JUTOUGH   作:魚の肝

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とにかくこの世界の真依ちゃんは元の世界と性格が違いすぎる存在なんだ。


BATTLE.04 夏油傑

 

 ◇◇◇

 

 「恵達を極楽地獄部屋に連れて行けっ」

 

 "極楽地獄部屋" 、通称"バトル・ファクトリー"。花沢達が特級呪詛師、夏油傑が勃発させた呪術テロ"C.D.T.K"の対策の為に使用していた部屋。この部屋で花沢達は光が一切通っていない暗闇の八畳の部屋でスパーリングをしていたのだ。

 

 

 ボボボボッ バキッバキッバキッバキッ ガガガガガ

 

 

「 う

  あ 

 

あ  あ 

 

 あ  

 

  あ 

 

あ(pc書き文字)」

 

 バキッバキッボボッ

 

 「グッ‥…!」

 

 「しゃあっ 灘・真・神影流"四人霞"!!」

 

「フハハハハッ シネイッ」

 

「ナメルナッ メスブタァッ」

 

「タゼイニブゼイダ イッケェッ」

 

しかしその実態は、花沢ただ一人による…正確には暗闇の場所で真価が発揮させる"四人霞"によって増えた三人の分身、合計四人による余りにも一方的な暴力を超えた暴力、釘崎と伏黒は希望の光が一切通っていない絶望しかない暗黒空間で四人の男からリンチを受けている。人間は感覚の約八割を視覚に頼っているという。しかしそれでは死角からの攻撃や、可視できない程の高速な攻撃に対応することが出来ない。

 

 視覚が絶たれた場所で多人数相手とスパーリングをすることで触覚や反射神経を研ぎ澄ますことができるのだ。

 

 しかもただ単に力任せに花沢は二人を殴っている訳ではなく、手始めに軽く殴り、その際の感触から肌、骨の硬さを分析・計算して対象が骨折したり内臓破裂したりしない様に、内出血程度の軽傷になる程に打撃や投げ技、締め技などの威力を調節している。あっ今それでも十分重傷だろと思ったでしょ。呪術師はルール無用だろ。

 

 

ドゴオッ

 

 「ぐはぁっ…!」

 

 「くっ……」

 

「ムフフフ"地獄"はここまで、ここからは"極楽"に変化するの」

 

幾ら喰らっても軽傷な程度の打撃といえど何発も喰らえば当然身体に限界は来る。二人がその場にへたり込むと花沢は部屋の明かりを付けて二人に近づく。

 

 プスッ……プスッ……

 

「な…なに……を……?」

 

(か…身体の痛みが…引いていく……)

 

釘崎の身体に存在する壺を花沢が正確に針で刺していくと身体に溜まった疲労感や苦痛がスルリと成仏したかの様に抜けていく。この技術を点穴という。

 

 「ふぃ〜〜…何はともあれこれでやっとこの一方的に殴られるキツい鍛錬は終わr『すみません、ここからが本当の地獄なんです』えっ」

 

パチソ…

「"極楽"は撤回された…"地獄"をやります」

 

 ボボボボッ

 

針を抜かれて気を緩めていたものの、伏黒の意味深な言葉に釘崎は若干遅れたが身構える。そしてその瞬間部屋は再び暗黒に包まれ、花沢四人組の一斉リンチが始まる。

 

 これこそが花沢の"極楽地獄部屋"のスパーリング。鍼治療である程度回復できるまでの肉体的破壊を対象に与えて、鍼治療で回復させたら再び鍼治療である程度回復できるまでの肉体破壊を対象に与えをひたすらに繰り返す。

 

 肉体の破壊による"地獄"と肉体の再生による"極楽"が止めどなく、そしてめまぐるしく行われる。  

 

 一見この鍛錬は伏黒達にのみ影響を与えている様にも見えるのだが花沢にとっても長時間ぶっ続けで相手の攻撃をかわし続けて攻撃を与えて鍼治療を行っているのでかなりタメになっている。二年達はこのスパーリング平均十時間、最高で十八時間ほどC.D.T.K前夜に行っていた。

 

 「オラッ!地獄!極楽!地獄!極楽!地獄!(ちんちん亭書き文字)」

 

「「はうっ」」

 

 

 

 

 〜〜〜〜〜

 

 

 そして鍛錬を続けて釘崎は三時間後、伏黒は五時間後、鍼治療を行なっても二人は起き上がらなくなってしまった。

 

