申し訳ありませぬ・・・
許してたも。
一方時はさかのぼり、信長が桃香たちと出会っているころ.
一人の少年がとある少女たちと運命的な出会いを果たしていた。
「君・・・誰?」
少年が中心にいた少女に問いかけた。
「それはこちらの台詞よ。あなたこそ、何者?名を尋ねる前に、自分の名を名乗りなさい」
「えっと・・・北郷一刀。日本で、聖フランチェスカ学園の学生をしている。日本人だ」
「・・・はあ?」
そこにいる者全員がわけがわからないといった表情を浮かべた。
「それより、ここはどこなの?日本でも、中国でもないって言うし・・」
「貴様、華琳さまの質問に答えんかぁっ!生国を名乗れと言っておるだろうが!」
黒髪のチャイナドレスの様な服を着た女性が剣を構え今にも斬りかかりそうな勢いだ。
「い、いやだから!日本だって、ちゃんと答えてるじゃないか!」
「姉者。そう威圧しては答えられる者も答えられんぞ」
この青髪の女性と先ほどの女性は姉妹のようだ。
こちらのほうは冷静であり、先ほどの直情的な女性よりも話しやすそうだ。
「ぐうう・・し、しかし秋蘭!こ奴が、盗賊の一味という可能性もあるのだぞ!そうですよね、華琳様!」
「そう?私には殺気の一つも感じさせないほどの手練れには見えないのだけれど。春蘭はどう?」
「それはまあ、確かに」
「北郷・・と言ったかしら?」
「あ、ああ」
「ここは陳留・・。そして私は陳留で刺史をしている者」
「・・・しし」
「刺史も知らないの?」
「初めて聞いた言葉かな」
少年が頬をかきながら、苦笑いでそう答えた
「・・・呆れた。秋蘭」
こちらの少女もめんどくさいのか青髪の女性に、全てを丸投げした。
すると、女性はさま当たり前かのようにその役目を引き受ける。
どうやら、主従関係のようだ。
この一番背が小さい少女がこの中で一番偉いらしい。
「刺史というのは街の政事を行い、治安維持に従事し、不審者や狼藉者を捕まえ、処罰する務めのことだ。これなら意味は分かるか?」
「・・なんとなく。要するに、警察と役所を足して二で割ったようなもんか」
「またわけの分からん事を・・・」
皆、いいかげんこの少年のわけのわからない言葉になれてきたようだ。
「要するに、税金を集めたり、法律を決めたり、街の治安を乱す悪い奴や怪しい奴を捕まえたり処罰したりする仕事なんだろ?」
「分かっているじゃない。なら、今の自分の立場も分かっているわよね?」
「・・税金の未納はともかくとして、街の治安を乱した覚えはないんだけど」
「少なくとも、十分以上には怪しいわよ。春蘭。引っ立てなさい」
「はっ!」
黒髪の女性が少年の下へ近寄り、少年を拘束した。
歳も自分とさほどかわらないだろうが、力は明らかにこの女性の方が何倍も強い。
まったく、不思議な世界である。
「まだ連中の手がかりもあるかもしれないわ。半数は辺りを捜索。残りは一時帰還するわよ」
こうして本当の天の御使いと覇王が出会った。
この地に二人の覇王が存在する。
はたして、二人の運命はどうなるのか?