俺!藻家京志郎は身とチートと服一つで異世界の街に吹っ飛ばされた漢である!
いきなりにしてもイージーモードではないなと思った、ハードモードではないにしろ。
「おい!いきなり道路の真ん中に出てくるなんてあんた何者だ!?」
「え?あ、すみません、今どきます」
「気をつけろよ!」
街、見渡す限りの外壁に囲まれた街だ、シンプルに城塞都市と言えるであろう。
さて、いきなり商売をしようとしてもダメだろう事はわかる、こういうのは何か仕事関係をまとめているところがあるのだ。
それすらない文明とは思えないので、探そう。
まずは人に聞いてみることにした。
「あのーすみません」
「ん?どうした、衛兵に何か聞きたいことでも?」
衛兵だった、ちょうどよかったとはこのことだろう
「この街で商売をしたいんですがそういう申し出はどこでやればよいでしょうか?」
「それならギルドで話したほうがいいな、冒険者登録もすれば身分証証明書にもなる、地図は持って……なさそうだな、ここから道なりにいけばデカイ建物がある、そこだ。」
「ありがとうございます!」
この街の衛兵は汚職されてないな、と思った、初手でいやな人を引かなくて、良い人を引いてよかったと思った。
しかし、商売、商売、というより模型屋か、どうすれば売れるだろうか?まさか初手でそんなうまくいくとは思うことは出来ず。
その前にどこかに弟子入りするべきだろうか?鍛冶屋とかでお土産売りから始めるべきだろうか。
そんなことを考えていると脳内に電流が走る
『チート説明書です、よろしくお願いします』
なんて親切な神様なのだろうか、ちょうとそのことを考えて苦情でも言いたかったところだった。
『失礼な、その程度は予測済みです』
予測済みならなんではじめから言ってくれなかったんだ。
『あーあー聞こえない、ほら、すぐそこギルドですよ』
なんでちょっとピキったんだ、まぁいいか。
そんなことを考えつつ道なりを歩けばギルドと呼ばれる大きい建物が見えてきた、時間帯的にはまだ昼だが、入って大丈夫だろうか?
何せ飯屋と併設されているので昼から酒を飲んでいるあらくれのような男たちがいて、ちょっと入りずらい、だが男は度胸、なんてことはない。
002
普通に通れて意外だった、ちゃんと足をどけてくれるしいい人ぞろいだった。
しかしここからが本番だろう。
「冒険者登録の方はこちらのほうにー!」
「すみません、冒険者登録のためと商売のために来たんですが」
「それなら両方ですね!こちらに手をかざしてください!それとこちらの紙に記入をお願いします!商売目的の方なら冒険者登録の料金は不要です!」
えーっと、まずは手をかざそう、カードのようなものに手をかざすと、ちょっと光った後にカードが数字を差し示した
「魔力がすごい数値を!?これならアークウィザードに……あれ?職業欄が召喚術者?」
「それってどうなんですか?」
「召喚術者もすごいですよ!こちらはサモナーの上級職ですね!これならすぐ王都にも行けますよ!」
「ありがとうとございます、あとこれ紙です。」
「両利きでしかも字が綺麗ですね!?ぜひ受付嬢になりませんか!?」
「自分男なんで」
しかしこれで俺も冒険者かぁ、特に何かになった気はしないが、これでどうすればよいのだろうか?
「依頼は後ろのボードに書いてありますよ!その前にちょっと講習があるんですが時間は大丈夫ですか?」
「大丈夫です」
「では、教官さーん!出番ですよー!」
しばらく時間が経った。
時間帯的には夕方、冒険にでるにはギリギリという時間帯だろう。
受付嬢にはカエルを退治すればよいとだけ言われたが、まぁチートを使えばすぐだろう
『説明書はご覧になりました?』
「ダブルタスクは得意だ」
『よろしい』
外につながる門、その横でまずは土を集めた、両手で泥団子を作るくらいの泥を集め、固めるとなぜか粘土になった。
そこでチートを召喚する。
俺のチートは道具として出てくる、デザインナイフ、彫刻刀、ピンセット、ドリル、筆、インクだ。
これから何を作るかと言えば、戦ってくれる仲間を作るのだ。
何を作ろうかなーと思ったが、脳内に電流は走る。
『まずはチュートリアルとして人類にそっくりなものを作ることを具申します』
「ならアレか」
こねる、こねる、切る、こねる、切る。
次に色を塗る、これが必要ではないと言えば、このあたりのモンスターではコイツを倒すことができるのはいないだろう、だが!塗りたいので塗る!
若干彫刻刀で調子を整えたら完成だ。
模型を地面に置く。
次に呪文を唱える、これが人類の言語ならよかったのだが、どちらかと言えば般若心境のような言葉なのだ。
「皇帝陛下のために!」
今回完成したのはスペースマリーンのボルトライフル装備だ。
重厚感という文字をそのままに二足歩行する様はまさに英雄と言って差し支えないだろう。
あとで色塗りはもうちょっと勉強する必要があるだろう。
このあたりの完成度によって強さも変わる、らしいのだ。
カエル、別名ジャイアントトードは大きさ2~3mにもなるカエルだ。
そのカエルはボルトライフルの甲高い射撃音と共に体に30cmほどの貫通穴をご用意されると瞬時に絶命した。
「オーバーパワーじゃねぇかアブねぇな、お前に必要なのは手加減だな」
そんなことをカエルの死体がギルドに運び込まれる様子を見た教官に言われると、今回の報酬を使い、馬小屋に泊まることに成功した俺。
はたして店を持つのはいつごろになることやら。