ティターンズブルーアーカイブ   作:毒撒

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さーてもうほぼオリチャーじみた感じになってるけどどうするかねこれ………。


第十話  アウトロー

………バスク・オム先生は非常に焦っていた。

 

何故なら─────

 

 

「私達、ここの常連なんです。他の学園の方に食べて頂けるなんて、なんか嬉しいです………!」

 

「良いわね、ここのラーメン。色んなところで色んなものを食べてきたけど、ここまでのレベルのラーメンは中々お目にかかれ無いもの!」

 

 

─────眼の前で、対策委員会の面々と危険集団が食卓を囲み、仲睦まじげにラーメンを食べているからだ。

 

 

(………皆に、言うべきだろうか)

 

 バスク先生は非常に葛藤していた。下手に刺激すれば何をされるか分からないレベルの危険集団を相手にするのは久々なため、バスク先生の思考は既に軍人だった頃のものに切り替わっていた。

 

 

………だが、楽しそうにしている彼女たちを前に、先生であるバスクにそんな事は言えなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「お仕事、上手くいくと良いですね!」

 

「了解!貴方達も、学校の復興頑張ってね!私達も応援してるわ!」

 

 数十分後、食事が終わり、会話に満足した一同は会計を済ませ、店の前で別れた。便利屋達は終始楽しそうで───主に赤髪の生徒が────バスク先生は自信の警戒が無意味であったことに内心安堵していた。

 

「………先生、あの人達が来てから口数少なくなかった?」

 

 皆が帰ろうと歩きだしている中、シロコだけがバスク先生の側に来て、小さい声でそう聞く。

 

「ん?あぁいや、少しな………。それより、私はこれから少し寄り道をしてから戻る。皆にも伝えておいてくれ」

 

「分かった。伝えておくね」

 

 バスク先生はそう言い残し、足早にその場を去っていく。

 

 

「アロナ、アレ(・・)は使えるか?」

 

『アレ?………あぁ、アレのことですね!設置さえすれば、すぐにでも使えますよ』

 

「よし………今夜中に便利屋の行動パターンを分析するぞ。念には念を、入れておかなければな」

 

 

 

 

 

 そして、その翌日。

 

 

「なんとか終わったか………」

 

『お疲れ様です、先生!これでもしもの時はバッチリですね♪』

 

 アビドス高校付近の廃墟にて、夜通し分析と作業をして仕掛けを設置し終えたバスク先生は汗を拭って一息つく。ずっとサポートしていたアロナも、バスク先生に労いの言葉をかける。

 

 するとそこに、アヤネから連絡がかかってくる。

 

『先生!校舎の南15kmの地点で大規模な傭兵集団を捕捉しました!既にこちらも迎撃に出ています。すぐに来て下さい!』

 

(南か………予測通りだな)

 

 バスク先生は校舎の南10km程の位置に仕掛けを施しており、今まさに向かって来ている道の近くにいた。

 

「了解、ここからなら私の方が近い。先行して敵部隊を強襲する」

 

『わ、わかりました。でも、無理だけはしないでくださいね!』

 

 

 アヤネとの通信もそこそこに、バスク先生は仕掛けの最終準備に移った………。

 

 

 

 

 

「………社長、もう少しすればアビドスが見えてくるはずだよ」

 

「えぇ、分かってるわ」

 

 日雇いの傭兵を引き連れ、廃れた住宅街を進軍するのは便利屋68。社長のアルを筆頭に、室長のムツキ、課長のカヨコ、平社員のハルカが、アビドスに向かっている。

 

 

(………あれか)

 

 そして、それを廃墟の壁の隙間から偵察しているのは、バスク先生。彼の手にはカバーの付いた特殊なスイッチが握られており、既にカバーは開かれている。一行が仕掛けの起動地点に到達するのを静かに待っていた………その時。

 

 

「………?」

 

「かy………課長?急に立ち止まって、どうしたの?」

 

 カヨコが急に立ち止まり、バスク先生が覗いている方向を向く。バスク先生は慌てて顔を引っ込め、警戒をあらわにする。

 

(馬鹿な、視線だけで気づいたというのか………!?)

 

「いや、あっちから視線が………」

 

(まずい、こちらに向かってくるか………!)

 

 不審な視線を感じたカヨコは、バスク先生が隠れている廃墟に向かって歩く。その手にはハンドガンが握られており、バスク先生は久々に命の危険を感じる。

 

 

(仕方ない………大幅な予定変更ではあるが………!)

 

 バスク先生は頭の中ですぐに別のプランを組み立て、それを実行すべく、握っていたボタンのスイッチを押した。

 

 そして、信号を受信した爆弾が作動し、便利屋達のいる道路を挟んだ向かい側の家屋が爆ぜ、音を立てて吹き飛ぶ。

 

「な、何よ………!?」

 

「うわわっ、敵襲!?」

 

 便利屋達は驚きながらも戦闘態勢に移るが、傭兵集団は急な出来事に大多数がパニックに陥る。

 

(所詮は寄せ集め………予想通り、統率能力に難があるようだな)

 

 バスク先生は第一の仕掛けにしっかりとした手応えを感じ、続いて次の仕掛けを準備する。

 

(こういう場合、次は………)

 

 

「に、逃げろーッ!?」

 

「道路の真ん中じゃ遮蔽がねぇ!建物の中に退避だー!?」

 

「ウワーッ!?」

 

 

「ちょ、ちょっと!勝手に陣形を崩しちゃ………!」

 

 

(やはり、身を隠そうとするか。そこで………)

 

 傭兵達のうち数人が、近くの建物の中に退避する

 

………が、数秒後、建物の中から無数の爆発音が鳴り響き、傭兵達の叫びが聞こえてくる。

 

「こ、今度はなんですか!?」

 

「この音、まさか………!?」

 

 

(ワイヤートラップなんて、訓練兵時代以来だったが、どうやら上手く引っかかってくれたようだ)

 

 

 バスク先生が仕掛けた罠は、二つ。一つは、混乱とパニックを引き起こすための大型の爆弾。もう一つは、家に入ってきた敵を各個撃破するためのワイヤートラップ。

 

 

「舞台は整った。………さぁ、レイドバトルとやらを始めよう」

 

 バスク先生は光差す廃墟の中で立ち上がり、仁王立ちする。

 

………そしてその後ろでは、トードフラックスが独特な駆動音を鳴らしながら、センサーを光らせていた。




アウトローを目指すアルVSガチアウトロー(過激派)のバスク。


次回予告

第11話  恩知らず
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