転生したら"レーヴァテイン"だった。 作:琥珀色の大西洋サバ
遂に暇ができた……ッ!!
「ねぇねぇレーヴァ?」
「何でございましょう、フラン様?」
「ちょっと今からモノポリーしたいからさ、咲夜とあいつ呼んでよ」
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はい、どうもこんにちは。
レーヴァテインです。
現在、モノポリーがしたいフラン様に頼まれてと咲夜さんとレミリア様を呼びに行く最中でございます。
モノポリー、かぁ……。
昔家族とやってたなぁ……。
皆元気なんだろうか。
それならいいんだけど。
ま、それはそれとしての話だ。
まずは咲夜さんについて紹介するとしよう。
咲夜さんもとい、十六夜咲夜さん。
紅魔館で唯一の人間であり、そして紅魔館のメイド長でもある人物だ。見た目は銀色のロングヘアに青のメイド服を着込んだクール系美人といった感じ。
……ま、簡潔に説明するならば俺の上司だな。
"時を操る程度の能力"という能力を持っており、名前の通りなんと時を止めたり動かしたりできるとの事。
ちなみにこの紅魔館の空間をここまで広くしたのも彼女だそうだ。
何故時を操る能力なのに空間も操れるのは詳しくは分からん。どうやら時間と空間は因果関係があるんだとか。
……チートじゃねぇか。
んでそんなチート能力を駆使して咲夜さんは毎日様々な家事をこなしているって訳だ。
そこをレミリア様に評価されてメイド長になったんだとか。
ちなみにメイド長の給料は結構高いらしい。羨ましっ。
あ、勿論メイドとしての業務は業界トップレベルだぞ。
掃除、洗濯、家計管理もお手のもの。
料理に至っては三つ星レベルとレミリア様が言っていた。
まさにデキるメイドさんなのだ。
ちなみ俺は家事を咲夜さんから教わったぞ。
色々とお世話になったなぁ……。
確か最初に学んだ事アンコウの吊るし切りだったんだよな。掃除とか洗濯の仕方とかじゃなくて。
……今更だけど咲夜さんは俺に何を求めていたのだろうか。
ちなみにやってみたけどあれマジで難易度やばかった。
身と内臓切り離すんだけどさ、アンコウの身体って他の魚より独特な体型してるから切り離すまでの苦労がとてつもないんだよな……。
アレをやり切る咲夜さんすげえわ。
……とまぁ、そんな訳である。
何でもござれなすごすごクール系銀髪美人メイド。
それが十六夜咲夜さんなのだ。
……ひとつの問題を除いて。
その時、白色の扉が目に入った。
お、丁度咲夜さんの部屋の前に着いたな。
これならわざわざ口頭で説明する必要は無さそうだ。こういうのは見てもらった方が早いだろうしな。
ドアノックをする。
「…………」
返事は帰ってこない。
………ま、そりゃそうか。
だってこの部屋防音仕様なんだもの。
長い事召使いやってきているせいで癖になっているんだろうか。俺も仕事が板についてきたって事だな。
そう思いながらドアを開ける。
「失礼しm「あんのタネ泥棒がァァ!!!」」
うわ出たよ。
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十六夜咲夜。
彼女の本性、それは生粋のゲーム廃人なのだ。
カードゲーム、ボードゲーム、時には何故か紅魔館に置いてあるTVゲームなど様々なゲームをプレイしている。しかもセンスも抜群で基本的にめちゃくちゃ上手い。
特にボードゲームは別格。
紅魔館では最強の名を持っている。
チェスではフラン様やレミリア様でも勝てないだろう。
そのせいで付けられたあだ名は"盤面お片付けウーマン"だ。流石としか言いようがない。
ちなみに集団でやるボドゲで起こる妨害行為は大体彼女に向く。それでも勝つ事が多々あるらしいが。
問題点はゲームやってると人が変わるという所。
なんか某賭博漫画の主人公みたいになったり発狂したり度々台パンしたり時々世界の真理に気づいたりする。
シンプルにうるさい。
この前昼に水族館○ロジェクトやって発狂したせいで寝不足になったレミリア様が咲夜さんの部屋を防音仕様にしたという過去がある。
……やんなあんなもん。
ちなみに今は見た感じド○クエVIIをプレイしている。発狂しているのは言動からして多分そういう事だろう。
とまぁ、そんな訳である。
一癖ある咲夜さんだが、一応常識人の部類に入る……入る?人間だ。キレても台パンするぐらいなのでまだマシな部類だろう。うるさいけど。
「ん?貴方はレーヴァテイン?」
「某バトルグルメ漫画のキャラみたいに言わないで下さい。別にいいですけれど」
どうやらこちらに気づいた様だ。
俺はフラン様から事前にもらった「招待状」と書かれてある紙を咲夜さんに差し出した。
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「……なるほど。フラン様はモノポリーがしたい……と」