 「めぐみ、のばらみ、この程度で地面にへばりつくのは辞めろ。はっきり言って二人は近接がめちゃくちゃ糞、この程度のしごきで音をあげてるんだから話になんねーよ」

 

 「ゼェ‥…ゼェ……」

 

 「し……死ぬ……マジで死ぬ……」

 

「ちゃんと治療や攻撃の威力軽減してるからマイ・ペンライ!お前たちが動けなくなるその日まで…ワシのサディズムと性欲を満たす為に生かされる……ワシは変態なんだ、その為に呪術師となりお前らの師匠にまで上りつめた努力家なんだ」

 

 「兄さん…すげぇ……」

 

 「 今なんか言ったか伏黒(ブラコン)。それと私はアンタの弟子になった覚えはないk『パァソ』はうっ」

 

 

釘崎の頭部を何処から取り出したのか分からないハリセンの呪具で叩きつけて乾いた音を鳴らす。

 

 「ここではワシが師匠なんだよーっ 蛆虫野郎共ッ!ワシに意見すんじゃねぇよクソヤロー

 

(こ…この蛆虫野郎いつか絶対ボコす……!) 

 

 こうして釘崎はプライベートの時間を削ってまで、花沢による理不尽を超えた理不尽な暴力で打倒花沢を掲げて鍛錬することになる。

 

 何事においても自分自身から進んで成長しようとする意志こそが重要なのだ。極楽地獄部屋はそういう意志を芽生えさせる為の場所なのかもしれない。

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 ザザーソ……ザザーソ

 

 海流が進んでは去り、進んでは去りを繰り返す南国のビーチを思わせる海の呪霊"陀艮"の生得領域の砂浜に、ドラえ○んのどこでもドアかと見間違う程に不自然なドアが立っている。そのドアが開くと、そこからジェットが砂浜をザリザリ鳴らしながら現れる。

 

 「漏瑚はどうした?ジェット?」

 

そんなジェットに、顔に傷のあるオッドアイの中性的な呪霊、真人がビーチチェアに腰掛け、何かの哲学書を読みながら話しかける。

 

 「もう荼毘に伏しそうだよ、肉体は花御が拾ってあr『ガチャッ』おっ、噂をすれば」

 

 「やっ!漏瑚に花御、元気そうだね」

 

 「それは生首の状態のワシのことを言うとるんかいっ」

 

真人は二人の姿を見るや否や哲学書を閉じてにこやかに手を振るも、漏瑚は歯軋りをしながら真人に睨みを聞かせる。

 

 「おーっ しっかり"猿"が植え付けられてるじゃん!これで分かったっスか?五条悟は然るべき場所、然るべき時、こちらのアドバンテージを確立した上で封印に望まねばならないんだ、悔しいだろうが仕方ないんだ。

 

 決行は10/31の渋谷、詳細は追って連絡するよ。いいね真人?

 

 

 

………そして……『夏油傑』」

 

「あぁ、異論はないさ…狡猾にいこうじゃないか…人間らしくね」

 

五条袈裟を身に纏う男はその細い目を更に細めてはにかんだ。

 

 

 

 ◇◇◇

 

 ガチャッ

 

 「ジャーン!闇猿、呪霊を持ってきたで!」

 

「あぁありがとう花沢君…それにしてもその呼び方なんとかならないかい?」

 

 花沢は任務の際に捕まえた準一級呪霊を灘神影流マジックで仮死状態にしてから拘束、更に"天逆鉾"をブッ刺しておいて術式が発動できない状態にして、高専の夏油傑がいる独房に足を運ぶ。

 

 「それにしても…呪霊をボール状に出来るとはいえ取り込むなんて凄すぎるわ!じ…呪霊玉はおいしいのん?」

 

「ま…まっず〜 と、吐瀉物を処理した雑巾の味がするぅ〜」

 

「えぐっ…(人差し指のゲン書き文字)」

 

 夏油はガラスの隙間に手をかざすと、拘束された呪霊が手に吸い込まれていき、やがて一つのボールとなりそれを夏油は嫌な顔をして口に運んで飲み込む。

 

 「ワシ…闇猿のこと尊敬するで!」

 

「尊敬してるならその呼び方やめてっt オエッ…」

 

口の中に呪霊の味が残っているのか、夏油は真っ青な顔で口を閉じる。ゲロ雑巾の味の余韻が収まると、夏油は一呼吸して落ち着いた。

 

