スケルトンの青春   作:袴田

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阿慈谷ヒフミ
ATK237 DEF107
トリニティ総合学園所属の多情多感な少女。

外見も成績も普通だが、穏やかで優しい性格なため周囲から人気がある。
周りの人々の悩みや話をよく聞いてくれるものの、
そのせいで雰囲気に流されてしまい、意図せずトラブルを起こしてしまうこともある。
スカルマン…じゃなくてサンズをモモフレのキャラクターと思った日がありました


たい焼き アビドス高校#9

「利息分、丁度お預かりしました。これからもご贔屓に」

そう言って足早にアビドスを去る銀行員。その姿を校門にいたアビドス生徒五人と校舎の窓から先生、サンズが見下ろしていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「そういや、借金の返済って現金でその場受け取りなんだな・・・オイラのときはユメがそこら辺管理してたから全く知らなかったぜ」

みんな教室に集まり定例会議が始まってすぐにサンズが口を出す。

 

「そういえばそうですね。銀行に足を運ぶことは基本ありませんね」

 

「手間を考えたら」

 

「それより…この前討伐したヘルメット団の装備、アレは一体何処から……」

 

「ん?生産が終了されているにも関わらず、そんな兵器を〝合法的〟な手段で手に入れる方法なんてねぇよ」

 

“……〝非合法的〟なら手に入るかもってことでしょ?サンズ”

 

「正解だぜ、先生。それに近くには丁度よく……ブラックマーケットがあるからな」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ココが、ブラックマーケットか」

 

“サンズは2年前に来なかったの?”

 

「オイラは来たこと無いぜ。一応な・・・ホシノは?」

 

「んー?…来たことはないかなぁ。借金関係の話でユメ先輩は来ていたはずなんだけどねぇ」

 

 

「や、やめてください〜〜!!!!!」

 

「ギャッハッハッ!!見ろ!トリニティの生徒がこんなところに、最高のカモだぜ!!」

「逃げるんじゃねぇよぉ!!探し物手伝う代わりに手伝い料支払ってもらうだけじゃねぇかよ」

「身代金をトリニティに請求するだけだ……マラッ?!」バタリ

 

走って追いかけるスピードの真反対の速度でホネが顔にクリーンヒットする。

“サンズ、ホシノ!そこのトリニティの少女を助けるよ!スケバンの生徒たちを退けて!!”

 

「・・・分かったぜ」「りょ〜か〜い」

 

そこから静になるまで数十分とかからなかった。

 

逃げていったスケバンたちを横目に先程まで追いかけ回されていたトリニティの少女は元気に自己紹介を開始した。

 

「先程は助けていただいてありがとうございました。とても助かりました。……自己紹介が遅れましたね、私は阿慈谷ヒフミって言います、トリニティの二年生です。」

 

「オイラはサンズ、見ての通りスケルトンさ」

“私はシャーレの先生だよ。あとはみんなアビドスの生徒だよ”

 

アビドスという言葉を聞いてヒフミは顔をしかめた。

「アビドスですか、財政が逼迫しているっていうのは他校でも噂になっています」

 

「おぉ。おじさんたち有名人なのかなぁ?」

 

「あ、あはは…そんな高校にいまだ席を送ってそれほどそのアビドスが好きなんでしょうね。いいと思います」

 

「お、先生。ここのたい焼き屋ホクホクポテト(塩)のたい焼きが売っているらしいぜ……ちょっと買ってくる」

 

“・・・え?!あっ、ちょっとサンズ!”

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あーちょっといいか?」

 

「キャッ?!…ガ、ガイコツが喋ってる……」

 

サンズを人目見て驚きを隠せなかったたい焼き屋の少女。

急に店の前に現れて急に話しかけられたら誰でも驚いてしまう。そして後ろのボウルなどを数個落としてしまった。

 

「あ、悪かったな。」

 

「いえいえ、そんなこ──」

「──おいっ!大事な調理器具落としてんじゃねぇよ!一体何してやがんだ!」

 

「ヒッ、ごめんなさい、ごめんなさい」

 

「うるせぇ!謝る暇あるなら早く拾って早く接客して早く金もらって俺に渡せ!わかったか!」

「は、はい……」

 

一部始終を見て、ブラックマーケットなら仕方ないと思っているサンズ。しかし、少女の店員服の袖口に隠されていた小さな傷を見つけるまでは…

「……お前さん。ここのアルバイトか?」

 

「い、いえ。ブラックマーケットからちょっと離れた高校に通ってるの……でも、お金が無いから…こんな私を…養う代わりに……」

 

「おーい!何だべってんだ!……あーイライラするぅ…ちょっとこっち来い!」

 

「……え?でもお客さんが──」

「──そんなもん知るかっ!いいから昇ってこい!店なんか、今材料がありませんとか適当に言ってから無理やり閉じりゃいいんだよ!」

 

ドンドンとこっちに向かって足音が聞こえてくる。

 

「ちっ、どうせ、ガキだろ……さっさと──?!」

「──よぉ、オイラはいま たいやき を かいにきてるんだせ?」

 

サンズの目の中には光がなく、黒く、とても高圧的な喋り方で出てきたかなり若い、けれど見ればわかるギャルがめちゃくちゃ濃い化粧の上からでもわかるほど真っ青になっていた……

 

「ヒ、ヒィ、バ、バババ、バケモノ!」

 

と叫んで腰のホルスターにしまっていた拳銃を取り出し発砲。

その玉を足元から生えてきた1本のホネが受け止める。

骨にヒビが入るが貫通はしなかった。

 

「……なあ いってるだろ? たいやき はやく つくれよ」

 

「は、はいぃー!!!…おい、おめぇも手伝うんだよ!」

 

「今、このガキンチョと話してるのはオレだぜ?邪魔するなよ?」

「ひ、ひいいいい!!!!」

 

 

 

 

「はい、これで足りるだろ?ありがとさん」

「はい、ありがとうございました。このご恩はまた何時か」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ただいま」

“あ、サンズ。いきなりで申し訳ないけど、逃げるよ?”

 

 

 

「・・・え?」

 






これは余談ですが

何故か皆覆面を被って、そしてトリニティの少女は紙袋に5と書かれているものを頭に被っていたのだとか

あと、見た目が変わってなかったので一部の人からは
「アビドスの死神が復活した」とか「たい焼き屋の店主の所から少女を誘拐した」「大事なものを盗んで行きました。それは彼女(たい焼き屋の少女)の心です」のような噂がブラックマーケットからキヴォトス全体にゆっくりと広がって言ったのだとか……
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