「専属メイドというのも大変ね………」
「んじゃ、私は先に妹様の部屋へと向かっとくわ」
「レーヴァ、頑張ってね」
なんか応援された。
さっきまで身勝手王子にブチギレて発狂していた人に。
……ま、最近仕事で忙しそうだったから心配してたけど元気そうで良かった。
そんなわけでなんやかんや咲夜さんをフラン様の部屋へ招待する事に成功したのだった。
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さて、次はレミリア様だ。
[吸血鬼"レミリア・スカーレット"]
まぁ、説明不要だとは思うが俺の主人[フランドール・スカーレット]様の姉だ。
フラン様と違っておとしやか?な性格なお嬢様でよく紅茶を嗜んでいる光景が見られる。
この紅魔館の主で、"運命を操る程度の能力"を持つ。
能力がどういうものかは詳しくは知らない。なんか未来予知?みたいな事が出来るらしい。他にも色々と出来るんだとか。
ただ、主なだけあってカリスマ性は高い。紅魔館は様々な奴らがここに居るのだが、それはレミリア様のカリスマ性あってのものだろう。
問題点はまぁ、うん。
すっごい腐ってる。
しかも他人を巻き込んで。*1
そのせいで俺がフラン様を守護しなければいけない事態が発生している。
……まぁ、嗜むのも自由だし、布教するのも自由だと思う。紅魔館の主だしな。わざわざ口出しする必要もないだろう。
ただ一つ、これだけは言わせて欲しい。
こんな所でカリスマ性発揮すんな。
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さて、レミリア様の私室へ着いたぞ。
この部屋は別に防音でもないので多分ドアノックすれば返事はくるだろう。
コンコン
ドアを手の裏面でで軽く叩く。
「入っていいわ」
反応あり。
「失礼します」
ドアを開け一礼。
「フラン様からです」
そして招待状を渡す。
……うん、我ながら完璧な召使いとしての動きだ。
いくら腐っていても紅魔館の主人でフラン様の姉だしな。
無礼のないようにしっかりやりきったぞ。(ドヤ顔)
「……レーヴァ、あなたが読んで」
「よむのめんどうくさい」
カリスマ性ゼロの声でそう告げ、レミリア様は俺に手紙を突き出した。
どうやら疲れている様だ。
最近紅魔館内で大掃除やったもんなぁ…。
それが原因なのだろう。
10年に一度の大掃除。それは俺がここ最近忙しくなった原因の一つだ。
普段掃除しない所も掃除するので色々と大変なのである。
掃除は俺と咲夜さんと妖精メイド達でやっていたけど、どうやらレミリア様も家具の位置を指示したり必要な家具や装飾品の判別など色々とやっていたらしい。
終わった後は俺と妖精メイドさん達ぶっ倒れたし、咲夜さんも壺男やった後の人みたいな状態になっていたからレミリア様もそりゃお疲れになるわな。
……さて、そんなレミリア様からの頼みだ。
そろそろ読むか。
えぇと……
「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す……」
「……ってコレ聖徳太子じゃねぇか!!」
招待状を地面に投げつける。
フラン様何を思ってコレ書いたんだ!!?
招待状の"し"の字もねぇ!!
というか咲夜さんはコレ渡されて話の内容伝わったのか!?
いやレミリア様宛の手紙がこうなだけか!
……いや良くねぇ!!
可哀想だわ姉なのに!!
「…………」
レミリア様の冷たい目線が俺の右心房に向かう。
……やっべぇ。どうしよコレ。
堂々と叫んじゃったよ俺。紅魔館の主人の目の前で。手紙地面に投げつけて。飛んだ無礼だよコレ。
……どうしよ。
「レーヴァ」
ヒィ↑(過呼吸)
冷たい一声が細かに響き渡る。
……わりぃ、俺クビになるかも知れん。
「なんで…ございましょうかお嬢様?」
「フランの部屋って何処だっけ?教えてくれない?」
……へ?
「どうしたのそんな顔して?モノポリーするんでしょ?」
いや通じるんかい!!!
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その後、皆で楽しくモノポリーしましたとさ。
「丁!!」
「なら私は半!!」
……いやモノポリーじゃねぇなコレ。
どういうゲームかは分かり易いけど名前が絶妙に分からないゲームやってるわコイツら。
「次回もお楽しみにね!」
聖徳太子(ノーパン)でオチつけんのかよ。
フラン様絶対それやりたくてあの手紙送っただろ。
なんなら原作にも太子モチーフのキャラいるのに……。
……はぁ。
「レーヴァは?」
あ、丁で。
ちなみにあのダイスのゲームの名前は「丁半」というらしいです。意外に名前がそのまんまで投稿主はちょっと驚きました。