道外れの絶死絶命   作:池の鴨

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番外席次を滅茶苦茶強化してみたいという思い付きから初投稿。

物語のストックも無しの見切り発車故に完結まで漕ぎつけるかは分かりませんが、楽しんでいただけたのなら幸いです。


原作開始前
絶死絶命(オーバーロード)の目覚め


 ここは大陸西部に位置する人間国家の一つ、スレイン法国。

 かつて六大神と呼ばれる、圧倒的な力を持つ神の如き存在によって他種族の脅威から助けられたこの国には、他の人類国家どころか法国内部の一般人にすらその活動を秘匿された特殊部隊が存在する。

 

 その名は『漆黒聖典』。

 構成人数は十数人であるものの、隊員は皆英雄級以上の実力を誇る実力者。そのうえ六大神が残していったという、至宝と呼ぶに相応しい伝説のアイテムや装備を扱うことさえ許されてた、まさしく人類史上最強の集団だ。

 

 そんな特殊部隊に今日、新たなメンバーが加えられようとしていた。

 

「これより授けるは六大神が一柱、闇の神スルシャーナ様がかつて人類救済のために振るったと伝えられし至宝である。くれぐれも粗相のないように」

「…………はい」

 

 両手に純白の布を巻き、決して自身が触れないようにと気を遣っている最高神官長が、聖域より持ってきたその武器をゆっくりと目の前で跪く少女に手渡す。

 

 長さが2mにも及ぶ十字槍に似たこの戦鎌の名は『カロンの導き』。その強度は神の武器と呼ぶに相応しいものであり、また4時間ごとに5回までという制約の元、伝説に謳われる位階の様々な魔法を発動させられるという凄まじき神器だ。

 

 それほどまでに凄まじい神器を前に跪く少女の名は“アンティリーネ・ヘラン・フーシェ”。六大神の血を覚醒させ幼き身で人外の領域に踏み込んだ神人の一人である。

 

 彼女は()第一席次である“ファーイン”という女性が、現在戦争中である森妖精(エルフ)王国の王が仕掛けた罠に掛かり囚われの身となった際、強引に孕まされたことにより生まれた子どもであり、法国からしてみれば憎き敵国の子孫、生まれた瞬間に処刑されるべき存在だ。

 

 だというのに何故彼女は生かされ、それどころか漆黒聖典として六大神の遺した神器に直接触れる機会に巡り合えたのか。それは彼女の持つ生まれながらの異能(タレント)と、本来ならば唾棄すべきその出生が大きく関わっている。

 

 彼女の持つタレントは『自身の装備した武具のかつての使用者の切り札を行使出来る』というもの。その効果は神器にさえ適応されるようで、実際今より1()0()0()()()()()()において、彼女は闇の神スルシャーナの奥義『The goal of all life is death(あらゆる生ある者の目指すところは死である)』を最強の切り札として振るっていた。

 

 そして彼女の出生……母親であるファーインと父親であるエルフ王デケム・ホウガンは、それぞれが六大神と八欲王の血を受け継いだ存在。つまりアンティリーネは、意図せず二人のプレイヤーの血を得ることに成功した稀少な存在となってしまったのだ。

 

 最強の血を交わらせて生まれた子どもが、神器から『神々がかつて人類のために発揮されたという力を引き出せる』などという法外なタレントを持っているとなれば、流石の法国も半森妖精(ハーフエルフ)だからといって簡単に手放すことはできない。

 

 むしろ純粋無垢なうちに人類の守護者として育てれば、世界の支配者たる竜王(ドラゴンロード)に対する切り札としての運用も可能だろうと法国は考え、彼女を生かし鍛えることにしたのだ。

 

 そういう訳でアンティリーネは、物心が付いたときから母親であるファーインによって戦いの極意を叩き込まれ、着実に神人としての才覚を開花させていった。

 

 ……一つ問題があったとすれば、その内容が『朝から晩まで休み無く母親に痛めつけられ続ける』という、訓練というよりかは拷問と称すべきものだったということだろう。その苛烈さはアンティリーネのことを半ば道具として考えていた当時の神官長が、気を利かせて別々の部屋を用意するほどだったそうな。

 

