さないと…!

 

 

地面を見ると、いくつか蛍光が刺さっているのと、まだ錆びたりしていない武器が幾つも見える。

 

1級事務所でも、相手の土俵に入れば厳しいか…

だが、地面に刺さっている蛍光を見るに、タダでくたばった訳じゃなさそうだ。

 

 

(ちょっと借りるぜ…)

 

 

1級事務所が使う武器なだけあって質は十分も十分。あの幻想体…「夢貪る濁流」にも刃は通るだろう。

 

 

夢貪る濁流(ヤツ)が段々とこちらに近づいてくる。自分の縄張りを荒らされたく無いのか、それとも…

 

周りに刺されている蛍光に目を向ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……来る!

 

ギリギリで横に跳び、躱す。

 

(よし!)

 

 

夢貪る濁流(ヤツ)はそのまま直進し続ける。その先は鋭く砕いておいた蛍光の残骸。あの巨体だ、そう簡単にUターンはできないだろう。

 

 

大きな音と衝撃と共に後ろに刺さっていた蛍光がいくつか砕ける。

 

 

その瞬間、集めておいた武器をありったけ投げつけ、最後に長剣で直接破壊しに行く。

 

 

 

 

1つ目…2つ目…こいつで最後だ!

 

 

コレでヤツは呼吸するために海面に上がるだろう。そこを叩けば地上に引き摺り出……せ…

 

 

(がっ!?)

 

気づけば俺の体は勢いよく吹っ飛ばされ、地面に打ち付けられていた。

しかも運悪く粉砕した蛍光に刺さってしまい、肩や足、腹から貫通している。

 

(ぐっ…かはっ…)

 

不幸中の幸いと言ったところか、臓器などの致命傷は避けた様で、何とか引き抜く。

 

 

K社アンプルは着地時の衝撃を回復する為に使ってしまった。回復はもう望めない。

 

 

…短期決戦か。

 

 

 

 

T社「超加速」G社「重量化」「軽量化」

U社「共鳴」W社「空間切断」

 

 

 

こいつを使うのはあの鞭野郎以来。あの時に比べ更に速く、重い一撃。エンケファリンとR社血清も()()以外にはこの一つで最後だ。

 

 

発動準備をしていると、こちらにまた気づいた夢貪る濁流(ヤツ)が口からビームらしき物を発射する。

 

(…間に合え…!)

 

 

ビームが目前へと迫る。

 

 

キン。

 

 

 

 

ヤツの体を抉り抜き、反対まで突き抜ける。

 

 

 

 

 

 

…完璧に入った。

だが…

 

 

 

(かはっ…)

 

 

尻尾で再び吹っ飛ばされ、また地面に叩きつけられる。

 

 

 

(ゴホッ!ガハッ、ごぇぇ…)

 

…目……眩が………息…も…

 

呼吸ももう保たない。窒息で死ぬのが先か、出血多量で死ぬのが先か、それとも目の前にいる怪物に喰われるのが先か…

 

 

 

いや、ある。この中で唯一生き残る方法が。

だが、それはもう使わないと決めた筈だ。()()はもう、今の俺の手に制御できる代物じゃない。最悪発動した瞬間、ここら一帯が消し飛び俺も死ぬ。

 

 

いや。

違う。

今の俺には、制御装置が付いてるじゃ無いか。とても立派な物が。

 

首元に嵌められているチョーカーにふと触れる。既に感覚は麻痺しているが、それでもこの残酷なまでの冷たさは感じられる。

 

 

ふと、俺の口から笑みが漏れた。

 

 

 

 

 

 

 

 




本当にすみませんでした(土下座)
言い訳をさせていただくとこれからリンバスというゲームを取り扱うので取り敢えず今進めれるとこまで進めようと思ったら思ったより楽しくて小説書くにあたってほぼいらない鏡屈折鉄道までやっちゃって報酬うますぎてビックリしたあと復習として図書館4周目やロボトミ2周目やったりしてさらにとあるゲームにうつつをぬいててあとリアルで少し忙しかったので小説書く暇がなかったので許される訳ないですよね本当に申し訳ございませんでした右腕でご容赦ください

コレから更にリアルで忙しくなるのでまたもや投稿スパンは長くなりますが気長に待ってくださいませ

EGO発現するオリキャラは……

  • たくさんいた方が良い!
  • 少人数で良いかな…
  • そもそも居なくて良い。
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