JUTOUGH   作:魚の肝

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足の裏にコンセントが根本まで刺さったんダァ…

なんかレゴ踏んだかの様な痛みがして足の裏を見たら元から身体の一部かの様に刺さってたんだよね怖くない?

しかも意外と痛くないかけどコンセントと足の間の少し隆起したお肉の部分から血が涙みたいにダラダラ出てくるしちょっとピリピリしたもんだからめちゃくちゃ恐ろしい 抜いたら豚の鼻みたいな跡ができてたのん

まっ 中々面白い経験やったけどなブヘヘヘ




BATTLE.13 呪胎

 

 

 

 ◇◇◇

 

 「……?ここは……?」

 

 (生得……領域……か…?)

 

 真人が花沢と交戦中、真人が花沢の魂に触れた時のことだった。真人の視界に映っているのは地下水路ではなく、何もない、しかしながらただただ何処までも彼方まで続くかの様な一本の田舎道であった。周りの墓場から季節外れのコオロギの鳴き声がすーっと途切れることなく響き渡る。

 

 (多分…あいつの領域だろうね…とてもあんなカスボケの精神世界とは思えない程に静寂で地味だけど…)

 

 辺りを見渡しても、一応攻撃してみても、花沢を見つけ出すことはおろか領域を破壊することも出来ないので、真人はとりあえず領域内を探索することにした。

 

 

 

 ザリ……ザリ……ザリ……ジャリッ

 

 

 

 歩を進めるごとに田舎道の砂利を踏み締める音がする。しかし視界に入るのは依然と規則正しく並べられた墓場と一本の真っ直ぐと続いた田舎道だった。

 

 

 ザリ……ザリ……ザリ……ジャリッ

 

 

 

 

 ス───………………

 

 

 

 (?!)

 

 

 本当に前へ進めているのかと真人が疑い始めた時、辺りに濃霧が立ち込め、その霧の先に175cm程の一つの人影が凝視しないと気づかないくらいにぼんやりと浮かび上がる。

 

 (ハッ!ようやく出てきたね…!相手側は既にこちらに気づいていることは大前提として……よし)

 

 

 

うにゅおぉォ

 

 

 作戦を立てようとした瞬間に名案が舞い降りた真人の行動は早かった。

 

 真人はまず本体と偽物(術式が使えない)の二人に分裂し、先に偽物を突撃させて花沢と交戦、そして本体は周りに立ち込められた濃霧を利用して隙を伺い、隙を花沢が見せたら本体と突撃。即無為天変発動。そして花沢は絶命する。

 

 (多勢に無勢だいっけぇっ)

 

 ギュリィィィィ

 

 ド ド ド ド ド ド

 

真人の分身が片手をドリルに変形させた状態で突撃する。影は依然と反応する素振りを見せず裏があるのかという疑心が一瞬頭をよぎったが真人の行動は変わらなかった。

 

 (ククク…ほらさっさと隙を見せてk

 

 『スカッ』

 

な…なにっ)

 

霧に飛び込んだ分身が影に向かったドリル攻撃を繰り出し、そのドリルは影に命中したものの空を切っただけだった。

 

 

 確かにこの影の先に生物はいるものの、ドリルが届くには遠過ぎる距離に()は存在していた。

 

 

 

 「ヒィi

 

 パァソ パァソ バキバキ メリィミチミチミチ

 

 

 

 

 

 

 

 

 ()が真人の存在に気づいた瞬間、音速なんて比じゃない程の速さで、周りに大気破裂音と、途切れた悲鳴と、何かを破壊するを響かせながら真人の方へ奴は接近する。

 

真人の1m前まで接近した時には影は10mを余裕で超えていた。先ほどの影は遠近法で本来の奴より遥かに小さく見えていたのだ。

 

 

 ヌ  ッ

 

 「ホァァァァ…」

 

 

 そして()真人の分身だった残骸を身体全体、主に口周りににべっとりと纏つかせて姿を現した。

 

 (なっ…な(d こいt?!速t ??!!えっ?、!ご!、ご…り…?)

 

 「ホ ギ ュ ア ア ア ア」

 

 

 

 ゴッ

 

 

「う    

 

 

     あ

 

 あ  あ

 

   あ  あ

 

 あ」

 

 瞬間、「人間の呪いがゴリラの呪いに勝てる訳ねーだろ ゴッゴッ」と言わんばかりの巨大な拳のミサイルが真人の顔面に直撃、その圧力で真人の眼球と歯と脳は数十メートルまで弾け飛び、挙句の果てには幻魔まで刷り込まれた。人間はこの地球上の生物の中で最も知能が高い生物、故に未知を最も恐怖する。その人間の呪いである真人はその時自分が圧倒的未知(恐怖)に遭遇したのを理解した。

 

 そして真人はようやく現実世界に帰還、()への恐怖と幻魔の激痛で、その場で発狂して泣き叫びたくなる衝動を必死に堪え、花沢から逃亡した。

 