 愛を欲する年齢の少女に向けられるのは、人類の守護者としてのプライドを踏みにじられた元英雄による殺意と憎悪。少女が大粒の涙を零しても胃液を吐き出しても訓練は終わらず、殺されたとしてもすぐに蘇生魔法により現世へと引き戻される。

 

(何でこんな目に合わなきゃいけないの……? 私は何も悪いことしてないのに…………)

 

 自分がどういう経緯で生まれてきたのか、己の母親が何故こんなにも厳しいのか。

 その理由こそ神官長達から伝えられてはいたものの、幼きアンティリーネの心は納得できなかった。きっとこの母親に付き合わされ続けていたら、少女は英雄を超越した性格破綻者として悪逆の限りを尽くしていたことだろう。

 

 だが幸いなことにそんな未来は訪れなかった。

 その理由は二つ。一つは彼女の家事手伝いであった“ナズル”という女性が、ファーインに代わりアンティリーネに母親として与えるべき愛情を惜しみなく注いでくれたから。そしてもう一つは────

 

「これが、スルシャーナ様の────ッ!? なに、これ…………!?!?」

 

 最高神官長から神器を受け取ったアンティリーネは、突如として左手で頭を押さえその場にうずくまった。

 

 咄嗟に右手を伸ばしたため辛うじて神器は受け止められたが、あと少し彼女の対応が遅ければ神器が地面に落下していたという事態に、最高神官長を含めた殆どの人間が固まり聖域は静寂に包まれる。

 

「ッッ!? 何をしているのこの馬鹿者がッ!! 神器を粗末に扱うなんて人間として有り得ないわよッ!?!?」

 

 最初に事態の重大さに気が付いたのは、アンティリーネが無礼な態度を取った場合すぐにでも対処するべく控えていた、元漆黒聖典第一席次にして彼女の母親であるファーインだ。

 

 彼女は半ば悲鳴となった絶叫を上げながら、アンティリーネの首を神速の斬撃により切り落とそうと手を上げた。

 

 しかし至高の神器は今だアンティリーネの手に握られている。もしここでアンティリーネを殺してしまえば神器を(クソエルフ)の血で穢すこととなるだろう。故にファーインは剣を振るうことを躊躇った。躊躇ってしまった。

 

「早く神器を神官長に返しなさいッ!! さもないと────」

「煩い黙れ。〈(デス)〉…………あ」

 

 ────バタンッ…………

 

 第八位階、人類では決して到達できないとされている神の如き魔法によって即死し、一切の外傷無くその場に倒れたファーインは二度と起き上がることはなかった。

 

 これはいつか『絶死絶命』と呼ばれ、死の支配者(オーバーロード)の従属神に敗れ去りちょこっとだけ酷い目に会うことが確定している少女が、その運命から逃れるために奔走する物語。

 

 

……………………

 

 

 私の名前はアンティリーネ・ヘラン・フーシェ。

 スレイン法国最強の特殊部隊『漆黒聖典』の一人で、皆からは『絶死絶命』なんて呼ばれ……る予定だったのだけれど、まあそのことに関しては一旦置いとくわね。

 

 父親はエルフの国を治める最悪の暴君ことデケム・ホウガン。そして母親は元漆黒聖典最強のファーインなんたらかんたら。なんで母親の苗字とかを覚えてないのかというと、本人が名前を呼ばれるのを凄く嫌がっていたから。

 

 彼女からしてみれば私は憎きエルフ王の娘。法国の方針により生かされることとなった私のことを殺したくて仕方が無かったんだろうし、だからこそ私が気の迷いで彼女の名前を呼んだ日の訓練ではガチで殺しに来たんだと思う。

 

 ていうか実際殺された。いくら蘇生魔法があるからって限度があるだろうがあのクソババア。

 

 ただ彼女の心境が分からない訳でもないから、ちょっと恨むだけで許してあげるわ。私は寛大だからね、泣き叫ぶ私の頭を木刀で殴り続けたこととか、手足の骨を何度もへし折ってきたこととかについても恨んでいないわよ? ええ、全く。

 

 さて、ここまで私の独白を見てきて一部の人達は思ったことでしょう。

 

「なんか母親への恨みが軽くない?」

 

 ……と。

 

 確かに()()の私は母親のことを考えただけで周りの人間達が怯えちゃうくらいにアイツを恨んでいた。私に母親の話を振るような奴がいたらその首を容赦なく切り飛ばしているだろうし、ましてやこんな風に自分でネタにすることなんてできる訳がない。

 

 でも母親(ファーイン)への恨みが軽いのは仕方の無いこと。だって()の私はそういう感情が積もる前に、うっかり放っちゃった第八位階魔法『(デス)』で即死させちゃったんだもの! ざまあみろクソババア!!

