スケルトンの青春   作:袴田

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18:00  火葬場にて

「ここにいたんですね、ユメ先輩」

 

天気にきをむけるほど心の余裕はなかった。

病院の霊安室にて、緑色の髪をした遺体があった。

死体を見つけたホシノは遺体から片時も離れることはなかった。

ただただ静かな時間と、ホシノ本人のすすり泣く声のみ。

この事件はキヴォトス中で話題となる。

サンズは、ただただ見ていることしかできなかった。

こんなときに限っていつも白い目を向けられたサンズだが今回浮かんでくるネタは

「元気出せよ、これから納骨とか忙しくなるぞ、コツ(骨)だけに?!」

とか言い出したら今度は遠慮なく殺されてしまう。

 

「ねぇ、しってますか?アビドスには死神がいるんですって。青いパーカーは死人の魂を、その手は大きな鎌を持つためだとか、そして。その人はスケルトンなんだって」

「・・・・・・・それって俺のことか?笑えねぇギャグを言う人もいるもんだな」

「知ってます?先輩はそれなりにサンズのことをきにかけてたんですよ、でもこんな事件を起こしてその上サンズが死神ですって。」

「・・・・・そうかもな。俺は死神かもしれない」「!?」

驚きを隠せないのか目を見開いてサンズを見た。

「はは、一体何の冗談なのかな」

「俺は何回も殺したことがあるよ。その回数を比べたらおれは死神以外の何者でもないだろう」

「・・・・・またジョークって言ってくださいよ」

「ははは、オイラはサンズ。見てのとおりスケルトン。カラダもアタマもカラカラだぜ」

「・・・・出てってください」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ガラガラと音をたてて扉を開け、同じ音をたてて扉を閉じた。

後ろからホシノの大号泣が聞こえてくる。

「俺が死神、か」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

隠しきれない視線を感じながらそちらに目を向ける。

めがあった瞬間隠れる必要がなくなったのか、前に出てきた。

「はじめてあうのに あいさつもなしか?」

「わ、私は十六夜ノノミといいます」

「オイラはサンズ。みてのとおりスケルトンさ」

 

お互い気まずそうに片方がもう一方にこの空気を変えることを望んだ。

「ザンネンだがオイラはいそがしいんだ、トントンびょうしにことがすすんでるからな。スケルトンなだけに?!」

「・・・・・」

これはだめだったらしい。ならこれならどうだろう。

「しってるか?よのなかにはスケスケなブタがいるらしい。それがスケルトン」

「・・・・・・・・」

これもだめらしい、なら最後はこれでどうだろうか。

「あの、もう大丈夫です」

ノノミはサンズのギャグの嵐を止めた。

これ以上は聞いてられなかったのだろう。

サンズの目には涙が浮かんでいた。

「サンズさんに情報を伝えておきます。これはあとでホシノ先輩にも伝えます。」

「え?オイラには先輩を使わないのか?」

「アビドスの死神。あなたはアビドス高校に所属してたんですか?!」

なぜか知らないがおどろかれているらしい、もしかして人外が高校生するのはだめだったのだろうか。だったらユメにはとても大きな借りができていたな。

「あ、そういえば今日は連邦生徒会がアビドスに来るんだ。また今度でいいか?」

「今のうちに、ここに来る途中。ヘルメット団がアビドス高校を占拠しようと作戦をたてているのを見ました。早めに準備しておいたほうがよろしいかと」

「・・・・・・・・・ありがとう。少しかたづけてくるぜ」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「はは、ここを占拠するだけでこんなに金がもらえるのかよ。楽な仕事だぜ

「ホントホント。誰も今日は入ってきてないのを確認したし、ここの生徒会長は死んだんだってよ。今頃みんな病院だぜ」

 

「よう、」

「だ、だれだ!!!!!」

ヘルメット団二人が声の聞こえた方向に銃口を向ける。

そこにはフードを被ったサンズ。アビドスの死神がいた。

「お前は!!」

アビドスの狭い校舎でも十分ガスターブラスターを打つことができる。

魔力で生成したガスターブラスターを放つ。

放たれていた銃弾は消滅してヘルメット団二人を飲み込んだ。

「何だこれ!!熱い!」

「うわぁぁ!!痛い!!!」

情け容赦なく生成した骨を二人に向け飛ばした。それは浅く刺さりダメージは十分に与えることができた。

キヴォトス人ほど大きなダメージを与えることはできない分。とても痛めつけることになってしまう。

腕を振り右の窓から骨の束を、左の壁からも同様に骨の束を出し、ヘルメット団二人は絶望した顔を浮かべる。

「や、やめろぉ。やめてくれ。やめてください!!」

「嫌だよ。死にたくない!!」

「・・・・・・」

サンズは左手を握った。その時ヘルメット団の左右にあった。骨の束はヘルメット団へと高速で伸び二人を挟み潰した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「「「「「「「「「「「「「おおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」」」」

数えたらキリがないほどのヘルメット団が流れ込んできた。

 

窓が割れ、校舎には足音が響き渡り多くの生徒が昇降口を、一階を、二階に続く階段を着々とクリアしていく。そんな中、サンズは二階廊下にてヘルメット団が到着するのを待っていた。

身体中の魔力を使い果たすかのように全身に集中して調節をしていく。

すると、ヘルメット団の一人が階段を登りきりサンズを視認した。

「アビドスの死神だぁ!!スケルトンなんかゲームの中ではザコでしかないんだよ!!いっけぇ!!」

「きょうはいいひだ。夜は静まり返り、月は均等にアビドスの街を照らす。」

 

「そんな日にオマエらみたいなやつは・・・」

ーーーーーーー

「地獄で燃えてしまえばいい」

その瞬間。ただ一瞬。

目の前のヘルメット団員の前にテレポートして重力操作で地面に叩きつける。

そのまま容赦なく、突き刺す勢いで地面から骨の束を生やす。勢い余って天井まで生やしたが、それでも貫通することはなく、十分な衝撃を与えられたのか彼女は気絶してしまった。

そのまま次々と流れて来る団員に廊下いっぱいの大きさのガスターブラスターを召喚して大人数を燃やし尽くす。それでも死ぬことはなく気絶のみ。

地面から骨の壁を生やして壁の奥へと気絶した物を押しのけた。

 

あるものは長い廊下を活用してピンボールのように骨に衝突して気絶

またあるものは骨による圧迫で気絶。

大多数はガスターブラスターで気絶した。

ときには、手に骨を生成して打撃を加えたり、手に小型のガスタープラスターを生成してみんなが使う銃のように扱った。

にげだそうとするものも、昇降口に骨を生成しておいたから逃げれるはずもなく。

ただ、反撃するにしても大人しく攻撃を食らうわけもなく、その姿は死神だった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

日が登った。

一つの聞き慣れた銃声が昇降口でなる。

その銃声とともに骨が砕ける音が聞こえた。

階段を登りこちらに近づく。

全員気絶。殺したわけではないのでサンズ自身のLOVEが上がることはなかった。

疲れて立っていることもできない。

壁に背もたれしている俺にピンク髪の少女が来た。

「よう、おまえさん。来るのが晩かったんじゃないか?」

「・・・・・・・」

「ハハ、別に銃弾なんてかすりもしてない。だけど少し手伝ってくれないか?

かれらはヘルメット団。賞金かかってるやつも何人かいるだろ?

だから・・・はこ・ば・・・・・・な・・・・・いと・・・・・・・」

校舎の壁にもたれかかり寝息が聞こえ始める。

ホシノは一步、また一步と近づいてそして・・・

 

その後すぐに

アビドスの校舎に一発の銃声が響いた。

 

 

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