死にゲーマー、幕末へ   作:レッサー2

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「修羅」だって穏やかな時もある

「二つ名持ちになったはいいが・・・」

 

前から狙われてはいたが、二つ名になってからはより一層狙われている気がする。

秋イベントも近いし、そろそろ服でも変えるか?服装違えば少しの間、遠くからはバレなそうだし。

 

多くのプレイヤーから狙われるのは嬉しいことだが、秋のイベントも近いし何より、昨日のレイドボスさんとの一騎討ちの疲労がいまだに残っている。

少しの間はまったりと幕末に居るつもりのため今は平穏に幕末を過ごしたい。

 

「さて、どんな服装にしようか」

 

 

 

 

 

服装は目立たない黒色の着流し。口元にはマフラーのようなものをつける。

・・・これなら暗闇の中ならほぼ気付かれないだろう。

和笠も魅力的だったが斬り合いの邪魔になりかねないため断念した。

 

「これなら、暗殺や奇襲もできるな」

 

頭の中で秋イベントの立ち回りを考えながら移動する。

もちろん周囲への警戒は常にする。流石にこっちが奇襲されたんじゃ少しきついからなぁ、ランカー相手は勝ち目が薄くなる。

・・・ん?少し遠くから何か声がする。賭けか?人が集まって賭けをしているようだ。

おぉ、盛り上がっているようだ。

少し興味が湧き、こっそりとその会場へと向かう。

 

 

 

 

 

会場に着くとすぐにその賭けの内容が理解できた。数十人が行う賭けの内容は

 

「さぁ!どんどん京ティメットがいつ天誅されるか賭けてくれよー!!」

 

プレイヤーに刺客を向かわせ、いつ死ぬかを客に賭けさせるという悪魔の遊びだった。

おそらく開催者であろう般若面の男は「サンラク」だ。

・・・最近幕末に入った知り合いで賭けをしているのか、流石はログイン天誅の考案者だな。

 

「おっ!そこの兄ちゃんも賭けて行きなよ!」

 

少し離れた場所で見ていたら、客の一人に声をかけられた。

まぁ、ここなら金は使うが斬り合いにはならないし平穏に過ごせるか。

 

「いいね。俺も賭けるとしよう」

 

すまない京極。俺もこの賭けに参加するぜ、予想は3分。

どうせ賭けるなら儲けたいからな、生き残ってくれよ?

 

「さぁ!予想は終了だ!!結果を待とうか」

 

 

 

 

 

予想は外れ、京極は2分で天誅された。

まぁ、相手が悪かったか。

周りにいるプレイヤー達が次々に刀を抜く。そして

 

「「天誅ゥゥ!!」」

 

俺と同じく予想の外れた負け犬たちが、一斉に走り出し勝ち組へ斬りかかる。

俺も混ざろうかと思ったが、ここはあえて様子見をすべきだろう。

・・・般若面の開催者が生き残りだけ天誅して一攫千金を狙っているからな。俺は頃合いを見て離脱するか。

獣のように斬り合う人々を見ながら事の顛末を見守る。

 

「おっサンラクがそろそろ動・・・ヤバッ」

 

すぐさま会場を離脱する、理由は一瞬見えた人影だ。

その人影は錆びた刀を持ち会場に入ってきた・・・間違いなくレイドボスさんだ。今の状態じゃボコボコにされるだけなため即離脱を選んだが、あの感じだとサンラクは逃げれないな、仕方ない悪魔のような賭けをした代償だ。

 

すぐさま喧騒は鳴り止んだ、まぁ全員レイドボスさんに天誅されたのだろう。

 

「ふぅ〜危ねえー、レイドボス戦は聞いてないわ」

 

周囲に足音はない、少しこの辺で休憩・・・を

 

「見つけた」

 

「・・・ホラゲー?」

 

声を聞き後ろを振り向いたらそこにはレイドボスさんが。なんの音も聞こえなかった・・・疲労のせいか?

俺が刀を抜くよりも速くレイドボスさんの錆びた刀が振るわれる・・・俺の右手が宙を舞う。

 

「天誅」

 

一閃。首を断たれ俺は天誅された。

 

離れた場所にいる俺の位置を割り出し、無音で移動。気配を悟られず背後に立つ。

・・・暗殺者の方が向いてるんじゃないか?

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