 

 …………うん、現実逃避はこのくらいにして、何故私がこんな精神状態になっているのかについて詳しく説明するわね。

 

 事の発端は私が六歳のころ、私の『自身の装備した武具のかつての使用者の切り札を行使出来る』というタレントが、どの程度の効果を発揮できるのか試すべく完全武装状態の母親に連れられて、六大神の神器が保管されている聖域へ案内されたときのことよ。

 

 ちなみに当時の最高執行機関は、敵国の王の血を引き継いでいる私に六大神の神器を触れさせていいのかという議題で大いに揉めたらしい。そのとき家事手伝いのナズルが私を庇ってくれたことには今でも感謝している。

 

 それで結局『いくら神人だろうと所詮は少女、最悪暴れ出しそうになっても目付け役を用意しておけば大丈夫』という結論に至ったそうな。

 

 ああ、勿論ここでの目付け役ってのは母親(ファーイン)のことね。漆黒聖典を引退したとはいえその強さにはあまり変わりがなかったし、何ならこの目付け役は彼女の方からやりたいと言ってきたという話を聞いた。多分私を合法的に罰せられる機会だとでも思っていたんじゃないかしら。

 

 そうして迎えたタレント実験日当日、闇の神たるスルシャーナ様に相応しい、死を象徴するかの如き戦鎌(ウォーサイズ)を手渡された私の脳内に流れ込んできたのは、スルシャーナ様が会得していた最強の奥義『The goal of all life is death(あらゆる生ある者の目指すところは死である)』の発動手順とその内容、そして相手に放たれた場合の防ぎ方。

 

 このときはまだ知らなかったのだけれど、私のタレントはあくまで切り札を行使できるだけで、本来ならその詳しい内容や弱点については一切の情報を得られないはずだったらしい。

 

 だというのに私には『復活効果のあるアイテムや魔法を使われると無効化される』という弱点までは何故か見えたの。

 

 そして次の瞬間、脳に直接杭を打たれたかのような激痛に襲われた私ははっきりと理解した。私はこの世界のことを()()()()()と。

 

 その記憶がどこからもたらされたのかは今でも分からないけれど、私はその日この世界が『オーバーロード』というダークファンタジー小説の世界だと認識できた。

 そしてその小説内で(アンティリーネ)がどういう結末を辿ったのかも…………

 

 そんな感じで突然濁流のように押し寄せてきた情報を前に混乱していた時に、クソババアの耳障りな声が聞こえたから私はつい手に持っていた神器『カロンの導き』に内蔵された第八位階魔法〈(デス)〉を発動させてしまったという訳よ。

 ね? 不可抗力でしょ?

 

 っと、今はあんな奴のことを思い出している場合じゃないわね。何と言っても私は今────

 

『────〈可能性超知覚〉、〈疾風超走破〉、〈能力超向上〉、〈剛腕剛撃〉、〈超貫通〉』

「〈可能性超知覚〉、〈疾風超走破〉、〈能力超向上〉、〈回避〉!」

 

 英雄級の人間ですらそうそうできない武技の5つ同時使用により強化された白色の()から、戦鎌による絶死の一撃が神速で襲い掛かる。

 

 それを私は幾つかの武技を発動させ難無く回避した。

 発生した真空波は訓練場の地面を抉りながら周囲を覆う結界に激突、何重にも張られていた強固なそれを一枚だけではあるものの砕いてしまう。

 

「〈剛腕剛撃〉、〈超斬撃〉、〈双空斬〉!」

『〈即応反射〉、〈超斬撃〉、〈双空斬〉』

 

 お返しとばかりに私は追加で武技を発動し攻撃に転じた。神速で振られる戦鎌からは二つの鋭い刃が飛び、戦鎌の射程範囲から逃れようと必死な相手の息の根を止めることだろう。

 

