うつけ無双   作:なろうからのザッキー

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出会い

信長はまぶしい光を感じ目を覚ました。

そしてそこは見渡す限り荒野であった。自分の記憶の中ではあれが夢でなければ本能寺であったはずである。

 

「ふむ・・」

 

そして信長は顎のあたりに手をあて、今の状況を整理しようとしたときあることに気づいた。

自分の記憶が正しければ、自分の体が20代頃にまで若返っているのである。

しかし、記憶や知識は本能寺でのあの瞬間までしっかりと覚えている。

 

「ッハッハッハ・・・・、天はこの信長の死を拒んでおるようだな。よもや50に近いこのワシをどうするつもりぞ・・・・おもしろい」

 

そして荒野でひとしきり笑う信長を見つめる3つの視線があった。

「アニキ・・・・」

 

「どうしますかい?」

 

「できれば関わりたくねえが・・なかなかいい鎧とか持ってんだよ・・おいお前ら。奪えるもん奪って殺っちまうぞ!」

 

そしてこの3人は信長に近づき、話しかけた。

 

「おい、あんた。なかなかいいもんもってんじゃねえか」

 

「ほう・・この地にも人はいたか」

 

「あん?」

 

「うぬらがなにものか知らんが、この地はどこぞ?」

 

そして、三人の男は困ったような顔をして、ヒソヒソと仲間内で話し始める。

 

「アニキ・・やっぱこいつ頭おかしいんじゃねえんですかい?」

 

「わからねえ。だが頭が悪くてもよ、こいつの持ち物はしっかりと金に変わってくれんだぜ」

 

「ふむ・・賊であったか。そしてこの信長から追いはぎをするか」

 

「死にたくなかったら有り金とその鎧と剣おいていきな。へへ・・もし、断ったら・・」

 

アニキと呼ばれた男が、腰に刺してある鞘から剣を抜き、信長へと切っ先をチラつける。

 

「で、あるか・・・」

 

信長は呟き愛刀 妙法千五村正(みょうほうせんごむらまさ)を抜刀した。

信長のその行動を見た三人は驚き

 

「なんだてめえ!?やる気か!?チビ。デク。殺っちまいな!」

 

残りの二人も抜刀し。信長へと襲い掛かった。

 

「死ねやーー!!!!」

 

「いくぞお!」

 

チビとデクが信長に切りかかる

 

「・・・・・」

 

しかし、信長はまったく動揺することなくチビの攻撃を必要最小限の動きでかわし、チビの首を一突きし殺した。

 

 

「・・無価値」

 

「ぎゃああぁあああーーー!!!」

 

「あ・・ああ・・・」

 

そして、仲間があっさりと切り殺される瞬間を目撃し、動揺しているデクを肩からバッサリと切り捨てる。

 

「そ、そんな・・・」

 

リーダー格であったアニキの頭には今まで三人で順調にやってこれていた日々がフラッシュバックする。そして今のこの現状との違い。

信長は腰を抜かしているアニキの元へゆっくりと歩いていく

 

「ま、待て!話せばわかる!!金か?金ならさっき商人から奪ったばっかなんだ!

それをやる!あんたに全部やるよ!!だから」

 

「・・・・・・」

 

「ギャアアアアーーー!!」

 

信長は無言でアニキを肩からバッサリと切り捨てた。信長には彼の甘言はまったく聞こえていないようだ。

 

「して・・いつまで見ておるか」

 

信長は荒野にある一つの大きな岩に問いかける

 

 

「あ、あはは~。ばれてました?」

 

「お見事です。貴方のその太刀筋。堂々とした佇まい。そうとうな腕をお持ちですね」

 

「にゃはは~、お兄ちゃんすっごく強いのだー」

 

その大きな岩の陰から三人の少女が現れた。

一人は桃色の髪をしており、笑顔がとても似合いそうなおっとりとした印象を持つ少女。

 

もう一人は黒髪で、背が少女たちの中で一番高く、キリッとした目を持つ意思の強そうな少女。

 

最後の一人は背が低く、まだ幼い風貌の赤毛の女の子。体に不釣合いなほど大きな矛を持っている。

 

「うぬらは何者ぞ」

 

「あ、待ってください。私たちは決して怪しいものじゃありません」

 

