とある鎮守府で、一人の歴戦の艦娘が轟沈した。それは偶然だったかもしれないし、あるいは誰かのミスだったのかもしれない。いずれにせよ、この出来事は指揮していた提督の心を深く傷つけた。

遠征すら取りやめられて誰もが海に消えていった戦友をを偲んだ日の夜、提督は信頼の置ける艦娘を日を跨いだ後に執務室に呼び出した。

「俺は提督を辞める」

意を決した提督は艦娘にそう伝え鎮守府を去ろうとする。しかし提督は知らない。その艦娘は無線機を隠し持ち、鎮守府全体に会話を聞かせていたことを。すべての艦娘は、その声を聞いていたことを。

1 / 1
このお話は、投稿者が艦これ世界に昔作った小説の設定で転生したら…という内容の途中で投げ出した小説の一部として作ろうとし、長年放置されていたお話です。今回はそれを福袋、もとい在庫処分として新年に投稿したいと思います。

また、この小説はMGS5:TPPのカセットテープをイメージして作ったため、台本形式です。加えて投稿にあたって沈んだ艦娘、話相手の艦娘、そして重要な話を任せられない艦娘を固有名詞から一般名詞に変えました。あなたの補完によって完成するこの小説ですが、あなたのトラウマを刺激しないよう、轟沈描写やそれを想像するのが嫌いな人には、この小説は読まない方がいい、というよりすぐにブラウザバックした方がいいでしょう。













いいんですね? もう始まりますよ?


盗聴された執務室  00:10

「失礼します、提督」

「すまない。こんな遅い時間に急に呼び出して」

「…理解していますが、一応。なぜお呼びに?」

「…俺は提督を辞める」

「大切な仲間が一隻、轟沈したからですか? 気休めかもしれませんが、あの状況では致し方が無かったと」

「…違う。違うんだ。それはきっかけに過ぎないんだ」

「きっかけ…」

「そりゃ初めは悲しかったさ。出撃した時と帰還した時で数が合わないんだ。報告を聞いても、実際に目で見ても、そうと分かっていても分からないんだ。けどな、こうして時間が経って、少しずつ立ち直っていったときにな、何を考えたと思う? 自分の大切な艦娘を失った男が最初に一体何を考えたと思う?」

 

「補填だよ!! 沈んだ艦娘の練度と装備を思い出し、どうすれば抜けた穴を埋められるのかを考えたんだよ!! 去っていった者との思い出よりも、去っていって空いた穴をどうやって誤魔化すのかを必死になって考えていたんだよ!! 俺は…俺は、あいつがいなくなってしまったことよりも、あいつと一緒に沈んでしまった装備のことを悲しんでいたんだよ!!」

 

「俺は、クズなんだ。クズなんだよ。あいつなら再びドロップか建造をして改装して練度を積んで改造して改装して練度を積めば同じ奴が出来るってことを理解してしまっているんだ!! 再び多くの時間を掛けるだけでそこにはまたあいつとは違うあいつがやって来て馴染んでしまうことを知っているんだ!! 君たちは今ここにいる。こうして触れることが出来て、一緒に戦っているのに…僕は…君たちのことをまだ0と1が見せる幻想だと思っているんだ。そんな浅ましい僕が嫌なんだ」

「0と1…」

「その感覚が抜けないんだ。だから仲間よりも仲間の持っていた装備に妄念を持って執着してしまうんだ」

 

「…落ち着きましたか?」

「ありがとう。でも、もうこの意志は変えるつもりはない」

「承知しています」

「皆への発表はお前に任せる。俺は明日の朝には鎮守府から去る」

「了解しました」

「こんなことをあいつに任せようもんならすぐに泣きついて来て騒ぎになっちまう。こういう事態が起きてから言うのは何だが、お前がいて良かったよ」

「ありがとうございます。ですが、これから提督はどうなさるおつもりで? 辞職するにせよ逃亡するにせよ、追手は来ます」

「消えるよ。どうせ俺一人いようがいまいが戦争は続いていくんだ。何も変わらない。こんなクズ一人消えたところで何も変わりはしないんだ」

「そうですか」

 

「それから、提督」

「なんだ。これから荷造りで忙しくなるんだが」

「提督との会話は通信機を通じて鎮守府中に伝わっています」

「なっ…」

「遠征も止まっていますので全艦娘に知れ渡っているはずです」

「お前…」

「あの子が沈んでしまったことは、確かに悲しいことです。そして提督の仰ったように、抜けた戦力としてしか考えられないということは、恥ずべきことです」

「それならなぜ…」

「あなたも去るのですか?」

「ッ…」




実質活動報告的なことを話す場(興味ない人はもう帰っていいよ、帰れ☆)

皆さんどうもお久しぶりです、ロイ1世です。随分と長い間何もしてなかったのに突然こんな話を投稿してすいません。この話、前書きにある通り今連載(失踪)している小説で出そうとした話なんですが、もうどこに挿し込めばいいのか分からなくなったのでここに出しちゃいました。

『自分の作った小説の主人公に転生』にそのまま挿しこめばいいのか、それとも『男がほとんどいない(この設定ほとんど生きていない)世界に来(てしまっ)たロイ』でタキオンにロイの記憶の追体験と称して見させればいいのか、もう分からないんですよね。(ド低脳)

あっそうだ(凹凸)

falloutとウマ娘のシリーズ、一応続きはできています。が、投稿する気が湧きません。展開がね、思いつかないんですよ。いや、思いつかないというか言語化できないというか。(ド低能×2)

遥か先の未来ではきっと投稿していると思うから、そのときまで首を長くして待っていてください。きっと令和のろくろ首になれますよ。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。