ティターンズブルーアーカイブ   作:毒撒

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お待たせいたしました。アビドス編開幕です!


対策委員会編
第五話  初出張は砂とともに


 バスク・オムがシャーレの先生として赴任してからはや数日、少しずつシャーレでの非日常にも慣れてきていた。各学園の情勢なども把握し始め、生徒とも親睦を深めていく。

 

 そんなある日の、昼下がりのことだった………。

 

 

「………何?救援の手紙だと?」

 

『はい。どうやら、アビドス高等学校の皆さんからのようですね』

 

 シッテムの箱の画面越しにアロナからの報告を受け、バスク先生は書類の束を漁る。数秒後に出てきたのは、黄色い封筒。封を開け、中に入っていた手紙を黙読する。

 

「………不良共による学校の襲撃………弾薬も枯渇寸前、か。中々酷い有様だな。アロナ、今後の予定は?」

 

『えーっと………確認しましたけど、これといって大きな用事はありませんね。アビドスに行くのですか?』

 

「あぁ。準備をした後、トードフラックスで向かうとしよう。アロナ、アビドスについての情報をくれ」

 

『分かりました!スーパーOSアロナちゃんにお任せ下さい!では、こちらを御覧ください』

 

 アロナがそう言うと、部屋の照明が暗くなり、ホワイトボードに映像が映し出される。その映像と共に、アロナの説明が始まった。

 

アロナ『アビドス高等学校は、昔はとても強大なマンモス校だったのですが、現在は急激な環境変動によって自治区は砂漠化し、砂に覆われています。街もとても厳しい状況だと聞きました。さらに、街で遭難者が出るほど自治区が大きいらしいですね!………真偽は、分かりませんけど』

 

「砂漠か………オデッサ作戦を思い出すな

 

『?』

 

「アロナは気にするな、こちらの独り言だ。………トードフラックスに数日分の水と食料、それと各種弾薬を積載した後、アビドス自治区に出発するぞ」

 

『流石は大人の行動力!了解です、アロナも精一杯サポートします!』

 

 

 数十分後、地下格納庫にて1台の戦車………いや、モビルタンクもどきの前で、バスク先生は準備を終えていた。

 

 PMT-S-00 トードフラックス。バスク先生がキヴォトスに来た時に鹵獲したクルセイダーⅠ型をベースに、クラフトチェンバーで出力した部品などを用いて改修した機体である。

 

「………そう言えば、これが初の出張になるな」

 

『あぁ〜、そう言えばそうですね。これまでは、生徒さん達がシャーレに直接訪ねてきたりでしたし………。そういう意味では、シャーレの初仕事とも言えるんじゃないですかね』

 

「初仕事、か。………では、出発するとしよう。ゆくぞ、アビドス高等学校へ!」

 

『おー!』

 

 エンジンが唸りを上げながら、トードフラックスはシャーレの建物を出て、アビドス自治区を目指して進んでいった。

 

 

 

 

 

………それから、数日。

 

『今日はいい天気ですねぇ。思わず眠くなっちゃいますね』

 

「快晴なのは確かだが、少しばかり暑いな。リンにもらったこの服は、通気性なども考慮されているはずなのだがな………」

 

 トードフラックスは遂にアビドス自治区へと突入、そのままアビドス高等学校へと向かっていた。特に食料などが尽きることもなく、順調な旅路である。

 

………これは余談なのだが、シャーレに来てからのバスク・オムは、連邦生徒会がかつてのバスク・オムがティターンズで着ていた軍服を参考にシャーレ仕様にした服を着ているのだ。

 

『一応この辺りのはずなのですが、周辺の地図は数年前で更新が止まっていて………』

 

「自力で探せというのか………」

 

 人通りも無い中、バスク先生が途方に暮れていると、地平線上から、1台のロードバイクがこちらに向かってきているのを発見した。

 

「………丁度いい、あのロードバイクの持ち主に道を尋ねるとするか」

 

 バスク先生はトードフラックスから降りて前に立ち、向かってくるロードバイクに向けて片手を上げる。気づいてくれたようで、ロードバイクはトードフラックスの前で停止した。

 

 乗っていたのは、銀髪のショートヘアに、獣耳を生やしたオッドアイの少女。制服を着ており、首から生徒証を掛けている。

 

「………申し訳ないけど、私はタクシー代わりにはなれないよ」

 

「あぁ、そういう意味ではないんだ、すまない。この近くにあるというアビドス高等学校に行きたいのだが、何処にあるか教えてくれないか?」

 

「ん、私の学校だ。今から行くんだけど、よければ案内しようか?」

 

「それは助かる。お願いするとしよう。私はシャーレのバスク・オム先生だ。君は、アビドスの生徒なのか?」

 

「うん。二年生、砂狼シロコ。お客さんは久しぶりだから、ちょっとワクワクする。その戦車、貴方のだよね?それに乗って、私に着いて来て」

 

「あぁ、了解した」

 

 こうして、アビドスの生徒、シロコと共に、バスク先生はアビドスへと向かっていく。

 

 

 




先生が有能だとそれに比例してアロナも有能化する事に気づいてしまった。

以下、おまけ(なお作者はこういう設定を考えている時が一番楽しい模様)


PMT-S-00 トードフラックス

バスク・オム先生が、鹵獲したクルセイダーⅠ型をベースに、クラフトチェンバーの試用で生成された素材を用いて改修したモビルタンクもどき。機体のサイズは原型機から若干大型化し、連邦軍の傑作機「ガンタンク」及び「陸戦強襲型ガンタンク」を参考に、左右側面に銃身を内蔵した武器腕が追加されている。その他センサー類等も強化されている他、コックピットに増設された台座にシッテムの箱をセットする事で、本来複数人で運用されるクルセイダー巡航戦車を、アロナのサポートによってバスク先生が単独で操作することが可能。

武装
・115mm連装式滑腔砲
本機の主砲。61式戦車の物と形状が酷似している。

・12mm連装ボップ・ガン
近接防御用として両腕に内蔵された機関砲。下部中央には左右で異なる特殊兵装が取り付けられており、右腕には火炎放射器、左腕にはガス散布機を備える。

次回予告

第六話  大層なお出迎え
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