 だがそれは相手がただの人間だった場合。今私が相手にしている、私の力をコピーした死せる勇者の魂(エインヘリヤル)は即座に体勢を立て直すと、軽く地面を蹴り戦鎌から逃れつつ戦鎌を振るい私と同じ二つの鋭い刃で以ってして攻撃を相殺してみせた。

 

 ん? なんで自分のコピーと殺し合いをしているのかですって? いやいや、これは殺し合いじゃなくてれっきとした訓練よ。いずれこの世界に転移してくる死の支配者(オーバーロード)のためのね。

 

 

……………………

 

 

「ふう、疲れた……」

 

 日課にしている訓練を終えた私は、水で湿らせた布で体中の汗を拭き取り水を飲んで喉の渇きを潤した後、自室のベッドに寝転がりこれからのことに思いを巡らせる。

 

 現在法国は突如として反旗を翻してきたエルフの王国と絶賛戦争中。その原因の一つにエルフ王が強姦した漆黒聖典の女……ファーインの存在がある訳だから、私の年齢を考えると戦争を開始してからまだ20年前後といったところ。

 

 私の記憶が正しければ、オーバーロードの主人公である骸骨プレイヤー“モモンガ”が、彼とその仲間達で作り上げたギルド『アインズ・ウール・ゴウン』とともにこの世界へと転移してきたとき私は既に100歳を超えている。つまり本編が始まるまでにはまだ100年近い猶予があるということになるわ。

 

 ちなみに原作にてアインズ・ウール・ゴウンが転移してきた後、私の暮らしているスレイン法国がどうなるのかを簡単に説明すると…………

 

しっかりと覚えては無いけれど何かの任務に当たっていた漆黒聖典と、アインズ・ウール・ゴウンの100レベルNPCが一人にして真祖(トゥルーヴァンパイア)であるシャルティア・ブラッドフォールンが偶然衝突。

法国が所持するワールドアイテム『傾城傾国』によりシャルティアは洗脳され、NPC達を家族のように扱っているモモンガの逆鱗に触れる。なおこのとき法国は『何だったんだろうあの吸血鬼』くらいにしか思っていない。

時はしばらく過ぎて法国vsエルフの国。当時ちょっとだけ慢心していた私と、アインズ・ウール・ゴウンの100レベルNPCが一人にして闇妖精(ダークエルフ)であるマーレ・ベロ・フィオーレが偶然遭遇。

自分から戦闘を仕掛けたというのに、私はまともなダメージを殆ど与えられずに敗北。その後私の記憶からシャルティア洗脳の一件が法国のせいとバレてモモンガ再び激怒。法国を完膚なきまでに滅ぼすことを決意。

 

 …………という感じになっているわ。

 法国や私がこの後どうなったのかまでの記憶は何故か無いのだけれど、法国に関してはどう足掻こうとも間違いなく滅ぶだろうし、私は良くてシャルティアのペット、悪ければブヨブヨな脳食らい(ブレイン・イーター)による魅惑の拷問か、貴族風なGの眷属による全身捕食回復ループか、もしくは虫の苗床にされて体重が増えるか……うぅ、想像するだけでおぞましいわね。

 

 そんな絶望的な将来を知ってしまった私は、気持ちの整理が付いた次の日からこの運命から逃れるべく動き始めたわ。

 

 始めに行ったことは原作にて私が一方的に負けた原因、すなわち『戦闘経験不足』を解消することと『職業レベルの最適解』を身に付けること。

 

 戦闘経験に関しては切り札の一つである死せる勇者の魂(エインヘリヤル)を使って行った。

 これは『レッサーワルキューレ』というスキルを習得すると扱えるようになるスキルで、私よりも少し……ユグドラシル風に言えば5レベルくらい弱い私の分身を生み出すことができる。

 

 少し弱いといっても人類最強である私からしてみればエインヘリヤルは十分な強さだったし、なにより私が成長する度に連動してエインヘリヤルも成長してくるから、『私が強くなりすぎて全力の訓練ができない』なんて事態を回避できてとても役に立ったわ。新たな武技も開発できたことだしね。

 

 そして職業レベルの方は、隠密用の神器を聖域からこっそり持ってきた上で、とある方法により法国から抜け出し一種類の武器をひたすら振るい続けてモンスターを狩りまくった。標的はカッツェ平野のアンデッドやアベリオン丘陵の亜人達よ。

