ティターンズブルーアーカイブ   作:毒撒

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たいっっっっっっっへん、お待たせいたしましたァ!!!


第六話  大層なお出迎え

 ロードバイクに乗るシロコに先導され、トードフラックスに乗るバスク先生はアビドス高校へと辿り着いた。校庭も砂を被っており、砂漠化が相当進んでいることが伺える。

 

「シロコ、昇降口で待っていてくれ。これを裏手に止めてくる」

 

「ん、分かった」

 

 一度二手に分かれ、バスクはトードフラックスを裏門付近に止める。ロックモードへと変更し、シッテムの箱を台座から取り、昇降口へと向かう。

 

「それじゃあ、私達の教室に案内するね」

 

 

 

 

「いきなり入っちゃうと多分皆びっくりしちゃうから、私が呼ぶまでここで待ってて」

 

「あぁ、分かった」

 

 [アビドス廃校対策委員会]と書かれた教室の前につき、先にシロコがドアを開けて中に入っていく。バスクは待っている間に、廊下を見回す。

 

(………外は中々に悲惨だが、校舎の中には砂埃一つとない。隅々まで手入れが行き届いている。愛着があるのか、それとも………)

 

「………入ってきていいよ」

 

 そうやってバスクが思考を巡らせているうちに、シロコが顔だけ廊下に出し、バスクに声を掛ける。それを聞いて、バスクは襟を正し、教室へと入った。

 

 

「………失礼する」

 

「あらあら、随分とがっしりしたお客さんですね〜☆」

 

「は、初めまして!」

 

「………ちょ、ちょっと怖い………」

 

 

 教室の中心には大きめの長机が置かれており、それを囲むように三人の生徒が座っていた。一人は、ベージュのロングヘアの生徒、次の一人は黒髪ショートにエルフ耳が特徴的な生徒、もう一人は黒髪ツインテールに猫耳を生やした生徒だ。

 

「………この中に、奥空アヤネという名前の生徒はいるか?」

 

「あ、は、はい!私ですが………」

 

 バスクの問いにエルフ耳の生徒が答え、椅子から立ち上がる。バスクは彼女に近づき、懐から名刺を取り出し、アヤネに渡す。

 

「私は、連邦捜査部………シャーレ顧問のバスク・オム先生。君が送った救援要請を受け、補給物資を届けに来た」

 

「あ、ご丁寧にどうも………って、連邦捜査部!?」

 

 アヤネは流れを読んで名刺を受け取った数秒後、我に返って驚く。それにつられて、他の生徒も喜ぶ。

 

「わあ☆支援要請が受理されたのですね!」

 

「良かったぁ………これで補給が受けられます!あ、ホシノ先輩にも伝えないと………」

 

「私、呼んでくるよ。どうせいつもの場所で昼寝してるんだろうし!」

 

 ツインテールの生徒………セリカはそう言って、勢いよく教室を出ていく。

 

「………では、君たちの名前も聞いて良いか?」

 

「あ、はい。名乗ってもらったんですし、こちらも自己紹介しないと」

 

「私はもうしたから、飛ばして大丈夫だよ」

 

 

「それじゃあ私から!私は二年の十六夜ノノミです☆よろしくお願いしますね!」

 

「私は一年の、奥空アヤネです。よろしくお願いします」

 

「それと、さっき出ていったのが、私と同じ一年の、黒見セリカちゃんです」

 

「………で、セリカが呼びに行ったのが、対策委員会の委員長、三年の小鳥遊ホシノ先輩」

 

 

「………以上の五名が、アビドス廃校対策委員会のメンバー、並びにアビドス高等学校の全校生徒です!」

 

 

「………五人!?全校生徒が、五人だと………!?」

 

(聞いてないぞアロナ………これでは最早教育機関として成り立っていないではないか………!)

 

 

 

 バスクが心の中で理不尽にアロナにキレているそんな時だった。

 

 

 

 

 突如として、校庭から銃声が聞こえてきた。

 

「銃声!?」

 

 アヤネがすぐに窓から下を見下ろすと、校門辺りにヘルメットを被った十数人の不良たちが集まり、銃を構えているのが見えた。

 

「あれは………カタカタヘルメット団!救援要請にもあった、不良集団です!」

 

「あいつら、性懲りもなく………!」

 

 シロコが静かにキレている中、教室の扉が勢いよく開いた。

 

「先輩、連れてきたよ!ほら、緊急事態なんだから、しっかりして!」

 

「むにゃぁ………もー、おちおち昼寝もできないねぇ。………あれ、そこの怖い人は誰?」

 

(怖い人………)

 

「この方はシャーレの先生です!先生、私達は今から戦闘に入ります。危険ですので、先生はここを動かないでくださいね!」

 

 アヤネがそう言うと共にアビドスのメンバーは走って───ホシノは半ば引きづられる形で───教室を出ていく。

 先生の隣に立っていたシロコも、銃を手にとって後に続いていく。

 

 

「………いきなり襲撃とは、実に大層なお出迎えだな」

 

 教室に一人残されたバスクは、そんな事を呟きつつ、懐からシッテムの箱を取り出し、起動する。

 

『先生、なんとなく状況は理解してます!出撃しますか?』

 

「勿論だ。トードフラックスで出るぞ。良い機会だ、戦術指揮も同時に行う!」

 

『了解です!シッテムの箱、マルチ演算モードに移行します!』

 

 バスクはアロナとの会話をそこそこに、遅れて教室を出て裏手に止めてあるトードフラックスへと急ぐのだった………。




次回予告

第七話  大人げない戦い
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