桃色の髪の少女が手を顔の前でぶんぶん振りながら、あわてた様子でそう答える。

 

「桃香様。私が説明します」

 

黒髪の少女がそう言い信長に近づいてくる。

 

「私たちはこの乱世を鎮めるために旅をしているのです。そして管路という占い師が天の御使いが天より参られるという占いを出し、私たちはその御使い様を探すために旅をしている最中なのです」

 

そして、桃色の髪の少女も少し、困ったような顔で信長の元に近づき、話の続きをする。

 

「でもなかなか見つからないんですよ~。あ、そうそう。あなたは光り輝く人を見ませんでした?」

 

「光り輝く人・・?」

 

「はい!なんでも天から来る御使い様は光り輝いているらしいんです!見ませんでした?」

 

「ふむ・・見ておらぬ」

 

「はあ・・そうですかぁ・・最初は貴方かと思ったんですが・・・真っ黒な鎧ですもんねえ・・」

 

そう呟くと桃香と呼ばれた少女は見てわかるほどに落ち込んでしまった。

そして、赤毛の小さな少女がダダをこね始めた

 

「もう疲れたのだー!愛紗~探しても、探してもどこにもいないのだー!!」

 

「こら鈴々。初対面の方の前でわがままをいうな」

 

「・・・・・」

 

「ほら見ろ。この方もあきれているではないか」

 

「ふむ、気にするな・・・して、愛紗とやら」

 

 

「!!??」

 

「!!??」

 

「!!??」

 

信長がそう呟くと急に三人の表情が変わりだした。

 

ガキーーーン!!!

 

辺りに金属音が鳴り響く。

 

どうやら黒髪の少女が本気で信長に切りかかってきたようだ。

信長はその少女の槍をすんでのところで受け止めた。

 

「貴様ー!!なんのつもりだ!!」

 

「ほう・・この地の人間はいささか人を切る癖があるか・・」

 

信長と愛紗がつばぜり合いの状態で対峙している

 

「と、取り消してください!!!」

 

桃香がそう叫ぶ

 

「どうして愛紗ちゃんの真名を呼んだりしたんですか!?取り消してください!!今すぐ取り消してください!!!」

 

「真名・・とな?」

 

「貴様・・真名も知らんのか」

 

「ふむ・・この地に来てまだ短いのでな」

 

「くっ・・・ぐっ・・・・・ふぅー」

 

そういうと愛紗は一歩下がり、苛立ちながらも深く深呼吸をして心を落ち着けているようだ

 

「まだ・・許したわけではないが私も失念していた。確かに貴方のその鎧や剣。どれも見たことがないものだ。どこか異国の文化を思わせる」

 

「そ、そうだね!!愛紗ちゃん!!この人きっと本当に真名を知らないんだよ!!だから!っね?」

 

桃香があたふたと手を動かし、必死に愛紗を説得し始める。

 

すると・・・

 

「はあ~・・わかっていますよ。本当に知らなそうですし、今回はしょうがなかったということにします」

 

少し落ち着いたのか、愛紗は構えていた、武器を下ろし、警戒を解いたようだ。

しかし、まだ苛立ちながらも、説明を始めた

 

「いいですか?真名とは、本当に親しい者同士にしか教えることのない真の名のことです。その人間の人生そのものがつまったとても大事な名。

 

本人からの許可を得るまで呼ぶことは決してしてはいけません。真名を許可なく呼ぶことは殺されても文句が言えないのです」

 

「ほう・・それでうぬは切りかかってきた・・とな」

 

「はい。それにしても本当に何も知らないのですね」

 

「して、それではうぬの事なんと呼べばよいのだ?」

 

「あ、そうですね。私は性は関、名は羽、字は雲長と申します」

 

「・・・・・・・・」

 

信長はその名を聞き少し驚いた表情をする。そして、残りの二人の少女も自己紹介を始めた

 

「私は性は劉、名は備、字は玄徳だよ♪」

 

「鈴々は性は張、名は飛、字は翼徳なのだー!」

 

信長は驚いた。よく知っている三国志に登場する人物たちの名がそこにはあったのだ。しかし、ここにいる劉備たちは女性。信長の知っている三国志では三人は男性なのだ。

 

 

これはいったいどういうことなのだろうか?

 

 

 

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