 

 この際に何か違うと感じたら、蘇生魔法の使い手を呼びだしてその場で即自殺。法国の蘇生魔法はユグドラシルと比較するとあまり質が良くないらしく、蘇生時にレベルが減って弱体化しちゃうのだけれど、今回はこの現象を利用して要らない職業レベルは切り捨てていったわ。

 

「私のビルドが完成するまでに15年か……原作の私は種族が半森妖精(ハーフエルフ)であることに不快感を感じていたみたいだけれど、これだけの時間をかけても体が全く衰えないのって考えてみればかなり便利よね」

 

 そうそう、この正気とは思えない訓練を始めた当初、神官長達や漆黒聖典のメンバーが真っ青な顔をして止めるよう懇願してきたときがあったわ。

 

 母親が課していた訓練よりも遥かに厳しい訓練を始めた上に、時々何の恐怖も抱かずに自殺できるようになった私は彼らからしたら、『親を殺した結果気が狂ってしまった』という風にしか見えなかったのでしょうね。

 

 正直なところ、今まで私のことを憐れとは思っても決して助けてはくれなかった彼らの焦った表情は中々に笑えた。

 …………ただナズルに『自分を大切にしなさい!』って人生で初めて怒られたときは流石に反省したけれど。

 

 まあとにかく、そんな地獄の訓練を十数年間続けたことで私は原作における本編開始時の私よりもかなり強くなったわ。

 

 それにモモンガみたくいくつもの切り札を扱えるようにもなったから、多分相性次第では100レベルのNPCを圧倒できるくらいの戦闘能力は得られたんじゃないかしら。

 

 でもこれだけじゃ全然足りない。

 なんせ今度転移してくるのはかつて攻めてきた1500人の軍勢を殺し尽くし、ギルドランク9位にまで上り詰めた非公式魔王軍こと異形種ギルド『アインズ・ウール・ゴウン』。

 

 彼らに利用価値無しと判断されてしまえば最後、私はモモンガに危害を加えられる危険存在として真っ先に排除されてしまうのでしょうね。

 

 だからこそ私はこれからの100年で、モモンガやNPC達に良い意味で一目置かれるような存在にならなければいけない。最終目標は原作のラナー程度。最悪ハムスケくらいの立ち位置でもいいわ。

 ああでも下僕とか眷属になるのは論外。もし私の記憶を覗かれでもしたら、それはもう凄まじいことになっちゃうからね。

 

「…………そろそろ時間ね。いくら私に良くしてくれているとはいえ、()()()()を待たせるなんてできないわ」

 

 さて、未来に思いを馳せるのはこのくらいにしましょう。私には無限とは言えずともまだ沢山の時間が残されている。アインズ・ウール・ゴウンへの対策をあれこれ考えるのは、これから行う大作戦が終わった後でも遅くないのだから。

 

白金の竜王(プラチナム・ドラゴンロード)に動きが無いのは確認済で、法国はエイヴァーシャー大森林のモンスターに気を取られてあまり進軍できていないようね。となれば愚かな父親(エルフ王)は…………」

 

 原作ではアインズ・ウール・ゴウンの介入により叶わなかった、神の血を受け継いだ超越者達による全力の殺し合い。

 

 私は母親に植え付けられた少しの復讐心からかその顔に笑みを浮かべ、あの御方が待っている聖域へと歩いて行った。




アンティリーネ・ヘラン・フーシェ
本二次創作作品の主人公。
原作16巻での反省を生かし訓練した結果、原作以上の化物となった。その上アインズ様に学びいくつもの切り札を身に付けたため、多分竜王かプレイヤーくらいにしか倒されない。
ちなみに彼女の原作知識は書籍版とアニメ版だけである。

ファーイン
アンティリーネの母親。本作品では早い段階で退場したため、アンティリーネの精神をあまり歪ませずに済んだ。

デケム・ホウガン
アンティリーネの父親。八欲王の息子ということもありすっごく傲慢。
法国との戦争に関しては『我が種族の力を目覚めさせる良い機会だ』と思っている。

あの御方
母親殺害事件の後、秘密裏にアンティリーネへと接触してきた。このことはアンティリーネ以外誰も把握していない。

ナズル
大切な人、そしてもうこの世にいない人。
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