 

 そして、この出来事をきっかけに()

 

 

 

 

 ……ハイパー・コングは最高(最悪)のコンディションで、この世に復活することとなる。

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 本来、ハイパー・コングは去年のC.D.T.Kにて、花沢に猿空間に閉じ込められ、そしてその肉体からハイパー・コングのベースの人間である九十九喜基が現れ、浄化した為、本来ならばベースの人間を失ったハイパー・コングの肉体も消滅する筈だった。

 

 

 

 しかし、肉体というのは奇妙なもので、普通ならば魂の器でしか無い肉体が、魂を使ってしまうという事例がある。

 

 嘘か真か知らないが、他者に故人の肉体の一部を取り込ませ、その故人の姿や能力を完璧に模倣させるという術式を持つジャニーズ好きな呪詛師がおり

 

 その術式で天与呪縛のフィジカル・ギフテッドの人間の姿と能力を授かった呪詛師の関係者が、最終的にそのフィジカル・ギフテッドの人間に魂を乗っ取られたと言う呪術師もいる。

 

 

 …ピクッ……ピクピク……ドクソッ……ドクソッ…ドクソドクソドクソ

 

 ハイパー・コングの強靭すぎる肉体は、崩壊していく中土壇場で魂の創造に成功したのだ。これにより、ハイパー・コングは生きながらえ、ついでに魂を干渉する方法も認知することが出来た。

 

 

 

 そしてハイパー・コングは待っていたのだ。花沢が…生まれながらの因縁のある宿敵が、領域を展開して猿空間から出てくる今日この日まで……

 

 

 

 

 (ハナザワ………クソ……コロス)

 

 

 僅かながらに芽生えた知性と共に。

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 「……………………」

 

 

そして現在、花沢が領域内に總團長を閉じ込め十数秒が経過する。十数秒経ったが、總團長の爆発による衝撃どころか、音すら聞こえてこない。

 

 「………不発したんスか?」

 

そう疑っている内に既に既に一分経過する。時が流れても特に変わらない現状と共に、花沢と七海から不安は消え失せ、安心がやってくる。

 

 「ふ…ふぃーっ 總團長…やべぇ 感動するほどこえぇし」

 

「ふぅ…伊地知さんに既に連絡はしています。一先ず彼が来るまで応急処置を取りましょう。私も花沢君もいつ死んでもおかしくない」

 

「うm

 

 『パキ』

 

………?

 

 

 

 

 ……………ッッッッッッ???!!!!」

 

 

その音源からドロリと溢れた呪力を感知した瞬間、花沢は北極大陸に全裸で放り出されたかの様な悪寒と麻薬中毒者のフラッシュバックの様なあの時の絶望とがムカデの様に駆け巡る。震えが止まらない。止められない。

 

 奴だ。奴が現れたのだ。ハイパー・コングが。

 

 もう母親は浄化したのだからもういるわけないという根拠が頭の中に一瞬思い浮かばない程の確信が襲いかかってきた。

 

 花沢は音源の方向に目をやると、領域に一本の指が貫通し、ひび割れていた。

 

 

パキィィィィソ

 

 

 花沢がどうか中にいるのが總團長であって欲しいと半ば現実逃避とも取れる祈りを捧げる前に領域は割れた。

 

ヌ    ッ

 

 「………………」

  

 

 「??!!………な…なん…だぁ…っ」

 

 

 そこに現れたのは、自分と同じ程の背丈の、全身に毛が生えていないミケランジェロ彫刻を思わせる美しさを持った全裸の男だった。

 

 花沢は困惑した。この男がハイパー・コングであることは間違いない。では何故ハイパー・コングはあんな姿をしているのかと。

 

 

 「ッッッッ?!!!!」

 

 

しかし花沢はその理由を一瞬で理解した。単なる偶然か、それともハイパー・コングが未だ存在している事実から目を背けたかったのか、視界からハイパー・コングを背けると、地面に捨てられた一つの毛皮が見えた。その毛皮は奇しくも花沢がC.D.T.Kで対峙した時のハイパー・コングの毛皮と同じものだ。

 

 

 今目にしているこの現象を今日花沢は山程見てきたのを知っている。總團長が従えていた何度も何度も蛆虫呪霊が、蝿頭に成体する際に皮を脱ぎ捨てていたことを、花沢は嫌というほど知っている。

 

 

 「あわ…あわわっ……」

 

 

 

 花沢は理解しなければならなかった。その事実に。あの時、自分が肉体や武器のほぼ全てを犠牲にし、運を必死に手繰り寄せ、それでも勝てずに封印せざるを得なかったあのハイパー・コングが…

 

 

「久しぶりやん 元気しとん?」

 

「い    

 

       や

 

   あ  あ

 

  あ

 

 

 あ   あ

 

 

    あ」

 

 

 

 

 

 

  まだ呪胎であったということに。

 

 

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