 「ミミナナ・シスターズ達は元気にしてるのん?」

 

「あぁ、でも存在は公に出来ないからね…福岡分校でそこの子達と仲良くやってるらしいよ」

 

 祢木、ミミナナ・シスターズは元呪詛師ということもあり、東京校や京都校などのメジャーな所にはいずらい為、福岡分校の生徒として生活していた。

 

 当の三人は東京にいる夏油に滅多に会えないことを気に病んでいたが夏油本人は家族が無事生活しているので心底安堵している。

 

 

 「あっ…話が変わるけど今日は京都の学長が交流会の打ち合わせに来るから…多分真依ちゃん達も来ると思うでヤンs『消えるっ』」

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 「チィッ なんだって私達がジュースを買いに行かなきゃいけないのよ(チャリソポチポチ」

 

「そうですね、その気持ち分かります」

 

 

「後輩は私たちにジュースを買えよ」 そう真希に告げられ、伏黒達は自動販売機のある場所で愚痴を言いながら缶コーラを三つほど買っている。

 

 「真希さんのと、パンダ先輩のと…後狗巻先輩の……これで全部ね!」

 

 「あれっ 兄さんのは?」

 

「アンタが買えば?少なくともあんな奴にはぜってー買ってやn

 

 

 

ザッ

 

 ん?」

 

 そんな伏黒らの前に二人の男女が現れた。

 

 一人はカンフーシューズ、ボンタン、そして白いTシャツを着ている頭をパイナップルの上の葉の部分の様にした筋骨隆々の男、そしてもう一人は黒のブーツとジャージパンツを履き、ノースリーブの服を着ているガタイのいい女。

 

 「なんで東京にいるんですか?禪院先輩」

 

「あっやっぱり?雰囲気近いわよね、後体付きも。姉妹?」

 

「嫌だなぁ伏黒君…私の姓はもう禪院じゃなくなったって前に合わなかったかしら?下の名前の真依か、花沢って呼んで」

 

(なぁんだ…宿儺の器の友達が死んだらしいから慰めようと思ってたけど案外元気そうじゃないの…

 

 あぁ!そういえば確か花沢君と最初に担った任務の呪霊は宿儺の指を取り込んだ呪霊だったかしら♡もー花沢君何処にいるのよ私はあなたに会いに学長に着いてきたのに!♡)

 

 

 (こいつらが乙骨の代理……ね)

  

 真依は片手で口元を隠して上品にクスクスと笑いながらも花沢に会うことを切望し、東堂は伏黒達を鋭い目でただ見定めている。

 

 

 「花沢…?あー思い出したわ!伏黒、アンタ言ってたっけ?真希の妹が蛆虫の嫁だなんだって」

 

「そうですけど何か?」

 

「いやちょっと待ちなさいよ、蛆虫って花沢君のこと?あの人を蛆虫呼ばわりして愚弄するなんてあなた相当見る目ないわよ?眼球が腐って蛆がタカってるんじゃない?」

 

 「はあっ 何言ってるのよ それはおかしいでしょ蛆虫の嫁ップ。どうやら蛆虫の嫁も蛆虫の様ね」

 

「随分と口だけは達者なのねこのメスブタは…交流会がとっても楽しみだわ。その日貴方は蛆虫より遥かに下衆な存在であることを痛感することになるんだもの、それとももう分からせられてるからそうやって愚弄してるのかしら?」

 

「殺す」

 

 

 

 

 

 ボボボッ

 

     パソパソパソ

 

  ギュソ ギュソ

 

 

 

 

 「伏黒…とか言ったか?」

 

「そうですけど何か?」

 

東堂は戦闘を始めている二人を全く気にかけずすっかり『そうですけど何か?』botと化した伏黒に語りかける。

 

 「 どんな女がタイプだ?

 

「そうですけど何か?」

 

「返答次第では、今ここで半殺しにして…乙骨、最低でも三年は交流会へ引っ張り出す……!!」

 

「そうですけど何か?」

 

「因みに俺は………!!!

 

 

 

タッパとケツがデカい女がタイプでs

 

『そうですけど何か?』

 

半殺し決定ェ」

 

ゴオッ

 

「あうっ い…いきなり始まるのかあっ」




うーっ 寄越せ 感想と高評価寄越せ(強欲を超えた強欲)

呪術高専伝タフでの東堂戦で花沢強くしすぎちゃったの後悔してるのが俺なんだよね
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